美容室の開業・経営に必要なもの/費用まとめ

更新日:2020年03月13日 発注カテゴリ: 起業・開業コンサルタント
美容室の開業・経営に必要なもの/費用まとめ

美容師としてのスキルと経験を磨いてきたら、独立して自分の美容室を持ちたいと思うようになるかもしれません。その場合に、どんな資格や手続きが必要となるのか、どのような準備をしていったらいいかを十分前もって考えることは大事です。美容室を開業するためには、いろいろな準備が必要で時間もお金もかかるからです。

美容室の開業に必要なもの

美容室の開業にどうしても必要なものがいくつかあります。資格と公的機関への届出です。

特に資格は取得するまでの期間がかかりますので、かなり早い段階から準備を進めないといけません。美容室を持つという目標を掲げたら、まずは資格取得の手順を知る必要があります。

美容室開業に必要な資格

資格を持っていないと、他の準備がいくら進んでいても意味がありませんので、まずは資格取得を第一段階として考えましょう。美容室のために必要な資格は二つあります。

美容師としての資格と、管理美容師という資格です。それぞれどんな資格か、どのようにして取得できるのかをチェックしてみましょう。

美容師免許

これは美容師としての業務をするために必要な資格です。そのため、美容室を開業するかに関わりなく、基本的に美容師という仕事をするために欠かせません。

美容師免許取得のためには、指定されている養成機関、ほとんどの場合美容専門学校に行くことになります。そこで衛生や美容そのものの技術などを学ぶことが一つの条件となっています。

その後、美容師の試験を受けてパスしないといけません。試験は学科試験と実技試験の両方があります。

しっかりと美容専門学校に通って勉強すれば、試験対策もできますし実務で役立てられるスキルも学べます。昼間通う学校だけでなく、夜間課程もありますので、仕事などをしながら養成機関に通うことも可能です。

美容室を開業する際には、美容師の免許を提出する必要があります。オーナーが美容師免許を持っていないといけないということはありませんが、実際に業務を行う従業員が美容師免許を持っていないといけませんので、美容室開業には必須資格と言えます。

管理美容師の資格

美容師免許を持つオーナーが自分だけで美容室を開業する時には不要です。しかし、他に美容師の従業員を雇う場合には、管理美容師という資格が必要となります。

事業所内で衛生や顧客管理などをしっかりできるかどうかというのを見る資格と言えます。そのため、ある程度規模の大きいな美容室を開きたいと思っているのであれば、資格取得を検討しましょう。

資格を取るためには、まず美容師免許を持ち、実務経験を3年以上積む必要があります。その後、それぞれの都道府県で行われている講習を修了することで資格がもらえます。

オーナーが管理美容師の資格を持っている必要はなく、事業所内に一人以上管理美容師の資格を持っている従業員がいれば大丈夫です。もし自分で取得できないという場合は、すでに資格を持っている人を雇うという手段もあります。

美容室の開業に必要な届出書類

美容室の開業は保険所の管轄となっていますので、開業するに当たっていくつかの書類を提出する必要があります。

自治体によって多少の違いがありますが、基本的には以下のような書類を提出することになります。

  • 開設届
  • 美容室の平面図と見取り図
  • 健康診断書

このうち健康診断書は、そこで従業員全員分が必要となります。また、開設届の書類はそれぞれの保健所で異なる書式のものが用意されていますので、保健所を訪れ、もらっておくと良いでしょう。

営業許可を受けるための条件

美容室施設には一定の基準があり、それを満たしていないと保健所から営業許可が下りません。具体的には次のような基準が設けられています。

  • 作業室の床面積は13平米以上であること。6台以上の美容チェアを置く場合、それぞれに3平米以上の面積を取ること。
  • 作業室と区分された客用の待合室を設置すること。
  • 床の材質はタイルやコンクリートを始めとする不浸透性材料を用いること。
  • 髪の毛を捨てるボックス、ゴミ箱をそれぞれフタ付きの物を備えること。
  • 作業室は100ルクス以上の照度を確保していること。
  • 器具などを消毒するための設備もしくは器具を備えること。

主に衛生上の観点から、上記のような明確な基準が定められていて、開設届を出した時にチェックされます。これらを満たしていないと届出は受理されません。

そのため、物件を探してリフォームする際には、こうした基準のことをよく知り、できれば今まで美容室のリフォームをしたことがある業者に依頼した方が安全です。もしくは、すでに開業経験がある先輩などに相談するなどして、確実に条件を満たせるようにしましょう。

