ICT(情報通信技術)とは?ITやIoTとの違いや技術の活用事例【IT用語】

更新日:2021年09月30日 発注カテゴリ: Webシステム開発
ICT(情報通信技術)とは?ITやIoTとの違いや技術の活用事例【IT用語】

ICT(情報通信技術)という用語を耳することが増えたけどなんのこと?ITとはなにが違うの?なんとなくは理解していてもICTの正確な意味がわからない、ITやIoTとの違いがわからないという方は多いはず。それもそのはず。比較的古くから使われてきた「IT」に対し、「ICT」や「IoT」は比較的最近になって使われるようになった用語だからです。しかし、ICTは近未来の社会を支えていくキーとなる技術。全体像を理解しておくことはだれにとっても重要です。そこで本記事では、ITやIoTとの違い、活用される分野や具体的な事例も含め、ICTの基本を徹底解説!なぜICTがキーテクノロジーなのか?内閣府の取り組み「Society 5.0」も紹介していきます。

ICT(情報通信技術)の意味とは

ICT(Information and Communication Technology)とは、日本語で「情報通信技術」の意味を持つ用語。文字通り情報通信の技術であるICTは、インターネットをはじめとしたネットワークそのものから、それを活用したSNS・メール・チャットでのコミュニケーション、ネット検索・ネット通販などのサービス・技術、それを提供する企業・組織までも含めた非常に幅広い意味で使われる用語です。

これらの通信(コミュニケーション)は、4G / 5Gに代表される移動通信網、光回線に代表されるインターネット網に接続されたデバイス同士が、デジタルデータをやり取りすることで成立するのが特徴。つまり、デジタルデータのコミュニケーションに関わる技術全般を総称する用語が「ICT」なのだといえるでしょう。

ICTとIT・IoTの違いは?

ICTは、これまで日本で頻繁に使われてきた「IT」を置き換える形で、近年使われるようになった用語です。では「ICT = IT」なのか?また、ICT同様、近年耳にすることの多くなった用語「IoT」は、ICTやITとなにが違うのか?混乱しがちなそれぞれの用語の意味、ICTとの違いを簡単に解説していきます。

ICTとITの違い

IT(Information Technology)とは、日本語で「情報技術」の意味を持つ用語。ICTへ置き換えられることが多くなった用語であることから、ほぼ同じ意味を持つと思われがちですが、一般的にはソフトウェア・ハードウェア・インフラなどの「情報を処理する技術そのもの」を意味するのが「IT」だと認識されています。

具体的には、PC・モバイルデバイス、アプリケーションなどでデジタルデータを処理する技術が「IT」です。

  意味 具体例
IT 情報を処理する技術 PC・モバイルデバイス、アプリケーションなど
ICT ITを活用してコミュニケートする技術全般 SNS・メール・チャット、ネット検索、ネットワークなど

スタンドアロンのソフトウェアなど一部の例外はありますが、ITを活用したソフトウェア・ハードウェアは、ほぼ「ICT」に該当します。つまり、ITはICTという幅広い用語の一部を表す用語だといってもいいかもしれません。

ICTとIoTの違い

IoT(Internet of Things)とは、日本語で「モノのインターネット」の意味を持つ用語です。IoTにおける「モノ」とは、これまでインターネットに接続されることのなかったテレビ・エアコン・冷蔵庫をはじめとする家電、自動車、産業ロボットなどのこと。

これらのモノをインターネットに接続し、データの送受信による遠隔操作、機器の制御などを実現する技術全般を「IoT」と呼びます。

  意味 具体例
IoT モノがインターネットにつながる技術 スマート家電・自動運転など、モノに搭載される機器をIoT機器と呼ぶ
ICT ITを活用してコミュニケートする技術全般 SNS・メール・チャット、ネット検索、ネットワークなど

IoTでは、インターネットに接続されたモノ同士が通信することで、人間の介在しない「M2M(機械と機械)」の実現も可能。デジタルデータでのコミュニケーションが基本となるため、IoTは「ICT」の一部に含まれる用語だともいえます。

ICTに対するIT・IoTの位置付け

ここまでの解説でもおわかりのように、ICTはIT・IoTも含む非常に広範な概念・意味を持つ用語です。一方、IoTはITを活用した「モノの通信技術」であることも理解できるでしょう。これらの関係性・位置付けをわかりやすく図式化すると以下のようになります。

限定的な意味合いのある「IT」が「ICT」と非常に近い関係性を持つことがわかります。このため世界的にはICTが使われることが多く、それに従って日本でもICTが使われる場面が増えつつあります。

なぜITではなくICTなのか?

