営業戦略の策定に役立つフレームワーク10選!活用時のポイントや企業事例も紹介

最終更新日:2024年09月25日
営業戦略の策定に役立つフレームワーク10選!活用時のポイントや企業事例も紹介
この記事で解決できるお悩み
  • 営業戦略の策定に役立つフレームワークとは?
  • フレームワークを活用する際のポイントとは?
  • 営業戦略の企業事例とは?

「営業戦略の策定にフレームワークを用いたいがどのようなフレームワークが役立つのかわからない」という経営者、必見です。

営業戦略を策定する際にフレームワークを活用すると、自社が抱える課題や競合他社の動向などを素早く把握できます。どのようなフレームワークを活用すべきでしょうか。

この記事を読むと、営業戦略の策定に役立つフレームワークや活用時のポイント、営業戦略の成功事例に関して理解できます。営業戦略の見直しを迫られている方、業績が伸び悩んでいる方は、参考にしてください。

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営業戦略とは

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営業戦略とは、事業目標を達成するためにどのような施策を取るべきかを考えることです。売上や利益、新規顧客獲得数など、具体的な数値目標は5年〜10年単位の中長期的な視点で掲げます。

目標達成に向けては現状を分析したうえで「顧客単価10%UP」や「顧客満足度の15%改善」など、基本方針を掲げるのが一般的な流れです。

上記で挙げた顧客単価や顧客満足度を上げるための施策は営業戦術に該当するため、混同しないように注意しましょう。

営業戦略策定に役立つフレームワーク10選

営業戦略の策定におすすめのフレームワークを10個紹介します。

  • BANT
  • 3C分析
  • SWOT分析
  • TOWS分析
  • 4P分析
  • STP分析
  • PEST分析
  • VRIO分析
  • ロジックツリー
  • バリューチェーン分析

個々の特徴を理解し、目的に合ったフレームワークを選択することが重要です。

BANT

BANTとは、顧客と商談する際に活用する法人営業向けのフレームワークです。商談で最低限聞き出すべき内容をまとめたヒアリングシートとして活用します。以下4項目が調査対象です。

ヒアリング内容ポイント情報不足の影響
Budget(予算)自社商品やサービスの購入に、どの程度予算を投じられるか・予算決定の前段階から、定期的に商談を重ねる
・正確な予算額を把握する
・顧客と信頼関係を築く
・購買意欲や関心が高くても、失注の可能性が高まる
・商談に割いた無駄な時間となる
Authority(決裁権)・商品決定の決裁者は誰か
・相手に決裁権がどの程度与えられているか
・決済まではどのような流れで進むのか
・設計や技術者など、商品を実際に使用する担当者から合意を得ておく
・従来品と比べて、どのようなメリットが得られるかを明確化する
・商品や金額によって決裁者が異なるのか、把握しておく
・担当者レベルで合意が取れていても、失注の可能性が高まる
・無駄な時間が多くなる
Need(必要性)・提案商品が顧客ニーズを反映できているか
・購入意欲や関心が高いか
・複数の方に提案し、チーム全体の意見として評価を伺う
・価格と性能面、どこを改善して欲しいと思っているか伺う
・決裁権のある方と商談を重ねても、受注にはつながらない
・予算の有無を問わず、無駄な時間となる可能性が高まる
・強引な提案を繰り返すと、今後の取引にも影響する
Time frame(導入時期)・いつ頃までの採用を予定しているか
・導入時期を変更する可能性があるか
・導入時期が未定の場合、いつ頃決定するのかを伺う
・自社商品の採用に興味を持っているか、会話内容から推測する
・購入意欲がどの程度あるか、把握できない
・受注につながる可能性は低い
・無駄な時間が多くなる

BANTを活用すると商談で顧客へ質問する内容が明確になり、1回の商談で得られる情報量が多くなります。商談の進捗状況や受注に向けての課題など、情報共有も進めやすくなるでしょう。

