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シンクタンクとはなにか?基礎知識やコンサルティングファームとの違いを解説!

公開日:2020年03月10日 最終更新日:2022年04月27日
シンクタンクとはなにか?基礎知識やコンサルティングファームとの違いを解説!
この記事で解決できるお悩み
  • シンクタンク(think tank)とは?なにをする組織?
  • 日本にはどのようなシンクタンクが存在する?
  • シンクタンクとコンサルティングファームの違いは?

「名前だけは知っているが詳細はわからない」シンクタンクとは?という問いに対する多くの方の反応ではないでしょうか。言葉のイメージから、課題を調査して解決策を提言する組織を想像できるかもしれませんが、それではコンサルティングファームとなにが違うのか?明確にわからない方も少なくないはずです。

そこで本記事では、シンクタンクとはなにか?コンサルティングファームとの違いを含め、ビジネスマンなら知っておきたいシンクタンクの基礎知識を解説!代表的な日本のシンクタンクや、近年の業界動向についても紹介していきます。

シンクタンクとは?意味・定義

シンクタンクとは、社会政策・政治・経済・国際問題・軍事・技術・文化など、さまざまなテーマに関する詳細な調査・分析を行い、その結果としての課題解決や将来予測を公表・提言する研究機関のこと。

シンクタンク(think tank)を直訳すれば、思考(think)を容器(tank)に集めるという意味になるため、専門家を集めた「頭脳集団」と意訳される場合もあります。

調査・分析の対象となるテーマごとに高い専門性が求められるため、シンクタンクはそれぞれ得意分野があることが一般的。日本のシンクタンクの場合、名称に「研究所」「総合研究所」などを冠する場合がほとんどです。

シンクタンクの役割

得意分野に関するテーマを調査・分析し、短期〜長期的な展望を提言することは、シンクタンクが担う社会的な役割でもあります。記憶に新しいところでは、悪い円安が不安視されるなか、みずほリサーチ&テクノロジーズが「1ドル130円水準が続くと家計にどう影響するか」を試算した例などが挙げられるでしょう。

消費税増税によって家計や経済活動にどのような影響があるのか?など、政府や官公庁の求めに応じて調査・分析することがシンクタンクの主要な役割。民間企業の依頼を請け負う場合も少なくありませんが、シンクタンクのメインクライアントは政府系機関だといえます。

シンクタンクとは?歴史・成り立ち

現代においても、欧米のシンクタンクのほとんどは非営利団体として政策を研究する歴史的な流れがあります。

これは、1884年に「社会改良運動」を目指して創設されたイギリスのファビアン協会、1916年に「アメリカ型リベラル思考」に基づいて創設されたブルッキンズ研究所など、近代シンクタンクの始まりといわれる機関の起源・成り立ちを見ても明らかです。

日本におけるシンクタンク事情

一方、100以上の機関が存在するといわれる日本のシンクタンク事情は、欧米のそれとはやや異なります。吉田茂元首相の強い意向で創設された日本国際問題研究所など、公共性の高いシンクタンクも存在していたものの、戦後の高度成長期における時代の要請にともない、民間企業自らによるシンクタンク創設が活発化。

1965年の野村総合研究所の創設を皮切りに、経済成長の鈍化が懸念された1970年代は「シンクタンク元年」といわれるほど、民間シンクタンクの創設が相次いだのです。その後も、1980年代後半から1990年代初頭にかけ、金融機関関連のシンクタンク創設が相次いだ第2次設立ブームを経て、現在では日本の多くのシンクタンクが民間によって運営されています。

政府系シンクタンクとは

民間シンクタンクが数多く創設されたとはいえ、省庁とのつながりを維持しながら、非営利団体として活動する「政府系シンクタンク」も少なくありません。政府系シンクタンクの特徴は、省庁などの依頼を受けて調査・分析を実施し、政府や自治体の政策課題に対して提言すること、または広く社会に向けて調査結果を公表することです。

政府系シンクタンクの提言は、実際の政策決定に反映される場合も多いため、行政そのものに大きな影響を与える研究機関であり、よりシンクタンクの定義に近い組織だといえます。以下、代表的ともいえる政府系シンクタンクをいくつか紹介しておきましょう。

  • 内閣府 経済社会総合研究所
  • 財務省 財務総合政策研究所
  • その他の政府系シンクタンク

内閣府 経済社会総合研究所

出典先は下記リンクをご覧ください。

「経済社会総合研究所」は、内閣府の施設等機関として経済活動・政策、社会活動に関する理論・政策研究を実施している政府系シンクタンクです。四半期速報を含むGDP統計、消費者動向調査を含む景気統計などを公表しており、政策研究を担う人材の育成を目的とした研修なども提供しています。