それでは、なぜITではなく「ICT」が使われるようになったのか?それは、情報技術の進化、インターネットをはじめとした通信網の整備・高速化の歴史が関連しているといえるでしょう。

1980年代には人々がパーソナルコンピューター(PC)を入手しやすい状況が整いつつありましたが、アナログ回線が主流であった当時、PC同士の通信・コミュニケーションは限定的であったのが現実。当然、PCの活用方法もスタンドアロン中心だったといえます。

しかし、通信自由化とともにインフラの整備・デジタル化、インターネットの高速化が進むと、ITのハードウェア・サービスは通信を前提としたものに進化。スマートフォンの爆発的な普及を経て、ITにコミュニケーションが必須の時代が到来しました。

さらに技術の進化がもたらしたハードウェアの小型化は、IoTの概念をも現実のものとし、それらを含むより幅広い社会状況を指すのに「ICT」という用語がふさわしくなったのです。

ICTの技術は幅広い分野で活用されている

それを象徴するかのように、ICTの技術はすでに幅広い分野で活用されています。ICTという用語からは、複雑な業務システムや管理システムなどを思い浮かべがちですが、私たちの生活に密着する意外な分野でもICTの技術は活用されています。以下からは、その代表的ともいえる例を簡単に紹介していきましょう。

学校・教育分野

2023年度に予定されていた小中学生1人1台の端末整備が前倒しで実施されるなど、2021年は「教育のICT元年」になるといわれています。2020年以降の状況で、欧米の学校がスムーズにオンライン授業に移行する一方、日本の現場は大きく混乱しました。

このことからも、政府にとって学校・教育分野のICT化は喫緊の課題であるのは明白。教科書・資料の電子化、オンライン授業の実現、動画の活用、タブレットによる課題提出などが進められています。

学校だけではなく、企業・組織の人材育成・教育にもICTの技術は活用されています。eラーニングはその代表ともいえる存在ですが、学校同様、資料データ化による共有・活用、動画コンテンツの活用なども浸透が進んでいるといえるでしょう。

医療・介護分野

医療・介護もICT化が進められている分野のひとつ。カルテの電子化、マイナンバーを活用したスマート診療など、医療分野で一部が実現しているほか、高齢者の見守りにICTの技術が活用されるなど、少子高齢化の進行とともに人手不足が深刻化する業界を支える技術として定着しつつあります。

ICTの技術進化に今後の期待が膨らんでいるのも医療・介護分野の特徴。通院できない患者を遠隔地から診療するオンライン診療、首都圏と離島を結んだオンライン診療、服薬指導、ロボットも活用したオンライン手術などの実現が期待されています。

建設・建築分野

人手不足が深刻化する建設・建築分野も、ICTの技術を活用することで活路を見出そうとしている分野のひとつです。調査・設計・測量・検査といった領域でICTが活用されているのはもちろん、現場スタッフの不足しがちな施行面でもICTの技術が活用されはじめています。

たとえば、大手ゼネコンのなかには、ロボットと人間が連携して工事を進められる仕組みを導入した会社も。成形の難しい造形物を3Dプリンターで製作する、より正確な測量・図面を制作するためドローン空撮を利用するなど、今後もっともICT活用が活発化する分野だともいわれています。

工場・製造業分野

医療・介護、建設・建築分野とはやや異なりますが、工程を効率化してコスト最適化・競争力向上にICTの技術を活用しているのが工場・製造業分野です。この分野では、各種センサーの搭載されたIoT機器をネットワークに接続し、産業ロボットと連携させることによって生産の自動化・管理の自動化を狙っていることが特徴。

産業ロボットのメンテナンス時期を正確に把握するため、IoT機器でさまざまな角度から負荷を記録する、あるいは、ビーコンと受信機を連携させ、従業員を危険エリアに近づかないようアラートを発信するなど、効率化だけではない領域にもICTを活用。上述した、IoTによるM2Mが効果的に利用されている分野だといえるでしょう。

