データベース構築アプリAccessとは?構築手順や外注費用を解説
- データベース構築アプリAccessとは?
- Accessを活用したデータベースの構築手順は?
- データベース構築を外注する際の費用はどれくらい?
「データベース構築アプリAccessについて知りたい」という方必見!
Accessは比較的安価で簡単にデータベースの構築が可能なアプリケーションです。
この記事では、Accessを活用してデータベースの構築を検討している方に向けて、基礎知識や構築手順を解説します。最後まで読めば、Accessについて理解が深まり、導入のメリットやデメリット、導入方法が分かります。
外注する際の費用相場や依頼先の選び方も解説するため、データベース構築の依頼先選びに不安がある方はぜひ参考にしてください。
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Accessとはデータベース構築アプリケーション
Accessとは、1992年にMicrosoft社からリリースされたシステム開発に活用できる「リレーショナルデータベースアプリケーション」です。
業務効率化や生産性向上が求められる業務システムでは、データを共有して活用するための「データベース」が必須になります。
Accessを活用することで、一般的なプログラミング言語よりも比較的早く業務システムを開発できます。
データベースの基礎知識
データベースとは、簡単に検索や分析ができるように「整理&蓄積されたデータの集合体」のことを指します。
データを「共有」して「活用」する在庫管理や顧客管理、販売管理などの業務アプリケーションに必要不可欠な要素がデータベースです。
毎日の業務で肥大化していく情報量に対応するため、データベース専用のシステムやアプリケーションを導入する企業が増加しています。
Accessを活用する開発の特徴
Accessを活用する開発の特徴は、以下の5点です。
- 費用をおさえつつ短期間で開発できる
- 幅広いシステム開発に活用できる
- 拡張・カスタマイズの自由度が高い
- ファイルサイズが制限されている
- ファイルベースの処理機能
Accessはカスタマイズの自由度が高く比較的安く短期間で開発できますが、データベースのファイルサイズが「2GB」と制限されています。小規模〜中規模システムの開発には有用ですが、データ量が膨大な大規模システムの開発には向きません。
Accessを活用する3つのメリット
Accessを活用するメリットは、以下の3つです。
- ノンプログラムでデータベースを構築できる
- Microsoft Office製品として簡単・安価に購入できる
- ExcelやCSVなどWindowsとの相性がいい
Accessを活用する最大のメリットは、基本的にノンプログラミングで簡単にデータベースを構築できる点です。複雑なスクリプトを実行させるにはVBAの知識が必要ですが、Excelでマクロを組むことに慣れている方の場合、比較的簡単に実行できます。
Office製品として簡単に安く入手可能で、CSVに対応しているためExcelやWindowsと相性がいい点もポイントです。
Accessを活用する2つのデメリット
Accessを活用するデメリットは、以下の2つです。
- 複雑なデータベースが構築できない
- データベースのファイルサイズが2GBまでと決められている
Accessを活用するうえでの最大のデメリットは、データ量やテーブル数の多い複雑なデータベース構築ができない点です。
Accessは大人数がアクセスする運用方法には向いておらず、共有方法を工夫しないとデータベースファイルに不具合が生じる弱点があります。
データベース管理システム(DMBS)の違い
Accessと同じく業務システムのデータベースには、MySQLやPostgreSQLなどのデータベース管理システム(DBMS)があります。
DBMSは多くの業務システムのバックエンドとして活用されていますが、DBMSを操作するためのフロントエンド・インターフェースを別途プログラミングによる開発が必要です。
AccessはバックエンドとしてのDBMSと、フロントエンドの開発環境を兼ね備えたデータベースアプリケーションなため、データベースを別途開発する必要がありません。
AccessとExcelの違い
AccessとExcelの違いは、以下の2点です。
Access | Excel | |
---|---|---|
扱えるデータの量 | 少量のデータ処理のみ可能 | 大量のデータ処理が可能 |
データを管理する方法 | 自由入力 | 形式指定有り |
