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クックパッドの構築に必要な機能と開発費用相場

更新日:2020年12月23日 発注カテゴリ: Webシステム開発
クックパッドの構築に必要な機能と開発費用相場

今晩のメニューはどうしよう?生活に欠かせない、美味しいものが食べたいからこそ、毎日の献立に悩んでいる方がほとんどでしょう。そんなだれにでも必要なものだからこそ高い人気を誇るのがレシピサイトであり、それを代表するのが「クックパッド」です。それでは、なぜクックパッドは絶大な人気を誇っているのか?全国民がターゲットになり得るレシピサイトを構築したい企業の方なら、その秘密を知りたいのではないでしょうか?そこで本記事では、機能面を含めたクックパッドの人気の秘密を検証するとともに、レシピサイトの開発費用相場、レシピサイトを取り巻く環境の変化などを紹介していきます。

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なぜクックパッドはレシピサイトNo.1なのか?

クックパッドとは、インターネット黎明期の1998年にサービスをスタートさせた「kitchen@coin」を前身に持つ料理レシピサイトです。

ローンチ翌年の1999年には、現在の名称であるクックパッドに変更され、20〜30代の女性を中心に順調に会員数を拡大。2010年に月間ユーザーー数780万人を記録した後も急成長を続け、2016年には過去最高となる月間ユーザーー数6,200万人を達成しています。

実質的にレシピサイトNo.1になったともいえるクックパッドは、3割を占めるといわれる男性ユーザーーが多いのも特徴。逆説的に言うと約4,300万人という、日本人女性の約7割がクックパッドを活用している計算になります。

クックパッドはレシピサイト?

料理レシピサイトとして認知されているクックパッドは、会員登録が基本の参加型レシピサイトであるのが特徴です。会員登録したユーザーーは、自慢のレシピを公開したり、気になるレシピを自作してみた感想などを自由に投稿できます。

無料会員でもレシピを自由に検索できますが、有料のプレミアム会員になると「人気順表示」「デイリーアクセスランキング」などの便利な検索機能が使えるのも特徴。

素早く・美味しいレシピを検索したいユーザーーから支持されて会員数も拡大。収益の柱となる有料会員制度がクックパッドのビジネスモデルだと言えるでしょう。

一方、クックパッドに近いユーザーー参加型レシピサイトには、楽天レシピがありますが、一般的なレシピサイトのイメージは「プロがおすすめする料理レシピを検索できる」ではないでしょうか?

コミュニティサイトとしてのクックパッド

クックパッド成功の秘密は、それこそ一般的なレシピサイトとは異なる方向性を採用したからだと考えられます。献立という毎日・毎食の悩みだからこそ、プロの視点ではない「自分と同じような悩みを持つ生活者の声」に、ユーザーーが大きな共感を示したのでしょう。

たとえば、「すべての食材を用意してゼロから美味しい料理を作る」のではなく、「冷蔵庫にある余った食材で美味しい料理を作る」ことをユーザーーが求めていたのです。

これを実現したのが、ユーザーー参加型というクックパッドが持つ「コミュニティサイト」としての側面です。クックパッドの成功は「レシピサイト」と「コミュニティサイト」との融合という点にこそあるのだと考えられます。

収益源が会費というのもクックパッドの特徴。コミュニティサイトという性格と相まって、同社の利益率は50%を超えるとも言われています。

クックパッドの機能を分析

それでは、レシピサイト・コミュニティサイトとしての側面を持つクックパッドには、ユーザーから支持されるどんな機能が搭載されているのでしょうか?人気の秘密がどこにあるのかを検証するためにも分析してみましょう。