ただし、4項目すべての内容が明確な案件はほとんどありません。複数の方と商談を重ね、足りない情報を集めていきましょう。

3C分析

3C分析とは自社と競合他社、顧客の視点から内部環境と外部環境を分析するフレームワークです。主な分析項目を以下の表にまとめました。

Company(自社)Competitor(競合他社)Customer(顧客)
・市場シェア率
・既存事業の収支状況
・主な顧客層
・商品への評価
・ビジネスモデルとの相性
・市場シェア率
・事業規模
・主な顧客層
・商品への評価
・ブランドイメージ
・市場規模
・将来性
・顧客ニーズ
・消費行動の傾向

自社の強みと弱みを可視化し、分析結果をもとに営業戦略を策定します。競合他社のターゲット層や市場シェア率、ブランド力など、外的脅威を客観的な視点で把握できる点も特徴です。事前にリスクへの対応策を立てておくと、自社へのダメージを最小限に抑えられるでしょう。

3C分析は分析対象が3つに限定されていて使いやすく、他のフレームワークとも併用しやすいです。

SWOT分析

SWOT分析は内部環境と外部環境、双方の分析に対応したフレームワークです。以下4つの視点から分析し、自社の強みと弱み、外的脅威を把握します。

主な該当例
Strength(強み)・企業認知度
・商品やサービスの品質
・技術力
・ノウハウと知識
・市場シェア率
Weakness(弱み)・商品やサービスの品質
・価格
・商品開発力
・ブランド力
・資金や人材の不足
Opportunity(機会)・顧客ニーズ
・市場規模
・市場の将来性
・法改正
・トレンド
Threat(脅威)・競合他社の動向
・新規参入企業の有無
・市場縮小
・社会情勢
・経済情勢

SWOT分析は競合他社の動向や市場の将来性など、自社を取り巻くさまざまなリスクを分析できる点が魅力です。自社の強みと弱みを客観的な視点から把握し、収益確保とリスク回避の両立を目指した営業戦略を策定できます。

社内での共通認識や情報共有も図りやすく、組織の一体感を高められるでしょう。

TOWS分析

TOWS分析(クロスSWOT分析)とはSWOT分析の進化系で、SWOT分析で明らかにした内部環境の強みと弱みを外部環境とかけ合わせるフレームワークです。分析結果をもとに、収益の最大化を目指しつつリスクマネジメントの強化を図れます。各分析項目の調査内容や特徴を以下の表にまとめました。

  Opportunity(機会) Threat(脅威)
Strength(強み) ・利益の機会創出や収益拡大が目標
・自社商品やサービスの強みを整理
・自社の強みを活かし、外的脅威への対応策を立案
・競合他社の動向や顧客層なども把握
Weakness(弱み) ・市場の成長性や顧客ニーズを考慮し、自社の弱点を克服する戦略を検討
・戦略どおりに物事が進むと、弱みが強みに変換
・自社の弱みを把握し、外的脅威に対する対応策を策定
・採算部門と不採算部門を整理し、収益確保の見通しが立たない場合は事業撤退を選択

SWOT分析よりも分析対象が増えるため、時間と手間がかかりやすい傾向にあります。特に外的要因を調査する際は、ある程度調査対象を限定するようにしましょう。

4P分析

4P分析はマーケティング戦略を策定するうえで有効なフレームワークです。4項目を分析すると、自社の強みと弱みを反映した戦略を立案できます。4項目の主な内容は以下のとおりです。

Product
(製品)
Price
(価格)
Place
(販売・流通)
Promotion
(​販促活動)
・品質
・機能性
・デザイン
・ブランド力
・サポートや保証
・価格または料金プラン
・支払方法
・割引の有無
・販売場所
・販売店の立地条件
・配送時間
・在庫管理
・販売経路
・流通経路
・宣伝方法
・宣伝に割く予算
・広告の掲載場所

注意点は、主観的な評価に陥りやすい点です。商品価値やブランドイメージを過大評価すると、施策内容が顧客ニーズから大きく外れ、顧客離れや収益減少を招く可能性が高まります。

