飲食店向け物件の探し方は?物件探しの3つのポイントと4つのコツを解説

最終更新日:2023年12月21日
飲食店向け物件の探し方は?物件探しの3つのポイントと4つのコツを解説
この記事で解決できるお悩み
  • 飲食店向け物件の探し方は?
  • 飲食店向け物件に種類はある?
  • 飲食店向けの物件選びのポイントは?

「飲食店向け物件の探し方がわからない」とお悩みの飲食店を開業したい方、必見です。飲食店向け物件の探し方は、Webサイト・不動産会社・自分で散策・知り合いからの紹介の4つです。飲食店はどこで出店するのかが重要となるため、立地や物件は慎重に選びましょう。

この記事では、飲食店向け物件の探し方や物件探しの3つのポイントと4つのコツを解説します。記事を読み終わった頃には、飲食店の出店に向けて行動を始められるでしょう。

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飲食店の物件探しの流れ

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飲食店の物件探しの流れは、以下のとおりです。

  1. 出店するエリアや立地を検討する
  2. 見つけたい物件の条件を検討する
  3. 物件を探す
  4. 物件を内見する
  5. 入居の申し込みをする
  6. 家主審査・物件の契約を行う
  7. 物件を引き渡してもらう

飲食店の物件探しの流れは、住居用物件を探す流れと同じです。立地や物件などの条件を検討・整理し、内見・入居申し込み・入居審査の順に進みます。

1. 出店するエリアや立地を検討する

まずは出店するエリアや立地を検討しましょう。「飲食店は立地が7割」といわれるため、立地やエリアは特に重要な要素・条件です。

どのエリアが出店に適しているか、ターゲット層や店舗のイメージ・コンセプトなどを考慮して見極めます。最寄り駅や交通量、住民や通勤者の層に着目し、エリアや立地を検討しましょう。

2. 見つけたい物件の条件を検討する

出店エリアや立地の条件が整理できたら、次は物件の条件を検討します。事業計画や店舗のコンセプトをもとに、店舗の希望条件を固めましょう。

「これだけは絶対に外せない」条件と妥協点を考えることが重要です。

物件の条件は業態や事業計画により異なります。物件契約にかかる費用も考慮し、多角的な視点で物件を見ましょう。

3. 物件を探す

物件探しの条件を洗い出せたら、条件にあう物件を探します。Webサイトや不動産会社などを利用し、物件を見つけましょう。

物件探しは「いい物件ほどスピード勝負」です。同じ物件で競合が現れた場合、準備が整っていてやり取りをスムーズに行える人が優先されます。

スピーディーに申し込みや契約を進められるよう、申し込みの際に必要な資金や連帯保証人の準備は物件探し前に始めるといいでしょう。

4. 物件を内見する

物件が見つかったら内見予約を行い、物件を内見しましょう。内見の際は「現地でしか得られない情報」を確認することが重要です。建物のトラブルの有無や設備・内部レイアウトなどを確認してください。

改装を行う場合は内装会社からの見積もりが必要なため、内見に同行してもらい現地調査を行うといいでしょう。

5. 入居の申し込みをする

入居したい物件が決まったら、入居の申し込みを行いましょう。申し込みは書面で行わなければなりません。法人の場合は法人謄本と連帯保証人になる予定の人の個人証明書(免許証や健康保険証)が、個人の場合は借主と連帯保証人の個人証明書が必要です。

申し込み順に入居審査が行われる物件が多いため、好条件の物件ほどスピードが求められます。賃料の減額や入居時期などの希望条件や融資を行う旨を不動産業者に伝えることも忘れないでください。

6. 家主審査・物件の契約を行う

入居申し込み後は家主審査が行われ、審査に通過すると物件を契約できます。不動産会社が貸主に報告を行い、賃料に対する支払い余力や事業計画の妥当性などを審査します。

家主審査では、事業計画書やコンセプトシートなど「この申し込み者であれば物件を貸しても問題ない」と認められる資料を揃えましょう。

契約書に署名・捺印して契約が成立します。契約形態や賃料・原状回復の内容などさまざまな項目の確認も必要です。

疑問点や理解できない点は契約前に確認・解消したうえで契約を結ぶ必要があるため、契約書は事前に取り寄せて内容を確認しましょう。

7. 物件を引き渡してもらう

家主審査にとおり物件の契約が完了したら、物件の引き渡しが行われます。物件の鍵が渡されたら引き渡し完了です。万が一内装や設備に不備があった場合は、引き渡し当日のうちに不動産会社へ連絡を入れましょう。

