【比較】データベースとファイルシステムの違いとは?現役エンジニアが解説

最終更新日:2023年09月25日
株式会社ファイナイトフィールド
監修者
代表 一好 俊也
【比較】データベースとファイルシステムの違いとは?現役エンジニアが解説
この記事で解決できるお悩み
  • データベースとファイルシステムの違いは何?
  • データベースとファイルシステムそれぞれの役割は?
  • データベースとファイルシステムの利用事例は?

データベースとファイルシステムの違いを理解すると、それぞれを最適なシーンで活用できるようになります。

本記事ではデータベースとファイルシステムの違いを比較します。最後まで読めば、具体的な利用事例もわかるでしょう。

「自社でどちらを導入すべきか迷っている」という経営者・企業担当者の方はぜひ参考にしてください。

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データベースとファイルシステムの違い【早見表】

データベースとファイルシステムについて詳しく見ていく前に、まずはそれぞれの役割や機能について簡単に比較しました。以下に表を用意したので、念頭に置いて読み進めてください。

データベースソフト ファイルシステム
役割 データを集めて編集・共有・検索をしやすくする 記憶装置に保存されたデータを管理・操作する
機能 ・自動でデータの関連付け
・ブロックやバックアップ
・複数人での同時アクセス
・ファイルの保存
・暗号化
・圧縮

データベースとは

ITシステムにおいて、データを格納(保存)、抽出(検索)するためのソフトウェアです。いうなればITシステムにおけるデータ(情報)を格納する器だと考えてください。

データベースは大量にあるデータが検索しやすく、一般的にコンピューター上で整理されたデータのことを指します。例えば、顧客情報を「氏名」や「住所」の項目ごとに整理したり、自社の商品情報を「商品コード」別に分類したりしたものがデータベースになります。

ITシステムの開発において、ほぼ必須なのがデータベースです。表立ってユーザが利用するところからは見えないことが多いですが、ITシステムを裏側から支える重要な役割を果たしています。

紙の電話帳や辞書もデータベースと言える

なお、紙の電話帳や辞書なども大量の情報を扱いやすいように整理されているので、データベースといえます。

データベースソフトとは

データベースとは別に、データベースソフトというものがあります。データベースソフトとは、自社のあらゆるデータを効率的に整理し保存、管理するためのソフトウェアです。データベースの処理に特化しているため、大量のデータを収容でき、データの追加、削除、検索なども簡単にできます。

社内の情報をExcelなどで管理しているという企業は多いと思われますが、データ管理に特化したものではないのでデータの管理などセキュリティ面に不安を感じている方もいると思います。

データベースソフトは、高いセキュリティ下で安全に管理できるので各個人がデータを所持するよりも安全性が高いことも特長の一つです。自社の業務形態に適したデータ管理を行いたい方は、専用のデータベースソフトをシステム開発会社に制作してもらうといいでしょう。

データベースの役割について

データベースには以下のような役割が存在します。

  • データを集める
  • データの編集や共有を可能とする。

それぞれの役割について見ていきましょう。

データを集める

データを集めることがデータベースの大きな役割となります。最近ではビックデータを取り扱うことも可能となり、大量のデータを管理するにはデータベースを活用することが最適です。

データの編集や共有を可能とする

データベースは、大量のデータを1つの場所に集めたものですが、単にデータを集めただけではデータベースとしての機能を最大限引き出すことはできません。

データベースの大きな役割は集めたデータの編集や共有をしやすくすることです。整理された情報データは扱いやすく、必要なときに必要な情報を瞬時に取り出せることが最大の特徴です。

例えば、以下のような場面でデータベースが役立ちます。

  • 商品在庫についてまとめたデータの中から、在庫数が一定数以上の商品を見つけたい
  • 東京在住の顧客をリストアップしたい
  • 契約管理の情報から、担当者が「田中」のものだけを抽出したい

様々な形式でデータが保存されていた場合、必要な情報を探すのに大きな手間がかかり多くの時間と労力を要します。データベースならデータの検索がしやすいので、大きな労力なしに作業ができるでしょう。

データベースの種類

データベースにも以下の通り、3つの種類に分けられます。

  1. 階層型データベース
  2. ネットワーク型データベース
  3. リレーショナルデータベース(RDB)

それぞれ紹介していきます。

階層型データベース

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参照:データベースとは?メリットや種類などの基本を解説

階層型データベースとは、データを階層的な木構造に整理し、ツリーのようにデータを関連付けて保存するタイプのデータベースです。単一の頂点から枝分かれする木のようにデータが連なっている形でデータが整理されています。

会社の組織図や、家系図、コンピューターのディレクトリ構造のようなイメージです。階層型データベースはデータの検索が早いといった特長があります。しかし、重複するデータがある場合は注意が必要です。

例:重複するデータがある場合

例えば、会社の組織図で社員Aさんが総務部と人事部を兼任している場合、両方の下層にAさんの情報があることになります。状況次第では一つのデータを複数の場所に登録する必要があり情報編集の柔軟性が低いことがあります。

