会社設立は誰に頼む?専門家ごとのメリット・デメリット

更新日:2018年07月13日 発注カテゴリ: 起業・開業コンサルタント
会社設立は誰に頼む?専門家ごとのメリット・デメリット

会社設立は初めてでも自分で手続きを行うことが可能です。専門家に依頼するよりコストが抑えられるのが最大のメリットですが、「自分でやれば安くできるだろう」と安易に考えるのはおすすめできません。今回は、会社設立に専門家は必要なのか?、会社設立の手続き代行は誰に頼むのが良いか、相談できる専門家は誰なのか、司法書士、行政書士、税理士などそれぞれの専門家に依頼するメリット・デメリットを紹介します。

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会社設立の際に代行や相談を頼める専門家は必要?

会社設立をする際、なるべく費用を抑えるために自分で手続きを行いたいという方も多いでしょう。自力で会社設立は出来るか、という疑問についての答えはYesです。ただし、会社設立には新会社法に基づく設立登記が必要で、定款認証、資本金の支払いなどの手続きが避けては通れません。

定款とは会社の基盤となるルールで、トラブルが起きたとき、従業員を雇うときなどあらゆる場面で基準となります。そのため、定款は設立登記の段階で不足のないようにしておく必要がありますが、他にも会社設立に必要な手続きは複数あるので、はじめて会社を設立する人にとってはかなりの時間と労力がかかるでしょう。

手続きに必要な項目や内容に不明点があった場合、相談できる専門家がいなければ手続きが進みません。また、自力での手続きはかなり難しいので、手続きを代行してほしいと思った時はやはり専門家の存在は必要になってきます。

会社設立を専門家に相談するメリット・デメリット

会社設立について相談・代行を依頼する場合、誰に頼むのが良いかということですが、司法書士、行政書士、税理士、社会保険労務士への依頼が可能です。しかし、それぞれ得意とする項目は異なってくるので、自分が必要とする内容によって、どの専門家に依頼するかを決めましょう。

判断には、得意とする項目のほか、それぞれに依頼するメリット・デメリットをよく確認することが重要です。

司法書士に頼む場合

司法書士の得意領域は登記業務です。行政書士や税理士にも会社設立をある程度任せることは可能ですが、手続きのほぼすべてを丸投げできるのは司法書士だけです。行政書士・税理士の場合、書類作成は手伝ってくれますが、法務局への登記は司法書士の独占業務なので代行してもらえません。

司法書士なら顧問になってもらうことも可能ですし、会社の事業や住所など重要事項が変更になった時の手続きも任せられます。

ただし、司法書士でなく行政書士に依頼した方が良い場合もあります。飲食業、古物商、酒類販売業、介護事業などで起業するのなら、行政書士の方が便利でしょう。許認可の手続きや社用車の手続きができるのは行政書士だけだからです。

誰でも自分で会社を設立できる時代になったといっても、実際に設立するにはゼロから情報収集を始めなければならず、ちゃんと理解して進めるにはかなりの根気と時間が必要です。許認可や税金のことなど自分ひとりでは不安なことも多いでしょう。

また、申請書類を不備なく作成するのもそう容易いことではありません。その点、この道のプロである司法書士に任せれば安心です。また、会社設立までのスピードを考えても、自分でやるより司法書士に任せた方が圧倒的に有利なのです。

もちろん印鑑の作成やお金の用意など、自分でやらなければならないこともありますが、それも司法書士に指示を受けながらならテキパキ進められます。

また、定款の認証でもメリットはあります。司法書士ならほとんどが電子定款ですので、印紙代の4万円が節約できることを考えると、報酬として支払う金額に比してお得感が強いのです。

行政書士に頼む場合

行政書士の得意領域は行政書類作成と認可申請です。法務局で法人登記が代行できるのは先ほども述べたように司法書士だけですが、行政書士に依頼するメリットもあります。

先ほど少し触れたように、飲食業、介護事業、古物商、運送業、建設業など許認可が必要な分野で起業する際は、それらの申請を代行してもらえる行政書士の方が、会社設立と一緒にお願いすることでトラブルの防止や支払う費用の削減という意味で便利でしょう。

厳密には会社設立や法務局への登記手続きが代行可能なのは司法書士のみです。行政書士ができる範囲は、定款の作成など限られています。インターネットを見てもらえばお分かりのように、多くの行政書士が会社設立のサポートを宣伝していますが、これは会社設立の手続きを丸投げできるという意味ではありません。

行政書士は可能な範囲で、書類の作成などを手伝ってくれる存在だということです。行政書士の広告のなかにはすべて丸投げできるような印象を与えるものもありますが、自分でやらなければならない作業(法務局への登記書類の提出等)もあることは覚えておきましょう。

