【中小企業】SWOT分析の事例が知りたい!目的やよくある質問を解説

最終更新日:2023年10月30日
【中小企業】SWOT分析の事例が知りたい!目的やよくある質問を解説
この記事で解決できるお悩み
  • 中小企業におけるSWOT分析の事例とは?
  • 地方の中小企業のSWOT分析とは?
  • 中小企業におけるSWOT分析の目的とは?

中小企業がSWOT分析を行うことで、経営改善、ビジネスチャンスに対応できます。新規プロジェクトや経営戦略をたてるときに役立てましょう。

この記事では、中小企業の経営者向けにスタートアップ企業、地方企業ごとのSWOT分析の事例、目的、よくある質問を解説します。

新規事業立ち上げを考えている方、経営難でお悩みの方はぜひ参考にしてください。

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中小企業におけるSWOT分析の事例を紹介 ケース別

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会社をStrengths(強み)、Weaknesses(弱み)、Opportunities(機会)、Threats(脅威)の4項目で分析することを「SWOT分析」といいます。

SWOT分析をして自社の強みや弱みを客観視することで、ビジネスチャンスや自社が置かれている脅威的な状況に対応できます。

SWOT分析は、中小企業が自社の経営改善をする上でも非常に役に立ちます。今後の目標を立てて、実行するための戦略をたてる際に活用しましょう。

スタートアップ企業のSWOT分析

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スタートアップ企業の大きな特徴は、これまで市場になかった事業を展開するため、競合他社の存在が少なく、競争率が低いことです。革新的な価値を創造しつつ、短期間での急成長が可能でしょう。

ブランド力の高い大手企業にはない中小企業ならではの強みや弱み、社会的に置かれている中小企業や同業他社の状況を把握することで、みえてくる戦略もあります。

Strengths(強み)

スタートアップ企業の強みは、それまでの方法や方針にとらわれず、新しいことに挑戦できることです。そのため入社したての人が評価されやすいでしょう。

わずか数年のうちに、独自の事業を展開して急成長の期待ができることは、ほかの企業にはない強みです。

Weaknesses(弱み)

スタートアップ企業の弱みはこれまでに市場になかった事業が展開され、経営が安定していない点です。軌道に乗り成功するといいですが、事業がうまくいかずに短期間で終了する不透明な面は注意が必要です。

人材教育制度が整っていないことも弱みとなります。従業員が少ない場合が多く、1人ひとりの業務負担が給与に比べて多くなってしまいます。業務量が多く給料が少ないとなると、求人募集をした際に弱みになるため注意しましょう。

Opportunities(機会)

スタートアップ企業は誰も手を出していない分野で活躍ができます。自社が展開しようとしているサービスを世間が求める動きが出始めれば、大きなチャンスです。

たとえば自社が始めたサービスを展開するにあたり、インターネットの膨大なデータ通信量が必要だとします。大手通信会社がデータ制限なしのプランを提供しはじめたのは、企業にとって大きな機会といえるでしょう。

ビジネスの機会に対して自社の強みを最大限に発揮しやすいのも特徴といえます。

Threats(脅威)

新規事業として参入したものの、ユーザーからの理解が得られない、認知度が極端に低い状況は、企業にとって脅威です。事業を立ち上げたときには需要があっても、社会の動きで急に需要が無くなることもあります。

記憶に新しいのが新型感染症の存在です。旅行会社やホテル、飲食店は大きな打撃を受けました。スタートアップ企業は新規事業のため、社会の状況によっては会社の事業が必要なくなる可能性があります。こうした脅威を考えて対策を考えておくようにしましょう。

スタートアップ企業のクロスSWOT分析を用いた戦略事例

ある企業の戦略事例では、新規事業を立ち上げた際「製品の加工を一貫して対応できる」強みに注目しました。より精密な設計も可能としているため、小口の受注生産の商品を迅速に提供できることも強みでした。

