システム保守とは?運用・作業内容・契約の3ポイントを徹底解説!

更新日:2021年09月14日 発注カテゴリ: Webシステム開発
システム保守とは?運用・作業内容・契約の3ポイントを徹底解説!

システム保守・運用はどうすべきか?ECサイトをはじめとしたWebサービス、業務システムなど、ビジネスにITシステムが必須の現代では、頭を悩ませる企業・店舗担当者の方が多いかもしれません。なぜなら、ITシステムを安定的に稼働させるためには、システム保守・運用が欠かせない業務だから。しかし、必要性は理解していても、システム保守の業務とは?運用とはどう違うのか?正確に把握している方は少ないはず。重要性を上司にうまく伝えられず、システム保守・運用の予算確保に窮している担当者もいるでしょう。そこで本記事では、保守の重要性や具体的な作業内容、運用との違い・関係性を含めたシステム保守・運用の基本を解説!システム保守・運用契約を結ぶ際のポイントも紹介していきます。

システム保守とは?

システム保守とは、ITシステムに発生した障害・トラブルの原因を究明し、修正・復旧すると同時に、継続的な改善でシステムを安定稼働させていく業務のこと。開発・構築されたITシステムは100%完全だということはあり得ません。

ソフトウェアだけでなく、ハードウェアに障害・トラブルが発生する場合も少なくありません。こうした障害・トラブルに対応し、再発しないように改善していくことがシステム保守の役割です。

このため、システムのアップデートや最適化、修正・復旧・改善だけでなく、サーバ・ネットワーク機器のリプレイスなどがシステム保守の範疇に含まれる場合も。障害・トラブルに迅速に対応するため、システム保守ではソフトウェアに対する深い知識が必要。インフラの知識・スキルも求められます。

システム保守とシステム運用の違い

ITシステムの障害対応・修正・復旧・改善がシステム保守の業務だとすれば、システム運用は「日常的にシステムを安定稼働させるため、日々監視・運用していく業務」です。

ソフトウェアやハードウェアの動作に異常はないか?不正アクセスやウイルスの侵入はないか?システムの状況を監視し、セキュリティパッチを当てる、万一に備えてバックアップするなどが主な業務。決められた手順に従って業務を遂行する、定型業務が中心だといえるでしょう。

保守はシステムを改変する

システム保守とシステム運用でもっとも異なる点は「システムに改変を加えるかどうか」です。システム運用の一環としてセキュリティパッチを当てる場合はありますが、基本的に運用は監視業務が中心。

対するシステム保守は、修正・復旧の過程でシステムを変更することがあるのはもちろん、バグの修正などのシステム改善も業務の範疇。システムへの機能追加などもシステム保守で実施される場合があります。

システム保守は運用との連携が重要

ただし、システム改善も業務の範疇だとはいえ、システム保守の中心業務は「障害・トラブル時の対応・復旧」であるのも事実。システム保守業務をスムーズに進めるためには、その前提となる「障害・トラブルを迅速に発見・検知する」システム運用との連携が欠かせません。

つまり、システムを安定稼働させるためには、システム保守・システム運用を個別に捉えるのではなく、セットで考えるのが一般的。「システム運用保守」という言葉がよく使われるのはこのためだといえるでしょう。

システム運用保守の重要性とは?

それでは、システム運用保守が非常に重要なのはなぜか?それは、ITシステムを安定稼働させることでビジネスの機会損失を防げるから。そもそも、ITシステムは開発・構築することが目的ではなく、安定稼働させることで業務効率化を図り、ビジネスの生産性を向上させていくことが目的だからです。

たとえば、基幹業務システムが停止してしまえば、ビジネス全体がストップしてしまいます。24時間365日稼働が前提のWebサービスであれば、障害が復旧するまでに機会損失が発生するのはもちろん、ユーザーの信頼を失ってしまうことにもなるでしょう。

システム監視でトラブルを未然に防ぐ運用、万一の障害に迅速に対応する保守、両方が揃ってこそスムーズな業務遂行が実現できるのです。

システム運用保守の具体的な業務内容

重要性は把握できたが、システム運用保守の具体的な業務はどのようなものなのか?自社のリソースで賄えるのか?イメージできない方は多いかもしれません。システム保守・運用に関する業務切り分けは企業によって異なりますが、具体的な内容はおおむね以下の通り。

業務内容 担当
システム監視 システム運用
セキュリティパッチ システム運用
サーバ再起動 システム運用
バックアップ システム運用
エスカレーション システム運用
障害・トラブルの原因究明 システム保守
障害・トラブルの修正・復旧 システム保守
システムの改善・拡張 システム保守

