システム開発で大切な要件定義とは?進め方やコツを紹介

更新日:2020年03月05日 発注カテゴリ: Webシステム開発
システム開発で大切な要件定義とは?進め方やコツを紹介

システム開発を行うための工程は多いですが、その中でも特に重要な工程があります。それが「要件定義」です。要件定義の善し悪しがシステム全体の成功のカギを握っているといっても過言ではありません。システム開発には少なくない費用を投じなければなりませんから、できる限り多くの利益を得たいと願うことでしょう。ではシステム開発の外部委託を成功させるための要件定義とはどんなものかについて考えていきましょう。

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要件定義とはいったい何?

要件定義とはあまり聞きなれない言葉ですが、いったいどんなものなのでしょうか。簡単に言えば要件定義とは、開発されるシステムにどんな機能が実装されているべきか、どんな性能を持っているべきかを明確にする作業のことです。

家を建てることになぞらえて考えてみましょう。ある顧客が家を建てる場合、ハウスメーカーはその顧客の要望をできるだけ叶えるようにするはずです。広い庭が欲しい、三階建てにしたい、暖炉が欲しい、吹き抜けが欲しいといったわがままも聞いてくれます。

設計の段階に入ってからもその要望が変わる可能性もあるでしょう。その希望をもとに建築士が設計を行い、顧客と何度も話し合いながら顧客の頭の中にあるビジョンを徐々に形にしていきます。設計が終われば設計図が描かれ、その設計図通りに大工さんが家を建てることになります。

つまり家を建てる前、さらに言えば設計をする前にはすでに顧客がどんなことを希望しているのかをハウスメーカーは把握していなければならないのです。システム開発についてもまったく同じことが言えます。

システム開発を手掛ける会社は、顧客がどんなビジョンを持っているかを明確に把握していなければなりません。自社サイトに訪問するユーザーを増やしたい、多言語に対応できるサイトを作りたい、顧客の個人情報を管理するシステムが欲しいなど、顧客の要望は様々です。

何度も話し合いを重ねて顧客の要望や目的、成し遂げたいことに関する共通認識を作っていかなければならないのです。十分な話し合いを行い、双方がビジョンを共有することができた時、それが要件定義となります。

一般的には要件定義は文書化され、後で認識の違いが生まれないようにされます。さらに要件定義の段階では「どんな」目的や機能を有するかは決められますが、「どのように」行うかは後で決めることになります。

要件定義を成功させるコツ

要件定義の善し悪しがシステムの成功を左右することを考えると、慎重に要件定義を進めていきたいと思うことでしょう。しかし要求定義を成功させるコツは非常にシンプルなものです。それが「コミュニケーション」です。

システム開発を委託される企業は、顧客の要望を聞き出すことによって要件定義を明確で、顧客のニーズに合ったものにすることができます。ここでポイントとなるのは、「相手の要望を聞くだけでは十分ではない」ということです。

おそらく顧客は「こんなシステムが欲しい」という要望を述べることになります。しかしそれだけでは顧客のニーズを正確につかむことはできません。現状にどんな不満があるのか、時間がかかっている作業があるのか、今後どのように事業を展開していくつもりなのかといった質問を繰り返すことによって相手も気づかなかったようなニーズを引き出すことができる可能性もあります。

それが結果的にシステムの顧客満足度につながっていくのです。先ほどの家を建てる例でもそうですが、顧客からのヒアリングが1、2回で終わることはほとんどありません。顧客の要望が多かったりこだわりが強かったりすれば、なおのことそうです。

ハウスメーカーは基本的に顧客との打ち合わせの回数に制限を設けていません。さらにメールで打ち合わせを済ませるということもありません。それと同様に、要件定義に関する打ち合わせも1回や2回ですべてを網羅することは不可能です。

実際に対面で話し合い、要件定義の理解や定義に食い違いがないかをしっかり確認しなければならないのです。そして話し合った内容をもとに要件定義書を作成します。認識に食い違いがないようにし、体系的に要件定義書をまとめるようにしましょう。

ここで要件定義が間違っているとシステム開発自体の方向性が違ってきてしまいます。コミュニケーションが不足するとこうしたトラブルが生じやすくなってしまうので、何度も打ち合わせをして顧客の要望に応えられるように、顧客側は要望をはっきり伝えるようにしなければなりません。

プロジェクトが動き始めてから計画を変更するのは時間とお金の無駄になってしまう可能性が高いので、要件定義の段階で要望をすべて出し、可能なものを実装してもらえるようにしましょう。要件定義にはヒアリング、共有、修正という工程がありますから、この三つを繰り返すことで良い要件定義書を作成するようにすべきです。

要件定義を成功させるために必要な能力

システム開発を請け負う会社としても、良い要件定義書を作るためには十分なヒアリングが必要です。しかし要件定義を成功させるために必要な能力はヒアリング能力だけではありません。もちろんヒアリング能力に長けていることは最低条件と言えます。

それ以外に求められる能力としてドキュメント能力が挙げられます。要件定義書を作るときには、見やすくわかりやすい文書を作る必要があります。そして重要なポイントとして、誰が見ても同じように理解できる要件定義書を作る能力が求められるのです。

要件定義書に沿って作業する人がいつも同じとは限りません。プロジェクトの途中で関わる社員が変わるということもあるでしょう。読む人が変わっても常に同じ共通認識を持てる要件定義書を作るのはかなり高度な技術を必要とします。

もし人が変わると読み方が変わってしまう、もしくは認識に違いが出てしまう要件定義書を作ってしまうとプロジェクトがうまくいかなくなってしまう恐れもあるので十分な注意が必要なのです。さらに危機管理能力も必要な能力と言えます。

例えば最初の段階では要件定義書に記載されていたものの、システムの開発途中で難易度や納期の問題があり、顧客と打ち合わせの結果実装されなかった機能があったとします。すると要件定義書通りのシステムが納品されないことになります。

もしクレームを入れられた時のために、顧客との打ち合わせの内容や合意した文書などを提示することができればトラブルを防ぐことができるでしょう。顧客にとっても請け負う会社にとっても、要件定義書は合意内容の確認に使用できるものです。

ぜひ必要な能力をフルに生かして要件定義を成功させ、満足度の高いシステム開発を目指しましょう。

まとめ

要件定義は、システム開発の上流工程の一部であり、システム開発を成功させるために非常に重要なポイントとなります。良い要件定義書を作るために最重要な要素はコミュニケーションです。顧客は自分の要望を明確に示すことが必要でしょう。

一方でシステム開発を請け負う側は顧客の要望を把握するだけでなく、潜在的な必要を引き出すことで顧客が本当に満足するシステムを納品することができます。

ヒアリング能力、ドキュメント能力、リスクヘッジ能力など、求められる能力は多くありますが、システム開発を成功させてその後も良い関係を続けていくためにも、時間を惜しまず要件定義を構築していくことが必要なのです。

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