オフショア開発とは?メリットと課題・成功に導くポイントを解説!

更新日:2021年04月15日 発注カテゴリ: Webシステム開発
オフショア開発とは?メリットと課題・成功に導くポイントを解説!

オフショア開発とはなにか?オフショア開発の活用でどんなメリットが得られるのか?システム開発の外部委託先を検討中の企業IT担当者であれば、「開発コストの抑えられる」オフショア開発に興味を持っているのではないでしょうか?しかし、オフショア開発の活用には大きなメリットがある反面、いくつかの課題・リスクがあるのも事実。身近な手法となりつつあるオフショア開発を活用し、メリットを最大化するには、概要・特徴をしっかり把握しておくことが肝心です。そこで本記事では、解決すべき課題や今後の動向も含めた、オフショア開発の基本・メリットを徹底解説!オフショア開発を成功に導くためのポイントも紹介していきます。

オフショア開発とは?目的は?

オフショア開発とは、日本よりもITエンジニアの人件費が安い海外企業や日系子会社などに、システム・ソフトウェア開発の一部、またはすべてを業務委託する開発方法のこと。

「オフショア(Offshore)」には「沖合」あるいは、それが転じた「海外展開」という意味がありますが、日本におけるオフショア開発(Offshore Development)は、主にアジア各国への開発業務委託を指しているのが特徴です。

2000年代後半頃から活用されるようになったオフショア開発は、システム開発コストを抑えるため、IT大国かつ人件費の安いインドに進出したのがはじまりだといわれています。つまり、オフショア開発の目的は「ITエンジニアの人件費を抑えて開発コストを削減する」ことだといえるでしょう。

オフショア開発はどのように活用される?

オフショア開発でアウトソーシングされる業務は、業務システム、Webアプリケーション・サービス、モバイルアプリなどのシステム・ソフトウェア開発から、システム運用・保守業務まで実にさまざま。近年ではAI、VR、IoTなどの最新技術を駆使するシステムでも、オフショア開発が活用される場合が少なくありません。

こうしたオフショア開発サービスを提供する企業は、大きく3パターンに分類できます。ひとつは、日本企業が現地法人を立ち上げて海外拠点からサービスを提供するパターン。もうひとつは、日本企業が現地のIT企業と提携してサービスを提供するパターン。最後に、現地のIT企業が日本に進出するパターンです。

もっとも多いのは海外IT企業との提携ですが、海外IT企業が日本に拠点を構えるパターンが増えているのも近年の傾向です。

オフショア開発の委託先国は?

開発コストの削減が最大の目的であるオフショア開発では、人材の豊富なIT大国、かつ人件費の抑えられる国に開発業務を委託するのが基本。具体的には、日系企業が進出しやすい「中国」「ベトナム」「インド」「フィリピン」にオフショア開発拠点が多いといわれています。

近年では「タイ」「インドネシア」などのほか、「ミャンマー」「モンゴル」などでオフショア開発拠点が増加する傾向にありますが、2021年現在、もっとも注目が高まっているといえるのが「ベトナム」です。

経済成長の著しいベトナムは、ITエンジニアの単価も高騰する傾向にありますが、それでも人件費は日本人の約半分程度。日本と近い国民性を持つこと、親日であることもベトナムの人気が高い理由です。

オフショア開発に向いている案件とは?

オフショア開発の目的は「システム開発コストの削減」ですが、これを実現するためには、開発費用の8割を占めるといわれる「人件費」を削減するのがもっとも効果的。つまり、オフショア開発は、コストメリットを最大化できる「多数のエンジニアが必要な大規模プロジェクト案件」が向いているといえるでしょう。

逆に、小規模プロジェクト案件でオフショア開発を活用しても、思ったようなコストメリットを得られない場合があります。これは、日本と現地をつなぐ役割を果たす「ブリッジSE」の存在が、オフショア開発では必要不可欠だから。コミュニケーションコストの高いオフショア開発は、小規模プロジェクト案件には向いていないのです。

オフショア開発のメリット

オフショア開発の基本・概要が理解できたところで、オフショア開発を活用することによって具体的にどのようなメリットが得られるのか?簡単に解説していきましょう。

開発コストの削減

オフショア開発を活用する最大のメリットは、最大の目的でもある「システム開発コストの削減」です。委託先国の給与事情にもよりますが、日本の約半分程度であるベトナムをはじめ、オフショア開発では日本よりも人件費を抑えられるため、開発コストの「大幅な」削減が可能です。

システム開発だけでなく、コールセンター、データ入力、画像・動画加工などの業務も、これらの国への「オフショアリング」が進められています。オフショアを活用することで得られるコストメリットが、いかに大きいかを端的に表している事例だといえるでしょう。

優秀なITエンジニアの確保

ベトナムやインドをはじめ、オフショア開発拠点のある多くの国では、国策としてIT人材の育成に力を入れているのが特徴。ほかの職種よりも収入が高いこともあり、優秀な人材がITエンジニアを目指す状況も生まれています。このため、オフショア開発では「優秀なITエンジニア」を確保しやすいというメリットが得られます。