税務関連の手続き

美容室を独立して開業するということは、自分で事業を始めることを意味します。その場合には、税務関連の手続きをする必要も出てきます。

個人事業者として開業するのであれば、「個人事業の開業・廃業等届出書」という書類を税務署に提出します。ネット上でダウンロードできますし、税務署にも書類がありますので、すぐに記入して提出できます。

この開業届出は必ずしも必要というわけではありませんが、屋号を持てる、青色申告ができるなど、事業上のいろいろなメリットがありますので経営をしっかりするためにもしておいた方が良いでしょう。

青色申告をしたいとことであれば、「青色申告承認申請書」を同時に税務署に提出します。これも簡単な書類で手続きも楽ですので、すぐに行えます。

青色申告をすることによって、少し記帳作業が複雑になりますが、特別控除を受けられるので、税額が減ります。無駄な税金を支払わなくて済みますので、行っている人が多くなっています。

美容室開業・経営に必要な資金

美容室を開業するたまには、かなりの資金が必要となります。そのため、開業準備の中でも最も時間が必要となる作業です。

十分前もって、どのくらいの予算が必要となるのかをしっかりとチェックして、資金を貯めていけるようにしましょう。

開業にかかる費用/経費

美容室をオープンするに当たっての必要経費を見てみましょう。以下のように、具体的にどんな内訳となるのかをチェックすることができます。

  • 物件取得費
  • 内装費
  • 施術用器具・道具費
  • 予約受付手段の導入費
  • メニュー表制作/印刷
  • サロンカード制作/印刷
  • 集客ツール導入費
  • 消耗品費

内訳のそれぞれの内容をチェックすると同時に、どのくらいの予算が必要となるのかを見てみましょう。

物件取得費

立地や美容室の大きさなどによってかなり額が変わってきます。一般的に家賃は20万円から50万円近くかかることが多い傾向にあります。

家賃は地域によって3か月分前払い、半年分前払いをしないといけないこともありますので、その分も用意しておく必要があります。それに加えて、敷金や礼金がそれぞれ家賃一か月分程度はかかります。

また、不動産仲介手数料や保証会社手数料として、やはり家賃一か月分程度かかります。火災保険料も負担するという契約になっていれば、5万円程度を別途支払うことになります。

このように物件取得費はいろいろな内容があり、トータルでは200万円程度かかることも珍しくありません。

内装費

美容室開業に当たって最もコストがかかる部分です。壁紙やフロア、照明器具、間仕切りなどを変更することが多く、おおがかりなリフォームとなるケースも多いです。

デザインもしくは設計費、備品・材料費、工賃などが具体的な費用内訳となります。トイレなどの設備も変えるということであれば、設備代金が大きくなる傾向にあります。

美容室は雰囲気作りも大事ですので、できるだけ内装にもこだわりたいものです。どこまで内装に力を入れるかは、かなり予算によって変わってきますので、内装費のための予算組はしっかりしたいところです。

全体としては、300万円から800万円程度の予算を見込んでおきたいところです。もちろん、美容室の大きさやどの程度手を入れるかということによって大きな差が出てきます。

あまり内装費に予算を割けないということであれば、今まで美容室として使っていた物件を探して居抜き経営をするなどの工夫もできます。もしくは最初は自宅のスペースを改装して使うなどして、出費を抑える人もいます。

施術用器具・道具費

美容室開業には様々な器具や設備、道具の購入に、かなりお金がかかります。具体的には美容イスやシャンプー台、鏡などの設備があり、それぞれ高価なものです。

また、ハサミやドライヤー、パーマ用の器具、掃除器具などの器具も必要となります。すでに美容師として働いているのであれば、自分の道具を持っていることが多いので、新しく購入しなくてもいいものもあります。

どのくらいの大きさにするかによって異なりますが、100万円から200万円程度は設備費にかかることが多い傾向にあります。できるだけ費用を抑えるためには、ネットの通販ショップでコスパの良いものを探す、中古で探すという手もあります。

営業ツールや予約システムの導入

予約受付のためのネット回線や電話、パソコン、集客ツールの導入も必要です。自前で行うのであれば、これらの費用は20万円程度で済むでしょう。

ただし広告宣伝を外注する場合は、全体で50万円程度の費用が発生します。営業は顧客の獲得に直接関わるものですので、どのくらいの費用をかけるかをきちんと検討した方が良いでしょう。

