情報系システムの開発ポイント|基幹系システムとの違い・重要性も紹介!

更新日:2022年01月06日 発注カテゴリ: Webシステム開発
株式会社GeNEE
監修者
代表取締役 日向野卓也
情報系システムの開発ポイント|基幹系システムとの違い・重要性も紹介!

組織・企業の競争力を高めてビジネスを成長させるため、いまや「業務を効率化する各種ITシステム」は欠かせない存在です。しかし、大きく「情報系システム」「基幹系システム」に分類される、業務システムそれぞれの違いを正確に把握している方は少ないでしょう。「業務効率化のためシステムを導入したい、既存システムを改修したい」と考える企業担当者であっても、対象のシステムがどちらなのか?理解できていないかもしれません。そこで本記事では、基幹系との違いを含む「情報系システム」の基本や重要性を解説するとともに、情報系システム開発・導入を検討する企業担当者の方に向け、開発の手順・それぞれのフェーズで注意しておくべきポイントを紹介していきます。

情報系システムとは?

なによりも業務効率化が重視される傾向にある現代では、ほとんどの組織・企業が多種多様なITシステム(情報システム)を活用しています。システムそれぞれの目的・用途・機能はさまざまですが、このうち「社内コミュニケーションの活性化、各種業務の効率的な処理、ビジネスの意思決定支援」などに使われる「業務システム」を「情報系システム」と呼ぶのが一般的です。

情報系システムの代表例

それでは、コミュニケーションの活性化、効率的な処理、意思決定支援という定義を持つ「情報系システム」は、具体的にどのような業務システムを指すのでしょうか?代表的な例を紹介してみましょう。

  • 顧客管理システム(CRM)
  • 営業支援ツール(SFA)
  • マーケティングオートメーションツール(MA)
  • メール・チャット・グループウェアなどのコミュニケーションツール
  • ビデオ会議システム
  • ドキュメント共有システム
  • ナレッジ共有システム
  • ビジネスインテリジェンスツール(BI)

情報系システムには、社内のコミュニケーション・効率化・意思決定という、ツールそれぞれの目的を達成するため、データを共有して活用するという共通した特徴を持つのがわかります。

具体的なシステム例からも、業務の効率化・平準化を図り、企業の競争力を高める業務システムとして「情報系システム」が非常に重要な存在であることが理解できるでしょう。

ただし、上述した各種システムをさらに細分化して分類する例もあるため、注意が必要です。一部のシステム開発会社・ベンダーでは、CRM・SFA・MA・BIツールなどを「業務システム」とし、コミュニケーションツールのみを「情報系システム」と呼ぶケースもあります。

基幹系システムとの違い

情報系システムに対する「基幹系システム」とは、一般的に、企業活動の根幹となる「ヒト」「モノ」「コト」を管理する「企業活動を継続していくのに必要不可欠」な業務システムだと定義されています

具体的には「財務会計システム」「人事管理システム」「在庫販売管理システム」「物流管理システム」「生産管理システム」などが基幹系システムの代表例だといえるでしょう。

つまり業務システムは、それがなければ組織・企業の活動が停止してしまう必要不可欠の「基幹系システム」、業務を遂行するのに不便ではあるものの、それがなくても企業活動を継続できる「情報系システム」の大きく2つに分類できると考えられます。

ただし、基幹系システムがどのようなシステムを指すかは業界・業種・企業によって異なります。ビジネスの主軸が商品販売である一般企業であれば「在庫販売」「物流」「生産」などが基幹システムですが、金融系の企業であれば、これが「勘定系システム」に置き換えられます。

情報系システムの重要性

ここまでで、情報系システム・基幹系システムの違いを含む業務システムの概要を解説してきました。しかし、情報系システムは「業務の効率化・平準化を図り、企業の競争力を高める重要なシステム」であるにもかかわらず、多くの企業にとって基幹系システムより投資プラオリティが低いのが現実です。

情報系・基幹系の位置付けは正しい?

