デューデリジェンスって?日本語と意味や種類・費用を徹底解説

更新日:2021年09月30日 発注カテゴリ: 経営コンサルタント
デューデリジェンスって?日本語と意味や種類・費用を徹底解説

投資やM&Aなどの取引を行っていると、しばしば聞かれるのが「デューデリジェンス」という言葉。不動産業界でもよく使われる言葉ですが、その意味や目的について正確に理解している人は多くはありません。この記事では、デューデリジェンスを日本語にするとどういう言葉になるか、かかる費用や種類、方法について分かりやすく解説します。

デューデリジェンスの意味とは

「デューデリジェンス(Due Diligence)」とは日本語で「適当な(相当な)調査」と言った意味です。おもにM&Aに際して使用されます。「Due」とは「義務」、「Dilidence」とは「勤勉、克明」といった意味です。

M&Aをはじめ、ビジネスにおいてある行為を行ったときにどんなリスクを抱えることになるか、また行為の責任者が行為に対して責任を負うべきかどうかを決める際、その行為を実現するためにあらかじめ行っておく調査や努力のことを言います。

つまりデューデリジェンスをしっかり行っていないと、万一問題が生じたときに責任を問われてしまう可能性が出てくるわけです。

デューデリジェンスの目的とは

ビジネスにおいて、投資やプロジェクト、M&Aなどの行動を起こす際には必ずリスクが伴うものです。見切り発車や思い付きで行ってしまうと失敗するリスクがありますし、途中でうまくいかなくなって予定を変更せざるを得なくなるといった問題も起こります。

そうした問題は、さまざまなコストを企業にもたらすことになるため、あらかじめリスクをしっかり把握したうえで十分に検討し、行動に移す必要があります。この「リスクを把握する」ことをデューデリジェンスと言うのです

ビジネスにおけるリスクの把握は決して単純ではなく、思わぬ理由から生じることもあります。またM&Aや投資の場合には、相手企業の経営状態や状況が外部からはよくわからない面もあるでしょう。そのため多角的なアプローチで調査や検討を行う必要もでてきます。それだけ時間もかかりますし、調査・検討する側の能力も問われます。だからこそデューデリジェンスが重視されるようになっているのです。

6種類あるデューデリジェンス

このデューデリジェンスは、手法や内容によって大きく6種類に分けられます。

ファイナンシャルデューデリジェンスの意味・目的

デューデリジェンスの中でももっとも一般的なのが、ファイナンシャルデューデリジェンスです。財務、つまり経済的なリスクをどれだけ負うことになるのか、その投資やプロジェクトの実行によってどのような財政的なリスクを抱えることになるのかを調査します。

収益性はもちろん、設備投資の負担、M&Aの場合には相手企業の業績の推移、自分たちが手掛けているビジネスとの相性や目指している事業計画との整合性などを調査します。相手企業の財政状態はなかなかわかりにくい面もあるため、綿密な調査を必要とする面もあります。

さらに財政状態や収益性を正確に確認するためにはキャッシュフローの分析など専門的な視点も必要になるため、会計事務所など専門家の意見を聞いたうえで行うケースもよく見られます。M&Aや投資にゴーサインを出すかどうかを決める、重要な手順ともいえるでしょう。

逆にこの部分が曖昧、または十分な調査を行わないままゴーサインを出してしまった場合、万一失敗や大きな損益を出してしまったときに責任を問われる可能性が高くなります。

ビジネスデューデリジェンスの意味・目的

投資やM&Aの対象となる企業・ビジネスの具体的な状況を調査するのが、ビジネスデューデリージェンスです。たとえば相手企業が手掛けているキャラクタービジネスの市場におけるシェア、将来性など。また自社との経営統合を目指す場合には、シナジー効果がどれだけ得られるかといった点も問われます。

ファイナンシャルデューデリージェンスの収益性ともかかわってくる点ですが、こちらの方がより具体的なビジネス展開についての調査が行われます。将来性やシナジー効果など、先を読む視点が問われる部分があるため、経営コンサルティング会社などに依頼したうえで行われることもあります