引き渡しの後は開業に向けた準備を進めてください。飲食店を開業する際は、保健所や消防署(収容人数が30人以上の場合)に開業許可を得る必要があります。電気やガス・水道などのインフラの開通手配も忘れずに行いましょう。

飲食店向け物件の探し方

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飲食店向け物件の探し方は、Webサイトの利用・不動産会社への相談・出店エリアの散策・ツテ頼りの4つです。物件探しの際は1つの手段に絞らず、複数の手段を活用するといいでしょう。

  • Webサイトを利用
  • 出店エリアの不動産会社に相談
  • 出店エリアを自分で散策
  • ツテを頼る

Webサイトを利用

1つ目の方法はWebサイトの利用です。多くの物件を閲覧できるため、入居を検討する物件をイメージしやすいです。

サイトごとに特徴が異なり、特定の業界や業態に特化していたり店舗物件を専門に取り扱っていたりと特徴はさまざまです。1つのサイトだけではなく複数サイトを活用するといいでしょう。物件情報の収集により、家賃の相場観も養えます。

出店エリアの不動産会社に相談

2つ目の方法は出店エリアの不動産会社への相談です。出店エリアが絞れている場合、出店エリアにある不動産会社への相談が有効な手段です。

不動産会社は地域の情報に詳しく、Web上に出回っていない掘り出し物件や未公開物件に出会える可能性があります。不動産会社から物件探しの有益情報やアドバイスも得られるでしょう。

出店エリアを自分で散策

3つ目の方法は出店エリアの散策です。出店エリアを散策することで、実際の店舗や周辺の様子を自分の目で確かめられます。

テナント募集中の掘り出し物件や未公開物件に出会えるチャンスです。実際に自分の目で見ることにより立地条件を確かめられるため、信頼できる情報を得られるでしょう。

ツテを頼る

4つ目の方法はツテ頼りです。ビルのオーナーや出店エリアに詳しい知人のツテを頼ることも手段に挙げられます。信頼できる相手の場合は確かな情報を入手できるでしょう。

飲食店開業に向けて店舗物件を探していることや入居したい物件の条件を伝えることにより、希望の物件に出会える場合があります。実際にSNS経由で物件を紹介されたケースもあるため、情報収集だけではなく情報発信も行うといいでしょう。

飲食店向け物件の種類

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飲食店向け物件の種類は以下の3つです。物件の状態によって店舗設営費用や家賃を含む経費が異なるため、予算を頭に入れて選択するといいでしょう。

  • 居抜き物件
  • スケルトン物件
  • 間借り・シェア物件

それぞれくわしく解説します。

すぐに開店できる「居抜き物件」

居抜き物件は、厨房やテーブルなどが営業されていた状態で残っている物件で、状態によってはすぐに営業を開始できます。工事費用や備品費用を抑えられるため、初期費用を抑えたい場合におすすめです。

残された内装や備品が古かった場合は買い替えが必要になることもあるため、設備が使用できるかの確認が重要です。居抜き物件は造作譲渡料(店舗からの内装設備の買取代金)がかかる場合が多いため、造作譲渡料の確認も忘れずに行いましょう。

好みのデザインが可能な「スケルトン物件」

スケルトン物件は、内装や備品などがすべて取り壊されたコンクリートむき出し状態の物件です。1から店舗を構築できるためレイアウトや内装デザインの自由度が高く、思いどおりの店舗を設計できます。

多くの場合は入居者自身で内装工事や設備の発注を行いますが、水道工事から行う物件では費用が高くなりやすいです。内装を凝る場合は退去時の原状回復にかかる費用も高くなります。スケルトン物件を契約したい場合は予算を確保しましょう。

