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ココナラをイメージしたサービスを開発する際の費用相場は?開発手法も紹介

最終更新日:2023年10月02日
ココナラをイメージしたサービスを開発する際の費用相場は?開発手法も紹介
この記事で解決できるお悩み
  • ココナラのようなサービスを開発する際の費用はどのくらい?
  • ココナラのようなサービスを開発する方法は?
  • スキルシェアサービスの開発を依頼できる外注先は?

「ココナラのようなサービスを開発したいけど、どのような選択肢があるのかわからない」という方必見!ココナラをイメージしたスキルシェアサービスを開発する手法はさまざまです。選択した開発手法によって、開発費用は大きく変動します。

この記事では、ココナラのようなサービスを開発した場合の費用相場や開発手法、外注先に関して解説しました。スキルシェアサービスの新規開発や事業参入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

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ココナラはスキルシェアサービスの一種

ココナラとは、インターネット上でスキルの売買をおこなうスキルシェアサービスの一種に分類できます。スキルシェアサービスとは、個人が持つ経験や知識などをサービスとして出品し、売買できるサイトです。

購入者は必要なサービスを選択し、提示された金額を支払えば出品されているスキルを共有できます。スキルの種類はwebデザインや動画編集、ライティングなどさまざまです。

近年は副業解禁に踏み切る企業も増加しており、ココナラを副業として利用する会社員も珍しくありません。政府が副業推進を掲げている背景もあり、今後もココナラのようなスキルシェアサービスが増加すると予想されています。

ココナラに搭載されている機能

ココナラに搭載されている機能を以下の表にまとめました。スキルシェアサービス開発の参考にご活用ください。

NO 利用ユーザ 機能グループ 機能 種別 必須
1-1 出品者向け ユーザ管理 ログイン 画面
1-2 ユーザ情報登録 画面

 

メール

1-3 ユーザ情報管理 画面  
1-4 付加情報登録・更新 画面  
1-5 ランク付け 画面

 

バッチ

 
1-6 PRO認定 画面  
1-7 出品 スキル・経歴出品 画面
1-8 案件検索 仕事・相談検索 画面  
1-9 コミュニケーション トークルーム 画面
1-10 ビデオチャット 画面  
1-11 評価・コメント 画面  
1-12 データ管理 案件管理 画面
1-13 支払管理 画面
2-1 購入者向け ユーザ管理 ログイン 画面
2-2 ユーザ情報登録 画面  
2-3 ユーザ情報管理 画面  
2-4 サービス購入 サービス検索 画面
2-5 出品者検索 画面  
2-6 公開依頼 画面  
2-7 サービス購入 画面
2-8 有料オプション購入・おひねり 画面  
2-9 検収 画面  
2-10 データ管理 案件管理 画面
2-11 支払管理 画面
3-1 運営側向け ユーザ管理 出品者管理 画面
3-2 購入者管理 画面
3-3 サービス管理 サービス管理 画面  
3-4 入出金管理 入出金手続き バッチ
3-5 ユーザ告知 お知らせ登録 画面
3-6 QA 画面(静的)  
4-1 バックグラウンド サーバー    
4-2 DB    
4-3 webサーバー    

ココナラのようなスキルシェアサービスを開発する際の費用相場

本記事では、スキルシェアサービスを提供するサイトを構築した際の費用のみを想定しています。サイト構築後のランニングコストや広告費は含まれていません。

サーバーやネットワーク機器の購入費も含まれていないため、フルスクラッチ開発を選択した場合はさらに費用がかかります。開発費用を間違って認識しないよう、注意が必要です。

スキルシェアサービスの開発費用は、実装する機能の数とエンジニアのスキルによって大きく変動します。今回はエンジニアの人件費を1人/月80万円と想定しました。以下3つのケースを例に開発費用の相場をみていきます。

  • ココナラと同等の機能を実装した場合
  • 一般的なスキルシェアサービスの機能を実装した場合
  • 最低限の機能を実装した場合

各ケースの費用相場を正確に掴んでおくことが重要です。

ココナラと同等の機能を実装した場合

ココナラに実装されている機能と同等の機能をすべて実装した場合、開発費用は約1,360万円となります。

開発規模 30機能
想定工数 17.0人/月
想定価格 1,360万円

対象の機能は、スキルシェアサービスの運営をスムーズにおこなうために必要な機能です。ユーザビリティやデザイン性を高める場合は、追加費用がかかります。

同様にサービスの拡充や独自機能を搭載する場合もカスタマイズが必要です。最初からすべての機能が揃ったスキルシェアサービスを提供するのは難しく、多くの費用と手間がかかります。