一方、少子高齢化の影響が色濃い日本では、年々増加するシステム開発の需要に、ITエンジニアの供給が追い付かない状況に陥っています。ジリジリと高騰する人件費もさることながら、なによりも日本では優秀なITエンジニアを確保すること自体が難しくなっているのです。

中長期を見据えたラボ型開発

オフショア開発には、プロジェクトごとに開発案件を委託する一般的な「受託開発」のほかに、一定期間、開発チームをキープできる「ラボ型開発」を選べる場合がほとんど。人件費を抑えられるオフショア開発なら、ラボ型開発を採用することで、専用チームを中長期に渡ってキープできるメリットが得られます。

たとえば、Webサービス・アプリケーション開発では、ユーザーの利便性を高めるためにも継続した開発は必須。しかし、追加開発のたびにチームを結成していたのではスピーディーな対応ができないばかりか、優秀な人材を確保することも困難です。ラボ型オフショア開発ならば、専用開発チームを中長期キープしても「コスト削減」「スピーディーな開発」を実現できます。

日本でオフショア開発の活用が進んでいる?

さまざまなメリットの得られるオフショア開発は、近年、日本における活用が一層加速している状況です。情報処理推進機構(IPA)の調べによれば、日本企業の約45.6%、およそ半数の日本企業がオフショア開発を活用していると見られています。

これは「開発コストの削減」「優秀なIT人材の確保」といった理由のほかに、オフショア開発を活用しやい環境が整ったことが挙げられます。インターネットの整備、オフショア開発国の技術進化、開発手法の成熟化など要因はさまざまですが、大企業のみのものであったオフショア開発は、いまや中小企業が利用できる状況になっています。

変化しつつあるオフショア開発の動向

ただし、世界情勢に大きな影響を受けるオフショア開発は、そのあり方や動向が日々変化しているのも事実。オフショア開発をうまく活用するためにも、現状を含めた今後の動向を注視しておくことが重要です。

開発コスト削減効果は薄れつつある

オフショア開発最大のメリットであり目的でもある「開発コストの削減」効果は、2017年頃を境に、やや薄れつつあるのが現状です。これは、OECD加盟国でも生産性が最低レベルである日本に比べ、オフショア開発の委託先であるアジア各国の経済成長が著しいからです。

たとえば、ベトナムのITエンジニアの場合、現在の単価は日本の約半分程度ですが、賃金の上昇率は日本を上回っています。これは中国やインドでも同じ状況であり、オフショア開発の委託先として「ミャンマー」「モンゴル」などが注目される要因にもなっています。

オフショア開発の重点は「開発コストの削減」から「優秀なIT人材の確保」へと、シフトしつつあるといえるでしょう。

ニーズが多様化するオフショア開発

メリットや目的、環境が変化すれば、当然、オフショア開発へのニーズも多様化していきます。上述したラボ型開発など、日本では難しい開発手法をオフショアに求める傾向が強まっているほか、海外の優秀なITエンジニアを直接雇用する「越境採用」へのニーズも高まっています。そういった意味では、一般的な概念としてのオフショア開発とは別に、幅広い意味でのオフショア開発の活用が進んでいくのかもしれません。

オフショア開発における課題・リスクとは?

もちろん、オフショア開発はメリットばかりではありません。冒頭でも触れたように、いくつかの解決すべき課題・リスクがあるのも事実。オフショア開発へのニーズが多様化しても、それは変わりません。オフショア開発の活用メリットを最大化するためにも、課題・リスクを知っておくことは重要です。

日本との時差

アジア各国が委託先のオフショア開発は、小さいとはいえ時差があります。急な仕様変更や問題点への対応などに迅速に対応できない、あるいは対応が遅れてしまうリスクが少なからず存在するといえるでしょう。

こうした課題の解決方法として、現地の勤務時間をズラして対応する開発会社も少なくありませんが、3時間半の時差があるインドの場合は対応が難しいのも事実。ベトナムが注目されている理由のひとつに、2時間という時差の少なさも挙げられます。

言葉・文化の違いによるミスコミュニケーション

言葉・文化の違いに起因するミスコミュニケーションが発生しやすいのも、オフショア開発の大きな課題。オフショア開発では、日本と現地をつなぐ役割を果たす「ブリッジSE」が重要な存在であるのはこのため。ブリッジSEが言語だけでなく、考え方や習慣などの文化の違いも理解しているかどうかが、オフショア開発の成功のカギを握っているといえるでしょう。

そういった意味でも、継続的な関係性を築ける「ラボ型開発」への注目が高まっています。中長期に渡ってパートナーシップを結ぶため、相互理解が深まってミスコミュニケーションを防ぐ効果が得られるからです。

商習慣の違い・進捗管理

文化の違いにも共通する点ですが、商習慣が異なるオフショア開発では進捗管理が難しいという側面もあります。具体的には、遅れを取り戻すために努力する、といった日本では当たり前の習慣がないことによって納期遅れが生じる可能性が考えられます。コミュニケーションに時間がかかりがちなため、計画どおりに進まない場合もあるようです。