以下から、それぞれの具体的な業務内容を簡単に紹介していきます。

システム運用保守は運用設計が重要

トラブルを未然に防ぎ、万一の対応を迅速に実行するためには、どのようになにを監視するか?障害を発見したときはどう対応するか?だれがどのような役割を担うのか?システム運用保守業務をスムーズに実行するための「運用設計」が非常に重要。

そのためには、システムを深く理解できる技術力、設計から運用、システム保守までをトータルに担える対応力が必要。システム運用保守のアウトソーシングを検討する際のポイントです。

システム監視

運用保守の基本となる業務は「システム監視」です。システム監視というと、Webシステムやアプリケーション、業務システムのみが対象だと考えるかもしれませんが、サーバ・ストレージ・ネットワーク機器などのハードウェアも監視の対象。

システム・アプリケーションログの取得・確認のほか、外部からPINGコマンドを送ってサーバの応答を確認する「死活監視」、ハードウェアの稼働状況に応じてマシンルームの温度を管理するのもシステム監視の業務です。24時間365日体制で人力監視するなら、最低6名のスタッフによるシフト体制が必要です。

システムの定期運用・バックアップ

ITシステムを安定的に稼働させるには、セキュリティパッチの適用や、メンテナンスの意味を含むサーバ再起動、バックアップなどの定期運用が必須。運用設計で作成された手順書に従い、スケジュール通りにそれぞれの作業を遂行していきます。

トラブル時のエスカレーション

システム運用保守の手順書は「一次対応・二次対応の二段階」に分かれているのが一般的。障害・トラブルの予兆が検出された場合、一次対応の手順書に従って対処しますが、解決できなければ二次対応の手順書に従い「エスカレーション」を行います。

エスカレーションとは、上位者へ判断や指示を仰ぐこと、対応を要請すること。システム運用保守では「クライアントへの報告」「保守への報告・引き継ぎ」が該当します。ここまでがシステム運用の対応領域だといえるでしょう。

トラブルの原因究明・復旧・修正

エスカレーションを受けたシステム保守担当は、クライアントと連携しながら障害・トラブルの原因究明・復旧・修正を実施します。原因究明のカギになるのは、システム・アプリケーションのログや定期運用の記録。

不具合の範囲や発生日時、そこにいたる経緯を総合しながら復旧方法を策定し、クライアントの了解が得られた時点で作業を開始するのが一般的な流れ。ここでも、システム運用・システム保守の連携が重要であることがわかります。

システムアップデート・機能改善・拡張

障害・トラブル発生時は復旧が最優先されるため、根本的な不具合の解消にはならない場合もあります。こうしたケースで、システムの改善方法を策定し、クライアントに提案したうえで改修作業を実施するのもシステム保守の業務です。大掛かりなシステム改修・機能追加にはならない場合がほとんどですが、システムやミドルウェアのアップデートなどは、保守によって定期的に実施されます。

システム運用保守の依頼先は?

業務内容が多岐に渡るシステム運用保守ですが、24時間365日の稼働が求められる近年のITシステムでは、これらを自社内で賄うのは現実的ではありません。上述したように、運用スタッフだけでも6名を確保する必要があり、チーム全員をインフラエンジニアで構成すれば人件費が膨れ上がってしまうからです。

監視自動化とあわせ、外部事業者にシステム運用保守をアウトソーシングし、コストダウンを図る企業がほとんどです。

それでは、システム運用保守はどこに依頼すればいいのか?選択肢としては「システム開発会社」または、運用保守を専門にする「MSP(マネージドサービスプロバイダ)」が考えられます。

システム開発会社に運用保守も依頼する

自社システムの開発・構築を依頼したシステム開発会社に、システム運用保守も継続して依頼するパターンです。一般的なシステム開発会社は、開発チーム、運用・保守チームにエンジニアを分散させ、どちらにも対応できる体制が整えられていることがほとんど。

自社システムの開発に携わったシステム開発会社なら、安定的に稼働させるための運用設計も最適化できるでしょう。場合によっては、開発を担当したシステムエンジニアが運用保守も担当してくれるケースもあります。

MSP(マネージドサービスプロバイダ)に運用保守を依頼する

近年、システム運用保守の依頼先として増加傾向にあるのが、運用・保守を専門にした「MSP(マネージドサービスプロバイダ)」です。専門の事業者として、幅広い業種のさまざまなシステムを監視・運用・保守できるノウハウを持つ企業が多く、ニーズに応じたサービスを自在にチョイスできる場合が多いのもメリット。

たとえば、社内エンジニアが在籍している企業であれば、システム監視とエスカレーションだけを依頼するなども可能。必要なサービスだけに絞れば、システム運用保守コストを最適化できるでしょう。