No 利用ユーザー 機能グループ 機能 種別 必須
1-1 ユーザー向け ユーザー管理 ログイン 画面
1-2 ユーザー情報登録 画面
メール
1-3 ユーザー情報管理 画面
1-4 レシピ登録・更新 レシピ登録・更新 画面
1-5 ブログ投稿 画面
1-6 献立登録・更新 画面
1-7 レシピ表示、コメント、レポート レシピ表示 画面
1-8 コメント 画面
1-9 レポート 画面
1-10 レシピ検索 レシピ検索 画面
1-11 サジェスト サジェスト検索
テキストマイニング
1-12 検索結果表示、絞り込み 画面
1-13 人気順
1-14 ランキング
1-15 殿堂入りレシピ
1-16 専門家レシピ
1-17 プレミアム献立
2-1 雑誌、料理研究家向け ユーザー管理
2-2 レシピ登録・更新
3-1 企業団体向け ユーザー管理
3-2 レシピ登録・更新
4-1 運営側向け ユーザー管理 ユーザー管理 画面
4-2 記事の投稿、公開WF ワークフロー ワークフロー
4-3 記事管理 記事検索 画面
4-4 記事編集 画面
4-5 タグ付け 画面
4-6 記事一覧編集 画面
4-7 動画投稿 画面
4-8 ポータル編集 画面
4-9 お知らせメール 画面
バッチ
4-10 メルマガ バッチ
5-1 バックグラウンド サーバー
5-2 DB
5-3 WEBサーバー

ユーザー向け

クックパッドを利用するエンドユーザー向けの機能です。

ユーザー管理

ユーザーの登録、管理、ログイン認証などの機能です。

  • No.1-1.ログイン

ユーザーを認証し、ログイン/アウトする機能です。最近では、Google IDやFacebook IDと連携できるサービスも増えています。

  • No.1-2.ユーザー登録

クックパッドでは仮登録をして、メールに本登録用のURLを送付する形が取られています。

  • No.1-3.ユーザー情報管理

ユーザーの名前、アイコン情報を設定します。サービスによっては年齢、性別、職業や都道府県などを設定可能項目としています。ユーザー情報解析に活用できます。

レシピ登録・更新

レシピサイトのメインとなるレシピ登録・更新機能です。クックパッドではレシピの登録、およびブログ投稿が可能です。

  • No.1-4.レシピ登録・更新

エンドユーザーがレシピを登録・更新する機能です。画面に表示する際のイメージを想定しながら、本文と写真を登録できます。

  • No.1-5.ブログ投稿

ブログ記事を投稿する機能です。

  • No.1-6.献立登録・更新

クックパッドのレシピを組み合わせて献立を登録できる機能です。

レシピ表示・コメント・レポート

登録されたレシピを表示してコメントを付けたり、レシピを使って作った料理のレポートを投稿する機能です。ユーザー参加型であるクックパッドの特徴とも言える機能です。

  • No.1-7.レシピ表示

登録されたレシピを表示する機能。

  • No.1-8.コメント

レシピにコメントできる機能です。

  • No.1-9.レポート

クックパッドでは「つくれぽ」という名称です。

レシピ検索

登録されたレシピを検索できる機能です。

  • No.1-10.レシピ検索

入力されたキーワードから該当するレシピを検索して結果を表示します。

  • No.1-11.サジェスト

文字入力するとサジェストキーワードを示してくれる機能です。

  • No.1-12.検索結果表示、絞り込み

レシピ検索結果を一覧表示し、さらに絞り込み検索する機能です。

  • No.1-13.人気順
  • No.1-14.ランキング
  • No.1-15.殿堂入りレシピ
  • No.1-16.専門家レシピ
  • No.1-17.プレミアム献立

