業務の効率化を図るシステム化とは?メリット・注意点・手順を徹底解説!

最終更新日:2023年01月31日
株式会社GeNEE
監修者
代表取締役 日向野卓也
業務の効率化を図るシステム化とは?メリット・注意点・手順を徹底解説!
この記事で解決できるお悩み
  • 業務のシステム化ってなに?
  • システム化のメリット・デメリットは?
  • システム化するまでの手順はどんな流れ?

「業務のシステム化とは何なのかがよくわからない」という方必見!

この記事では、現在の業務のシステム化を考えている方に向けて、システム化について解説。最後まで読めば、システム化の意味や目的についての理解が深まり、メリット・デメリットもわかります。

業務をシステム化するにあたっての注意点や方法・ツールについても解説するので、システム化するまでの流れに不安がある方はぜひ参考にしてください。

システム化とは誰でも同じ成果を出せる仕組みを作ること

システム化

システム化とは業務の手順ややり方を明確にし、誰がやっても同じ成果が出せる仕組みを作ることです。IT技術と相性がよく、コンピュータ・IT技術を用いてシステム化が実現されることが多く見られます。

業務のシステム化といえばIT技術を駆使すると思われることが多いですが、チェックリストの導入や作業マニュアルの作成など、IT技術を利用しなくても実現可能です。

システム化の言い換えは「体系化・仕組み化」

システム化を日本語にすると「体系化・仕組み化」と言い換えられます。システム化は単に仕組みをつくることではなく、システムの導入によって現状に比べて継続的に成果を出すことを意味します。

システム化といえばITやパソコンなど、機械的なものをイメージされやすい傾向にありますが、アナログ的な手法でも使える言葉です。

システム化とIT化・マニュアル化の違い

システム化はよくIT化・マニュアル化と同じ意味で取られやすい傾向にあります。この3つには異なる意味があり、それぞれの意味は以下のとおりです。

システム化 誰でも同じ成果を出せる仕組みを作ること
IT化 既存の業務をIT技術を駆使して効率化する業務手段の改善のこと
マニュアル化 業務の流れや仕組みを紙・冊子・動画などのデータにまとめること

それぞれの違いを理解して、自社に必要なのはどの改善なのかを把握しましょう。

システム化の目的

ひらめき こども

日常業務のシステム化をおこなう目的は、主に以下の3点です。

  • 生産性を上げる
  • 人的コストの削減
  • 業務成果の安定

日常業務のシステム化によって、人的コストの削減しつつ人的ミスを減らすことで、成果の安定・生産性の向上が見込めます。

システム化の4つのメリット

スーツの男性 〇

システム化のメリットは、以下の4つです。

  • 業務の効率化ができる
  • 作業の均質化・品質向上ができる
  • 人員コントロールがしやすくなる
  • 作業の改善サイクルを作成できる

システム化を検討する際に、業務のシステム化のメリットが自社のニーズと合っているかを把握しておきましょう。

1. 業務の効率化ができる

これまでの業務に対する優秀な社員の知見・実績を活かすことにより、業務の効率化を図れます。

業務には人的ミスがつきものですが、効率のいいシステムを社員全員が使うことによって社内全体で成果を出しやすくなります。

2. 作業の均質化・品質向上ができる

業務をおこなうためのシステムに沿うことで、作業者によらずに一定以上の品質を持った成果を残せます。

属人的な作業は作業者によって成果の質が異なることが難点ですが、システム化することで成果の品質のコントロールが可能です。

3. 人員コントロールがしやすくなる

業務のシステム化によって人員コントロールがしやすくなります。誰でも業務を遂行できるようになり、特定の人への依存度を下げられるためです。

属人化した業務の場合、高度な技術をもった社員への作業負荷が高くなり、突然出勤できなくなってしまった際の穴埋めが難しくなります。

システム化によって業務レベルを統一することで、突然のトラブルでも人員コントロールができるようにしましょう。

4. 作業の改善サイクルを作成できる

システム化した業務を複数人で繰り返し実施することで、作業の改善サイクルを作成できます。現場からのフィードバックを反映する改善サイクル作り、システム・業務形態の最適化を図りましょう。

