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マクドナルドのようなクーポンアプリに必要となる機能/概算費用を解説

更新日:2021年12月14日 発注カテゴリ: Webシステム開発
マクドナルドのようなクーポンアプリに必要となる機能/概算費用を解説

飲食店やコンビニエンスストアで、お得に注文や買い物ができると誰でも嬉しいものです。通常より得をした、いつもより安かったという感覚は、消費者にとって大きなモチベーションとなります。店舗側から、消費者のモチベーションを刺激することができる施策の1つが、商品(サービス)の割引を行うクーポンの導入です。特に近年では、スマートフォンアプリを利用したクーポン配布の仕組みが流行を見せています。今回はクーポンアプリの中でも累計6600万ダウンロードと多くの人に馴染み深い「マクドナルド」のようなクーポンアプリを構築する場合に必要な機能を洗い出し、見積とその内容を解説します。

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クーポンアプリ

クーポンアプリの役割は顧客を呼び込むことです。クーポンにより顧客を来店に惹きつけ、それに加えてクーポンの利用による「得をした」という顧客体験を生み出すことも目的となります。

クーポンアプリは店舗の集客に向けた強力なカードとなります。しかし、近年ではクーポンアプリの普及が進んでおり、商材や業種によってはクーポンアプリを導入していることが前提となる競争さえ起きえます。

ファストフードなどではクーポンがあるのが通常で、ないと選択肢に挙がらないというユーザもいます。いまや消費者はクーポンのあるところを選ぶのではなく、クーポンのないところは選ばない、という状況もあり得るのです。

クーポンアプリでよく知られているのが、マクドナルドの公式アプリです。いつでも誰でも無料で利用できるクーポンが、スマホアプリから利用できます。累計ダウンロード数は2020年3月時点で6600万を突破したとされており、ここまで普及すれば、ただのログイン画面でも多くのユーザに参照してもらえる広告枠になります。

マクドナルドの場合、モバイルオーダーシステム機能や商品アピールのための画面などもアプリに搭載しています。ただ本記事ではクーポン部分にスポットをあてており、見積の対象からは除外しています。

ビジネスモデル

クーポンアプリは集客が目的です。クーポンにより集客した顧客が店舗で買い物をすることで、そこから利益を得ます。店舗での商品やサービスの販売価格にアプリの開発、運営費が含まれる形になります。

クーポンの作成者およびシステムの運営者は、飲食店や販売店といった店舗およびそのグループ、チェーンです。一つのアプリを多くのユーザに使ってもらうという意味では、ある程度店舗数のあるグループなどで開発して、共同利用する形がコストを分散できて有利かもしれません。

少し視点を変えて、各種クーポンを収集するアプリを作成するとした場合には、ユーザに利益を提供できるため、新たなビジネス形態ともなり得ます。もし人気のあるアプリになれば、広告枠やアフィリエイトプログラムによりビジネスが成り立つでしょう。

想定する機能

クーポンアプリとその管理機能に、必要となる機能を洗い出し、解説します。スマートフォンでクーポンを表示することまでの機能実装を想定しており、レジシステムなどで割引処理を行う機能は別途必要となります。

システム構成

ユーザ向け機能はスマホアプリでの提供を想定。また、スマホアプリのバックグラウンドにWebシステムの構築を想定します。運用向けの機能は、画面はすべてWebシステムでの構築を想定しています。

マルチプラットフォーム対応に関して

※スマホのマルチプラットフォーム対応は、ユーザ向けの機能が二重に開発が必要となるイメージです。

必須機能と追加機能

スマホ上にクーポンが表示・選択でき、店舗での注文を行うための機能を必須としています。「必須」の欄に〇の付いた機能は必須となる機能です。★の付いた機能は必須ではありませんがビジネスを盛り上げるのに必要となる機能と位置づけています。