今後の営業戦略にも大きく影響するため、STP分析やSWOT分析などを併用し、客観的に自社を評価する機会を設けましょう。

STP分析

STP分析とは競合他社や市場動向を把握し、市場での優位性獲得につなげられるフレームワークです。以下3つのステップを踏み、営業戦略を策定します。

  1. Segmentation
  2. Targeting
  3. Positioning

市場を細分化した後に参入市場やターゲット層を決め、自社の立ち位置を明確化する流れです。STP分析は自社の強みや弱み、顧客ニーズを整理したうえで、参入市場を決定できます。優先すべき事業領域が明確になるため、経営資源の有効活用が望める点も魅力です。

幅広い視点で分析すると、市場シェア率向上やブランドイメージの確立も早期に実現できるでしょう。

PEST分析

PEST分析とは、外部環境の分析に特化したフレームワークです。以下4項目が分析対象です。

Politics(政治)Economy(経済)Society(社会)Technology(技術革新)
・法改正
・税率変更
・政権交代
・外交関係
・景気
・デフレやインフレの進行
・為替変動
・個人消費
・少子高齢化
・ライフスタイル
・流行
・教育
・AI
・自動運転システム
・ビッグデータ
・メタバース

PEST分析によって、外的要因が今後の企業経営や営業戦略にどのような影響を与えるか、予測したうえで対応策を立てられます。

どのような商品を開発すべきか、どのようなリスクマネジメントを取るべきか、分析結果をもとに組織全体で考えることが重要です。

ただし、自社の努力だけではコントロールできない要因も多く、必要以上に時間をかけるのは避けましょう。

VRIO分析

VRIO分析とは内部環境の分析に特化したフレームワークです。自社の強みと弱みを把握したうえで、企業競争力向上を実現する戦略を盛り込めます。4項目の概要に関して以下にまとめました。

概要主な評価項目
Value(経済的価値)・経営資源にどのくらいの価値があるかを客観的に評価
・商品やサービスが、顧客や社会にどの程度価値を提供できているかを判断
・資金や設備がどの程度売上や利益に貢献しているかを評価
・資本金
・土地
・既存設備
・社員のスキル
・ブランドイメージ
Rareness(希少性)・保有する経営資源の希少性を評価
・希少性が高いほど、市場での優位性を獲得
・商品やサービスのオリジナリティ
・設備導入や技術習得の難易度
・優秀な人材を育成する際の難易度
Imitability(模範可能性)・競合他社が商品やサービスを模範できるかどうかを評価
・模範難易度が高いほど、市場での優位性を獲得
・技術的な優位性
・特許の有無
・商品やサービスの製造工程
・ビジネスモデルの再現性
Organization(​組織)・経営資源を有効活用できる体制が整っているかを判断
・豊富な資金や優れた商品を持っていても、組織体制に問題があった場合、業績は低迷
・組織体制
・営業戦略や経営戦略の具体性
・事業の運営体制

客観的な視点から経営資源を把握できる点もVRIO分析の魅力です。固定資産の売却や特定事業への人員増員など、状況に応じた意思決定を下せます。

注意点は、調査項目が多いため分析結果を出すのに時間がかかる点です。社員のスキルやノウハウなど、無形資産の扱いをどのように評価するか、慎重な判断が求められます。

ロジックツリー

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ロジックツリーとは特定の問題を解決するため、原因や解決策をツリー上に並べていくフレームワークです。原因や解決策を細かく分解して整理することで、組織内で共通認識が図りやすくなります。

たとえば、売上が伸びないとの課題を抱えていたとしましょう。既存顧客からの注文数減少やリピート率低下、新規顧客数の少なさなど、売上低迷の原因はさまざまです。

個々の原因を改善するための対応策を考え、部署全体で優先的に取り組むべき内容を明確化します。社員全体に迷いがなくなるため、早期の収益拡大が望めるでしょう。社員の論理的思考力や課題解決力を高めたい企業におすすめのフレームワークです。