また、営業用のチラシや顧客用のサロンカードの作成や印刷も事前に準備します。印刷費用自体は数万円ですが、デザイン会社にデザインを依頼するとさらに数万円から10万円オーバーの費用が発生します。

消耗品費

タオルや衛生用品などの消耗品は美容室でかなり使います。そのため、前もってそれなりの量をまとめて購入した方が安く付きます。

どのメーカーのものを使うか、どの程度購入するかによっても変わってきますが、数万円から40万円程度かかることもあります。

運用にかかる費用/経費

上記の費用はあくまでも開業の段階でかかるコストです。これに加えて、運用にかかる費用、ランニングコストがかかってきます。

具体的には以下のような内訳となります。

  • 店舗賃料
  • 通信費
  • 消耗品費
  • 雑費
  • 水道光熱費
  • 集客ツール利用費

このうち最も費用がかかるのが店舗賃料で、月間30万円程度が相場となっています。通信費は電話とネット回線くらいですので、1万円程度に収まることがほとんどです。

消耗品費や雑費としては、業務に直接関わる衛生品費用やパーマ液などの費用があり、だいたい5万円から10万円程度かかります。観葉植物などを置く場合は、その分の費用も考えましょう。

水道光熱費は4万円から6万円というところが平均的です。集客ツール費用としては、自分たちで営業をするのであればそれほどかかりませんが、外注すると5万円から15万円程度かかることもあります。

必要になる平均的な資金

このように、様々な費用の内訳を合計すると、開業の段階で800万円から2,000万円程度かかることになります。もちろん、美容室の立地や広さ、内装にかける費用などによってかなりの差が出てきます。

しかし、かなりの額の初期投資が必要となることは間違いありませんので、しっかりと資金調達の方法を検討することは欠かせません。初期資金の額によって、美容室を置ける立地や規模、内装の雰囲気などがかなり変わってきます。

また、運用費用としては毎月50万円から80万円程度はかかります。これに従業員がいれば、人件費もプラスされます。

きちんと資金計画を立てて、無理のない経営ができるようにしないといけません。特に開業資金を借り入れする場合は、毎月利息も含めて返済がありますので、ランニングコストとは別に返済金のことも計算に入れる必要があります。

さらに、開業したばかりの時期はそれほど固定客が多くありませんので、営業が軌道に乗るまで時間がかかることがほとんどです。ある程度運転資金をプールしておくことも求められますので、ゆとりのあるプランを立てるようにしましょう。

平均的な借入れ額と自己資本比率

こうして考えると、初期投資と当座の運転資金の確保のために、少なくても1,500万円程度は欲しいところです。もちろん、自己資金ですべてまかなうことができれば言うことはありませんが、ほとんどのケースで不可能です。

そのため、親族や銀行などの金融機関、信用保証協会、自治体の助成金などを利用して借り入れをするのが普通です。平均的な借入額は600万円から800万円というところです。

内訳としては親族や家族から100万円から200万円程度借りて、自治体による助成金が利用できれば200万円から300万円程度となります。残りの金額となる300万円から500万円程度を融資という形で借り入れします。

自己資本比率は40パーセントから60パーセントくらいです。できれば50パーセント以上は自己資金としたいところです。

そうすることで、長期にわたる借入金の返済を楽にすることができます。自分の中での理想があるのは理解できますが、しっかりと自己資金と借入金の返済を考えた上で、無理のない予算組みをするようにしましょう。

美容室開業の流れ

資格や資金の面での準備が進み始めたら、具体的にどのように開業したらいいかを考えるようにしましょう。開業の流れを知ると共に、最も大事な点となる物件選びのポイントをチェックしましょう。

美容室開業から集客までの流れ

まず、美容室を開業するまでのプロセスと、どのように営業を軌道に乗せるかの流れを見てみましょう。

  • コンセプトやターゲット層や屋号の確定
  • 開業場所の選定
  • 事業計画書の作成
  • 資金調達
  • 内装や外装の設計と工事
  • 設備・備品発注
  • 開業届
  • メニュー・価格設定
  • スタッフの確保と教育
  • 広告・宣伝

それぞれのプロセスにおいて、具体的にどんな点に注意したらいいかを考えてみましょう。

美容室の方向性を決める

準備段階で最も大事なことの一つとして挙げられるのが、コンセプトやメインターゲットの絞り込みです。それによって、どんな内装にするのか、料金設定をどのくらいに持って行くのかということが決まってくるからです。