それぞれのグループ別に検索結果を表示する機能です。プレミアム会員のみ利用できる項目もあります。

雑誌・料理研究家向け

雑誌・料理研究家のレシピを登録出来る機能です。

企業団体向け

食材メーカーや小売店などのレシピを登録出来る機能です。

運営側向け

ユーザー・コンテンツ管理など、レシピサイト・コミュニティサイトを運営していくための機能です。

ユーザー管理

  • No.4-1.ユーザー管理

ユーザー情報を管理する機能です。ユーザー管理機能を活用して解析することで、サイト運営の活性化に役立てられます。

記事の投稿、公開ワークフロー

  • No.4-2.記事の投稿、公開ワークフロー

登録された記事を公開する前に、管理者がチェックするための機能です。

記事管理

レシピ、ブログなどのコンテンツを管理する機能です。

  • No.4-3.記事検索

レシピ、ブログなどのコンテンツを検索する機能です。

  • No.4-4.記事編集

コンテンツの更新・編集画面です。

  • No.4-5.タグ付け

コンテンツにタグを付けて、傾向やグループ分けする機能です。

  • No.4-6.記事一覧編集

記事の一覧を作成する機能です。

  • No.4-7.動画投稿

動画コンテンツ作成用の機能です。クックパッドではユーザが登録したレシピを運営側でピックアップ、動画化してアップロードしています。

  • No.4-8.ポータル編集

ポータル画面の編集機能です。

  • No.4-9.お知らせメール

連絡事項をメールで配信する機能です。

  • No.4-10.メルマガ

運営側からの情報発信としてメルマガも運営されています。

サービスの実行環境

クックパッドを含むレシピサイト、コミュニティサイトなどのWebサービスは、ユーザー・管理者が「Webアプリケーション」にアクセスすることで、豊富なサービス・機能を活用できます。しかし、ソフトウェアを動かすのにOSが必要なように、Webアプリケーションにもサービスを利用するための土台=実行環境が必要です。

具体的にはサーバOS・ミドルウェア・データベースなど、Webアプリケーションをインストールして活用するための「サーバ環境」。構築したサーバをインターネットに接続する「ネットワーク環境」が必要であり、これらを総称して「インフラ環境=実行環境」と呼びます。

どの程度の性能・規模を持つインフラ環境を用意するかは、開発・運営するWebサービスによって大きく異なります。たとえば、アクセス数がそれほど多くない小規模レシピサイトであれば、月額1,500円程度のレンタルサーバでも運営できるかもしれません。

しかし、膨大なユーザー数・レシピ数を誇るクックパッドレベルになると、AWS / GCPなど、オンデマンドでトラフィックの増減に対応できるパブリッククラウドの利用が必須でしょう。ローンチ後の成長も含め、実行環境選びは慎重に行うべき要素です。

クックパッドのようなサービスを作る場合の概算費用

上述したように、Webサービスにとって実行環境の構築は非常に重要ではありますが、サービスの種類・規模によって最適な実行環境は異なります。そのため本記事では、クックパッドのようなWebサービスを制作したい企業の方に向け、Webアプリケーション開発のみに焦点を絞って費用概算を紹介していきます。

最低限の場合

機能一覧表から必須の機能のみを実装した、最低限のWebサービス構築した場合の概算費用見積もり(人月80万円で算出)です。

開発規模12機能
想定工数2.625人月
想定価格210万円

FW(フレームワーク)を活用してなるべく開発工数を削減し、ユーザーインターフェースもシンプルにとどめるケースを想定しています。

FW(フレームワーク)とは

システム開発に必要なパーツ・機能を、あらかじめ作成してあるライブラリの一種。FWを利用することで開発工数を削減できる。ただしFWの構造と合致しない機能は作りづらいため、FWに沿った機能設計が求められる。

プロトタイプとしてスタートし、改善を繰り返すことを前提とした場合などは有用な方法となるでしょう。

クックパッドと同等の機能を実装したい場合

クックパッドと同等の機能を実装したWebサービスを構築する場合の概算費用見積もり(人月80万円で算出)です。ユーザー側はユーザー登録・ログイン、レシピ登録・検索・表示が、運用側からはユーザー情報、レシピのメンテナンスが可能といった最低限での実装です。

開発規模31機能
想定工数16.25人月
想定価格1300万円

クックパッドと同等の機能を持つWebサービスを構築するなら、実現したい機能を詳細に定義する必要があります。自由度の高い機能が必要となる場合、サジェストに独自の機能を盛り込む場合などはさらに費用が掛かることが想定されます。

レシピサイト構築の一般的な料金相場

クックパッドのようなサービスの構築は、FWまたはスクラッチでのシステム開発が基本です。サービスを長く運営することも考慮に入れ、システム開発会社に設計から構築を依頼した場合、10機能で500万円程度は最低でも必要となるでしょう。

