Webシステム開発の費用・料金相場と、システム開発会社への見積もり方法
- Webシステム開発の相場情報が知りたい
- 見積書の読み方が知りたい
Webシステム開発の相場情報をまとめました。システム開発会社に依頼した際の費用を知りたい方は必見です。見積書の読み方も解説していますので、システム開発会社へ見積もりを取ったり外注する際に、ご参考にして下さい。
Webシステムとは?
Webシステムという言葉には複数の意味が含まれています。
例えば開発者の中では、前後の文脈によって下記のような意味で使い分けることがあります。- WebアプリやWebサービスの同意語
- サーバとサーバの間やクライアントとサーバの間でHTMLファイルの受け渡しをするしくみの総称
- クライアント・サーバ型システムに対して、ブラウザ(IEやGoogleクローム)やインターネット利用するシステムの総称
Webシステムという言葉自体ここ最近作られたもので、これと言った定義はありません。 ここでは、ホームページにおけるWebシステムをご説明します。 数十年前までのホームページはWebサーバーが置かれているページをそのままブラウザに戻している為、閲覧者とのやり取りができませんでした。
しかしWebシステムにより、SNSや掲示板、オークションのような閲覧者同士がやり取りが出来るサイトの構築が可能になりました。 今、閲覧して頂いているこのサイトもマッチングサイトと呼ばれていて 仕事の案件を依頼したい人と受注したい人を結びつけるサービスを提供しています。
Webシステムの種類と概要
Webシステムには下記のように、主に7つの種類があります。それぞれ解説していきましょう。
- CMS
- マッチングサイト
- ECサイト
- 口コミサイト
- Q&Aサイト
- SNS
- 掲示板
CMS
CMS(コンテンツマネジメントシステム)とは、htmlなどの専門知識がない初心者でも、簡単にホームページ制作ができるように作られたソフトウェア・アプリケーションのこと。 有料・無料のものなど多数あるが、一般的にはブログやSNSなどのサービスにより認知され、2005年ごろより普及したと言われている。 代表的なものにwordpressが挙げられる。
マッチングサイト
需要がある者と供給が可能な者との間を仲立ちして結びつけるサービスを提供するサイト。弊社のようなBtoBの「ビジネスマッチング」を専門とするサイトを指すことが多い。近年婚活サイトのようなCtoCのマッチングサイトが流行っている。
マッチングサイトの構築をお考えの方は下記リンクで詳しく解説していますのでご覧ください。
ECサイト
自社の商品やサービスをインターネット上に置いた独自運営のウェブサイトで販売するサイトのこと。構築にあたり買い物カゴや決済機能、個人情報を保護する為のセキュリティといった様々な知識が必要。基本的にECサイトは独自運営のサイトを意味するので自社サイトとも呼ばれることがある。
ECサイトの構築をお考えの方は下記リンクで詳しく解説していますのでご覧ください。
口コミサイト
社会人が転職を考えている時や学生がアルバイト先を探している時、家電や洋服など商品の購入を検討している時など、様々な場面で活用されるサイトのこと。口コミサイトに寄せられる情報は、個人的な主観による意見や感想が中心で、多くの意見が集まるので信頼性は高く需要が多い。
Q&Aサイト
Q&Aサービスは、質問をする側が電子掲示板でスレッド(1つの内容ごとに集められる返信のまとまりのこと。スレと略されることもある)を設ける要領でトピックを立てて、質問に対して回答できるユーザーが書き込みを行うといった形式で、不特定多数のユーザーから回答を得られるので、様々な分野や内容の質問に回答が期待できる。
SNS
Facebookやtwitter、mixi等のWEB上のサービス。大規模な開発となれば、かなりの予算がかかる。基本的に無料で提供し、広告収入で利益を得ている。会社にSNSを取り入れて社内専用SNSとして情報を共有している会社もある。
掲示板
参加者が自由に文章などを投稿し、書き込みを連ねていくことでコミュニケーションできるWebページ。嫌がらせのために無意味な内容の投稿を連発したり、犯行予告といった「荒らし」行為が問題となっている為、様々な対策が必要。
Webシステム開発の費用・料金相場
では、Webシステム開発の費用・料金相場について見ていきましょう。早見表を用意したので、それぞれ解説します。
WEBシステムの種類 | 開発費用相場 | 費用が高くなる場合 |
---|---|---|
マッチングサイト | 100万〜500万円 | 住所や路線の検索機能、決済機能、メッセージ機能、メルマガ機能などを導入する場合。 |
予約管理サイト | 80万〜500万円 | 決済機能、複数店舗機能、スタッフの勤怠管理と連動した予約機能、メルマガ配信機能などを導入する場合 |
ECサイト | 60万〜400万円 | 商品数が何千もある場合。マッチングサイト同様、オプションにより大幅に変わります |
クチコミサイト | 80万〜300万円 | 何かしらのインセンティブを与える設計や、クチコミを閲覧できる件数に制限を設けたりする場合。会員登録してクチコミを投稿するだけであれば40万円でもできます |
