Q&Aサイトの作り方・構築費用は?成功事例やビジネスモデルも解説

AOIS Consulting株式会社
監修者
AOIS Consulting株式会社 代表取締役 青井真吾
最終更新日:2023年10月02日
Q&Aサイトの作り方・構築費用は?成功事例やビジネスモデルも解説
この記事で解決できるお悩み
  • Q&Aサイトの作り方は?
  • Q&Aサイト構築にはどれくらいの費用がかかる?
  • Q&Aサイトってどんなビジネスモデルなの?

Q&Aサイトを成功させ収益をあげている企業は少なくありません。たとえば「Yahoo!知恵袋」のヤフー株式会社や「教えて!goo」のNTTレゾナントなどです。では新しくQ&Aサイトを構築・収益化するにはどうすればいいのでしょうか。

この記事では、Q&Aサイトを自社メディアとして一から築き上げたい、新しくビジネスとして始めたいという方向けにQ&Aサイトの作り方や構築費用、ビジネスモデルを解説します。

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Q&Aサイトとは

Q&Aサイトとはサイト上でユーザーが質問を公開し、ほかのユーザーが回答する形式のサービスのことです。Web記事と違って一人ひとりの悩みや現状に合わせた解決策を得られるメリットがあります。

しかしサイトによって下記のような違いがあり、一概に「Q&Aサイトはこういうもの」といった定義はできません。

  • 有料か無料か
  • オールジャンルか特化型か
  • 回答者が匿名か実名か
  • 回答者が一般人か専門家か

Q&Aサイトの成功事例7選|ビジネスモデルも解説

Q&Aサイトの成功事例を、オールジャンルと特化型の2タイプに分けて紹介します。ビジネスモデルも解説するのでぜひ参考にしてください。

オールジャンルのQ&Aサイト3選

オールジャンルのQ&Aサイトで有名な成功事例は次の3つです。

  • Yahoo!知恵袋
  • 教えて!goo
  • Quora(クオーラ)

Yahoo!知恵袋

yahoo

引用:https://chiebukuro.yahoo.co.jp/

2004年にサービス開始したQ&Aサイトの草分け的な存在です。ユーザーアカウントがあれば匿名の一般人でも質問も回答もできます。

サイトの利用は無料ですので、広告収益により成り立っているビジネスモデルでしょう。また質問・回答にはYahoo!アカウントの作成が必須であるため、ほかのYahoo!関連サービスの利用を促す意味もあると考えられます。

教えて!goo

goo

引用:https://oshiete.goo.ne.jp/

日本ではYahoo!知恵袋と並んで有名なQ&Aサイトで、ポータルサイト「goo」の派生サービスです。匿名の一般人が質問・回答ともに利用できます。

Yahoo!知恵袋と同じく無料で利用できるQ&Aサイトなので、広告収入が主な収益源です。コラムでタイアップ記事を作成・投稿する記事広告と呼ばれる手法も採用しています。

Quora(クオーラ)

quora

引用:https://jp.quora.com/

海外発の実名制Q&Aサイトです。日本では2017年にサービスを開始した後発サイトですが、実名の専門家が回答してくれる点やSNSのようなUIが差別化要因となり成功しました。

2022年9月現在では無料で利用でき、広告収益のみで成り立っているビジネスモデルだと考えられます。

特化型のQ&Aサイト4選

特化型のQ&Aサイトで有名な成功事例は次の4つです。

  • 弁護士ドットコム(みんなの法律相談)
  • AskDoctors(アスクドクターズ)
  • teratail(テラテイル)
  • Kenzai・Navi(建材ナビ)

弁護士ドットコム(みんなの法律相談)

bengoshi

引用:https://www.bengo4.com/bbs/

弁護士へ無料で相談できる「みんなの法律相談」を運営しているポータルサイトです。気軽に弁護士へ法律相談できる場所として人気を集めています。

下記のようなキャッシュポイントがあり、広告収益と有料会員を組み合わせたビジネスモデルです。

  • 登録弁護士の広告
  • 一般のバナー広告
  • 質問者の有料会員登録

AskDoctors(アスクドクターズ)

askdoctor

引用:https://www.askdoctors.jp/

匿名の医師へ医療相談できる有料Q&Aサイトです。6,000人以上の医師に24時間いつでも相談できる手軽さが評判を集め成功しました。

ビジネスモデルはシンプルで質問者の有料会員登録を主な収益源としています。

teratail(テラテイル)

teratail

引用:https://teratail.com/

プログラミング領域に特化したQ&Aサイトです。コードを提示できるジャンル特性から匿名の一般人による回答でも信頼できる点が特徴でしょう。駆け出しエンジニアが重宝するサイトと言えます。

