Access開発の費用は?安くおさえるコツや依頼先選びのポイントを解説

AOIS Consulting株式会社
監修者
AOIS Consulting株式会社 代表取締役 青井真吾
最終更新日:2023年05月25日
Access開発の費用は?安くおさえるコツや依頼先選びのポイントを解説
この記事で解決できるお悩み
  • Accessを用いたシステム開発の費用相場は?
  • 開発費用をおさえるコツはある?
  • Access開発の依頼先を選定するポイントはなに?

「Accessを用いたシステム開発の費用相場がわからない…」という方必見!
Accessを用いたシステム開発は、外注する工程を限定することで開発費用をおさえられます。

この記事では、Accessを用いたシステム開発を考えている方に向けて、費用相場や開発費用を抑えられるコツを解説。 最後まで読めば、Accessを用いたシステム開発の費用相場の理解が深まり、開発に必要な費用が分かります。

Access開発の依頼先選びのポイントも解説するため、依頼先を選ぶ際に不安がある方はぜひ参考にしてください。

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【開発規模別】Access開発の費用相場

ビジネスイメージ

開発規模別のAccessを用いたシステム開発の費用相場は、以下のとおりです。

小規模業務システム開発 30万円〜50万円
中規模業務システム開発 50万円〜150万円
大規模業務システム開発 200万円〜

開発規模によって、必要な予算は100万以上の差があります。自社で必要な開発の規模感と、開発規模に応じた費用相場を事前に把握しておきましょう。

小規模業務システム開発:30万円〜50万円

シンプルな業務システムをAccessを用いて開発する場合、約1カ月の開発期間で30万円〜50万円が費用相場です。

一般的なシステム開発とAccessを活用した開発費用の違いは、以下のとおりです。

  請求管理システム 顧客管理システム 開発期間
Access開発 50万円 50万円 1カ月
一般的なシステム開発 80万円 150万円 1カ月〜2カ月

Visual BasicやC言語などの一般的なプログラミング言語を活用した開発の場合、1.5カ月〜3カ月の開発期間で開発費用も高くなります。

中規模業務システム開発:50万円〜100万円

複数のテーブル用いる業務システムを、Accessを用いて開発する場合は2カ月〜3カ月の開発期間で50万円〜150万円が費用相場です。

一般的なシステム開発とAccessを活用した開発費用の違いは、以下のとおりです。

  営業管理システム 案件管理システム 開発期間
Access開発 100万円 150万円 2カ月〜3カ月
一般的なシステム開発 200万円 250万円 3カ月〜

一般的なプログラミング言語を活用した開発の場合、約6カ月の開発期間とAccess開発の約2倍の費用がかかります。

大規模業務システム開発:200万円〜

テーブルが複雑に絡み合う業務システムを、Accessを用いて開発する場合は4カ月〜6カ月の開発期間で200万円以上が費用相場です。

一般的なシステム開発とAccessを活用した開発費用の違いは、以下のとおりです。

  在庫管理システム 受発注管理システム 開発期間
Access開発 200万円 400万円 4カ月〜6カ月
一般的なシステム開発 400万円 800万円 6カ月〜

一般的なプログラミング言語を活用した開発の場合、約10カ月の開発期間でAccess開発の約2倍の費用がかかります。できるだけ安く開発をおこないたい場合は、Accessの活用がおすすめです。

【開発工程別】Access開発の費用相場

ビジネス_パソコン

開発工程別のAccess開発の費用相場は、以下のとおりです。

企画・ディレクション費用 5万円〜30万円
プログラミング費用 10万円〜100万円
テスト費用 5万円〜30万円
運用・保守費用 1万円〜10万円/月
その他オプション費用 5万円〜30万円