システム運用保守は依頼先選びが重要

システム開発会社、MSP、どちらにシステム運用保守をアウトソーシングするにしても、依頼先選びが非常に重要です。なぜなら、システム運用保守契約は1年単位などの長期が基本となるため、中途での契約解除が難しいこと、また準委任契約となる場合がほとんどだから。依頼先を間違えないためにも、システム運用保守契約の基本を理解しておくことが重要です。

システム運用保守契約はほとんどが準委任契約

システム開発もシステム運用保守も、同じ「業務委託」だと考えている方は少なくありませんが、両者には明確な違いがあります。システム開発が「請負契約」であるのに対し、システム運用保守は「準委任契約」であることがほとんど。成果物が存在する請負契約と、存在しない準委任契約では内容が大きく異なるのです。

たとえば請負契約では、成果物である「システム」に不具合・不備があった場合、業務を請け負った側に修正、あるいは損害に対する賠償責任が生じます。一方の準委任契約では、もともと成果物がないため「役務」を提供するのが基本。役務をしっかりと果たしていると認められれば、賠償責任は問えません。

つまり、システム運用保守契約では、万一の賠償責任を問えないうえ、役務が果たされていると感じられなくても中途解約が難しいという一面があります。こうした事態に陥ってしまわないためにも、依頼先選びが非常に重要なのです。

システム運用保守契約のポイント

ただし、役務の提供であるシステム運用保守の依頼先は、実績などでの判断が難しいのも事実。キチンと役務を果たしてくれる事業者なのかどうかの判断は、契約交渉の際に見極めていくことが重要です。気を付けておくべきいくつかのポイントを簡単に紹介しておきましょう。

システム運用保守の対象範囲を明確にする

ITシステムはソフトウェア・ハードウェアで構成される複雑なものであるうえ、事業者によってシステム運用・システム保守の切り分けも異なります。依頼側と受託側の認識が異なれば、後々のトラブルにつながってしまうでしょう。これを避けるには、どこまでの範囲のシステム運用保守を依頼するのか?対象を明確にしておくことが重要です。

漠然とシステム全体を依頼するのではなく、ソフトウェアならアプリケーションだけなのか?ミドルウェアやOSも含むのか?ハードウェアはネットワークも含むのか?など、オプションも含めて依頼する対象範囲を明確にしておく必要があります。連携する他システムは含むのか?バージョンアップ後の対応はどうするか?なども決めておくべきでしょう。

システム運用保守の対象業務を明確にする

システム運用保守の業務は、運用設計からシステム改善まで多岐に渡ります。漠然と運用・保守を依頼しただけでは、あとから思わぬ追加費用を請求されることも考えられます。こうした前提条件の食い違いを避けるには、どのような業務を依頼するのか、システム運用保守の対象業務を明確にしておくことが肝心です。

システム運用保守費用の算出方法

一般的に、システム運用保守の費用は「月額定額制」だと思われがちですが、そうとも限りません。人員や工数の単価を元に都度費用を算出する場合もあれば、インスタンス(事象)ごとの単価が決められている場合もあり、時間外は追加料金が必要な場合もあります。

ケースごとにシミュレーションしてもらいながら、どのパターンが自社にマッチしているのかを検討しておく必要があるでしょう。

また、算出された費用が「適正な範囲に収まっているのか?」も見極めるべきです。一般的には、開発コストの約15%程度が、システム運用保守の年額として適正だといわれています。費用だけを判断基準にするのはおすすめできませんが、判断の基準として覚えておきたい数字です。

契約期間・自動更新の条項

上述したように、システム運用保守の契約期間は比較的長期であるのが一般的。契約の自動更新などの条項が盛り込まれていることも多く、ベンダーの変更は意外に簡単ではありません。

しかし、発注側としては運用・保守の品質が低ければ、ベンダー変更を検討したくなるのが当然。しっかりと契約内容を確認し、自社の不利益にならないように特例などを設けるよう働きかけるのがおすすめです。

たとえば、満了の2か月前に申し出た場合は、契約を終了できる。契約更新時に両者の話し合いによって費用・内容を見直せる。などの条文を追加で盛り込むのが有効です。

まとめ

システム保守の重要性や具体的な作業内容、運用との違い・関係性など、システム保守の基本を解説するとともに、システム運用保守契約を結ぶ際のポイントも紹介してきました。開発した自社システムを最大限活用していくためにも、システム運用保守が欠かせない重要な業務であることが理解できたのではないでしょうか?自社でまかなうのが現実的ではないシステム運用保守は、優良な依頼先を選定するのがポイント。

しかし、多種多様なシステム開発会社が存在するなか、依頼の候補先を選ぶことすら迷ってしまうことがあるかもしれません。「比較ビズ」なら、必要事項を入力する2分程度の手間で、優良なシステム開発会社をスピーディーに探せます。複数の会社に無料で相談できるのもポイント。システム開発会社の選定に迷うようなことがあれば、是非利用してみてください。

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