ユーザーは無料で利用でき、teratail自体の収益化は広告掲載のみです。ただしレバテックフリーランスやレバテックLABといった自社のエンジニア関連サービスへの集客手段としての役割も担っています。

Kenzai・Navi(建材ナビ)

kenzai

引用:>https://www.kenzai-navi.com/qas

建材の検索ポータルサイトが運営しているQ&Aサービスです。建材や建築、DIYについて身近な疑問から専門的な相談まで受け付けています。

会員登録は無料で広告もありません。Q&Aサイト単体でマネタイズするのではなく、ポータルサイトの集客チャネルの1つとしてQ&Aサービスを活用するビジネスモデルです。

Q&Aサイトの作り方3パターン

Q&Aサイトの作り方は次の3パターンです。

  • CMSのプラグインを利用する
  • 自社で0から開発する
  • システム開発会社に依頼する

それぞれ一長一短でありどれが優れているとは言い切れません。社内のリソースや構築したいサイトの完成イメージも加味して適切な方法を選んでください。

WordpressのようなCMSのプラグインを利用する

WordpressのようなCMSのプラグインを利用する

WordpressのようなCMSのプラグインを利用すれば比較的簡単にQ&Aサイトを作れます。Wordpressで構築済みの自社サイトにQ&A機能を後付けする場合には特におすすめです

ただし仕様やデザインのカスタマイズ性は低く、大規模かつ本格的なQ&Aサイト構築には向いていません。

自社で0から開発する

自社で0から開発する

自社で0から開発すれば、自由に仕様やデザインを設計してQ&Aサイトを構築できます

社内エンジニアのリソース確保が必須ですが、収益の大きな柱としてQ&Aサイトを構築する場合には検討したい選択肢です。

Web制作・システム開発会社に依頼する

Web制作・システム開発会社に依頼する

Web制作・システム開発会社に依頼すれば、社内のリソースを確保することなく自由度の高いQ&Aサイト構築が可能です。

外注費が大きいものの、自社にエンジニアリソースの空きがない企業にとっては最有力となる方法でしょう

Q&Aサイトの構築費用:およそ45万円〜

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Q&Aサイトの構築にかかる費用はフルスクラッチ(0からの構築)でおよそ45万円以上です。

Q&Aサイトの構築費用は機能数によって大きく変わります。機能が増えると工数も多くなり、その分、費用が上がっていくためです。必要な機能が多かったりデザインに凝っていたりすれば、構築費用が100万円を超えることも珍しくありません。

この45万円という費用は、下記のような最低限の機能を実装すると想定した場合の数字です。

  • 質問投稿機能
  • 回答投稿機能
  • いいねボタン機能
  • ベストアンサー機能
  • ログイン機能
  • マイページ機能
  • 違反投稿報告機能

さらに運営する際はサーバー費用(1万円〜/年)、ドメイン費用(3,000円〜/年)や保守費用などがかかります。

Q&Aサイトを成功させるポイント|差別化を意識する

Q&Aサイトを成功させるには差別化を意識しましょう。

今から匿名・無料・オールジャンルのQ&Aサイトを始めたとしても、Yahoo!知恵袋や教えて!gooといった大手サイトに勝てる見込みは高くありません。わざわざユーザーが少ないサイトを利用する意味がないためです。

一方でQuora(クオーラ)は、国内では後発でありながらも「実名性」「SNSのようなUI」という2つの差別化要素によって一定のユーザーを確保しました。

Q&Aサイトを始めるならまず競合を洗い出し、次の4つの観点で分析して差別化戦略を立ててください。

  1. 有料か無料か
  2. オールジャンルか特化型か(特化型ならジャンルは何か)
  3. 回答者が匿名か実名か
  4. 回答者が一般人か専門家か

Q&Aサイトを構築する際の4つの注意点

Q&Aサイトを構築する際の注意点を、機能面に絞って4つ紹介します。

  • ツリー形式にするか
  • 質問・回答を編集できるようにするか
  • 回答のインセンティブをどうするか
  • 違法または誹謗中傷を含む質問・回答をどう処理するか

ツリー形式にするか

ツリー形式とは質問に対して回答が紐づき、さらにその回答に質問者の返信、その返信に回答者の返信...というように連なっていく形式を指します。質問者と回答者からは分かりやすい一方、ツリーが長くなるとほかのユーザーが見づらくなるデメリットがあります

質問・回答を編集できるようにするか

好きなだけ編集できる状態では、見返したときに質問と回答に齟齬が生まれている可能性があります。しかし単純な誤字脱字のケースもあり、完全に編集できない状態がいいかと言うと疑問が残るでしょう。