Excelは最大入力文字数も約3万文字で扱えるデータ量が少なく、セルに自由に文字列を入力して管理するため、入力ミスがあるとエラーが発生します。
Accessは2GB以内であれば入力文字数に制限がなく、入力形式を指定できるため人的ミスによるエラーを防ぐことが可能です。
Accessでデータベースを構築する5つの手順
Accessでデータベースを構築する手順は、以下のとおりです。
- Accessでデータベース構築する具体的な目的・目標を決める
- 管理に必要なデータをピックアップする
- ピックアップしたデータをテーブルにまとめて属性ごとに分割する
- 各データの種類を決める
- データベースを操作するユーザーインタフェースを作成する
Accessでデータベースを構築する手順を把握し、スムーズに開発を進められるように準備しておきましょう。
1. 具体的な目的・目標を決める
Accessでデータベースを構築する場合、まず「最終的になにをしたいの?」「なにを解決したいのか」など具体的な目的と目標を決めましょう。
明確な目的や目標を事前に決定しておくことで、開発にあたって余分なコストを削減できます。
開発にあたって先にUIのデザインや機能を決定するのではなく、自社の課題から開発目的を明確にするところから始めましょう。
2. 管理に必要なデータをピックアップする
開発目的や目標からデータベースに必要な要素や機能をピックアップしテーブルにまとめましょう。
テーブル内でそれぞれの列の項目に要素を指定し、要素を基準に個別データを行に追加していくイメージです。
シートにデータを整理するだけではなく、データベースとして活用できるように「テーブル設計」を事前におこないましょう。
3. データをテーブルにまとめて属性ごとに分類する
Accessでデータベースを設計するポイントは「データ属性ごとにテーブルを分割し、キーとなる情報を関連づける(リレーション)」ことです。
データベースを活用することで、テーブルの情報をキーにして関連するデータをすべて呼び出せますが、関連するデータの属性はすべて同じではありません。
個人情報や給与情報などのデータ属性で分割し「社員番号」で紐付けることで、社員番号をキーにしてどちらの情報も呼び出せます。
4. 各データの種類を決める
Accessデータベースを構築する際は、入力データに応じて最適な種類の数値を設定する必要があります。たとえば、基本給フィールドを「金額」に指定することで、データを呼び出す際に「金額」と入力するだけで必要な情報を見つけられます。
Excelシートでデータの一覧表を作成する際も同様に、種類によって数値の変更が必要です。各データの種類を決定しておくことで、期間を区切った総残業時間の計算や給与総額の計算など、便利なスクリプトを作成して実行できます。
5. データベースを操作するUI(ユーザーインターフェース)を作成する
データベースを構成するテーブルやレコード、フィールドを作成してリレーションまで完了したら、最後に操作画面であるUI(ユーザーインターフェース)を作成しましょう。
UI作成はノンプログラミングで直感的に実行可能ですが、配置したボタンにスクリプトを割り当てる際はVBAの知識やスキルが必要になります。
Excelマクロに慣れている方であれば、プログラミングはそれほど難しいものではないため、より使いやすいUIを作成しましょう。
Accessのデータベース構築を外注する際の費用相場
Accessのデータベース構築を外注する際の費用相場は、以下のとおりです。
勤怠を管理するデータベース | 70万円前後 |
---|---|
経理を管理するデータベース | 300万円〜 |
Accessのデータベース構築を外注する費用相場を把握することで、自社で構築したいシステムに適切な予算を確認しましょう。
勤怠管理データベース:70万円前後
勤務時間や休暇などを出力する勤怠管理中心のデータベースを外注する場合は、1カ月程度の開発期間で70万円前後の費用がかかります。
Accessデータベースの開発費用は「テーブル数」と「ユーザーインターフェースやリレーションの複雑さ」に左右されるため、シンプルなデータベースであるほど費用が安くなります。
給与明細や請求書の出力などの機能を追加した、より複雑なデータベースを外注する場合は、約3カ月間の開発期間で200万円前後の費用が必要です。
経理管理データベース:300万円〜
一般的な中小企業の経理システムの構築を外注する場合、開発期間4カ月程度で300万円以上の費用がかかります。
経費を含めた各入出金を扱う経理業務をAccessデータベースで管理する場合、テーブル数や開発工数が多くなるため多額の費用が必要です。