Q&Aサイト | 60万〜300万円 | クチコミ同様でインセンティブを与えたり、Q&Aを絞り込む検索機能、サジェストによる検索支援などの機能を導入する場合 |
SNS | 100万〜500万円 | フォロー機能や決済機能を導入する場合。社内や友達間での構築目的であれば、そこまで費用がかからない場合があります |
CMS | 80万〜400万円 | CMSは自社で既に用意している環境に導入するケースが多く、その環境(サーバーや言語)やどのくらいデザインにこだわるかによります |
掲示板 | 50万〜300万円 | マッチングサイト同様、検索機能や会員機能、決済機能、位置情報管理などを行う場合。簡単な掲示板であれば50万円から開発できます |
※機能や目的、規模により大きく費用は変わります。あくまで相場の平均としてご参考にしてください。また開発環境にご注意ください。 また、企画や設計が明確であればあるほど打ち合わせ回数が減らせるので、費用を抑えることが出来ると言われております。
システム開発全般の費用相場に関しては下記リンクを参考にしてください。
一般的なWebシステム開発の流れ
では、一般的なWebシステム開発の流れについて見ていきましょう。下記のように、主に9つの工程があります。それぞれ解説します。
- 企画・立案(要件定義、ヒアリング)
- 開発プラン作成
- 見積もり・契約
- 要件定義
- 基本設計
- 詳細設計
- プログラミング
- テスト
- 納品・公開・運用
ヾ覯茵ξ案(要件定義、ヒアリング)
システム導入の目的や要望、計画等のヒアリングを行い、ヒヤリングを基に御社に合ったWEBシステムをご提案します。
開発プラン作成
ヒアリングに基づいてシステムの概要と開発計画を立て、完成目標を明確にします。開発するシステムの規模が大きい場合は、システムを導入していくフェーズ分けを検討、必須となる最小限の機能を決定し、全体を構成していく計画を立てます。
8積もり・契約
作成した開発プランを基に見積もり書を提出し、双方合意により契約となります。
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システムに必要な要件を定義していきます。何ができてどのような内容を管理できるべきかなど、システムの大枠の部分を固めていき、方向性を共有します。
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定義した要件を基に、基本的な部分の設計に入ります。システムの見た目のサンプルを作成し、そちらを基にシステムの全体を作成していきます。また、平行してデザインの作成にも入ります。ここでは各段階でご確認いただきながら開発を進めていきます。
詳細設計
システムの内部を設計していきます。細かい部分まで定期的に打ち合わせを行いながら設計していくので、機能の変更・改善にも素早く対応していきます。
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これまでの基本設計、詳細設計を基に、システムのプログラムを作成します。完成したところからお客様に随時動作確認していただくこともできます。
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システム開発後、テストを実施します。設計した通りに正常に機能が動作するかだけではなく、使用するお客様の立場になってチェックを行います。
納品・公開・運用
テスト完了後、システムをお客様へ納品し本番公開します。公開後も必要に応じて修正や機能の追加作業などをしていきます。
よくある見積書の項目と意味
では、よくある見積書の項目と意味について見ていきましょう。早見表を用意したので、それぞれ解説します。
項目 | 意味 |
---|---|
要件定義費用 | お客様の目的をヒヤリングし、それを基に開発するシステムのおおまかな仕様の決定やその実現方針を検討する際にかかる費用のこと。 |
設計費用 | 要件定義を基に基本的な部分の設計や、内部の細かい部分の詳細設計をするための費用のこと。 |
デザイン費用 | UIのデザインにかかる費用のこと。見た目にこだわりのあるお客様の場合、別途見積もりを取ると良いでしょう。 |
開発費用 | 基本設計、詳細設計を基にシステムのプログラミングを行う際にかかる費用のこと。 |
テスト費用 | システムがほぼほぼ完成した段階で、設計した通りに動作確認する際にかかる費用のこと。 |
導入費用 | お客さまの環境への導入の際に初期設定等を行なう際にかかる費用のこと。 |
購入費用 | システム開発の際に必要なサーバーやソフトウェアなどの部品の購入にかかる費用のこと。 |
保守費用 | システムを導入後にバグが発生したり、機能の修正をする場合にかかる費用のこと。 |
開発言語の種類と概要
では、開発言語の種類と概要について見ていきましょう。下記の通り主に4つあります。それぞれ解説します。
- PHP
- Ruby
- Java
- c/c++
PHP