開発工程別の費用相場を把握しておくことで、外注する作業にかける適切な予算を組み立てましょう。

1. 企画・ディレクション費用:5万円〜30万円

企画・ディレクション費用は「5万円〜30万円」が費用相場で、システム全体のデザインやUI、搭載する機能をどこまでこだわるかを決定しましょう。

Accessを活用するシステム開発の最初の準備として、目的・戦略・デザインを設計に落とし込むディレクションが必要です。

システム開発では事前準備をおろそかにすると大きな失敗の原因になるため、予算から逆算してディレクションにはしっかりと費用をかけましょう。

企画・ディレクションをおろそかにした場合の失敗例

開発目的を明確にせず開発を進めてしまうと、イメージしていたものと実際完成した物が異なり、多額の修正費用がかかってしまうため注意しましょう。

2. プログラミング費用:10万円〜100万円

プログラミング費用は「10万円〜100万円」が費用相場で、システムに搭載する機能によって費用が変動します。

データの保存や更新、自動計算、ファイルのインポートやエクスポートなどのシステムにおける一般的な機能はこの段階で実装されます。

システム開発会社により実装する機能ごとに料金を設定している場合もあるため、自社に必要な機能がどれくらいの料金になるか、事前に把握しておきましょう。

3. テスト費用:5万円〜30万円

プログラミングのテスト費用は「5万円〜30万円」が費用相場で、システムの複雑さによって費用が変動します。

記述したプログラミングを実際に実行して、仕様書のとおりに動作するか、ユーザー目線で使い勝手がいいかどうかをチェックする工程です。

複雑なシステムで膨大なチェック項目がある場合、開発工数の3割〜4割がテストにかけられるケースもあります。

4. 運用・保守費用:月額1万円〜10万円

システム運用や保守にかかる費用は「月に1万円〜10万円」が費用相場で、サポート内容やメンテナンス頻度などによって費用が変動します。

主なサポート内容は、システム管理のほかに電話やメール、オンラインサービス上での問い合わせです。

エンジニアがクライアント先に出向いて改修作業をおこなう場合や、新しく機能を追加する場合は別途料金が必要になります。

5. その他オプション費用:5万円〜30万円

オプション追加費用は「5万円〜30万円」が費用相場で、追加するオプションの種類や量によって費用が変動します。

システム開発にあわせてマニュアルや構造図の作成、周辺機器の用意などオプションを追加したい場合は、追加料金がかかることを想定しておきましょう。

システム開発後に依頼者側の従業員向けにシステムの使い方を説明する、セミナーやガイダンスを開いてくれる企業もあります。

Accessを活用したシステム開発の費用をおさえる2つのコツ

Accessを活用した開発の費用をおさえるコツは、以下の2点です。

  • 開発目的を明確にする
  • 自社で可能な工程は外注しない

Accessを活用した開発の費用をおさえるコツを把握しておくことで、予算内でクオリティの高いシステム開発を目指しましょう。

1. 開発目的を明確にする

Accessを活用する開発を検討している際は、システム開発の目的を明確にすることで、事前に情報整理をおこない適切な準備を進めましょう。

開発するシステムに必要な機能を詳細に決定しておけば、開発の際に修正や改変をおこなう必要がないため、スムーズに開発を進められます。

Accessを活用するシステム開発を依頼する場合は、修正にかける工数を減らすことで開発費用をおさえましょう。

2. 自社で可能な工程は外注しない

システム開発の依頼費用は工数によって大きく変動するため、企画やディレクション、運用など自社で可能な工程を外注しないことで開発費用をおさえられます。

Accessを活用するシステム開発において、すべての工程を任せきりにすると費用が高くなるケースがあります。

制作者とシステム開発の相談をおこなう際に、自社でできる工程と依頼したい工程を明確にすることで開発費用をおさえましょう。

Microsoft Accessとはデータベースアプリケーションの1つ

ビジネス 歯車

Accessとは、1992年にMicrosoftからリリースされたシステム開発に活用できる「データベースアプリケーション」です。

業務効率化や生産性向上が求められる業務システムでは、データを共有して活用するための「データベース」が必須になります。

Accessを活用することで、データベースを活用する業務システムを、一般的なプログラミング言語を使う開発に比べて簡単かつ素早く開発が可能です。

Access開発の特徴

Accessを活用する開発の特徴は、以下の5点です。

  • 費用をおさえつつ短期間で開発できる
  • 幅広いシステム開発に活用できる
  • 拡張・カスタマイズの自由度が高い
  • ファイルサイズが制限されている
  • ファイルベースの処理機能

Accessはカスタマイズの自由度が高く、比較的安く短期間で開発できますが、データベースのファイルサイズが「2GB」と制限されています。そのため、データ量が膨大な大規模システムの開発も可能ですが小規模〜中規模システムの開発に特に有用です。

データベース管理システムとの違い

Accessと同じく業務システムのデータベースには、MySQLやPostgreSQLなどのデータベース管理システム(DBMS)があります。

DBMSは多くの業務システムのバックエンドとして活用されていますが、DBMSを操作するためのフロントエンド・インターフェースは別途プログラミングによる開発が必要です。

AccessはバックエンドとしてのDBMSと、フロントエンドの開発環境を兼ね備えたデータベースアプリケーションのため、別途開発する必要になります。

Accessを活用して開発できる3つのシステム

ビジネス_建物

Accessを活用して開発できるシステムは、主に以下の3つです。

  • データベースを活用する業務システム
  • Webと連携する業務システム
  • RS-232C / USB機器と連携する業務システム

Accessを活用して開発できるシステムを把握しておくことで、自社の目的にあったシステム開発が可能か確認しましょう。

1. データベースを活用する業務システム

基幹システムをはじめとした、データベースを活用する業務システムを開発する際はAccessを活用できます。データベースを活用する主な業務システムは以下のとおりです。