オーダーメイド商品を迅速で精度を高く保った製作が可能になり、経営改善できました。自社でホームページを運用し、市場を広げることにも成功しています。

スタートアップ企業が持っている自社の強みにしっかりと着目し、製品の新たな生産方法を展開してユーザーに売り出しました。自社の強みを客観的に見ることで、世間の状況が自社にどう作用しているのかを把握、そして強みを活かした戦略を可能としています。

地方の中小企業のSWOT分析

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地方の中小企業は、地元に密着した事業展開を得意としており、地方紙を活用したPRで積極的に地元にアプローチが可能です。

中小企業の規模であれば、デザイン性や品質の高さを強みとして売り出すことが可能です。したがって、販売力の弱さや経営資源の弱さをカバーできます。

Strengths(強み)

地方中小企業の大きな強みは、地元に密着した対応力です。顧客と企業の距離が近いため、ユーザーの希望に沿った注文に対応できます。

企業の規模が小さいため、経営者と社員の距離も近く、意思疎通がしやすいのも大きな強みといえるでしょう。

製造業であれば、小口の受注に対して柔軟に対応できるため、顧客からの信頼も大きな強みといえるでしょう。特殊な技術や自社にしかない技術により、大手では製作が難しいフルオーダーの商品を頻繁に作ることも検討できます。

Weaknesses(弱み)

中小企業の弱みは、人材や資金などの経営資源が少ないことです。

大手企業より社員数が少ないため迅速な対応に劣ります。新技術や機械の導入が必要でも大手企業のような連携を取ることは難しいでしょう。

経済的にも弱い中小企業は、別の部分で予算を削る必要があります。販売場所も大手のように全国展開とはいかないため、自社が展開している地域に限定されることも弱みといえます。

Opportunities(機会)

地方の中小企業のビジネスチャンスは、地方に多くの人が集まる大型連休や地域の町おこしです。

地域密着型の製造メーカーの場合、地域の顧客に対して手厚いサービスが展開できると売り出す機会になります。地域の小さな旅行会社の場合、地域に来た観光客向けに小規模なツアーを展開したり、地元ガイドが詳しく対応する登山ツアーを展開したりが可能です。

Threats(脅威)

地方中小企業にとっての脅威は、「新たに開発した自社のサービスが中央に比べて地方では受け入れられにくいこと」「成功事例を大企業に盗まれる・真似されること」です。

顧客・得意先の幅が広がりにくい。世間の流行などについての顧客の感度が低い。という地方の特性に起因しています。

どうやってこの脅威から身を守るかを考えた備え、新たな分野への進出やサービスが中央の様にすぐに受け入れられないということは、機会にも変換できるという認識が大切です。

地方の中小企業のクロスSWOT分析を用いた戦略事例

実際に地方の中小企業は、地方へのサービス展開が得意という強みを活かして、機会を活かし、脅威を乗り切りました。ホテルは宿泊以外にもイベントや食事のみの提供を開始し、名産品の販売もすることで、新しい事業を始めます。

ある程度外出の制限がない現在では、日帰り観光客も増加傾向にあるため、こうした機会に自社の強みを当てはめます。観光客向けに駐車場の提供や、荷物の預りサービスを展開することによって、首都圏の日帰り観光客向けにサービスの展開ができました。

中小企業におけるSWOT分析の目的

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中小企業でSWOT分析をする大きな目的は、自社の強みや弱みを客観視し、ビジネスチャンスでどう活かすかを検討するためです。中小企業こそ、自社の武器をしっかりと把握し、世間の動きにアンテナを巡らせ、しかるべき場面で対策していくことが重要です。

自社の強みと弱みが明確になる

SWOT分析は自社の強みと弱みを客観的に見ることにより、自社に何が足りなくて何が強みになっているのかを知ることができます。自社の強みを把握することにより、新型感染症の流行や脅威にも柔軟に対応することが可能です。

自社の弱みと思っていた分野も訪れた機会によっては強みになる場合もあり、客観視することで新たに気が付くことができます。自社の強みと弱みを明確化させることで、機会を活かし、脅威的な状況にはダメージを最低限に抑えることを可能としています。

外部環境を把握できる

SWOT分析ではビジネスチャンスや社会の変化による脅威などの外部環境もみることができます。

外部環境を把握することにより、会社が置かれている状況を理解でき、自社の強みをいかに活かし、どう対処するのか計画を立てられます。

中小企業におけるSWOT分析の事例でよくある質問

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SWOT分析はどのような内容なのか、どのようなメリットがあり、どう影響するでしょうか。以下で答えます。

SWOT分析とは?