NO 利用ユーザ 機能グループ 機能 種別 必須
1-1 ユーザ向け ユーザ管理 ユーザ登録 アプリ/Web  
1-2 プロフィールメンテナンス アプリ/Web  
1-3 ログイン アプリ/Web  
1-4 コンテンツ参照 メニュー表示 アプリ/Web
1-5 クーポン表示 アプリ/Web
1-6 クーポン選択 アプリ/Web  
1-7 QRコード表示 アプリ/Web  
1-8 ポイントカード連携 アプリ/Web  
1-9 プッシュ通知 プッシュ通知 アプリ  
2-1 運営側向け ユーザ管理 ユーザ一覧検索 Web  
2-2 ユーザ情報分析 Web
2-3 コンテンツ管理 メニュー登録 Web
2-4 メニューメンテナンス Web
2-5 クーポン登録 Web
2-6 クーポンメンテナンス Web
2-7 クーポン連携 バッチ  
2-8 プッシュ通知管理 プッシュ通知起動 バッチ  
2-9 分析 地域情報分析 Web
2-10 クーポン利用状況分析 Web
2-11 情報告知 お知らせ登録 Web
2-12 利用ガイドライン、QA Web  
3-1 バックグラウンド サーバー    
3-2 DB    
3-3 WEBサーバー    

ユーザ向け

クーポンを利用して注文や買い物を行うユーザ向けの機能です。

ユーザ管理

クーポンアプリの一番シンプルな実装を考えた場合、ユーザの登録やログインは必須ではありません。しかし、その後のビジネス展開を考えた場合、最初からユーザの情報を集める仕組みを取り入れておくのが効率的です。

  • 1-1 ユーザ登録
  • 1-2 プロフィールメンテナンス
  • 1-3 ログイン

クーポンを利用するユーザの情報を登録し、管理する機能です。利用するユーザの情報を集めることで、ビジネスの分析を行う、ユーザに情報を送る、エリア情報の設定などに利用が可能です。

コンテンツ参照

  • 1-4 メニュー表示
  • 1-5 クーポン表示
  • 1-6 クーポン選択

メニュー、クーポンを一覧表示し、ユーザが注文するために利用する機能です。レジとの連携を行うことで、実際の会計時の割引処理に繋げます。

  • 1-7 QRコード表示

注文、クーポンの利用情報をQRコードにして連携する機能です。レジとの連携がバーコードによってしか行えない場合に利用します。

  • 1-8 ポイントカード連携

付加的な機能として、ポイントカードとの連携が想定できます。ユーザの興味を惹き付けて、利用者の拡大に繋がります。

プッシュ通知

  • 1-9 プッシュ通知

アプリを通して新メニューやクーポンをユーザにアピールする機能です。能動的にユーザ側に消費行動を促します。

  • H3:サービス運営側向け

クーポンを提供する店舗などの運営側が利用するための管理機能です。店舗やグループ、チェーンなどが利用者として想定されます。

ユーザ管理

  • 2-1 ユーザ一覧検索
  • 2-2 ユーザ情報分析

ユーザの管理に利用する機能です。ユーザサポート、不正なユーザの利用停止、履歴の追跡、利用状況の確認などが主な用途となります。

ユーザの分析は必須ではありませんが、利用者を知ることがビジネス拡大の機会となるため、できればアプリの構築時から考えておきたい機能です。

コンテンツ管理

  • 2-3 メニュー登録
  • 2-4 メニューメンテナンス
  • 2-5 クーポン登録
  • 2-6 クーポンメンテナンス

クーポンアプリのメインコンテンツとなるメニュー、クーポンを登録、管理する機能です。メニュー名、価格、クーポンの利用エリア、有効期間、イメージ画像などの情報を入力しておきます。

メニュー、クーポンは利用期間を限ることが多く、利用期間が終了したものは確実にアプリで表示されないように対応が必要です。

  • 2-7 クーポン連携

店舗のレジシステムとクーポンの情報を共有する機能です。最終的に会計時の金銭の管理に繋げることで、仕組みとして完成します。

プッシュ通知管理

  • 2-8 プッシュ通知起動

ユーザへ新規のメニュー、キャンペーン、クーポンの情報を通知する機能です。通知する情報、対象者などを設定し、定周期や時間を指定して通知します。

分析

  • 2-9 地域情報分析
  • 2-10 クーポン利用状況分析

必須ではありませんが、ユーザ情報、クーポンの利用された実績、利用エリア情報を収集、分析する機能を用意しておくと、ビジネス拡大に繋がります。

情報告知

  • 2-11 お知らせ登録

サービスにおける、機能追加、障害情報、メンテナンスなどのアナウンスを行うための機能です。登録したお知らせ情報は画面上への表示やメールでの配信でユーザに知らせます。