サイトを運営していく中で改善点の把握やアップデートを繰り返し、ユーザビリティを高めていくことが重要です。

一般的なスキルシェアサービスの機能を実装した場合

パッケージ開発を選択し、スキルシェアサービスの運営に必要な機能を搭載した一般的なサイトを開発すると想定しています。サービス提供に必要な機能を20個と仮定した場合、開発費用は約500万円です。

追加機能搭載やユーザーインタフェースの改良など、カスタマイズする箇所が増えると、開発費用増大や開発期間の長期化につながります。

最低限の機能を実装した場合

必要最低限の機能を実装したサイトを開発した場合、開発費用は約310万円です。

開発規模 14機能
想定工数 約3.9人/月
想定価格 310万円

サービスの出品や購入など、スキルシェアの取引に必要な機能のみを実装しています。決済方法は銀行振り込みとクレジットカード決済、2つあれば十分です。

初めてスキルシェアサービスの開発と運営をする場合、実装する機能は必要最低限に留めましょう。ミスマッチにともなう無駄な費用の発生を回避できます。

運用を続けていく中で、必要となった機能を順次追加していくのが有効な対応です。機能追加やカスタマイズが自由にできるよう、拡張性に優れたシステムや依頼先を選びましょう。

ココナラのようなスキルシェアサービスを開発する方法

ココナラをイメージしたスキルシェアサービスを開発する方法は以下の4つです。

  • フルスクラッチ開発
  • パッケージ開発
  • Wordpressを活用
  • ノーコード開発ツールを活用

予算や目的に応じて開発手法を選択しましょう。

フルスクラッチ開発

フルスクラッチ開発とは、既存のフレームワークやテンプレートを活用しない方法です。スキルシェアサービスを提供するサイトを1から設計するため、操作性や機能性を最大限追求できます。仕様変更や不具合対応など、状況に応じた対応が望める点も魅力です。

半面、自社でインフラ環境を構築しなければなりません。サーバーやネットワーク機器などを自社で調達しなければならず、多額の初期費用が必要です。自社の要望を正確に反映するには、高い技術力が求められるため、外注する場合でも依頼先は限定されます。

  メリット デメリット
内容 ・操作性や機能性を最大限追求できる
・バグやエラーを発見しやすい
・仕様変更にも対応しやすい
・多額の初期費用が必要になる
・開発期間が長期化する
・自社で対応すべき内容が多い
・高い技術力が求められる

パッケージ開発

パッケージ開発とは、既存のシステムやテンプレートを活用して開発を進める方法です。フルスクラッチ開発よりも開発費用を安く抑えられます。

既存製品をカスタマイズしてサイトを構築するため、テンプレートやフレームワークを自社で用意する必要がありません。フルスクラッチ開発ほど技術力が問われないため、外注先の選択肢が多い点も魅力です。

半面、自社が望む機能をすべて実装できるとは限りません。カスタマイズに対応している場合もありますが、変更箇所が多過ぎると開発費用が増大し、パッケージ開発を選択したメリットが薄れます。

  メリット デメリット
内容 ・フルスクラッチ開発よりも費用を抑えられる
・開発期間を短縮できる
・インフラ環境構築をする必要がない
・カスタマイズ性に乏しい
・必要な機能を搭載している保証はない

Wordpressを活用

Wordpressのテーマやプラグインを活用し、スキルシェアサービスを提供するサイト構築を進めていきます。

Wordpressは、多くのユーザーに利用されているCMSです。CMS(Content Management System)とは、webサイトの構築や記事の投稿など、コンテンツ管理をおこなうシステムです。CMSはユーザーインタフェースに優れているため、プログラミング知識は必要ありません。

Wordpressは基本的に無料で利用できますが、個別のサポートは得られないため、サイバー攻撃によってシステムダウンが発生した場合も自力での解決が求められます。

  メリット デメリット
内容 ・無料で利用できる
・無料のテーマやプラグインも多い
・自由にカスタマイズできる
・操作がしやすい
・多くのユーザーが利用しており、情報を集めやすい
・個別のサポートは望めない
・トラブルはすべて自社で解決しなければならない
・セキュリティ対策が必要になる

