VPNの構築費用はいくらかかる?機能や構築方法とともにわかりやすく解説
- VPNの構築費用はいくらかかるの?
- VPNに必要な機能や構築方法は?
VPNの構築費用は種類ごとに異なります。インターネットVPNは2万円〜5万円、IP-VPNは初期費用3万円+月額費用5,000円〜5万円が相場です。実際にかかる費用は機能にも左右されるため、必ず複数者から見積もりをとりましょう。
本記事ではVPNの構築費用について、VPNの概要から機能・構築方法の観点から解説します。最後まで読むとVPNの構築に必要な知識が身につき、予算と見合わせて検討できるようになるでしょう。
「VPNの構築費用が気になる」という方はぜひ参考にしてください。
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そもそもvpnとは?
オフィスにおける業務だけでなく、vpnは個人でも利用することがあります。それだけ利用範囲が広いですし、いろいろな目的で使うものです。まずは業務で使うためのvpnの仕組みと、そのメリットやデメリットを確認してみましょう。
小規模の専用ネットワーク環境
vpnとは「仮想専用ネットワーク」のことです。オフィスの中や家庭の中だけに、他の人がアクセスできない専用のネットワークを作り、安全に情報を共有したり業務システムを動かしたりします。
閉じられた専用のネットワークを作るためには、本来企業のみの専用ケーブルを敷く必要があります。しかし、これには相当なコストがかかりますし、利用できる範囲が狭まってしまいます。
そこで、オフィス外部からのアクセスを制限できる、いわば防護壁を置き、それによりオフィスだけの専用ネットワークを構築するのです。こうすることで、コストを抑えつつセキュリティーに優れた環境を作れます。
vpnのメリット
- データの送信を不正アクセスなどの被害から防げる
- 業務システムやパソコンにリモートアクセスできる
- 費用をぐっと抑えられる
vpnにより社員のみが入れる専用のネットワークが持てます。これにより様々なメリットがありますが、一番大きなものはデータの送信を不正アクセスなどの被害から防ぎ、安全に行えるということです。
また、オフィスにいなくても、業務システムやパソコンにリモートアクセスできるというのもメリットです。在宅ワークを行う社員がいる場合では、必須とも言える環境となります。
専用線を設置するという選択肢と比べると、費用をぐっと抑えられるというのも魅力です。さらに、専用線の場合は物理的なケーブルを敷いている拠点同士でしか通信ができませんが、vpnの場合はすぐに複数の拠点での通信が始められます。
vpnのデメリット
- 通常のネット通信のスピードが落ちてしまう
- 安全性が担保されない可能性
vpnの種類によっては、通常のネット通信のスピードが落ちてしまうことがあります。たくさんの社員が同時に接続している場合などは、速度低下が体感できるほどまで下がってしまうこともあり業務に支障が生じます。
また、コストのことばかりを考え、サービス体制が不十分なvpn環境にすると、安全性が担保されない可能性もあります。速度低下もセキュリティーの問題も、サービス提供者によるものですので、しっかりと業者を選べば安心です。
vpnの機能
vpnにはいくつかの主要な機能と活用シーンがあります。その中身を知り、どのように会社での利用に役立てられるかを検討しましょう。
通信の暗号化
セキュリティー上重要な機能の一つが、通信の暗号化ができるということです。通信データを暗号化して送受信することによって、外部からの不正アクセスによる読み取りを防止できます。
機密情報を本社と支社でやり取りする、社内での重要情報の共有などをする場合には、vpnのこの機能は非常に重要です。
トンネリング
通信環境上に、いわばトンネルを作るという機能です。トンネルの中、つまり社内の専用ネットワーク上は自由に情報をやり取りできますが、外部から見るとトンネルの中で行き来しているため、その様子が分からないというイメージです。
専用線を敷くのと同じように、外部からの侵入を防ぐことができますので、リモートアクセスをするにしても情報共有するにしても安全な環境を作れます。
vpnを構築する方法