その最大の理由は、それがなければ組織・企業の活動が停止してしまう「基幹系システム」、それがなくても企業活動を継続できる「情報系システム」という、各システムの位置付けが一般化しているからです。コストをかけて基幹系システムをカスタマイズ・開発する一方で、不便を承知で汎用の情報系システムを導入する企業が珍しくないのはこのためです。

しかし、一般的に認識される基幹系・情報系システムの位置付けは、本当に正しいのでしょうか?たしかに基幹系システムは企業のオペレーションに必要不可欠な存在ですが、提供価値を高めて顧客を獲得し、より多くの利益を生み出すのがビジネスの本質です。

それを実現するには、会社で働く人々が効率的に業務を遂行し、企業の競争力を高める「情報系システム」こそが重要なはずです。固定概念に縛られず、ビジネスの成長に欠かせないシステムはなにか?見極めることが重要です。

必要なのはビジネスにマッチした情報系システム

だからといって、必要不可欠な基幹系システムをおざなりにするわけにもいきません。限られた予算を適切に分配し、しっかりとした基幹系システムを確保しながら、自社のビジネスモデルにマッチした情報系システムを導入する必要があるでしょう。

たとえば、社内コミュニケーション・情報共有を促進するためには、汎用グループウェアを活用してコストを抑える方法があります。

しかし、独自のビジネスモデルを持つ企業が、汎用の情報系システムをムリに活用しようとしても、思うように業務を効率化できません。こうしたケースでは、自社のスタイルにあわせる形で既存製品をカスタマイズする、あるいは自社独自の情報系システムを開発する必要があります。

情報系システムの導入方法

それでは、自社ビジネスにマッチした情報系システムを導入するには、どのような方法が考えられるのでしょうか?いくつかの具体例を簡単に解説していきます。

パッケージ・クラウド型を導入

CRM・SFA・MAツール、グループウェア、情報共有ツールなど、汎用のパッケージ・クラウド型情報系システムをそのまま導入するパターンです。自社ビジネスが比較的一般化されている、業務スタイルが標準化されている企業であれば、もっともコストを抑えながら業務効率化が図れる方法です。ただし、程度の大小はあるものの、ビジネススタイルをツールに合わせて変更する必要があります。

パッケージ・クラウド型をカスタマイズ

パッケージ・クラウド型の情報系システムに、ビジネススタイルに合わせたカスタマイズを加えて導入するパターンです。自社のビジネススタイルに変更を加えることなく、情報系システムを導入できるため、より大きな業務効率化が期待できる方法だといえるでしょう。

ただし、カスタマイズの程度に応じたコストが必要であること、既存製品をベースにするためカスタマイズに限界があることなどを考慮しておく必要があります。

独自の情報系システムを開発

完全に自社ビジネスにマッチさせた形で、情報系システムをゼロからスクラッチ開発するパターンです。事実上の制限がないため、ビジネススタイルの細かな要素まで合わせ込んだ情報系システムを導入できるのが最大のメリット。

業務効率化を最大化して企業の競争力を高められる、もっとも有効な手法ではありますが、開発費用を含めたコストはもっとも大きくなる傾向があります。

情報系システムの開発手順

自社のスタイルを変更することなく、ビジネスモデルにマッチした情報系システムを導入するには「パッケージ・クラウド型情報系システムのカスタマイズ」「情報系システムのスクラッチ開発」が有効です。

どちらを選定するにしても、システム開発会社とのパートナーシップが欠かせません。理想的な情報系システムを導入するためにも、開発の手順を理解しておくことが重要です。

企画・要件定義

どのような情報系システムを開発するのか?目的・ゴールを含む企業ニーズをもとに企画し、ニーズを満たすシステムに必要な細かな要素を要件定義書にまとめていくフェーズです。情報系システム開発における、もっとも重要なフェーズだといえるでしょう。

基本設計・詳細設計

要件定義書をもとに、情報系システムの大枠を決定する基本設計、プログラマーが開発・実装していくのに必要な詳細設計を作成していくフェーズです。基本設計では、クライアント企業・制作会社との認識にズレが生じていないか?ワイヤーフレームなどをもとに内容を煮詰めていきます。詳細設計以降は、クライアント企業が関わる余地がほぼなくなるため、基本設計までの段階でのコミュニケーションが重要になります。

