システム開発におけるパッケージとは?スクラッチとの違いや導入事例を紹介

最終更新日:2023年05月09日
 株式会社ラテラルリンク
監修者
代表取締役 岩井昌弘
システム開発におけるパッケージとは?スクラッチとの違いや導入事例を紹介
この記事で解決できるお悩み
  • システム開発におけるパッケージとは?
  • どのような企業がパッケージ利用に向いている?
  • システム開発によく利用されているパッケージは?

「自社の業務にあったシステムの導入を検討しているけど、システム開発のパッケージってなに?」とお悩みの人事担当者必見。

システム開発におけるパッケージとは、標準的な機能を網羅している既製品のことです。費用を抑えて短期間で構築できますが、カスタマイズに限界があります。

この記事では、パッケージの導入に向いている企業や導入事例を紹介します。

この記事を読み終わった頃には、自社に最適なシステムを選択できるようになるでしょう。

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システム開発におけるパッケージとは

システム開発におけるパッケージとは、標準的な機能を幅広く網羅した既製品のことです。パッケージを導入して、システム開発することをパッケージ開発といいます。

パッケージ開発は完成されたシステムを導入するため、開発期間やコストの削減が可能です。

開発期間やカスタマイズの度合いによっては高額なコストがかかるため注意しましょう。自社の業務フローに似たシステムを選択するため、場合によっては業務フローをシステムにあわせる必要があります。

カスタマイズ性は劣るものの、ある程度理想のシステムを構築できるでしょう。

システム開発におけるパッケージとスクラッチの違い

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システム開発を行う際は、パッケージをもとに開発する「パッケージ開発」と、何もない状態からすべてを構築する「スクラッチ開発」のどちらかを選択します。

パッケージ開発スクラッチ開発
特徴 希望のシステムにあったパッケージを導入する 希望どおりのシステムになるようにゼロから構築する
カスタマイズ性 △ (カスタマイズに限界がある) ◎ (自由にカスタマイズできる)
コスト ◎ (開発費用が必要ないためコストを抑えられる) △ (開発費用がかかるため高額になりやすい)
担当者にかかる負担 △ (パッケージに業務をあわせる必要があるため現場に負担がかかる) △ (ゼロから構築する必要があるため時間も負荷もかかる)
業務フローとの相性 × (パッケージに業務をあわせる必要がある) ◎ (業務フローにあったシステムを構築できる)
業務への影響 △ (パッケージにあわせて業務が標準化するため最適にはならない) ◎ (業務にあわせた最適なシステム構築を実現できる)

パッケージ開発は既存のパッケージをもとに開発するため、短時間でシステムを構築でき、コストを抑制可能です。希望のシステムに似たパッケージを導入するため、場合によっては業務フローをシステムにあわせる必要があります。

スクラッチ開発は希望のシステムをゼロから構築するため、自社の業務フローにマッチしたシステムを導入可能です。基準となるシステムがない状態から構築するため、パッケージ開発より費用も手間もかかってしまいます。

パッケージを利用したシステム開発における3つのメリット

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パッケージを利用したシステム開発におけるメリットは、次の3つです。

  1. 短期間で開発できる
  2. 開発にかかる初期費用を抑えられる
  3. 安定した稼働が期待できる

1. 短期間で開発できる

パッケージを利用したシステム開発は、短期間で構築できます。既存のパッケージを利用するためです。

カスタマイズの自由度は低いものの、自社にあったシステムに近づけることができます。一定の機能が搭載されており、少々手を加えるだけでシステムを導入できるでしょう。

2. 開発にかかる初期費用を抑えられる

パッケージを利用する場合は、開発にかかる初期費用を抑えられます。ゼロからプログラミングを行うわけではなく、既存のシステムが構築できているためです。

パッケージ開発に必要な初期費用は、パッケージの購入代金になります。スクラッチ開発のようにシステムの開発費用がかかるわけではないため、比較的費用が安く済むでしょう。