  • 顧客管理システム
  • 請求管理システム
  • 従業員管理システム
  • 資産管理システム
  • 生産管理システム

イメージファイルのストレージ保管・管理にAccessが対応していることから、ドキュメントや画像の管理システムなどの業務効率化システムも開発可能です。

2. Webと連携する業務システム

インターネットにあるデータの取得やWebサーバとの連携など、Webと連携した業務システムもAccessを活用して開発できます。

顧客管理システムとGoogleを連携させ、住所からGoogleマップの表示や郵便番号検索と連動して住所を自動取得などの仕組みを業務システムに組み込み可能です。

FTPやHTTPを活用したWebサーバーからのデータ取得やプログラム実行、メール送受信なども、Accessを活用して開発できます。

3. RS-232C / USB機器と連携する業務システム

カードリーダーやバーコードリーダーなどのRS-232C機器、USB機器と連携する業務システムもAccessを活用して開発できます。

在庫管理や顧客管理、請求管理と連動したシステムにバーコードリーダーを組み合わせ、独自のPOSシステムを構築しましょう。

バーコード付きの帳票出力機能もAccessで実装できるため、バーコードシールを活用した商品管理も実現可能です。

Access開発の依頼先を選定する3つのポイント

Access開発の依頼先を選定するポイントは、以下の3点です。

  • Accessを用いた開発実績を確認する
  • アフターサポートの充実度
  • 複数のシステム開発会社を比較する

自社で知識・経験が不足している場合はプロへの依頼が賢明ですが、依頼先を簡単に選んでしまうと失敗する可能性があります。

依頼先を選ぶ際のポイントをおさえて、自社のニーズに合った仕事をしてくれる依頼先を選びましょう。

1. Accessを用いた開発実績を確認する

実績があるシステム開発会社は多くありますが、依頼先を選ぶ際は「Accessを用いた開発実績」がある制作会社を選びましょう。

Accessを用いた開発実績がある場合、双方にとってシステム開発や運用のイメージがしやすいため、依頼がスムーズになり成功しやすくなります。

まずは自社の業務形態における問題点を明確にし、システム開発会社の実績にAccessを活用したものがあるかどうかを1つの判断材料にしてみましょう。

2. アフターサポートの充実度

Accessを活用したシステム開発の依頼先を選ぶ際は、導入後のサポートの充実度を確認しましょう。

システム開発はできたものの、社内でうまく活用できず定着しないパターンはよくあります。システムを提供する企業のサポートの手厚さによって導入後の運用具合が大きく変わるため、アフターサポートの充実度もシステム選びの基準にしましょう。

セキュリティに不安があるシステムを導入すると、データが流出した際に企業としての信用レベルを著しく落としてしまいます。導入後のサポート体制とあわせてセキュリティ対策もチェックしましょう。

3. 複数のシステム開発会社を比較する

システム開発の依頼先を選ぶ際に、複数の企業を比較せずに選んでしまうと失敗する可能性が高くなります。

企業によって得意とする業種・サービス内容・費用が違うため、予算内の費用で自社に合った企業を比較して選びましょう。

弊社が運営しているマッチングサイト『比較ビズ』ではシステム開発の実績が豊富なシステム開発会社が多数登録しています。どのようなサービスを受けたいのか、Web上の相談フォームに入力することで一括で複数の企業に相談することが可能です。

まとめ

Accessを用いたシステム開発の費用や開発費用をおさえるコツを解説するとともに、システム開発の依頼先を選ぶポイントを紹介しました。

Accessは費用・納期面で大きなメリットのあるシステム開発が可能ですが、Accessの効果を最大限に活かすためには高い技術力が必要になります。より効果的なシステムの開発を求める際は自社に合った優良な企業に依頼することが重要です。

「比較ビズ」の場合、必要事項を入力する2分程度の手間で、優良なシステム開発会社をスピーディーに探せます。複数の会社に無料で相談できるのもポイントです。システム開発会社の選定に迷うことがあれば、ぜひ利用してみてください。

監修者のコメント
AOIS Consulting株式会社
代表取締役 青井真吾

大学卒業後はIT企業に入社。システムエンジニアとして大手企業向けのERPシステム開発を経験。その後は、フリーのITコンサルタントとして、人材派遣会社の基幹システムの開発、不動産会社の商業施設での販促システムの導入、自動車メーカーでコネクティッドカー開発のプロジェクト管理、SIerでのSalesforceの導入、ファッション業界の企業でSalesforceと連携する周辺システムの導入を経験。現在は法人化し主に企業のシステム開発プロジェクトを支援。

Accessを利用したシステム開発は、特に費用面で大きなメリットがある有効な手段です。Accessでの開発を依頼できる企業も多く、開発委託先を見つけることは難しくはありません。

また、Javaなど本格的なシステム開発のためのプログラミング言語などと比較すると習得するハードルも低く、簡単なシステムであればプログラミング経験が無い社員に勉強してもらう形で対応してもらうことも可能でしょう。

Access開発を検討する上での注意点としては、要件を満たせるかどうかより入念にチェックが必要であるということです。Javaなどで開発するシステムと比べると、Accessで開発するものはどうしても簡易的なものになり、機能面、性能面、保守面、などで制限が発生してしまうことが多くなります。

クライアントが操作する予定の使いやすいUIが求められるもの、継続的な機能開発や改修が予想されるもの、データの処理速度が重視されるもの、などAccessでの開発が不適切となるシステムがあることは事実です。

Accessでの開発を検討する場合は、まずその見極めを行うことがポイントです。
比較ビズ編集部
執筆者

比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。

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