システム化の3つのデメリット

男性 ×

システム化のデメリットは、主に以下の3つです。

  • 優秀な人材が能力を活かしにくい
  • 悪影響が広がりやすい
  • システムを深く理解した管理者が必要になる

業務のシステム化はさまざまなメリットがありますが、デメリットもあります。システム化のデメリットを把握して、対策できるように準備しておきましょう。

1. 優秀な人材が能力を活かしにくい

ずば抜けた能力を持った人材が社内にいる場合、業務のシステム化によって能力を活かしづらくなってしまいます。

システム化は誰がやっても同じような成果を出すための仕組み作りのため、突出した能力があっても周囲と同じ成果しか出せません。

伝統工芸や専門分野のスペシャリストによる業務はシステム化に不向きですので、自社の業務との相性を考えて導入の検討しましょう。

2. 悪影響が広がりやすい

構築したシステムにミスがあった場合、社内全体がシステム化にそって業務をおこなうので悪影響が簡単に広がってしまいます。

どれだけ綿密に考えたシステムでもミスがないとは言い切れません。システムを構築してすぐ現場で実施するのではなく、正常に作動するかどうかチェックをおこないましょう。

3. システムを深く理解した管理者が必要になる

ITを活用してシステム化をおこなう際は、システムを深く理解した管理者を現場に配置する必要があります。

システム化することだけを考えて、専門知識の教育や管理・運用コストを考えておらず失敗するケースも少なくありません。

社内にITシステムに強い社員がいない場合は、運用するシステムについての専門知識を持つ管理者を教育しましょう。

【3ステップ】システム化の手順

フローチャート 考えるビジネスマン

システム化の手順は以下の3ステップです。

  1. 業務の整理・分析
  2. マニュアルの作成
  3. システム化の実施・修正

現在ある業務のシステム化をおこなうための手順を把握しておくことで、適切な準備を進められるようにしましょう。

1. 業務の整理・分析

システム化をおこなう際の最初のステップは、今ある業務の整理・分析です。業務を整理し、どの工程をシステム化できるか分析しましょう。

業務を図式化して明確にする方法として「業務フロー」の作成があげられます。書き方や記号などには決まりがありますが、まずは考えすぎずに現在の業務をアウトプットして他人と共有してみましょう。

2. マニュアルの作成

システム化にあたって、全社員が問題なく理解・使用できるように社内マニュアルを作成する必要があります。

マニュアルには手順の解説だけではなく、システムを運用する背景も記載しましょう。マニュアル作成者・システム導入者のみが運用背景を理解していても、イレギュラーがあった際に現場で対応できないケースがあります。

3. システム化の実施・修正

どれだけ綿密に考えたシステムでも、実際に現場で使うと不備やミスが見つかる可能性があります。システム化をおこなう際は、導入後に現場の声をきくことで修正し、システムの最適化を進めましょう。

システム化する際の注意点

システム化する際の注意点は、以下の2点です。

  • システム化する業務の優先順位をつける
  • 費用対効果の望めるシステム化をおこなう

注意点を把握して、事前に対策できるようにしておきましょう。

システム化する業務の優先順位をつける

一度に多くの業務をシステム化をすると、日常の業務が一変し社内で混乱をきたす恐れがあります。どのシステムが有効に働いているか、修正が必要なのかの判断が難しい場合も考えられるでしょう。

複数の業務のシステム化を考えている場合は、優先順位をつけて一つ一つおこないましょう。

費用対効果の望めるシステム化をおこなう

かなりのコストがかかる場合があるため、費用対効果の望めるシステム化をおこないましょう。特に、大人数の作業による業務は、調査・整理・分析にかなりのコストがかかります。現状でボトルネックとなっている業務からシステム化を検討していきましょう。

システム化するための方法・ツール

システム化するための方法・ツールは、以下の3つがあります。

  • チェックリストの導入
  • ITツールの活用
  • 自社でシステム化が難しい場合はプロに依頼

システム化には、いくつかの方法・ツールがあるため、自社にあったやり方を見極めてシステム化を進めましょう。

チェックリストの導入

各業務の品質・効率が低く、やり直しが発生している場合は、チェックリストを導入しましょう。

チェックリストを導入することで、業務の致命的なミスや不備を減らし各業務の品質向上が実現できます。

チェックリストを導入する際は「これくらいできて当たり前」と思うような内容でもリストに追加し、イージーミスを防ぎましょう。

ITツールの活用

業務のシステム化は、ITツールとの相性が非常にいいため積極的に活用しましょう。単純作業・繰り返しの作業・情報の共有は、ITツールを使えば簡単にシステム化ができる場合が多いです。