折衷案として挙げられるのは、変更内容を即時にサイトに反映させず、運営者が確認してから運営者の操作で更新するといった方法です。ただしこの方法にも運営者の負担が大きすぎるデメリットがあります。

回答のインセンティブをどうするか

たとえばYahoo!知恵袋では「知恵コイン」という換金不可のコインをインセンティブとしています。有料会員が質問し専門家が回答するQ&Aサイトであれば、より多く回答をしてくれている専門家には金銭的なインセンティブを与える方法もあるでしょう。

必ずしも金銭的なメリットが発生する必要はありませんが、何かしらのインセンティブを考えておくとQ&Aサイトが成功しやすくなります

違法または誹謗中傷を含む質問・回答をどう処理するか

訴訟や刑事責任のリスクを避けるために、違法または誹謗中傷を含む質問・回答を処理する仕組みを作りましょう。

たとえば下記のような方法です。

  • すべての質問と回答を公開前に確認する
  • 禁止キーワードを設定する
  • 利用規約で違法性があるもしくは誹謗中傷を含む質問・回答を禁止する

サイト内の安全性を保ちたい場合は公開前の確認、運用コストを抑えたい場合は禁止キーワードの設定など、状況に合わせて選びましょう。

比較ビズQ&Aサイトの仕様を公開

比較ビズで近日リリース予定のQ&Aサイトの仕様を一部公開します。ぜひ参考にしてください。

業務要件

SEO対策、情報量の強化やサイトの価値向上などの意味合いから比較ビズ上でユーザーが質問し、専門家(出展者)が解答する形式のQ&Aを行う。質問内容としては次のようなものを想定する。

  • ホームページの見積りを取るにあたってラフデザインなどは用意しておく必要があるか?
  • 昨年の経費の詳細が分からない部分が有るが確定申告をお願いできるものか?
  • 〇〇税について教えて欲しい等

回答の専門家紹介部分に出展者のホームページへのリンクを貼ることを回答のインセンティブとする。

処理の流れ

  1. 質問投稿画面でユーザが質問を作成し投稿
  2. 社内で審査を行い問題が無ければ公開
  3. 質問一覧に質問が表示される
  4. 回答者が質問内容を見て回答を行なう
  5. ユーザのマイページに自分が行なった質問とそれについた回答が表示される
  6. 質問に対して回答がついた場合はユーザが回答への返信を行なえる

基本的には会員登録なしで利用可能で、質問詳細ページから質問と回答の内容を見られる。

詳細ページ内で回答やベストアンサー設定などができる。

まとめ|Q&Aサイトを構築・収益化しよう

この記事ではQ&Aサイトの作り方、ビジネスモデルや構築費用を解説しました。

一口にQ&Aサイトと言ってもその実情は多種多様です。競合サイトとの差別化を検討しながらQ&Aサイトを設計・構築することが、効率的な収益化につながります。

Q&Aサイト構築を依頼できる開発者を探している場合は、ぜひ比較ビズをご利用ください。実績豊富なエンジニアから無料で一括見積もりを請求できます。

監修者のコメント
AOIS Consulting株式会社
代表取締役 青井真吾

大学卒業後はIT企業に入社。システムエンジニアとして大手企業向けのERPシステム開発を経験。その後は、フリーのITコンサルタントとして、人材派遣会社の基幹システムの開発、不動産会社の商業施設での販促システムの導入、自動車メーカーでコネクティッドカー開発のプロジェクト管理、SIerでのSalesforceの導入、ファッション業界の企業でSalesforceと連携する周辺システムの導入を経験。現在は法人化し主に企業のシステム開発プロジェクトを支援。

Q&Aサイトは様々な効果が期待できます。インターネット上で公開するQ&Aサイトとしては、顧客満足度の向上、ユーザー間の知識共有や問題解決、自社サイトのSEO対策などの効果を見込むことができます。また、Q&Aサイトは企業の内部など閉じられた環境の中で利用することも効果的です。

実際に内部ネットワークにQ&Aサイトを構築している企業は多くあります。社員同士での業務知識や社内ルールの共有ができるため、ノウハウの蓄積に有効です。Q&Aサイトに期待する効果をイメージした上で、それに合わせて仕組み、機能、デザインを考えていくことが企画および構築のポイントになります。

さらに運用も意識し開発に取り組むとより良いサイトを作ることができるため、本番稼働時の業務なども具体的に考えておくことが推奨されます。例えば、不適切な書き込みを行うユーザーなどがいれば運用で排除などの対応が必要なるため、その検知の仕組みも考えておくことが求められます。
比較ビズ編集部
執筆者

比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。

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