2001年の中央省庁再編時に、経済企画庁経済研究所の機能・規模を拡大して発足した経緯があり、政府系シンクタンクとしての歴史はそれほど古くはありません。

財務省 財務総合政策研究所

出典先は下記リンクをご覧ください。

「財務総合政策研究所」は、財務省の施設等機関として、財政経済に関する調査・研究を活動の主軸に置く政府系シンクタンクです。グローバルな情勢を踏まえた政策課題に的確に答える財政・経済政策を企画・立案するため、海外のシンクタンクの交流、開発途上国に対する知的支援、法人企業の統計調査、財務省職員の育成・研修などの役割も担っています。

1985年に財政金融研究所として発足したのち、2000年の財務省発足に伴って現在の名称に変更された経緯があります。

その他の政府系シンクタンク

その他の主な政府系シンクタンクもいくつか紹介しておきましょう。経済・社会だけでなく、国際問題、金融、科学技術・学術など、それぞれの専門性を生かした多様な政府系シンクタンクが存在しています。

・JIIA 日本国際問題研究所

・日本銀行金融研究所

・文部科学省 科学技術・学術政策研究所

民間シンクタンクとは

一方、民間企業によって運営される民間シンクタンクは、株式会社の形態で活動することが多いのが特徴。テーマに沿った調査・分析をもとに、課題解決や政策立案に向けて提言する、という意味では政府系シンクタンクと同様ですが、民間企業からの依頼に応じて調査・提言することも少なくありません。

たとえば、新商品開発にともなって市場ニーズを調査する、あるいは、既存商品やサービスの客観的な評価を調査する、市場にどのような影響を与えているかを調査するなどが挙げられます。

また、調査・提言にとどまらず、コンサルティングサービスを提供する民間シンクタンクも少なくありません。近年では高まる一方のITニーズに応える形で、システム開発などのSIer(システムインテグレーター)サービスを提供する民間シンクタンクも増えています。以下、代表的ともいえる民間シンクタンクをいくつか紹介しておきましょう。

  • NRI 株式会社野村総合研究所
  • みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社
  • 株式会社 東京海上研究所
  • MRI 株式会社 三菱総合研究所
  • 株式会社 NTTデータ経営研究所
  • その他の民間シンクタンク

NRI 株式会社野村総合研究所

出典先は下記リンクをご覧ください。

「NRI 株式会社野村総合研究所」は、野村ホールディングスの関連会社である証券系民間シンクタンクです。日本初の総合民間シンクタンクとして誕生した野村総合研究所、および、日本初のビジネス利用商用コンピューターを実用化した野村コンピューターシステム株式会社が合併し、現在の形にいたった経緯を持ちます。

そのため、シンクタンクとしてのリサーチサービス以外にも、コンサルティング、ITソリューションの導入・運用をトータルに提供する会社として、サービス領域を拡大したシンクタンクであることが特徴です。

マネジメント・システムコンサルティングのほか、金融IT・産業ITソリューション、IT基盤構築サービスなど、シンクタンクにとどまらない幅広いサービスを提供しています。

みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社

出典先は下記リンクをご覧ください。

「みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社」は、みずほフィナンシャルグループの総合情報企業として活動する民間シンクタンク・システム開発会社です。

旧富士銀行系のシンクタンク「富士総合研究所」と統合された民間シンクタンク「みずほ総合研究所」および、システム開発会社「第一勧銀情報システム」「興銀システム開発」を母体に持ち、それぞれを統合する形で2021年に誕生しています。

社会科学・公共政策・環境・エネルギー・企業経営・情報通信・行政支援など、幅広い領域のリサーチ・コンサルティングサービスを提供するほか、勘定系・情報系を含めたシステムインテグレーション、運用・保守などのアウトソーシング、ITセキュリティ評価などのサービスも提供。

官公庁や政府機関のみならず、民間企業の幅広いニーズに高次元で対応できるシンクタンクです。

株式会社 東京海上研究所

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「株式会社 東京海上研究所」は、保険に係る制度や事業などの調査・研究をメイン事業とする、東京海上グループの民間シンクタンクです。豊かで快適な社会生活と経済の発展に貢献することを経営理念として掲げており、中長期的な観点から保険会社の経営に対して大きな影響をおよぼす環境変化、リスクに対する基礎研究を続けています。

そのため、国内外の経済、金融、政治、社会、産業、企業、科学技術などに関する幅広い調査・研究を受託可能。それぞれの調査・研究結果を講演会・セミナーで発表する、書籍として出版するなど、本来のシンクタンクに近い活動を展開していることが特徴です。