経営統合後の市場における立ち位置やブランドイメージ、競合企業との兼ね合いなど、広い視野に基づいたうえで企業計画を練っていかなければならない部分も多く、こちらも非常に重要かつ責任が問われるものと言えます。

人事デューデリジェンスの意味・目的

人をどう配置し、活躍の場を用意するか。人材の活用がビジネスにおける重要なポイントとなっており、それに特化した調査を行うのが人事デューデリジェンスです。M&Aの場合には、買収対象企業における人材の配置や統合後の人材活用などの調査も行われることになります

また経営統合による再編にともなう新規作用や労使関係の問題なども対象となっており、人件費だけにとどまらず人事制度、人事システムなどが企業経営にどのような影響を及ぼすのかを、多角的に調査していくことになります。

経営統合の場合はこれまでの自社の人事システム・制度をそのまま採用するわけにはいかず、統合相手の企業のシステムもうまく取り入れ、すり合わせながら新たに決めていく面も出てきます。その際に両者の間で軋轢が生じるといった問題を避けるのも、人事デューデリジェンスの重要な目的です

せっかく採用した人材を有効に活用できず、現場において人間関係や業務効率といった面での問題を抱えることで、業績に悪影響を及ぼしてしまうケースも見られます。その点と、経営統合後にどうなるのかビジョンの両方を意識したうえで、綿密な調査と予想が求められます。

法務デューデリジェンスの意味・目的

リーガルデューデリジェンスとも呼ばれるのが、法務デューデリジェンスです。法律・法務の面からリスクを調査することを目的としています。M&Aの際には法律的な問題が生じ、それが訴訟や紛争の問題に発展してしまうケースも少なくありません。せっかく買収対象企業とのシナジー効果が期待できるにもかかわらず法律上の問題でそれが損なわれてしまうこともありますし、訴訟費用が大きなコストになってしまうこともあります。そんなリスクを防ぐわけです。

法律上の調査なので弁護士に依頼することも多く、またあらゆるリスクを検討したうえで慎重な判断が求められるため、かなり細かいチェック項目を設定したうえで詳細に行われます。

税務デューデリジェンスの意味・目的

税務デューデリジェンスは、その名前の通り税務に関する調査のことです。法人税をはじめとした税務に関するリスクを調査し、解決策の提示などを行います。企業統合や買収の際には税務を巡る環境に変化が生じるため、大きく分けて統合や買収前の税務の調査と、統合後に再編した後の調査の2種類があります。

買収対象企業がじつは法人税の未払いの問題を抱えていた、税務に関するトラブルを抱えていたというケースもあります。こうした問題が経営統合後に発覚すると思わぬリスクを背負い込むことになりかねないため、事前の調査も必要になるわけです。

もしリスクを抱えることが明らかな場合、それでもなお経営統合や投資に価値があるか、リスクを回収できるだけのメリットがあるかなど、ファイナンシャル&ビジネスデューデリジェンスの材料にもなる部分です。また買収の際に株式譲渡や株式の交換などを行う場合には、関連する調査も欠かせません。

ITデューデリジェンスの意味・目的

年々重要性が増しているのが、ITデューデリジェンスです。企業が導入・運用しているIT関連のシステムに関する調査を行います。たとえば自社と買収対象企業が導入しているシステムがまったく異なるタイプの場合、合併後に根本的なシステム環境の見直す必要も出てきます。また買収対象企業に新システムを全面的に導入するなどの必要性も出てきます。そのために専門的なスタッフを用意する必要があるかなども含め、IT関連に関するリスクやコストについてチェックするわけです。

これができていないと、経営統合後に業務を軌道に乗せるまで時間がかかってしまうこともありますし、データの移行や共有などかうまくいかずに業務に支障をきたしてしまう恐れも出てきます。それを事前の調査によって最小限に抑えるわけです。

デューデリジェンスの費用相場

ではデューデリジェンスを行うには、どれだけ費用がかかるのでしょうか?デューデリジェンスの種類で挙げてきたように、調査の内容によって専門家や外部機関に依頼する必要も出てくるため、費用の相場も当然異なってきます。また調査にどれだけ期間がかかるのかによっても差が出てくるでしょう。