発注費用を抑えるポイント

要件定義は綿密に

レシピサイト・コミュニティサイトに限ったことではありませんが、Webサービスを開発する目的・目標を明確にしたうえで、サービスに必要な要件定義を綿密に練っておくことが重要です。特に要件定義は、実現したいこと、必要な機能に明確に優先順位を付けておくのがおすすめです。

開発するサービスの目的・目標・要件定義がしっかり固まっていれば、予算に応じてできること・できないことをシステム開発会社が提案しやすくなります。結果的に無駄な費用を抑えた開発を実現できるでしょう。

デザインに拘りすぎない

ユーザーインターフェースは、ユーザーの使い勝手を左右する重要な要素ですが、何度も修正案を提出させていたのではそれだけ費用も嵩んでしまいます。使い勝手に大きく関わるUI / UXは重視する必要がありますが、見た目のデザインはシンプルなものでも意外に問題ないものです。成長に応じて修正を加えやすい要素でもあるため、デザインは拘りすぎないのが得策です。

最小のコア機能からスモールスタートする

Webサービスは成長に応じて機能を追加していける大きなメリットがあります。この特性を利用し、本当に必要なコア機能のみに絞り、サービスをスモールスタートさせるのがおすすめです。

この方法であれば初期開発費用を抑えられるのはもちろん、ユーザーの反応を見ながら、本当に必要とされている機能のみを、吟味しならがら追加実装できます。コア機能はなにか?を判断するためにも、目的・目標・要件定義の策定が重要です。

クックパッドが低迷している?

レシピサイトといえば、ほとんどの方がクックパッドと答えるように、現在でもクックパッドはレシピサイトとして絶大な知名度と利用者数を誇るのは事実です。

しかし、その影響力・成長に陰りが見え始めています。2019年12月期の連結決算で、9億円以上という上場以来初の赤字決算を記録してしまったほか、月間ユーザー数も最盛期の2016年から約1,000万人落ち込んでいるのです。

もちろん、それでも月間5,000万人以上のユーザーがクックパッドを利用しているのは事実ですが、成長に急ブレーキがかかっているのも紛れもない事実です。いったい、クックパッドになにが起こったのでしょうか?

「動画」と「SNS」がカギ

クックパッドが成功したのは、レシピサイトとコミュニティサイトを融合した「CGM(コンシューマー。ジェネレーテッド・メディア)」という考え方のほかに、各レシピにSEO(検索エンジン最適化)を徹底的に施し、Google検索が全盛になる時流に乗れたからです。しかし、インターネットを取り巻く環境は変化しつつあります。

共働き世帯が増えたことによって、PCを使って積極的にレシピを検索するというよりも、おすすめのレシピを試してみるという受動的なスタイルに、ユーザー行動が変わりつつあるのです。

人気順・アクセスランキングなど、レコメンド系の検索が有料ユーザーした使えないクックパッドは、この点で不利な立場に立たされました。

そんな中、クックパッドを脅かす存在として台頭してきたのが「クラシル」「DELISH KITCHEN」です。レシピ動画を武器にSNSに乗り込んだ両社は、あっという間に爆発的な人気を獲得したのです。

動画マーケティングが注目される中、レシピが想像以上に動画との相性が良かったことも功を奏したのでしょう。もちろん、クックパッドもレシピ動画に参入していますが、時機を逸したことによって苦戦を強いられているのです。

レシピサイト開発では「戦略」が重要

クックパッドでさえも苦戦を強いられているレシピサイト業界ですが、それでも月間ユーザー数が5,000万人を超えていることからもわかるように、まだまだパイの奪い合いをするような状況ではありません。

なぜなら、レシピサイトは日本国民1億2,000万人がターゲットになり得る巨大市場であり、毎日の献立に対する需要がなくなることはないからです。

重要なことは、いかに他社との差別化を図りつつ、ユーザーの興味を惹けるかの「戦略」そして、どのように収益化していくかという「ビジネスモデルの確立」です。

これらのアイデアは自身で考案するしかありませんが、漠然としたアイデアを形にする上で頼りになるのが専門家の存在です。

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