MRI 株式会社 三菱総合研究所

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「MRI 株式会社 三菱総合研究所」は、三菱創業100周年記念事業として、1970年に三菱グループ各社の出資により創設された民間シンクタンク・システム開発会社です。

政策・科学技術・経済・金融など、幅広い分野の専門性を活かし、官公庁・政府機関からの受託をメインに研究活動を展開していた民間シンクタンクでしたが、近年ではITソリューション事業への注力を強めていることが特徴。

システム開発会社である「三菱総研DCS」を子会社化し、三菱UFJフィナンシャルグループとの業務提携も強化しています。シンクタンクとしての調査・提言、コンサルティングサービスも継続して提供していますが、現在では三菱総研DCSの売り上げが半分以上を占めるなど、システム開発会社としての側面が強まっています。

株式会社 NTTデータ経営研究所

出典先は下記リンクをご覧ください。

「株式会社 NTTデータ経営研究所」は、NTTデータの100%子会社として研究活動を行う民間シンクタンク・コンサルティングファームです。

中央省庁・地方自治体への政策提案、および民間企業の戦略立案・業務プロセス改革などのリサーチ・コンサルティングサービスを提供しており、近年ではITを活用した新規ビジネスの企画立案、業務改善など、コンサルティングサービスに注力する傾向にあるようです。

SIerとしてのサービスは提供していないものの、母体であるNTTデータとのパートナーシップにより、リサーチによる上流工程の課題抽出、コンサルティングによる提案、環境構築をトータルに依頼できることが特徴。。経済・社会・産業・文化に関する調査・分析・コンサルティングサービスも提供しています。

その他の民間シンクタンク

その他の主な民間シンクタンクもいくつか紹介しておきましょう。日本では金融系・証券系・商社系の民間シンクタンクが多い傾向にありますが、メーカー系・メディア系の企業を母体とする民間シンクタンクも少なくありません。

・りそな総合研究所 株式会社

・株式会社 日本総合研究所(日本総研)

・株式会社 富士通総研

・博報堂生活総合研究所

シンクタンクとコンサルティングファームの違い

コンサルティングファームが「依頼主としてのクライアントが抱える課題を解決する」ことを目的としているのに対し、シンクタンクは「社会・政治・経済などの公共性の高いテーマを調査・分析し、広く公表する・方向性を提言する」ことが目的。

つまり、課題に沿ったテーマを調査・分析する、という点では変わりありませんが、シンクタンクとコンサルティングファームでは、組織としての目的がそもそも異なります。

それは、担当者が「コンサルタント」であるコンサルティングファームに対し、シンクタンクの担当者が「研究官・研究員」であることからも明らか。以下に、シンクタンクとコンサルティングファームの主な違いをまとめてみました。

シンクタンク コンサルティングファーム
目的 公共性の高いテーマを調査・分析して提言・公表する 状況を調査・分析してクライアントの課題を解決する
提供するもの 情報・提言 コンサルタントの知見・アドバイス
報酬体系 案件ごと 案件ごとの人件費
主なクライアント 官公庁・民間企業 民間企業

垣根がなくなりつつある民間シンクタンク

一方、代表的なシンクタンク紹介でも触れたように、政府系シンクタンクはともかく、民間シンクタンクに関してはコンサルティングファーム、SIer(システムインテグレーター)との垣根がなくなりつつあることも事実です。

これは、株式会社として利益の追求も求められる民間シンクタンクでは、対応する分野を拡大しながら、クライアントの課題を一気通貫で解決するコンサルティング能力、システム開発能力が求められるようになったからだと考えられます。

時代のニーズに応じた業界の変化は、ある意味、依頼者となるクライアントにとって好都合だともいえそうです。シンクタンクだから、コンサルティングファームだからといった規制の枠組みにとらわれず、必要な業務だけを依頼できる環境が整ったともいえるでしょう。

まとめ

シンクタンクに関して漠然としてしかイメージのない方に向け、本記事では、シンクタンクとはなにか?コンサルティングファームとの違いを含め、ビジネスマンなら知っておきたいシンクタンクの基礎知識を解説するとともに、代表的な日本のシンクタンクや、近年の業界動向についても紹介してきました。

民間シンクタンクの多い日本では、コンサルティングファーム、SIerの境がますます曖昧になる傾向にあり、シンクタンク本来の定義からは考えられないほど対応領域が拡大しつつあることが現状です。ときには自社の経営課題を解決するための最適な相談先はどこなのか?迷ってしまう場合が多いかもしれません。

そんなとき「比較ビズ」なら、必要事項を入力する2分程度の手間で、経営課題解決に向けた適切なアドバイスのできるシンクタンク・コンサルティングファームをスピーディーに探せます。どの会社に相談すべきなのか?迷うようなことがあれば、是非利用してみてください。

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