バリューチェーン分析

バリューチェーン分析とは原材料の調達〜アフターサービスまで、一連の流れを分析するフレームワークです。各プロセスの価値連鎖や付加価値の創出を重視している点が特徴です。

バリューチェーン分析では主活動と支援活動、大きく2つにプロセスを分類しています。仮に自社をメーカーと仮定した場合、主活動と支援活動に該当する工程や業務を以下にまとめました。

主活動支援活動
・原材料や部品の購買
・製造
・出荷
・物流
・販売
・アフターサービス
・財務
・会計
・人事
・商品開発
・調達

バリューチェーン分析によって、経営資源を優先して割くべき分野が明確になり、無駄な費用削減と商品価値の向上を実現できます。

フレームワークを使って営業戦略を策定する手順

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フレームワークを使って営業戦略を策定する際は以下の手順に沿って、作業を進めていきます。

  1. 外部環境と内部環境の分析
  2. 顧客分析
  3. 現状把握
  4. 目標と改善策の設定
  5. 営業戦略の策定

作業内容を1つひとつ確認していきましょう。

1. 外部環境と内部環境の分析

外部環境の分析は政治や経済、社会情勢など、自社を取り巻く外的要因を評価することです。インフレの進行や法改正など、外部環境の変化によって収益減少や市場シェア率低下を招くケースも珍しくありません。

さまざまなリスクへの対策を営業戦略に盛り込むと、自社のダメージを最小限に抑えられます。外部環境は自社でコントロールできない要因も多く、分析に必要以上の時間を割くのは避けましょう。

内部環境は技術力や人材、経営ノウハウなど自社の経営資源が該当し、外部環境とは異なり自社でコントロール可能な対象が多いです。客観的な視点で自社の強みと弱みを整理することで、実情を正確に反映した営業戦略を策定できます。

2. 顧客分析

自社商品またはサービスを継続的に購入している既存顧客に関して分析します。顧客の年齢や性別、行動属性などをデータ化し、どの顧客層に支持を得ているのかを正確に把握するのが目的です。分析結果にもとづき、顧客ニーズを反映した提案や見込み顧客の獲得につなげます。

新商品または新サービスの販売を予定している場合、ペルソナを設定しましょう。ペルソナとは商品やサービスを利用してほしい架空のユーザー像です。職業や年収、居住地など、ライフスタイルに至る部分まで細かく設定します。ペルソナの事例を以下にまとめました。

  具体例
名前 佐藤翔
年齢 30
性別 男性
勤務先 電子部品メーカー
職業 法人営業
年収 450
未婚/既婚 独身
趣味 ・フットサル
・食べ歩き
・料理
・旅行
利用頻度の高いSNS ・X
・LINE
・Facebook
現在の悩み 数年前から友人と会食する機会が減ったため、自宅で食事をする機会が増加。
料理への興味が増しつつあるものの、これまで料理をしてこなかったため、ハードルを高く感じている。初心者でも簡単に作れるレシピを知りたい。
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ペルソナの設定によって、共通認識の共有や顧客目線での提案を徹底できる点がメリットです。

3. 現状把握

売上の伸び悩みや工数増大など、営業活動のどの部分に課題を抱えているか、明確化する姿勢が重要です。実施目的が曖昧では、営業戦略を作り直しても課題解決につながる保証はありません。

たとえば、売上拡大を目指す場合、売上が伸びない原因をまず整理しましょう。商談件数の不足や受注率の低さ、無駄な時間の多さなど、企業によって抱えている原因はさまざまです。

原因が整理できたあと、重点顧客への訪問件数増加やロールプレイングの実施など、個々の原因に対する解決策をあげていきます。あわせて具体的な数値目標を設定すると、社員がイメージをしやすいでしょう。

4. 目標と改善策の設定

改善策を立てる際、優先順位を付けることが重要です。営業担当者は普段の営業活動と並行して、部署全体で取り組む施策に対応しなければなりません。限られた人員と時間を有効的に活用するには、優先順位の高い内容から取り組むことが必要です。