ITを活用したシステム化は、属人的におこなっていた作業を短時間で大量に処理し、人的ミスをなくせるというのが大きな特徴です。

単純業務をシステム化する際は、ITツールを活用しミスを減らしつつ効率をよく業務ができるようにしましょう。

自社でシステム化が難しい場合はプロに依頼

自社でシステム化する場合は費用がかかりませんが、費用をかけてプロに依頼すればより確実な成果とアフターサポートを得られます。

コストをかけてでも自社業務のシステム化を成功させたい、失敗したくないと考えている方は積極的にプロに相談し依頼しましょう。

システム開発会社を選ぶ際の3つのポイント

システム開発会社を選ぶ際のポイントは、以下の3つです。

  • 自社の業種でシステム構築の実績があるかを確認する
  • 費用だけで選ばない
  • 複数の業者を比較する

自社で知識・経験が不足している場合はプロへの依頼が賢明ですが、依頼先を簡単に選んでしまうと成功しない可能性が高くなります。

依頼先を選ぶ際のポイントをおさえて、自社のニーズに合った仕事をしてくれる依頼先を選びましょう。

1. 自社の業種でシステム構築の実績があるかを確認する

実績があるシステム開発会社は多くありますが、依頼先を選ぶ際は「自社の業種での実績がある」制作会社を選びましょう。

自社と同じ業界で実績がある会社の場合、双方にとってシステム開発・運用のイメージがしやすいため、依頼がスムーズになり成功しやすくなります。

まずは自社の業務形態における問題点を明確にし、システム開発会社の実績に似たものがあるかどうかを一つの判断材料にしてみましょう。

2. 費用だけで選ばない

システム開発を依頼する際に、費用の安さだけ選んでしまうと失敗しやすい傾向があります。費用と工数は比例するため、費用が安い場合は意図的にシステム開発の手間をかけない契約がほとんどです。

改善の手間がかからないということは「提案回数が少ない」「相談機会が少ない」「アフターサポートが薄い」などの事態が起こり得ます。実績や自社の課題を解決してくれる提案してくれているかを必ず確認するようにしましょう。

3. 複数の業者を比較する

システム開発の依頼先を選ぶ際に、複数の企業を比較せずに選んでしまうと失敗する可能性が高くなります。

企業によって得意とする業種・サービス内容・費用が異なりますので、予算内の費用で自社に合った企業を比較して選びましょう。

弊社が運営しているマッチングサイト『比較ビズ』ではシステム開発の実績が豊富なシステム開発会社が多数登録しています。どんなサービスを受けたいのか、Web上の相談フォームに入力すれば一括で複数の企業に相談することが可能です。

まとめ

見積管理システムの種類・メリットを解説するとともに、システム開発の依頼先を選ぶポイントを紹介してきました。

ITツールを使って自社での取り組みが可能なシステム開発ですが、より確実な成功を求める際は自社に合った優良な企業に依頼するのが重要です。

「比較ビズ」なら、必要事項を入力する2分程度の手間で、優良なシステム開発会社をスピーディーに探せます。複数の会社に無料で相談できるのもポイントです。システム開発会社の選定に迷うことがあれば、ぜひ利用してみてください。

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監修者の一言

システム化を通じ、「業務効率化」を成功させる肝は、対象となる業務オペレーションをドキュメント類に落とし込み、どのスタッフが行っても同じ結果(アウトプット)が出せるように整理する点、そして経営幹部層から現場層へしっかりと説得を図る点にあります。

まずドキュメント類の整備についてです。本文でも少し触れていますが、システム導入や業務効率化に前向きではない会社ほど、現場内の作業・業務に属人化やブラックボックス化が起きています。

職人気質の方が「この業務は私にしかできないからシステム化なんて不可能。」、「効率化してしまうと、自分の居場所がなくなってしまう。」と考え、業務効率化に否定的な姿勢を示す場合があります。結果として、対象業務のドキュメント化が困難になり、開発プロジェクト自体失敗に終わる可能性が高くなります。

そのような事態を避けるために、経営幹部層から現場層に対するトップダウン形式の指令・指示が必要不可欠になります。現場の方からすると、業務効率化はあまり良いイメージがないでしょう。おそらく人員削減・稼働削減といったイメージを持たれている人も多いはずです。そのため、経営幹部層は、業務効率化の目的、実現後の展望などをしっかりと説明する必要があるのです。

株式会社GeNEE
代表取締役 日向野卓也
監修者

東京工業大学環境・社会理工学院卒業。慶應義塾大学大学院経営管理研究科修了。MBA(経営学修士)取得。国内最大手SIerの株式会社NTTデータで大手法人領域(大手流通企業、大手小売企業)の事業開発、事業企画等の業務に従事。米国スタンフォード大学への研修留学を経て、システム/モバイルアプリ開発会社の株式会社GeNEEを創業。