3. 安定した稼働が期待できる

パッケージ開発は再現性が高くトラブル対応が速やかなため、安定した稼働が期待できるでしょう。自社でトラブルが発生する前に修正が行われています。

パッケージのユーザー数が多く、スマホのアプリのように常に修正・アップデートされた状態で利用できます。

パッケージを利用したシステム開発における3つのデメリット

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パッケージを利用したシステム開発におけるデメリットは、次の3つです。

  1. カスタマイズに限界がある
  2. 機能にあわせた業務フローの変更が必要になる
  3. トラブル時の対応が難しく復旧に時間がかかる

1. カスタマイズに限界がある

パッケージを利用したシステムは、カスタマイズに限界があります。カスタマイズできるパッケージを利用しても、完璧なオーダーメイドではないためです。

カスタマイズできる範囲が狭く、スクラッチ開発に比べると自由に変えられません。一般的な業務フローであれば問題ないですが、特殊なシステムを必要とする場合はスクラッチ開発を選択しましょう。

2. 機能にあわせた業務フローの変更が必要になる

パッケージを利用したシステム構築の場合は、業務フローにシステムをあわせるのではなく、システムに業務フローをあわせる必要があります。パッケージ内のシステムに手を加えられたとしても、自社の業務フローにあわせてシステムを変更することはできません。

決められたシステムにあわせて、業務を進めることになります。パッケージ開発にこだわってシステムを導入すると、業務フローの変更が必要になるでしょう。

3. トラブル時の対応が難しく復旧に時間がかかる

パッケージを利用してシステム開発をすると、トラブル時の対応が難しく復旧に時間がかかってしまいます。パッケージ開発の場合はシステムの内部構造がわからないため、トラブルの原因もわかりません。

トラブルの対応はパッケージの制作会社にお願いするしかなく、自社で対応することが難しいです。パッケージのベンダー会社が倒産した場合は、トラブルの対応ができなくなるリスクもあります。

パッケージを利用したシステム開発導入に向いている企業3選

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パッケージを利用したシステム開発は、導入に向いている企業とそうではない企業が存在します。パッケージ開発の導入に向いている企業は次の3つです。

  1. システム開発の費用を抑えたい企業
  2. 短期間でシステムを運用したい企業
  3. 特別なシステムが必要ない企業

1. システム開発の費用を抑えたい企業

システム開発の費用を抑えたい企業は、パッケージ開発がおすすめです。スクラッチ開発に比べるとシステムの開発費がかからないため、導入費用を抑えられます。

システムの内容や機能性よりも費用を抑えたい企業は、パッケージ開発を選択しましょう。費用よりも機能性を求める場合は、スクラッチ開発が適しています。

2. 短期間でシステムを運用したい企業

短期間でシステムを運用したい企業は、パッケージ開発が向いています。すでに完成しているシステムを利用するため、短期間で利用することが可能です。

「早急にシステムを導入したい」「システムの内容よりもスピード重視」という企業はパッケージ開発がおすすめです。業務フローが複雑なため自社にあったシステムを構築したい場合は、時間をかけてゼロからシステム開発するといいでしょう。

3. 特別なシステムが必要ない企業

特別なシステムを導入する必要のない企業は、パッケージ開発がおすすめです。パッケージには想定されるシステムが備わっており、自社の業務フローが標準的であれば、特別なシステムを組む必要はありません。

パッケージ開発は短期間・低コストで導入できるため、システムにこだわりがなく業務フローも柔軟にあわせられる企業に適しています。「自社の業務フローは変えられない」という企業は、コストと時間をかけてスクラッチ開発を行いましょう。