優先順位が明確になると営業担当者の迷いがなくなり、無駄な行動も減らせるでしょう。目標に関しては5〜10年後の中長期的視点に立ち、以下の項目で具体的な目標を掲げるケースが多いです。

  • 売上
  • 利益
  • 粗利率
  • 市場シェア
  • リピート率

効果が表れているのかを確認するため、定期的に目標の達成状況を共有する場を設けましょう。

5. 営業戦略の策定

これまでの内容を踏まえて、営業戦略を具体化します。他社と差別化を図るため、自社の強みを前面に押し出した戦略を策定する姿勢が重要です。

他社の営業戦略を一部取り入れたとしても、自社の強みや特徴を魅力的に発信できません。組織としての一体感や社員のモチベーションを高めるためにも、自社の強みを営業戦略に反映させましょう。

フレームワークを活用するうえで認識すべき4つのポイント

ビジネスイメージ

フレームワークを活用して営業戦略を立てる前に、以下4つの内容を整理しておきましょう。

  1. 複数のフレームワークを活用する
  2. フレームワークは1つの手段に過ぎない
  3. SFAやMAの導入も検討する
  4. コンサルタントや代行サービスを利用する

ポイント1. 複数のフレームワークを活用する

自社の強みや弱み、現状の課題を分析する際は、複数のフレームワークを使いましょう。フレームワークの多くは内部環境と外部環境、どちらかの分析に特化しています。収益拡大とリスクマネジメントの強化を営業戦略に反映させるには、幅広い視点で分析をしなければなりません。

1つのフレームワークしか使用しない場合は評価が偏りやすく、リスクを正しく評価できないでしょう。たとえば、3C分析とPEST分析を併用した場合は競合他社や市場動向に加え、複数の外的脅威を考慮したうえでリスクへの対策が立てられます。

客観的な視点で現状把握に努めるには、複数のフレームワークを活用することが重要です。

ポイント2. フレームワークは1つの手段に過ぎない

フレームワークの使用が目的にならないよう、注意が必要です。フレームワークは自社の経営資源や課題、リスクを短時間で把握するために使用します。あくまで営業戦略を策定する1つの手段にすぎません。

フレームワークは種類によって異なる分析結果を得られるため、奥が深いツールです。個々の特徴を理解する姿勢も大切ですが、目的と手段を混同しないように注意しましょう。

ポイント3. SFAやMAの導入も検討する

営業活動の効率化が課題の企業は、SFAやMAの導入も検討しましょう。SFA(Sales Force Automation)とは、商談の進捗状況や受注確率など、営業活動の情報を一元管理できるシステムです。

優先的に取り組むべき案件が明確になるため、受注率向上と営業活動の効率化が望めます。既存顧客との関係強化やリピート率向上を目指す企業に適しているでしょう。

MA(マーケティングオートメーション)とは、購買意欲が高い見込み顧客を可視化できるシステムです。資料請求やホームページの閲覧など、見込み顧客が特定の行動を取った際に点数を付け、点数が高い顧客と優先的に商談を実施します。

ポイント4. コンサルタントや代行サービスを利用する

フレームワークを使いこなすには市場の動向や企業経営、マーケティングなど、さまざまな分野に精通していなければなりません。専門知識を持っていない場合、分析結果を正確に読み取れないでしょう。

営業戦略の策定を任せられる人材が不在の場合、コンサルティング会社や代行サービスを利用するのがおすすめです。

コンサルティング会社に依頼した場合は営業戦略の策定〜施策の実行まで、幅広い対応が望めます。将来的に自社で営業戦略の策定と実行ができるよう、知識やノウハウの伝授が望める点も魅力です。