法務デューデリジェンスの費用相場

比較的わかりやすいのが法務デューデリジェンスです。弁護士に依頼することが多いため、弁護士の一般的な相場から推測することができます。報酬が1日2〜5万円程度、プラス必要経費・手数料が発生します。どの程度の期間を調査に費やすかによって異なりますが、全体で50万〜100万円程度が相場と言われています。逆に言えば1日の費用の目安を踏まえたうえでデューデリジェンスに費やす予算や期間を決めていくこともできるでしょう。

ビジネスデューデリジェンスの費用相場

逆に相場がわかりにくいのがビジネスデューデリジェンスです。経営コンサルティング会社に依頼することが多いですが、会社ごとに料金体系が大きく異なるからです。この分野では顧問契約を結んでその一環として業務を行うケースもあれば、成果報酬型の形で料金が発生するケースもあります。ですから一概に相場を判断するのは難しいのですが、調査機関が2〜3か月で担当スタッフ2〜3名が対応した場合、合計50万〜90万円程度が一般的な相場と言えるでしょう。

大雑把な数字になってしまいますが、50万〜100万円程度は必要になることを前提に計画を立てていくと良さそうです。これが高いのかどうかは投資・買収の規模や状況によって異なりますが、積極的なM&A、企業の命運をかけた投資の場合には、決して高いとは言えないのではないでしょうか。

デューデリジェンスの手続方法

手続き方法は大きく2つの段階で分けることができます。

  • デューデリジェンスの選定
  • 専門家に対応依頼

それぞれ解説しましょう。

デューデリジェンスの選定

最初の工程はどんなデューデリジェンスを行うのかを決めておくことです。先ほど挙げたデューデリジェンスの種類のうちどれを行うのかといった基本的な部分はもちろん、自社の状況をよく把握して準備しておくことも大事です。

たとえば買収や経営統合を行う場合には、自社の経営状態やIT環境、人事制度などを把握しておかないと、調査をしたときにリスクがあるかどうか、シナジー効果が期待できるかどうかなどを正確に把握することは不可能です。

買収や投資の際には、もし敵対的な状況になってしまった場合に最後まで実行するだけの資金力があるかどうか、そのコストをかけるだけのメリットがあるかどうかなどもあらかじめ確認しておくことになります。その意味でデューデリジェンスは投資先・買収先の企業の調査だけでなく、自分たちの調査も含まれていると言えるでしょう

対応するデューデリジェンスの専門家に依頼

どのデューデリジェンスを行うのか決まったら、必要に応じて専門家に依頼することになります。先ほど触れたように経営コンサルタントにビジネスデューデリジェンスを依頼する場合にはどのような契約内容・料金体系で依頼するかを決めることになりますし、弁護士や公認会計士など士業に依頼する場合には本当に依頼したい分野に強みを持っているのかをよくチェックして判断することになります。

自社内でデューデリジェンスを行う際には、スタッフが選出、プロジェクトの計画・準備などスムーズに調査を行っていける環境づくりが欠かせません。

自分たちで行うにしろ、専門家に依頼するにしろ、あらかじめ提出する資料や記録、情報の内容をはっきりとさせておきましょう。当然正確や情報、確かにソースなどに基づいた調査が求められますから、それを証明できる資料や記録は欠かせないわけです。専門家に依頼した場合にもその結果をうのみにせず、自分たちで確認できる環境づくりも欠かせません。必要に応じて結果の分析なども行う必要も出てくるでしょう。

まとめ

デューデリジェンスは投資や合併といった重大な決定をする企業にとって非常に重要なプロセスです。費用がかなりかかることもありますが、その後のリスクを減らせると考えれば有効な先行投資と考えることができるでしょう

弁護士や会計士にデューデリジェンスを依頼する場合でも、ただ業務を委託するだけでなくどの分野でのデューデリジェンスが必要なのか、疑問点があるかなど、しっかり経営者としても参加して不安要素を取り除くようにしていきましょう。

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