  • 2-12 利用ガイドライン、QA

サービスの使い方やよくある質問とその回答をコンテンツとしてまとめておきます。利用のためのマニュアルを充実させることで利用者の満足度をあげ、運営側の問い合わせに回答するためのコストを低減する機能です。

バックグラウンド

クーポンアプリとその管理のためのサービスを提供する場合、ユーザ側のアプリとは別にユーザ情報やクーポン情報の格納、管理機能を実行するためのプログラムの稼働環境(サーバー)を用意する必要があります。

機能の実現を考えた場合、WebサーバーやDBなどのミドルウェアも必要となります。規模が小さいうちはフリーウェアなどで構築できますが、大規模化した場合レスポンス確保、サポートの有無などの観点から商用のライセンス取得が必要となるケースもあります。

小規模から始めて、利用者の増加に従ってサーバー環境を拡張するサービス提供形態の場合は、クラウドサービスを利用した環境構築がコスト負荷が減るのでおすすめです。

クラウドサービスを利用する前提でも、オンプレミスでも、環境構築のコストとランニングコストが一定量必要となることは見積もっておきましょう。

注意点

※本記事の見積もりではバックグラウンドのハードウェアやミドルウェアおよびクラウドサービスの利用にかかる費用は、全体の見積額から除外しています

必須ではないがビジネスを盛り上げるために必要となる機能

クーポンアプリとその管理ためのサービスを構築する際には、拡張性を考えてユーザの情報、クーポンの使用状況などを収集し、分析する機能を検討しておきたいところです。

クーポンアプリの最もシンプルな形式は「クーポンが表示できること」なので、ユーザ情報は不要です。しかし、それ以降の展開を考えた場合、利用者やエリアなどを軸に分析を行う必要があります。

プッシュ通知やユーザの情報として登録してもらうメールアドレスでは、サービス運営側からユーザにアクションを起こすことが可能です。アプリ、サービスの拡大を考える際には是非とも必要となる選択肢です。

クーポンアプリと管理サービスを作る場合の概算費用

前提として初期構築のみを想定しています。アプリからメニュー、クーポンを参照して注文が行える機能を必須としています。また、本見積はフルスクラッチでの作成を想定しています。

実際には運用しながら改善が発生するため、ランニングコスト+改修費用を掛けてのブラッシュアップが必要です。

注意点

※本見積には、サービス構築後の運営や広告に関する費用、利用するサーバーやミドルウェアの購入費用、クラウドサービスの利用費用などは含んでいません。

最低限の場合

先にあげた機能一覧より、必須の機能を最低限の実装でサービス構築した場合の費用見積です。

開発規模 7機能
開発内容 クーポンアプリとその管理機能
想定工数 約1.875人月
想定価格 150万円(人月80万円で算出)

最低限のサービス提供を考えると、クーポンとメニューを表示することだけがアプリでの必須機能です。運営側はクーポンとメニューの登録、管理ができる機能の実装が必要となります。

高いクオリティを目指す場合

先の機能一覧のすべての機能を、一般的な商業アプリケーションとして問題のないクオリティを目指した実装でサービス構築した場合の費用見積もりです。

開発規模 21機能
想定工数 9.125人月
想定価格 730万円(人月80万円で算出)

クーポンアプリを管理できる仕組みを店舗に提供し、ユーザはアプリ経由で注文、レジのシステムで割引まで連携できる仕組みを想定しています。

またマクドナルドのように、Webサイトへの誘導、トップページでの顧客訴求、モバイルオーダーへの対応を行う場合には、追加機能として構築が必要となります。

一般的な料金相場

クーポンアプリを構築する場合、フルスクラッチで開発すると150万円前後がスタートラインとなります。アプリの自由度を求めない場合には、CMSでWebページの表示をクーポンとする仕組みから始めてもよいかもしれません。この場合は数十万円から始めることも可能です。