パッケージを利用したシステム開発事例3選

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パッケージを利用したシステム開発事例3選を紹介します。

  1. SAP S/4HANA・Business One
  2. Aladdin Office
  3. EC-Orange

パッケージはシステムがほぼ固定されているため、自社の業務フローにマッチしたパッケージを見つけることが大切です。柔軟にカスタマイズできるタイプもあるため、カスタマイズの必要性も考慮して選択するといいでしょう。

1. SAP S/4HANA・Business One

SAP S/4HANA・Business Oneは、最新の業種別ベストプラクティスと継続的なイノベーションを提供する「すぐに使用できるERPパッケージ」です。ドイツに本社を構える大手ソフトウェアベンダーのSAP社が手掛けています。

大企業向けの「S/4HANA」と中小企業向けの「Business One」の2種類を用意し、クラウド型とオンプレミス型も自由に選択できるのが特徴です。業種にあわせて事前設定できるため、導入後はすぐに使用できます。「今すぐ導入したい」という企業におすすめです。

2. Aladdin Office

Aladdin Office(アラジンオフィス)は、販売管理に必要な機能を標準装備した「販売管理・在庫管理パッケージシステム」です。大阪と東京に本社を構えてシステム開発を手掛ける「株式会社アイル」が開発しています。

あらゆる業種に対応した特化型のパッケージがあり、オプションを組みあわせてニーズにあった完成度の高いシステムを構築可能です。「クラウド型かオンプレミス型か」「リアル店舗かECサイトか」など、どのような業務形態にも対応しています。

3. EC-Orange

EC-Orangeは、流行にあわせた拡張が可能な汎用性の高い「ECサイト構築パッケージ」です。POSシステムやMAシステムを手掛ける「株式会社エスキュービズム」が開発しています。中堅・大手企業向けのパッケージとなっており、年商100億円以上のECサイトの構築も可能です。

ECサイトの構築だけではなく、販売・在庫・決済・会計の各システムを統合できます。ソースコードを開示しているため、開発ベンダーの制約もなくカスタマイズが可能です。パッケージでありながら、オリジナルのシステム構築ができるのが魅力といえるでしょう。

まとめ

システム開発におけるパッケージとは、標準的な機能を幅広く網羅したソフトのことです。スクラッチ開発とは異なり、既成システムのため、低コスト・短期間で運用できます。

「すぐに導入したい」「特殊なシステムは必要ない」という企業は、パッケージを利用したシステム開発を検討してみましょう。

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監修者の一言

どちらが良いかは、これから開発するシステムの種類にもよってくるでしょう。例えば、ECシステムにおけるカート機能や決済機能は、必ず付随する機能です。同様に、CMS(コンテンツ管理システム)、顧客管理システムといったものも、会社が変わっても基本的な機能は共通ですので、パッケージ製品を土台とするのがよいでしょう。

カスタマイズ可能な範囲は、パッケージによって異なりますので、どの程度カスタマイズが可能かという点は、十分に確認しておく必要があります。一方で、基幹業務を効率化するようなシステムでは、会社によって独特な業務の流れがあったり、過去の資産を有効活用するために他システムとの連携が必要なったりといった、特有の事業がある場合も多く、パッケージよりも、独自開発を選択する場合が多くなるでしょう。

システム開発においては、記事にもあるとおり“自社の環境の徹底的な洗い出し”を実施した上で、あるべき姿(システム)を描き、今回開発する範囲を定めていきます。“あるべき姿”へ道筋も考慮した上で、独自システムか、パッケージか、といった観点も取り入れることが必要です。

 株式会社ラテラルリンク
代表取締役 岩井昌弘
監修者

徳島県出身 名古屋大学情報文化学部卒業。同大学院人間情報学研究科修士課程修了。2006年有限会社ラテラルリンクを設立。名古屋市で、Webシステム開発を中心に、Web構築全般、Web活用支援に従事。クライアントは、中小・零細企業から東証一部上場企業、国立大学まで幅広いニーズに対応。経済産業省認定「スマートSMEサポーター」。

比較ビズ編集部
執筆者
比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。
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