ネットワーク型データベース

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参照:データベースとは?メリットや種類などの基本を解説

ネットワーク型データベースとは、関連性のあるデータを相互に結び付けて保存するタイプのデータベースです。1つの子ノードが複数の親ノードを持つことができます。これにより、多対多の関係性が成り立つので情報の重複登録を回避することができます。

例:情報の重複登録を回避

階層型データベースで述べた例で述べると、社員Aさんの情報を検索するとき総務部と人事部の両方からAさんのデータを見つけることができます。逆に、Aさんのデータから総務部と人事部の両方にアクセスすることも可能です。

階層型データベースのように、総務部と人事部の下層に別々にAさんの情報を登録する必要がないのでデータの重複を避けることができます。しかし、プログラムがデータ構造への依存性が高いため、データを容易に取り扱うことが難しくなる特徴があります。

リレーショナルデータベース(RDB)

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参照:データベースとは?メリットや種類などの基本を解説

リレーショナルデータベースは、列と行で構成されているデータベースです。列に「顧客名」「居住地」「性別」といった重複しない項目の定義を設定し、行に各データを入力していきます。リレーショナルデータベースは、従来のデータベースと比較すると、「データの取り扱いを容易にする」ことを可能にし、プログラムの幅を広げたデータベースです。

最近の主流としてデータベースといえばリレーショナルデータベースを指すことが多いです。広く普及したデータベースですが、プログラムが複雑化しやす点があり、処理速度が遅くなりやすい難点もあります。

データベースのメリット

データベースを使うことで、以下の3つのようなメリットがあります。

  • 自動でデータの関連付けが可能
  • ブロックやバックアップが可能
  • 複数人での同時アクセスが可能

これらのメリットについて、解説していきます。

自動でデータの関連付けが可能

データベースを利用すると、自動でデータの関連付けをすることが可能となります。例えば、ある店舗の「顧客情報」を例にあげてみましょう。

例:「顧客情報」

データベースを導入すると、会員カードとレジスターがあれば「来店日」や「購入内容」を自動で関連付けることができます。他にも、会員情報や購入履歴から、「自社のどの商品」が「どのような顧客セグメント」に多く購入されているのかという分析も可能です。

データベースを管理することで、今後の戦略を立てることなどにうまく活用し、自社の成長に繋げることができるでしょう。

ブロックやバックアップが可能

データベースを導入することで、不正なデータをブロックし入力ミスを防ぐことができます。例えば、ある項目を「数字」と設定すると、文字型でデータが入力された場合に、自動でブロックすることが可能 です。

また、データの定期的に自動保存してくれるので、データが壊れてしまった際に復旧できるなどバックアップをとっておくこともできます。

複数人での同時アクセスが可能

データベースは、複数人でデータへのアクセスが可能です。また個々の作業や修正にあわせて開くデータの処理を細かく設定することもできます。こうした管理によって、複数人で同時に利用してもデータが壊れてしまうリスクを軽減することができるので安心です。

これまで、Excelなどを利用していた方は編集する際に「他の人が編集中でロックされている」という状況が多々あったと思います。データベースは、複数の人が同時にアクセスしてもデータが壊れることなく編集が可能となるので業務の効率化に期待できるしょう。

データベースのITシステムでの利用事例

ITシステムにおいて、データを頻繁に保存、抽出する必要がある場合は、ほぼ間違いなくシステムの裏側にはデータベースが利用されています。顧客管理システム、会計システム、在庫管理システム・・・あらゆる業務システムに使われているといっても過言ではありません。

また、ライセンスフリーなデータベースが実用可能なレベルで配布されており、パッケージ製品等にバンドルされていることも増えています。

ファイルシステムとは

ファイルシステムとは、記憶装置に保存されたデータを管理・操作するために必要な機能のことです。WindowsなどのOSが提供する機能の1つで、ほとんどのOSはファイルシステムにおいてファイルを管理しています。

ファイルとは、記憶装置に保存された情報のことを指します。イメージとしては以下のようなものがファイルに含まれます。

  • パソコンやスマートフォン上で画像や音楽などが保存されたファイル
  • HDDレコーダーに録画したテレビ番組
  • DVDに焼かれた動画

普段の生活においてテレビ番組を録画するときや、DVDを利用するときなど気付かないうちにファイルシステムを利用しています。

また、ファイルシステムではファイルを扱うためのインターフェースを備えています。普段利用しているPCのフォルダとファイルを人間が可視的にファイルをイメージするとわかりやすいでしょう。OSごとに使用しているファイルシステムは異なりますが、ほとんどのOSにはファイルシステムが存在します。

ファイルシステムの機能

ファイルシステムはファイルの管理が一般的な機能ですが、他にもファイルシステムには次の3つのような機能があります。

  • ファイルの保存機能
  • 暗号化機能
  • 圧縮機能

それぞれの機能を紹介します。

ファイルの保存機能

ファイルの保存機能はファイルシステムの代表的な機能です。ファイルシステムによって、作成したドキュメントに「名前を付けて保存」をすると、データに任意の名前(ファイル名)を付けて保存できます。