収益モデルについて

クーポンアプリの場合、メインの収益はクーポンを利用した売上からとることになります。売値をクーポンで下げて、なおかつクーポン発行にかかるコストも売上からとることになるため、販売への大きな貢献が必要になります。顧客にお得感を感じさせ、なおかつ利益がでる採算分岐を計算しておきましょう。

また、サービスに人気が出た場合はアプリ内に広告を配置することで収益を得ることも検討できます。利用者が不便にならない範囲で広告を入れ、ビジネスの拡大を測ることが可能です。

発注費用を抑えるポイント

クーポンアプリを外部に発注する際、費用を抑えるには下記のポイントに注意しましょう。

どんなクーポンを発行して、運営するのかをしっかり検討する(メニュー、クーポンの更新頻度)

メニューやクーポンが頻繁に変わるようなビジネスの場合には、アプリを作ってクーポンの管理を行うことで業務効率化が図れるメリットがあるでしょう。

メニューがシンプルで変更の予定もなく、クーポンもアプリやWebページの存在を知ってくれていればよい、という形での利用なら、アプリで自由にクーポンを配れる仕組みまでは必要がありません。

Webページにクーポンを表示しておき、レジでそれを見せてくれればクーポン適用というルールにしておけば、クーポンの表示Webページだけで事足ります。この場合は、アプリの構築費用は圧縮することが可能です。

ノウハウ、事例を持った業者を探す

クーポンアプリを構築する場合には、スマホアプリ、Webシステムにノウハウを持った業者を探しましょう。いずれも普及している技術ですので、比較的探しやすい部類です。

ノウハウを持った業者を利用することには、過去の事例を参照、利用して工数の削減を行えること、サービス構築と運営のノウハウも引き出せる可能性があることがメリットとなります。

デザインを妥協する

エンドユーザが利用するユーザインタフェースはアプリケーションのとても大事な要素です。しかし、デザインには定まった正解はなく、こだわり続けるといくら時間と費用があっても足りません。

まずは限られた予算で、サービスを実現する最低限の機能を作り上げることに重点をおき、デザインはほどほどで納得しておくのが良いでしょう。

最初はシンプルで使いやすいインタフェースを目指すのがおすすめです。一度サービスを公開してからでも、後からデザインだけ修正することも可能です。

クーポンアプリを作る際に気を付けたいポイント

クーポンアプリを構築する際に重要となるポイントを紹介します。

顧客を惹きつけるクーポンを

クーポンアプリの場合、ユーザにダウンロードして参照してもらうステップにもハードルがありますが、それ以上に大きなハードルとなるのがクーポンを見たユーザを店舗に呼び込む事です。来店を動機付けられるクーポンの発行を考えてみましょう。

ユーザに飽きが来ないよう、クーポンのローテーションを行うなどの工夫も必要となります。まずは目につく様にキャンペーンを組んでユーザに注目してもらうのも一つの手段です。

仕組みの成立のために

クーポンアプリを利用した仕組みづくりを考える場合、レジ側(会計の仕組み)での値引き処理が必要となります。

クーポンアプリの管理者とレジで値引きをする人が同じであれば人間系でのチェックも可能かもしれませんが、そうでない場合はクーポンの利用期限、適用条件、利用エリアなどを自動的に設定してレジ側で計算ができるシステムが必要となるでしょう。

ユーザに混乱が起きないよう、シンプルな仕組みとするのも一つの手段ですが、アプリの自由度の高さという利点を活かすことも重要です。

総括

クーポンアプリを構築することで、集客効果が見込めます。採算分岐を計算したうえで、導入を検討しましょう。収益モデルは基本的には店舗の売上に依存する形になります。顧客を集め、なおかつ購入へのハードルを下げる施策としてください。商材にはよるものの、ユーザの飽きの来ないサービス提供が運用側には求められます。本当に必要なクーポンの管理形態を検討し、必要となる機能を決定しましょう。

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