PHPはWebアプリ開発をする際によく使われている言語です。具体的には、メールフォーム、ショッピングカート、ブログなどが作成できます。PHP開発者の人口はかなり多いためメンテナンス等は安心できます。「Facebook」「Twitter」「Youtube」といったアプリでも使われています。
Ruby
Rubyは開発者が日本人で有名な言語で、スタートアップ企業が採用するケースが増えています。理由として「Ruby on Rails」というフレームワークがかなり優秀で、よく使う機能や基本構造がすでに出来上がっていたり、不具合や仕様の変更があった際に問題がある個所を特定しやすいためです。
Java
Javaはサンマイクロシステムズによって開発されたオブジェクト指向型の開発言語で、幅広い環境で動作する言語です。また、アプリケーション、ゲーム、サイト、システムなど様々な開発に使用される万能な言語です。
c/c++
cはかなり昔からある言語でJava同様幅広い環境で動作する言語ですが、SEの技量によって大きな差が出る言語でもあります。
また、cとc++の違いですが、にcとってc++は1つ上の位の言語といった感じで、cとc++で同じものを開発した場合、書くコード量はc++の方が少なくてすみます。c++はオブジェクト指向なので、cでは難しいようなものも開発することができます。
システム開発会社を選ぶポイント
では、システム開発会社を選ぶポイントについて見ていきましょう。下記の通り主に4つのポイントがあります。それぞれ解説します。
- 同じようなシステム開発の実績があるか
- 会社の特色を知る
- 料金を明確に把握する
- 下請けに丸投げしないか確認
同じようなシステム開発の実績があるか
マッチングサイト開発が得意、ECサイト構築が得意、SNS開発が得意と、依頼したいシステムによって、システム開発会社側の得意/不得意は変わります。またシステム開発会社側で既に似たようなシステムの構築実績がある場合、システムの流用をすることにより値下げしてくれる場合もあります。(テンプレートとして提供する会社もある)
システム開発を依頼する場合は、そのシステムでの開発実績があるのか、どんなシステムを開発したのかを見せてもらい、似たような開発実績のある会社に依頼するという選び方をオススメします。
会社の特色を知る
システム開発会社によって「価格重視」「ノウハウが充実」「技術力重視」などさまざまな特色があります。会社が何をWebシステム開発会社に期待したいか?で変わってきます。この3つは会社の方針によって変わってくることですが、Webシステム開発会社の担当者の人柄も重要になります。
担当者が上から目線だったり、専門用語ばかり使ってきたり、言われたことだけを行いプラスアルファの仕事をしてくれないといった場合もありますので、担当者の人柄にも気を付けましょう。
料金を明確に把握する
依頼内容や各社により異なりますがとても複雑です。 予算はどの程度で、どこまでしてもらうかで料金も大きく変わってくるので、打ち合わせ段階で明確にしておきましょう。
開発後の運用・保守に関しても、最初の打ち合わせの段階で話しておかないと別料金になる場合があり、後々トラブルになる可能性があるので早めに確認しておきましょう。
下請けに丸投げしないか確認
下請けに丸投げするようなシステム開発会社と契約してしまうと、見積額が他の会社より高かったり、ちょっとしたバグの修正や仕様の確認に時間が掛かったり、品質としても高いモノが望めなかったりと、様々なリスクがあります。
部分的に下請けを使う場合もありますが、その会社が責任を持って開発してくれるのか、契約前に聞いておいても良いでしょう。
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大学卒業後はIT企業に入社。システムエンジニアとして大手企業向けのERPシステム開発を経験。その後は、フリーのITコンサルタントとして、人材派遣会社の基幹システムの開発、不動産会社の商業施設での販促システムの導入、自動車メーカーでコネクティッドカー開発のプロジェクト管理、SIerでのSalesforceの導入、ファッション業界の企業でSalesforceと連携する周辺システムの導入を経験。現在は法人化し主に企業のシステム開発プロジェクトを支援。
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システム開発は本記事でも説明させて頂いている通り相場があり、最初は相場を元に予算を組んでいくことになります。その後はより正確な費用を計算していくための作業が必要です。委託先のベンダや具体的な開発内容によって当然相場とは異なる費用になってきます。
システム開発のプロジェクトは特に相場とはかけ離れた費用になることも少なくないので、あくまで相場は参考程度と考えることがポイントとなります。
RFPを作成しベンダから提案を受ける過程や、要件定義および設計のフェーズなどでより具体的で正確な費用を見積もっていくことが重要です。そうすることで、後続のフェーズでの想定外のコスト増によるプロジェクト失敗のリスクなどを下げることができます。
特に仕様変更が頻発するようなシステム開発は当初の予算と大きく異なってしまうリスクが高くなります。その場合はアジャイル開発の手法を採用するなど工夫することが推奨されます。