顧客ターゲットとして若い世代を中心とするのか、地元の人か広いエリアからの集客をしたいのかといった絞り込みができます。その上で、クールな雰囲気のお店にしたいのか、落ち着いたゴージャスな内装にしたいのかなどを決めます。

立地を真剣に検討する

美容室の立地というのは経営に直接関わる重要なポイントです。良い立地であればそれだけ賃料も高くなりますので、予算との兼ね合いも考慮する必要もあります。

都市中心部にサロンを構えるのか、地元の落ち着いた場所にするのかを考えましょう。それに応じてメインターゲットとなる顧客層も変わってきますので、前述のターゲットの絞り込みと一緒に検討しないといけません。

またビルの中に開業するのであれば、フロア階数を考えることも大事です。看板の設置方法なども変わってきますし、賃料も階数によって変わってくるからです。

事業計画の立案

これからは一人の経営者となるわけですから、事業をどのように進めていくのかということを真剣に考える必要があります。その上で事業計画書を作成することは欠かせません。

この事業計画書は、自治体へ助成金を申請したり金融機関に融資を依頼したりする時に提出するよう求められることが多いものです。そのため、プロの意見も借りつつ、しっかりとした内容で事業計画書を作成するようにしましょう。

スタッフの確保と教育

また、スタッフを雇う際には、どんな点を重視して美容師を決めるのかということもしっかりと決めましょう。そして、採用を決めたらオープン前にきちんと研修をしたり、どのような雰囲気で営業をしていきたいかの指導をしたりして開業に備えさせます。

通常、オープン前に従業員の研修と予行演習をすることが多いので、そのための準備期間も設けておくと良いでしょう。実践的な準備を従業員全体でしておくことで、オープン時のトラブルを防ぐと共に、お客さんからの印象を良くすることができます。

営業活動

お店を構えるだけではお客さんは来ませんので、営業活動をしないといけません。ホームページを作る、SNSを発信する、美容室ポータルサイトに紹介してもらうなどの手段があります。

自分でどこまで行うのか、プロに依頼するのかという点も考える必要があります。外注すればそれなりの費用がかかりますので、その分効果は高く開業当初から安定した顧客を得られることになります。

ほとんどの場合、オープン時だけでなく営業を始めてからも、こうした営業活動を行っていきます。そのため、継続的に行っていけるだけの予算をかんがえるということも大事なポイントです。

美容室の物件でチェックすべきポイント

物件選びにおいて美容室ならではのチェックしたいポイントがいくつかあります。しっかりとこうした点を押さえておかないと、営業をする時に不便を被ってしまうこともあります。

電気容量

パーマやドライヤーなどのため、美容室はかなりの電気を使います。そのため、アンペア数が少ないとブレーカーが落ちてしまうという事態にもなりかねません。

そのため、少なくても50アンペア以上はないといけません。どの程度の数の美容チェアーを設置するかによって変わってきますので、事前にきちんと計算しましょう。

水道

シャンプーなどのために大量の水を必要とします。その目安となるのが引き込み水道管の口径です。

物件によってこの口径が異なりますし、変更することはかなり難しいのできちんと確認しないといけません。美容室目的であれば口径20mmを最低ラインとして考えます。

また、シャンプーの水量をきちんと確保するためには、水圧2.0気圧がないと作業がしづらくなります。この点もチェックします。

ガス

都市ガスかプロパンガスとなり、基本的に変更するのは難しいです。どちらの種類になるかによって、ガス代がかなり変わってくることもあります。

通常は都市ガスの方がずっと安くなります。物件選びの際の一つの基準とすることもできます。

まとめ

美容室の開業においては、資格取得や保健所への手続きが必要となります。特に資格取得のためには長い期間がかかりますので、十分前もって準備を始めることが大事です。

また、美容室は物件の種類や設備、リフォーム代などの開業資金がかなりかかる傾向がありますので、資金調達という面でもきちんとプランを立て、準備をじっくりとしないといけません。物件の場所や設備状況によって、お客さんの入り具合や作業のしやすさがかなり変わるものですので、集客しやすいか、作業がしやすいかという点を考慮して選定したいものです。

このように、美容室の開業にはしっかりとした準備がとても大事であることが分かります。じっくりと時間をかけて、準備を着々と進めていくことで、目標の美容室独立開業を成功させるようにしたいものです。

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