データベースに搭載する機能を絞れば開発費用をおさえられます。計画段階で「データベース構築の目的」を明確にすることで、本当に必要な機能がなにかを精査しましょう。
Access開発の依頼先を選定する3つのポイント
Access開発の依頼先を選定するポイントは、以下の3点です。
- Accessを用いた開発実績を確認する
- アフターサポートの充実度を確認する
- 複数のシステム開発会社を比較する
自社で知識・経験が不足している場合はプロへの依頼が賢明ですが、依頼先を簡単に選んでしまうと成功しない可能性が高くなります。
依頼先を選ぶ際のポイントをおさえて、自社のニーズに合った依頼先を選びましょう。
1. Accessを用いた開発実績を確認する
実績があるシステム開発会社は多くありますが、依頼先を選ぶ際は「Accessを用いた開発実績」がある制作会社を選びましょう。
Accessを用いた開発実績がある場合、双方にとってシステム開発や運用のイメージがしやすいため、依頼がスムーズになり成功しやすくなります。
まずは自社の業務形態における問題点を明確にし、システム開発会社の実績にAccessを活用したものがあるかどうかを1つの判断材料にしてみましょう。
2. アフターサポートの充実度を確認する
Accessを活用したシステム開発の依頼先を選ぶ際は、導入後のサポートの充実度を確認しましょう。
システム開発はできたものの、社内でうまく活用できず定着しないパターンはよくあります。システムを提供する企業のサポートの手厚さによって導入後の運用具合が大きく変わるため、アフターサポートの充実度もシステム選びの基準にしましょう。
セキュリティに不安があるシステムを導入すると、データが流出した際に企業としての信用レベルを著しく落としてしまいます。導入後のサポート体制とあわせてセキュリティ対策もチェックしましょう。
3. 複数のシステム開発会社を比較する
システム開発の依頼先を選ぶ際に、複数の企業を比較せずに選んでしまうと失敗する可能性が高くなります。
企業によって得意とする業種・サービス内容・費用が異なるため、予算内の費用で自社に合った企業を比較して選びましょう。
弊社が運営しているマッチングサイト『比較ビズ』ではシステム開発の実績が豊富なシステム開発会社が多数登録しています。どのようなサービスを受けたいのか、Web上の相談フォームに入力することで一括で複数の企業に相談することが可能です。
まとめ
データベース構築アプリAccessの基礎知識やデータベースの構築手順を解説し、外注する際の費用相場やシステム開発の依頼先を選ぶポイントを紹介しました。
Accessを活用するとデータベース構築は比較的簡単にできますが、業務の洗い出しから構築までに手間と時間がかかります。費用対効果やクオリティの高いデータベースの構築を求める場合、自社に合ったシステム開発会社に依頼することが重要です。
「比較ビズ」の場合、必要事項を入力する2分程度で優良なシステム開発会社を探せます。複数の会社に無料で相談できるのもポイントです。システム開発会社の選定に迷うことがあれば、ぜひ利用してみてください。
東京工業大学環境・社会理工学院卒業。慶應義塾大学大学院経営管理研究科修了。MBA(経営学修士)取得。国内最大手SIerの株式会社NTTデータで大手法人領域(大手流通企業、大手小売企業)の事業開発、事業企画等の業務に従事。米国スタンフォード大学への研修留学を経て、システム/モバイルアプリ開発会社の株式会社GeNEEを創業。

もしも今現在、
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Excelはデータ集計に強みを持つ一方、検索にはあまり強くありません。他方、DB(データベース)を活用するAccessは検索に強く、「データを手軽に検索したい。」、「検索したデータをさらに加工して使用したい。」といった要望がある場合、Accessの導入を検討してみて良いかもしれません。
Accessは一般的なユーザーが利用するMicrosoft Office製品のうちの一つなので、エンジニアでなくてもアプリケーション作成が可能なように作られています。テーブルが一つもしくは二つ程度のExcelでも用が足りる小さなデータ整理ができるアプリケーションの作成から始め、少しずつ機能追加しながらAccessのアプリケーション作成を学んでいくのも一つの選択肢です。
一方で、細かい画面制御や複雑なデータ検索を作成するにはVBAを駆使する必要や、リレーショナルデータベースに対する理解が必要になります。本記事の通り、具体的な目標を定めて目標への到達が難しい場合は開発会社に外注することを検討した方が良いでしょう。