開発・実装

詳細設計をもとに、情報系システムの開発、機能を実装していくフェーズです。この時点で要件に変更が生じると、手順の手戻りによって開発工数が増加してしまうため、当初の予算よりもコストが膨らんでしまう可能性があります。

サービスイン・運用

テストを重ねて問題を解消したら、情報系システムのサービスイン・運用フェーズに入ります。運用していく中で顕在したトラブル・問題をフィードバック・修正していくのはもちろん、将来的なカスタマイズ、アップデートに対応できるよう、開発会社との信頼関係を築いておくのも大事です。

情報系システム開発のポイント:企画・要件定義

情報系システムに限ったことではありませんが、システム開発を「こんなはずではなかった」「想定したものと違う」といった失敗に終わらせないためには、事前の準備をしっかりと整えるのが重要です。各フェーズごとにポイントとなる要素を、簡単に紹介していきましょう。まずは企画・要件定義フェーズにおけるポイントです。

現状把握・課題抽出

業務効率を高める情報系システムを開発する最初のステップは、対象となる業務がどのようなフローで遂行されているのか?現状をしっかりと把握し、効率化する上でどのような課題があるのか?具体的な要素を抽出することです。

現状把握・課題抽出のため、実際に現場で働くスタッフの意見を幅広く集めるのはもちろん、経営的な側面からの整合性を持たせるため、管理者側の意見も集約しておくのがいいでしょう。

業務フローの見直し

現状把握・課題抽出された要素をもとに、業務フローを見直してみるのも重要です。現状の業務フローにちょっとした工夫を加えることで、業務効率が劇的に改善されるということは珍しくありません。

なんでもシステム化に頼るのではなく、自社で工夫できることはないか?を考えていくことも重要です。既存の情報系システムを改修したいというケースであっても、しっかりと業務フローを見直しておけば最低限の改修で済むかもしれません。

明確なゴールの設定

業務フローと解決すべき課題が明確になれば、どのような情報系システムを開発すればいいのかがおぼろげながらも見えてくるはずです。このときに重要になるのが「最終的になにができるようになればいいのか?」という明確なゴールの設定です。

あくまでも業務ツールのひとつである情報系システムでは、それを活用してなにができるのがが最重要です。業務フローとゴールが明確になっていれば、システム開発会社から適切な提案も得られるでしょう。

開発会社とのコミュニケーション

情報系システムの開発に向け、自社でしっかりとした事前準備を整えていても、システム開発会社と内容を正確に共有できていないのでは、思い通りの成果物は完成できません。相手が理解しているだろうという思い込みを捨て、細かな要素までしっかりとコミュニケーションを取り、システム開発会社と情報を共有しなければなりません。

自社のニーズをしっかりヒアリングして、認識のズレがないように擦り合せてくれるのか?システム開発会社を選定するポイントでもあります。

情報系システム開発のポイント:設計〜実装

情報系システム開発が詳細設計のフェーズに入ってしまえば、クライアントである自社が携われることはそう多くありません。しかし、設計から実装までのフェーズまでの段階であっても、考えておくべきことはあります。

適切な開発手法の選定

上述した情報系システムの開発手順は、一般的に採用されることの多い「ウォーターフォール型」といわれる手法です。この手法の特徴は、「上流」から「下流」へと水の流れのように、工程ごとの段階を経ながらシステムを完成させることです。

工程を管理しやすいメリットがありますが、作業途中の変更が難しい、作業の手戻りが生じるととコストがかさむデメリットがあります。

ウォーターフォール型でも、要件定義さえしっかりできていればデメリットの多くは解消できますが、新規事業で業務フローが流動的、あるいは素早くサービスインして、運営しながら発展させていきたい、というニーズには不向きです。こうしたケースでは「アジャイル開発」を採用するのがベターです。適切な開発手法に柔軟な対応ができるか?システム開発会社との事前の確認が重要です。

情報系システム開発のポイント:運用

どのようなシステムであっても、運用していく上で修整したい・改善したい点は出てくるものです。そんなときのために、システム開発会社との信頼関係を築いておくのが重要なのは上述したとおりですが、それ以外にも押さえておきたいポイントがあります。