vpn環境を企業内で構築するためには、いくつかの方法があります。それぞれに異なる特徴がありますので、自社の状況に合った方法を選ぶことが肝心です。
インターネットvpnによる構築
通常のインターネット環境を利用してvpnを構築するという方法です。拠点同士の通信は一般のネット回線を使い、拠点の出入口にvpnルーターを設置することによって、このタイプのvpn環境を導入できます。
vpnルーターは専用の機器もありますし、通常のインターネット用のルーターにvpn機能が搭載されていることもあります。ルーターのvpn機能を使うことによって、通信を暗号化したり、トンネリングができたりするようになります。
IP-vpnによる構築
これはCEルーターという機器をオフィスに設置することによって、vpn環境を構築する手段です。これ自体がvpn環境を作るものではなく、vpnを提供する通信業者と接続するための専用機器です。
通信回線は通信業者のものとなりますので、業者がしっかりとした体制を作って入れば、かなり安全な通信環境を保てます。自社で環境を構築するわけではありませんので、外部業者に管理や保全を委託するという形になります。
具体的には、設置したCEルーターにオフィスのIPアドレスを設定します。このルーターから通信業者にアクセスすることになり、それにより専用ネットワークが完成します。
vpn構築のための費用
このように、vpnを導入するためには大きく分けて二つの方法があります。コストにも違いが出ますので、予算を見つつどちらの手法を選ぶかを決めるのがベストです。
vpn導入の相場
vpn環境を作るための費用はそれほどかかりません。
- インターネットvpn
ルーターの購入費用と最初の設定だけで済む為、安くて2万円、高くても5万円程度
- IP-vpn
初期費用に加えて月額費用が必要。利用する容量や設置する拠点の数によってかなり費用は変わる。初期費用としては3万円程度から。月額プランとしては、5,000円から5万円くらいというのがよくあるパターン。
IP-vpnはかなり大きなオフィスでリモートアクセスなどのシステムや、セキュリティー強化のためのシステムを入れるとなると、さらに高くなりますので、しっかりと確認する必要があります。
まとめ
vpn環境を作る上で、もし専門知識がないのであれば、業者に依頼してルーターの設置や設定、通信環境の提供をしてもらうのが無難です。業者の選定の際には、複数の会社を比較して相見積もりを出したり、サービスのチェックをしたりすることが大事です。
その点で役立つのが「比較ビズ」といった一括見積もりサイトです。より安くサービスの比較ができますし、良質の会社が揃っているので安心です。
大学卒業後はIT企業に入社。システムエンジニアとして大手企業向けのERPシステム開発を経験。その後は、フリーのITコンサルタントとして、人材派遣会社の基幹システムの開発、不動産会社の商業施設での販促システムの導入、自動車メーカーでコネクティッドカー開発のプロジェクト管理、SIerでのSalesforceの導入、ファッション業界の企業でSalesforceと連携する周辺システムの導入を経験。現在は法人化し主に企業のシステム開発プロジェクトを支援。

もしも今現在、
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VPN構築は格安の手段から高額なものまであり、その費用に気を配ることは当然ですが、その要件も明確にして適切な手段を選択する必要があります。
サービスとして展開されているVPNなど安いものであれば年間数千円〜数万円の費用で構築が可能ですが、高度なセキュリティ対策が求められている、または、高速な通信環境を構築したい場合は、安い手段では不適切である可能性もあります。
要件によっては、高額でも自前でVPNを構築したほうが適切であることも考えられます。どの種類のVPNが適切であるかを見極めるには、VPNを構築する理由を明確にすることが必須です。その場合、専門家に相談するということもその有効な手段の一つとなります。
要件や予算を伝えることで最適なVPN構築方法を提案してくれるコンサルティングサービスを展開している企業もあるので、特にネットワークやセキュリティの知見が無い場合は相談してみるといいでしょう。費用よりもまずは要件を満たせるかどうか確認することがポイントになります。