ノーコード開発ツールの活用

ノーコード開発ツールとは、ソースコードを書かなくてもwebサイト構築やアプリケーション開発がおこなえるツールです。テンプレートや機能別のパーツを組み合わせて、スキルシェアサービスを提供できる体制を整えていきます。

画面上の操作はドラッグ&ドロップで進められるため、特別なITスキルやプログラミング知識は必要ありません。

他の開発手法と比べ、低コストかつ短期間で開発作業を進められる点も魅力です。半面、拡張性やカスタマイズ性に乏しく、ココナラに実装されている機能をすべて搭載するのは困難です。

海外製のツールも多く、一定の英語力が必要な点や選択肢の幅が狭い点もデメリットとなります。

  メリット デメリット
内容 ・特別なITスキルや専門知識がなくても、サイトを構築できる
・自社の要望を反映しやすい
・開発費用を抑えられる
・開発期間を短縮できる
・日本語対応のツールが少ない
・拡張性やカスタマイズ性に乏しい
・大規模開発には向いていない

ココナラを含めたスキルシェアサービスの収益モデルを紹介

ココナラを含めスキルシェアサービスで導入されている収益モデルは以下の2つに分けられます。

  • 手数料型
  • 成果報酬型

スキルシェアサービスに多く導入されているのは手数料型です。成果報酬型は、発注者が業務内容や単価を設定しているクラウドソーシングで導入されています。

手数料型

手数料型は、スキルの出品者と購入者双方から手数料を徴収するタイプです。ココナラに加え、メルカリやヤフオクなど、フリマアプリやオークションサイトでも導入されています。

手数料型は出品者と購入者から手数料を徴収できるため、安定した収益を確保しやすい点が特徴です。ただし、どちらかの手数料を高く設定すると、取引が頻繁に発生せず収益拡大が望めません。

現在、ココナラの手数料率は販売者側に22%(税込)、購入者側に5.5%(税込)と設定されています。ココナラの手数料率を参考にしつつ、収益確保と効果的な集客を両立できる水準に手数料率を設定しましょう。

成果報酬型

成果報酬型は、発注者が依頼した業務を達成した場合に初めて報酬が発生するタイプで、クラウドソーシングで多く導入されています。

成果報酬型の場合、手数料率を高めに設定できる点が特徴です。成果物の品質が一定の水準に満たない場合、発注者は受注者に報酬を支払う必要はありません。

人材のマッチングや仕事を依頼した時点で費用を支払う必要がないため、発注者は安心して利用できます。

受注者や運営側は成果物を発注者が検収しない限り、収益が得られません。収益率を高めるには、サイトの利用規約や業務依頼に関するガイドラインの制定など、利用しやすい体制整備が求められます。

ココナラをイメージしたサイト開発を依頼できる外注先

ココナラのようなスキルシェアサービスを開発するには高い技術力が必要です。Wordpressやノーコード開発ツールを活用した自社開発も選択肢の1つとなります。

外注費用を削減できる一方、従業員は自身の担当業務をこなしつつ、サイト開発にも対応しなければなりません。業務負担増大によって本業に支障が及ぶ可能性も高まるため、多くの企業が外注を選択しています。

スキルシェアサービスの開発を依頼できる外注先は以下の3つです。

  • システム開発会社
  • web制作会社
  • フリーランス

各外注先に依頼した場合のメリットとデメリットをみていきましょう。

システム開発会社

フルスクラッチ開発やパッケージ開発を選択する場合、システム開発会社を選択します。システム開発会社に依頼するメリットは、対応力に優れている点です。

豊富な実務経験や知識を兼ね備えたエンジニアが多数在籍しており、自社の要望を正確に反映したサイト構築が期待できます。オリジナル機能追加やユーザーインタフェース変更など、仕様変更にも柔軟に対応できる点も魅力です。

ただし、すべてのシステム開発会社が、スキルシェアサービスを提供するサイト構築を得意としているわけではありません。ホームページ上で開発実績があるかを確認しましょう。

web制作会社

Wordpressやノーコード開発ツールを活用してスキルシェアサービスを開発する場合、web制作会社に開発を依頼します。

web制作会社を活用するメリットは、効果的な集客を望める点です。web制作会社には、SEOやデジタルマーケティングに関する豊富なノウハウを持つクリエイターが多数在籍しています。