情報系システムを活用・定着させる体制・仕組み

業務効率化に向けてシステムを導入したが失敗に終わってしまった、その原因の多くは、システムが「活用されないまま、だれからも使われなくなってしまう」ことです。せっかく情報系システムを開発しても、これでは投資したコストがムダになってしまいます。

つまり、情報系システム運用時にもっとも重視しておくべきことは「活用を定着させる」ための体制構築・仕組みづくりです。

たとえば、部署ごとに活用・定着を主導するリーダー・メンターを置く、管理者がしっかりと状況をチェックするなどが考えられます。ただし、長年自分なりの方法論で結果を出してきた従業員を従わせるのは簡単ではありません。

もっとも重要なのは「経営トップ自らが、情報系システムの活用・定着を強い意志を持って推進する」ことだといえるでしょう。

まとめ

基幹系システムに比べ、コスト面でのプライオリティが低くなりがちな情報系システムですが、競争力を高めてビジネスを成長させるためには必要不可欠の存在です。固定概念にとらわれることなく、自社にとって本当に重要な業務、効率化・標準化すべき業務はなにか?しっかりと見極め、効果を最大化できる適切なシステムを導入・開発すべきなのです。

本記事でも紹介したように、ポイントを押さえて事前準備を整えれば、ムダな開発費用を抑えながら適切な情報系システムを開発するのは難しくありません。あとはパートナーとなるべき優良なシステム開発会社を見つけるだけです。

「比較ビズ」なら、必要事項を入力する2分程度の手間で、優良なシステム開発会社をスピーディーに探せます。複数のシステム開発会社に無料で相談できるのもポイントです。開発会社の選定に迷うようなことがあれば、是非利用してみてください。

監修者の一言

昨今のDX(英: Digital transformation、デジタル・トランスフォーメーション)の動向と同じように、情報系システムの開発を成功させる鍵は「経営トップ(経営幹部層)の積極的なコミット」にあると思います。開発したシステムがどれだけ良いものでも、実際にシステムを利用する関係組織や関係者が興味・関心を持ち、前向きに使用してくれなければ組織全体への浸透・定着は難しいでしょう。

弊社は過去に多数の情報系システムを開発してきましたが、経営トップが介入する場合と一社内システム担当者がプロジェクトマネージャーとして介入する場合では、最終的に得られる組織全体の効果・影響は歴然とした差が付きます。システムを使う人たちは社内の人たちなので、やはり経営トップから明確な指示として出された方が良い意味でも悪い意味でも行動がしやすいのでしょう。

経営トップがとうしても介入できない場合には、タスクフォースを編成し、組織内の各部署から抜擢によって選出されたメンバーをキーマンとして積極的にコミットさせる体制を築くことで、プロジェクトの成功確度もぐっと高まると思います。

株式会社GeNEE
代表取締役 日向野卓也
監修者

東京工業大学環境・社会理工学院卒業。MBA取得。国内最大手SIerの株式会社NTTデータなどで大手法人領域(大手流通企業、大手小売企業)の事業開発、事業企画等の業務に従事。その後、米国・台湾の海外大学への研修留学を経て、株式会社GeNEEを創業。

Webシステム開発を一括見積もりで発注先を楽に探す
比較ビズへ掲載しませんか?

Webシステム開発の案件一覧

Webシステム開発のお見積り案件の一覧です。このような案件に対応したい場合は「資料請求フォーム」よりお問い合わせください。

一括見積もりで発注業務がラクラク!

  • 無料一括見積もりで募集開始
  • 複数の業者・専門家から提案が入る
  • ピッタリの一社を見つけよう

不透明な見積もりを可視化できる「比較ビズ」

比較ビズは「お仕事を依頼したい人と受けたい人を繋ぐ」ビジネスマッチングサービスです。
日本最大級の掲載企業・発注会員数を誇り、今年で運営17年目となります。
比較ビズでは失敗できない発注業務を全力で支援します。

日々の営業活動で
こんなお悩みはありませんか?

営業活動でよくある悩み

そのお悩み比較ビズが解決します!

詳しくはこちら
お電話での見積もりはこちら

一括見積もりで発注先を探す