また、保存場所を指定できるのも、ファイルシステムによる機能のおかげです。ファイルとして保存することで、他のPCやアプリケーションでも利用が可能となります。

ファイルシステムにおいて、ファイルを格納するための「入れ物」を、フォルダ、またはディレクトリと呼ばれています。ドキュメントの保存場所の指定・移動などのファイル操作を行うソフトウェアをWindowsではエクスプローラー、MacOSではFinderと呼ばれています。

暗号化機能

ファイルシステムによって、ファイルを暗号化して保存することが可能となります。暗号化することで、ファイルのアクセス権限を設定することができセキュリティを強化できます。パスワードを設定し、ファイルを閲覧できるユーザーを制限することも可能となります。

圧縮機能

ファイルシステムはファイルを圧縮して保存することも可能とします。圧縮したファイルは容量を削減できるため記憶装置の容量を節約できます。SSDなど、容量が少ない記憶媒体においてとても有効な機能です。また、メールやチャットソフトでの添付など、外部とのファイルのやり取りでも役立てることができます。

ファイルシステムのITシステムでの利用事例

例えば業務に必要な顧客管理、売上管理、商品管理などをEXCELファイルで行っている場合には、複数ユーザや他拠点のユーザともファイルが共有できる必要があります。その実現に使われているのが、ファイルシステム上の共有機能です。

またファイルの共有の進化系といわれているのが、以下のようなクラウドストレージサービスです。

  • GoogleDrive
  • OneDrive
  • Dropbox

クラウド環境を利用し、インターネットを介してファイルのやり取りができます。ファイルシステムをさらに便利にしたサービスといえます。

ファイルシステムとデータベースの立ち位置

ファイルシステムとデータベースは共存する技術です。今日、ITシステムを構築する場合には、両者の利用が必要不可欠となります。ファイルシステム、データベースともにユーザに見えるところでは無いものの、その存在無くしてITシステムの構築はできないでしょう。

有効にファイルシステム、データベースを活用するには、どちらがどのような用途で使われるのか、どんなことができるのかを理解しておくことが必要となってきます。

発注の際に気を付けておきたいこと

ファイルシステムもしくはデータベースを発注をする際は、どのようなことに気をつけたらいいのでしょうか。以下の3つの通りそれぞれの注意点についてまとめています。

  • ファイルシステムはOSに依存している
  • データベースは技術的な種類と製品をきちんと選ぶ
  • 専門の事業者と相談してファイルシステム、データベースを決める

是非参考にしてみてください。

ファイルシステムはOSに依存している

ファイルシステムはコンピュータのOSごとに異なっています。複数のOS間でファイルの共有、やり取りを行う場合には、ファイルシステムの違いを埋めるためのソフトウェアが必要となります。例えばWindowsのPCとLinuxのサーバー間では、Linux側にSambaと呼ばれるソフトウェアを入れる必要が発生する場合があります。

データベースは技術的な種類と製品をきちんと選ぶ

データベースは格納するデータの量や同時アクセス数などの利用する規模や使用したい機能、要求性能に合わせて、製品を選択する必要があります。有料、無料の違いも含めて、多面的に評価して、適した製品を選択しましょう。データベースを軽んじたため、レスポンスに影響が出る場合も多々あるのです。

専門の事業者と相談してファイルシステム、データベースを決める

ファイルシステム、データベースへの知見を持った事業者を探すのならば、比較サイトの利用をオススメします。比較ビズならば、無料で一括見積の依頼を行うことができます。複数の事業者から提案を受けることができ、御社にぴったりの事業者を探すことができます。合う事業者が見つからない場合は、契約が必須ではないので安心です。

まとめ

ファイルシステム、データベースはITシステム構築において無くてはならない要素です。表立って出てくることはあまりありませんが、システムを裏側から支える重要な機能を果たしています。システム構築の際には、ファイルシステム、データベースのできること、製品ごとの差異、利用用途などを把握しておき、有効に活用してください。

監修者の一言

ファイルシステムとデータベースの基本的な用途の違いとして、ファイルは変更しないデータ、データベースは変更するデータを扱うものとイメージできます。

一般的なウェブシステムでは、Excelファイルや画像、動画ファイルをシステムにアップロードしたあとは、その中身を変えることはできません。変更が必要な場合は、ファイルを削除して、新しくファイルをアップロードします。仕組みが単純なため開発費用を抑えることができます。一方、変更が頻繁に行われる場合には利便性が損なわれます。

データベースはデータの一部分を変更するのに秀でています。扱うデータがどのような構造になっているか設計する必要がありますが、一度開発すれば効率的にデータを扱えます。

IT用語で、変更されないものを静的、変更されるものを動的と言います。ファイルシステムは静的、データベースは動的なものに向いていると言い換えることができます。

株式会社ファイナイトフィールド
代表 一好 俊也
監修者

2006年よりシステム開発を行う。ユーザビリティ重視のアジャイル開発を得意とする。大手監査法人に採用された翻訳支援アプリや教育用アプリ、EC サイト、顧客管理システム等の設計、開発を手掛ける。機械学習/AI を用いた開発も行っている。

比較ビズ編集部
執筆者
比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。
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