初期費用を抑えられる「間借り・シェア物件」

「間借り・シェア物件」は、近年注目されている新形態の飲食店向け物件です。すでに所有者がいる物件を時間単位で借りたり、使用されていないスペースを借りたりします。

内装はそのままでスペースのみを借りるため、初期費用や改装工事費・備品にかかる費用を削減可能です。初期費用を抑えられるため、賃料も安くできます。

飲食店向け物件を探す際の3つのポイント

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飲食店向け物件を探す際のポイントは、以下の3つです。

  1. 賃料だけではなく初期費用も把握する
  2. 立地条件を明確にしてエリアリサーチを慎重に行う
  3. 事業計画にあった「広さ(面積)」の物件を選ぶ

イメージどおりの飲食店を開業できるよう、入念に確認しましょう。

1. 賃料だけではなく初期費用も把握する

物件取得や開業にかかる費用は毎月の賃料だけではなく、内装工事費や居抜き物件の造作譲渡料などの初期費用が必要です。スケルトン物件の場合には費用が約1,000万円かかるとされています。

物件によっては取得費として敷金や礼金・保証金などもかかります。契約後は共益費や管理費の支払いが発生し、契約更新を行う場合には更新料も必要です。想定される売上から逆算し、かけられる費用を検討しましょう。

2. 立地条件を明確にしてエリアリサーチを慎重に行う

飲食店向けの物件は立地が重要です。立地には「オフィス立地」「住宅立地」「商業立地」の3つの属性があります。「オフィス立地」はオフィスが密集するエリア「住宅立地」は居住者が多いエリア「商業立地」は商業施設が集まるエリアです。

エリアの性質にあわない店舗は、店舗付近の人通りが多くてもうまく集客できないおそれがあります。どのような立地にするのか、狙いの立地で問題ないか慎重に検討しましょう。

3. 事業計画にあった「広さ(面積)」の物件を選ぶ

事業計画にあった広さの物件を選びましょう。広すぎると客を多く入れられますが、必要な従業員の人数も多くなり人件費が増えてしまいます。狭すぎると客を多く入れられません。事業計画と照らしあわせながら適切な広さの物件を選びましょう。

飲食店向け物件を探す4つのコツ

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飲食店向け物件を探す際のコツは、以下の4つです。

  1. 焦らずじっくり探す
  2. 未公開物件を見つける
  3. 妥協ポイントを整理する
  4. 店舗のコンセプトを事前に洗い出す

店舗を焦って決めてしまうと、思うような売上を得られない可能性があります。店舗探しの前に妥協ポイントやコンセプトなどを整理しましょう。

1. 焦らずじっくり探す

物件探しの際は、長期戦を想定し焦らずにじっくり探すことが重要です。希望条件の物件が即決で見つかる可能性は低いため、物件は根気よく探しましょう。

焦って安易に物件を決めてしまうと、思うような売上を稼げない場合があります。エリアや立地・店舗形態などの条件を設定し、時間をかけて物件を探しましょう。

2. 未公開物件を見つける

未公開物件とは、Web上で公開されておらず、不動産業者間でのみ情報共有されている物件です。手数料を多くとれるため、実際に入居してくれる人にしか情報を出さない優良物件は少なくありません。

テナント募集の広告が貼られていることがあるため、実際に出店を考えているエリアに足を運んでみましょう。思わぬ掘り出し物件に出会える可能性が高まります。

3. 妥協ポイントを整理する

理想どおりの物件は見つかりにくいため、妥協できる内容を整理しましょう。物件探しでは希望条件にあう物件がなかなか見つからず、時間がかかることがあります。

すべての希望条件を満たす物件を探し続けると、いつまでも物件が決まらず出店できません。「これだけは譲れない」という条件を決め、妥協するポイントを押さえましょう。

4. 店舗のコンセプトを事前に洗い出す

運営したい店舗のコンセプトを事前に洗い出し、コンセプトにあった物件を探しましょう。コンセプトを決めておくと、探したい物件の条件がぶれにくいです。

たとえば「ゆったりとした時間を提供するために店舗の立地を閑静なエリアに決める」のコンセプトが物件選びのヒントになります。店舗のコンセプトは内装や外観の重要な決定要素です。

まとめ

飲食店向け物件を探す際は、事前にエリアや立地の条件設定・慎重なリサーチが重要です。店舗のコンセプトや希望条件をまとめて、Webサイトで探してみましょう。狙うエリアの不動産会社に相談したりエリアを散策したりすることもおすすめです。

飲食店向け物件を探す際は、未公開物件を探したり妥協ポイントを整理したりするとより効率的に優良物件を見つけられます。

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比較ビズ編集部
執筆者

比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。

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