SWOT分析とは、Strength=強み、Weakness=弱み、Opportunities=機会、Threats=脅威の頭文字から取っています。各項目で自社のことを客観的に分析し、強みと機会、強みと脅威、弱みと機会、弱みと脅威と組みあわせて分析をすすめます。

自社の持っている強み、弱み、状況が洗い出せるだけではなく、強みや機会などを組みあわせて、今後の経営戦略を練るのかを検討できます。自社の経営状況がよくない、より効果的な戦略があるはず、という状況でSWOT分析を導入することで、打開策を見出すことが可能です。

SWOT分析を導入するメリットは?

SWOT分析を導入することにより、自社が持っている強みや自社の弱みをあらためて客観視することが可能です。内部的な状況、外部の状況と会社全体を客観的に見ることができるため、自社の武器を最大限発揮できる場面を分析できます。

中小企業におけるSWOT分析の事例|まとめ

SWOT分析は自社の状況を客観的に把握し、自社のもってる強み、弱みを効果的に活用する戦略を立てる上で必要です。中小企業においても、SWOT分析をすることによって、回避が難しい脅威にも柔軟に対応することが可能です。

自社の経営状況を少しでも良くしたい、自社の強みを効果的に活用したい、とお考えの方はSWOT分析を活用してみてください。自社にしかない戦略で、他社と差をつけた経営を可能とします。

監修者のコメント
Long Lasting Line (ロングラスティングライン)
代表者 福住 和久

実践戦略経営コンサルティングロング ロングラスティングライン代表。同志社大学商学部出身。大手米国系企業“P&Gジャパン”および“リーバイスジャパン”にて営業・マーケティング・戦略構築・組織構築の実務担当・責任者を経てフランスのフレグランスブランド “ディプティック ジャパン”にて日本法人社長。その後日本の企業アルファネット(株)にてCEO。それらの実践経験を基にビジネスコンサルティングファーム“ロング ラスティング ライン”を東京にて起業。経営・マーケティング・営業・評価制度・組織構築などの企業成長の要パートを専門に主に日本全国の中小企業・個人企業を支援。B to B およびB to B to Cモデルの企業を中心に支援。

中小企業に限らずSWOT分析は戦略構築の初期のステップとして大変有効な手段です。
SWOT分析を進める上で気を付けたいことは、
ー紊澆閥式劼鮑同しないこと
⊆紊漾Χ式劼狼_颪吠儡垢任ることを認識すること
6みにランクをつけること
です。

,麓紊澆麓社の力で解決できるもの。脅威は自社の力では解決できないことをピックすると理解してください。

△呂修亮紊澆魏魴茲垢襪海箸大きな成長につながることを知ること。そして脅威はそれを防ぐことが成長を加速・持続させることであると理解し後々アクションを組み立てる必要があることを理解すること。

は強みにランクを付けることにより後で戦略・アクションを構築する時に優先度の高い戦略を選択しやすく成ります。

戦略は強みを伸ばすか、弱みを克服するかのどちらかしかありません。その選択の際に機会と脅威にどの様に・どの程度対処可能かを並行して考えることにより出来るだけ正しい選択をすることが可能になります。

SWOT分析は魔法のツールではありません。とても当たり前のことです。ただそれを整理するだけなのです。出来ればSWOT分析は一人でやるのではなく、部署と役職をまたいで行ってください。より精度の高いものが出来上がるはずです。
比較ビズ編集部
執筆者

比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。

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