為替リスク・政治要因リスク

円安が進めば、現地通貨で受け取る海外人材への報酬額は相対的に高くなります。つまり、貨幣価値が変動しない国内と違い、オフショア開発には為替変動による「開発コストの変動」というリスクが伴います。まとまった金額になりがちな開発費用の場合、為替による金額の変動幅は小さくないといえるでしょう。

また、オフショア開発の委託国によっては、業務の遂行自体が難しくなるほどの政治要因リスクを抱えている場合もあります。たとえば、今後の委託先として注目されていたミャンマーでは、2021年にクーデターが勃発しました。こればかりは予測が難しい点でもありますが、オフショア開発では委託先国の政治情勢が安定しているかどうかも重要なポイントです。

オフショア開発の方法論は確立されつつある

課題・リスクの少なくないオフショア開発は、想定していたよりもコストメリットが得られなかった、納期が大幅に遅れた、計画していたものと出来上がりが異なるなどの失敗事例も少なくありませんでした。しかし、オフショア開発という言葉が定着してから、すでに10年以上が経過していることを忘れてはなりません。

特に長年オフショア開発に取り組んできた開発会社であれば、メリット・課題・リスクを把握したうえで、価値を提供できるような方法論が確立されつつあります。日本企業の半数が利用するなど、オフショア開発が非常に身近な開発手法として定着しているのが、なによりもの証明だといえるでしょう。

オフショア開発を成功に導くポイント!

とはいえ、開発会社に任せきりにしていたのでは、オフショア開発を成功に導けません。開発業務を委託するクライアント企業側も、オフショア開発の特徴をしっかりと理解したうえで、プロジェクトを成功に導いていく努力が必要です。そのためのポイントを簡単に紹介しておきます。

オフショア開発を目的にしない

オフショア開発の目的は「開発コストの削減」ですが、状況・ニーズは変化しつつあるうえ、プロジェクトによる向き不向きもあります。コストメリットを得たいがためだけに、オフショア開発自体を目的にするのは失敗の原因です。

まずは、開発プロジェクトの目的・規模・概要・ゴールを明確にし、結果を最適化するにはどの方法を採用すべきなのかをしっかり検討することが重要。自社プロジェクトを完遂させるための方法のひとつがオフショア開発なのであって、オフショア開発するためにプロジェクトを立ち上げるのではありません。

ブリッジSEとの綿密なコミュニケーション

本文中で何度も触れましたが、オフショア開発のカギを握るのは、日本と現地をつなぐコミュニケーターであるブリッジSE(システムエンジニア)です。現地スタッフとのコミュニケーションが取りにくいオフショア開発では、ブリッジSEと綿密にコミュニケートすることが成功へのポイントだといえるでしょう。

また、ブリッジSEが優秀であればあるほど、成果物のクオリティも高まる傾向にあります。開発会社を選定する際にも、優秀なブリッジSEが在籍しているか?しっかりとこちらの意図を汲んでくれるコミュニケーション力を持っているか?などを判断基準にするのがおすすめです。

国民性・文化の近い委託先を選ぶ

コストを含めた総合的な判断が重要ではありますが、オフショア開発の委託先国は、できる限り国民性・文化・習慣などが日本と近い国を選定するのがおすすめです。これはオフショア開発に限らず、グローバル化が加速するビジネス全般でいわれていることでもあります。

考え方を含む国民性が似ていれば、言葉以外のコミュニケーションが取りやすくなり、文化・習慣が近ければ進捗管理もしやすくなります。委託国としてベトナムが注目されているのはこのため。ミャンマー・フィリピンなども仕事がはかどりやすいといわれています。

オフショア開発は開発会社選びが重要!

大手企業などであれば、自社のリソースを活かして独自のオフショア拠点を持つといったことも可能ですが、中小企業の場合はそうもいきません。必然的に、オフショア開発サービスを提供する日本の開発会社を頼ることになりますが、このステップは非常に重要です。

選定のポイントとなるのは「オフショア開発の豊富な実績を持っているか?」「過去の開発分野が自社プロジェクトにマッチしているか?」「優秀なブリッジSEが在籍しているか?」の3点が基本。ラボ型開発などを含む開発手法に柔軟に対応できるか?開発拠点はどこの国なのか?など、気になるポイントはすべて確認しておく必要があるでしょう。

まとめ

オフショア開発の基本・メリットから、現状・今後の動向、解決すべき課題・リスク、成功に導くためのポイントまで、本記事ではオフショア開発を網羅的に解説してきました。コストメリットはやや薄まりつつあるとはいえ、優秀なIT人材を確保しやすいオフショア開発には、まだまだ大きなメリットがあります。重要なのは、オフショア開発に付き物の課題・リスクを踏まえたうえで、しっかり価値を提供できる方法の確立された開発会社を選定することです。

しかし、オフショア開発を提供する開発会社は、拠点も提供パターンもさまざま。候補先を選ぶことすら迷ってしまうことがあるかもしれません。「比較ビズ」なら、必要事項を入力する2分程度の手間で、優良な開発会社をスピーディーに探せます。複数の会社に無料で相談できるのもポイント。開発会社の選定に迷うようなことがあれば、是非利用してみてください。

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