代行サービスは営業戦略策定に加えて商談代行も依頼できるため、人手不足解消を図れます。

営業戦略の企業事例5選

独自の営業戦略によって収益拡大やイメージアップに成功した事例を5つ紹介します。

  • スターバックス
  • ロイヤルホスト
  • アスクル
  • 丸亀製麺
  • マクドナルド

営業戦略策定の参考材料としてご活用ください。

スターバックス

スターバックスの営業戦略は、店舗をサードプレイスと位置付けた点がポイントです。サードプレイスとは、リラックスできる場所との意味を持つスターバックス独自のコンセプトになります。

誰でも店内でコーヒーを飲みながらホット一息つけるよう、店内の雰囲気やインテリアに工夫を凝らしました。近年は環境への配慮も重視しており、地域ごとにデザインを変えています。

良質な顧客体験の提供によって、顧客ロイヤリティの向上とブランドイメージの確立に成功しました。日本国内の店舗数は2023年9月末時点で1885店となっており、競合他社に大きな差をつけています。

ロイヤルホスト

ロイヤルホストの営業戦略は、健康志向メニューを充実させている点がポイントです。ターゲット層を女性客とシニア層に設定し、栄養バランスを重視したメニューを積極的に取り入れました。

「アンガスサーロインステーキサラダ」や「国産豚と彩り野菜の甘酢ソース」など、肉と野菜をバランスよく食べれるメニューを増やしています。

国産の黒毛和牛や真鯛など、食材の品質や安全性にもこだわっている点も特徴です。2,000円台を超えるメニューも増えていますが、高級路線が顧客の共感を呼び、2016年〜2019年にかけて売上が継続して伸びました。

アスクル

アスクルの営業戦略は、顧客目線にもとづくサイト設計を徹底している点がポイントです。法人向けのサイトではオフィス備品や医療用具、現場用品など、さまざまな商品を扱っています。

ターゲット層は中小企業の総務担当者です。社内で備品購入を依頼される様子を想定し、商品ラインナップの拡充に努めています。在庫の有無や配送予定日がサイト上からすぐに確認できる点も魅力です。

顧客ニーズを正確に反映したサイト設計によって、多くの中小企業から厚い支持を得ています。

丸亀製麺

丸亀製麺の営業戦略は、素材にこだわっているとの印象を浸透させた点がポイントです。テレビCMを定期的に放映し「国産小麦を使った打ち立てうどんを提供している」とアピールしました。

CM放映をきっかけにうどんに興味を持った顧客が増え、集客率改善や収益拡大につながっています。うどんのイメージアップにもつながり、幅広い年齢層に利用される飲食店となりました。

マクドナルド

マクドナルドの営業戦略は、商品を宣伝や広告に活用している点がポイントです。新商品や期間限定商品を販売するタイミングにあわせてテレビCMで告知し、安定した集客につなげています。

テレビCMの放映によって、ハンバーガーショップ=マクドナルドのイメージが消費者に定着している点も特徴です。イメージが定着すると競合他社と比較されづらく、比較的スムーズに店舗の利用が見込めます。

幅広い年齢層の方から利用してもらえるよう、多くのハンバーガーは他社よりも安い価格設定です。サイドメニューの拡充やコラボ商品販売などによって、収益拡大と新規顧客獲得を両立している点も見逃せません。

まとめ

今回の記事では以下の4点に関して述べてきました。

  • 営業戦略の策定に役立つフレームワーク
  • フレームワークを活用して営業戦略を策定する際の手順
  • フレームワークを活用して営業戦略を策定する際のポイント
  • 営業戦略の企業事例

営業戦略策定に利用可能なフレームワークは3C分析やSWOT分析、4P分析など、さまざまです。フレームワークを使いこなすには、市場の動向やマーケティングなど、幅広い分野に精通していなければなりません。

専門知識を持つ人材が社内に不在の場合、外注先を活用しましょう。「比較ビズ」を利用すると、必要事項を入力する2分程度で条件に合ったコンサルティング会社や代行サービスを見つけられます。営業戦略策定の依頼先を探している方は、ぜひ利用をご検討ください。

比較ビズ編集部
執筆者

比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。

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