税理士に頼む場合

税理士の得意領域は税務、決算です。法務局に登記手続きが代行可能なのは司法書士のみと法律で決まっており、また、飲食業、運送業、介護事業など許認可が必要なジャンルで起業する場合は行政書士が便利だと書きました。では、税理士に会社設立を依頼するとはどう意味であり、どういう点にメリットがあるのかを見ていきましょう。

税理士に依頼する最大のメリットは顧問契約を前提に契約すれば、設立に関するサポートを格安で依頼できるという点です。また、会社を設立してからの会計記帳、決算や申告なども任せられますし、税金をなるべく抑えたいという相談もできるように、司法書士と行政書士にはない魅力があります。

基本的にサポートしてくれる範囲は行政書士と同じで、法務局への届け出の代行をしてもらうことはできません。税理士は資格を取得した際に行政書士に依頼の資格も一緒に受け取ることができるため、あくまで会社設立時のサポートは行政書士と同じになります。

司法書士や行政書士に依頼すると、依頼内容にもよりますが、10万円〜20万円の報酬が発生します。しかし、税理士であれば無料でやってくれることもあり、報酬が発生しても5万円程度で対応してくれる事務所が多いようです。(顧問契約を前提として割引をしているような形)

会社設立後の税務署への届出書類はそこまで難しくはなく、自分自身で作成することもできますが、役員報酬の設定などは税金のプロに質問するのが一番かと思います。また税務相談や税務代理、税務書類の作成など、税理士の独占業務なので、司法書士や行政書士に依頼することはできません。

資金調達でも税理士は力になってくれます。資金の調達先は親戚、知人、銀行、また、行政からの補助金や助成金までさまざまですが、どういった方法でどのぐらいの資金を調達するのがベストなのかは、今後の資金力や事業計画と相談して決めなければなりません。

事業計画の策定や、開業・運転・予備資金にそれぞれいくらぐらい必要なのかといったことまで、税理士のサポートが受けられるのは大きいでしょう。

顧問契約前提での割引を行う事務所が多いため、イニシャルコストではなくランニングコストを見た上で、依頼するかどうか決めましょう。相場より高く提示されてしまう場合もあるかと思いますので、注意が必要です。

社会保険労務士に頼む場合

会社設立を司法書士、行政書士、税理士に依頼する際のメリットを見てきましたが、実は社会保険労務士(社労士)に依頼してサポートを受けるという方法もあります。

社会保険労務士とは、労働関係や社会保険などの法令に基づいて、書類作成の代行や届け出を行ってくれる存在で、経営上必要になる社会保険や労務管理についても相談できる専門家です。

会社設立を社労士にお願いするというイメージはあまりないようですし、実際、会社設立を中心に行う社労士は少ないですが、上記のような業務内容からわかるようにサポートを依頼するメリットはいくつかあります。

会社を設立したら、ほぼ間違いなく雇用保険や厚生年金などに加入することになりますが、それらの手続きを会社設立と一緒に任せられるのは社労士の強みです。また助成金の申請を強みとする社労士もいますので、コストを抑えたい方には助けになるでしょう。

会社設立の専門家を選ぶポイント

会社設立で相談や代行を依頼できる相手は、司法書士、行政書士、税理士、社会保険労務士と範囲が広く得意項目も異なるため、結局どの専門家を選ぶのが良いのか迷われる方も多いでしょう。実際、会社設立を依頼された専門家は、どの専門家に依頼しても他の専門家と協力し合っている場合が多いです。

そのため、専門家を選ぶ際は、まずは自分自身の状況に一番適した得意領域の専門家を選択することです。例えば、業種が特殊で認可手続きが必要な場合は行政書士、会社設立における節税対策の相談をしたい場合は税理士、会社設立の手続きを丸投げしたいのであれば司法書士がベストです。

会社設立について経験がないという方は、手続代行依頼が可能な司法書士に依頼するのが安心ですが、どの専門家に依頼しても相談は可能ですので、会社設立にかけられる予算とも相談して決めましょう。

まとめ

以上、会社設立を司法書士、行政書士、税理士、さらに社会保険労務士に依頼する場合のメリットを見てきました。それぞれの専門家が持つ強みは違っており、できる範囲も異なるので、最初から決めてかかるのではなく、依頼する時の状況に合わせて選択するのがベストです。

会社設立の手続きを全部代行してもらいたいなら司法書士、許認可の必要な業種の場合は行政書士、将来の税務相談まで見据える時は税理士というように考えるとよいでしょう。

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