検索エンジンでの上位表示によって、多くの方に興味を持ってもらえる可能性が高まり、効率的に新規ユーザーの獲得が可能です。自社でリソースが不足している場合、サイト運営の代行を依頼できる点も魅力です。

フリーランス

システム開発会社やweb制作会社が見つからなかった場合、フリーランスを活用するのも有効な選択肢となります。

フリーランスを活用するメリットは、法人に依頼するよりも開発費用を抑えられる点です。基本的に1人または少人数のチームで作業を進めていくため、人件費を大幅に削減できます。

優れたスキルを持つフリーランスも多く、即戦力の働きが望める点も魅力です。マッチングが成功した場合は、相場より安い価格で大手企業と同水準のサイト構築が期待できます。

ミスマッチを避けるためにもポートフォリオの提出や対面商談の実施など、スキルチェックの場を設けましょう。

スキルシェアサービスを開発する上で意識すべき3つのポイント

スキルシェアサービスの開発を外注に依頼する前に、以下3つの点を把握しておきましょう。

  • RFPを作成する
  • フルスクラッチ開発は慎重な判断が求められる
  • 手数料をどのくらい取るか検討する

ポイントの内容を1つひとつみていきましょう。

ポイント1. RFPを作成する

RFP(Request for Proposal)とは、スキルシェアサービスの開発を依頼する企業に提出する提案書のことです。RFPには主に以下の内容を記載して提出します。

  • 現状の課題や開発目的
  • 実装したい機能
  • 予算
  • 導入予定
  • 運用体制や利用人数
  • 現行サーバーやソフトウェアなど

RFPを作成するメリットは、自社の要望を正確に伝えられる点です。開発の依頼を検討している企業から良質な提案も期待でき、各企業の提案力や開発費用の相場を正確に把握できます。

自社の要望をRFPにまとめておくことで、認識のズレによるトラブルの発生を回避できる点も魅力です。良質な提案を引き出すためにも、RFP作成に十分な時間を割きましょう。

RFPのフォーマットは、インターネット上から無料で入手できます。

ポイント2. フルスクラッチ開発は慎重な判断が求められる

フルスクラッチ開発の検討をしている場合、多額の初期費用が必要なため、パッケージ開発で対応できないか事前に十分検討を重ねましょう。

サーバーやネットワーク機器などを用意しなければならず、1,000万円を超えるケースも珍しくありません。

パッケージ開発であれば、既存のフレームワークやテンプレートを活用するため、フルスクラッチ開発ほど費用はかかりません。開発力に優れたシステム開発会社に依頼することで、機能追加やカスタマイズも見込めます。

フルスクラッチ開発は多くの費用と時間を投じるため、失敗が許されません。十分時間をかけて判断を下すことが重要です。

ポイント3. 手数料をどのくらい取るか検討する

手数料型と成果報酬型のどちらを選んだとしても、手数料率の設定は重要となります。

たとえば、手数料率を水準より高く設定した場合、ユーザー1人あたりから得られる手数料は多くなります。ただし、自社のスキルシェアサービスの利用によって得られるメリットをユーザーに提示できなければ、安定した収益確保は望めません。

手数料率を水準以下に設定した場合、ユーザー1人あたりの収益は落ちますが、集客率は高めやすくなります。

サイトを運営していく途中で手数料率を変更するのも1つの選択肢となります。手数料率を変更する場合、既存ユーザーに多くのデメリットが生じないよう、入念な調査が必要です。

まとめ

今回は以下の4点を解説しました。

  • ココナラのようなサービスを開発する場合の費用相場
  • ココナラのようなサービスを開発する方法
  • スキルシェアサービスの開発を依頼できる外注先
  • スキルシェアサービスを開発する上で意識すべきポイント

フルスクラッチ開発やパッケージ開発を選択すると、ココナラをイメージしたスキルシェアサービスを開発できます。フルスクラッチ開発はユーザビリティを最大限追求できる一方、多額の費用が必要です。

パッケージ開発はフルスクラッチ開発より費用を抑えられる一方、カスタマイズの範囲は制限されます。Wordpressやノーコード開発ツールは、コストパフォーマンスに優れている点が特徴です。

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比較ビズ編集部
執筆者

比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。

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