テレワーク・働き方分野

あまり意識することはないかもしれませんが、政府主導で進められる働き方改革の実現、それに伴う業務効率化、生産性向上に向け、ICTの技術はフル活用されています。

グループウェア・ビジネスチャットによるコミュニケーションはもちろん、スマートフォンを活用した勤怠管理、クラウドを活用した業務システム・アプリケーションなどなど、もはやICTがなければ業務が成立しないといっても過言ではありません。

なかなか浸透しなかったテレワークも2020年以降の状況で定着し、その影響によるオンライン会議なども一般化。これまで対面が基本だと思われていた営業も、オンラインに移行する企業・組織が増えています。仮想化技術、VPNなどの技術進化も、働き方分野におけるICT化に大きく貢献しています。

防災分野

地震の多い日本では、近年自然災害による被害が拡大する傾向にありますが、対象となる地域住民にいち早く情報を伝え、防災に役立てるためにもICTの技術は活用されています。具体的には、GPSを活用したG空間情報、そこで得た情報を共有するためのLアラートなどのシステムが整備されつつあり、地域を特定したピンポイントの防災に役立てています。

公共の取り組みのほかにも、企業・組織が独自で安否確認できるシステムをICTで構築するケースも。国内外の出張時にも安否確認できるサービスも存在します。

インバウンド・地域活性化分野

外国人観光客のインバウンド需要を含め、地域活性化への取り組みとしてICTの技術が活用されています。外国人が無料で利用できるWi-Fiサービスを整備する、自治体が観光スポットを簡単に探せるモバイルアプリを配布するなどのほか、言葉のわからない外国人にも魅力を伝えるため、動画マーケティングを展開する自治体も。

都市圏への人口集中によって、地方経済の衰退を防ぐ地方創世の意味でICTが活用されるケースも少なくありません。テレワークが定着しつつある現状を踏まえ、サテライトオフィスを設置して環境を整え、地元への誘致を図る自治体が増えています。

ICTの具体的な活用事例

ICTは、民間企業が業務効率化を推進するために導入するものと考える方が多いかもしれませんが、私たちの暮らしを便利にするためのさまざまな分野で活用されており、ときには政府や地方自治体が主体となるケースも少なくありません。

そんなICTを具体的にイメージしてもらうためにも、以下から民間企業、および民間企業と自治体による、ICTの活用事例をいくつか紹介していきます。

ヤンマー株式会社

農機・発動機の大手メーカー「ヤンマー株式会社」は、滋賀県米原市に次世代施設園芸システム確立に向けたテストベッド「IoT Smart Greenhouse」を設置、地域農業の活性化に向けて運用を開始しました。

これは、総務省から採択・助成金を受けたテストベッド共用事業の一環。AI / IoTを併用し、ICTの技術を活用した農業ソリューションの提供に向けて、技術開発が継続されていく計画です。

参考:ヤンマー株式会社プレスリリース
https://www.yanmar.com/jp/news/2017/10/10/34832.html

農的空間(グリーンハウス)内にセンサーを内蔵したIoT機器、制御用のエッジコンピューター、空調を含む栽培システムを備え、クラウドに集約されたデータをAIで分析する仕組み。収集したデータを収穫時期・収穫量の予測に活かすだけでなく、将来的にハウス、およびその周辺の農作物の育成状況をクラウド管理することが期待されています。

株式会社ウェルモ

介護福祉・児童支援などの事業を展開する「株式会社ウェルモ」は、福岡県福岡市と連携して「介護事業者」「行政」「ケアマネージャー・ソーシャルワーカー」をつなぎ、地域ケア情報を可視化するICTサービス「MILMO net(ミルモネット)」を構築しました。

発端は福岡市内にある2,100以上の介護施設がICT化されておらず、施設見学するまで実態がわからなかったから。

参考元:https://welmo.co.jp/service/milmo-net

各介護事業所の詳細情報、福岡市の障害福祉情報などのデータをクラウド環境のプラットフォームに構築。タブレットでいつでも情報にアクセスできる環境が整えられ、ケアマネージャーや家族の負担を大幅に軽減できたのです。現在では福岡市以外にも、札幌市、横浜市、東京・大阪の一部地区でもサービスを無償で提供しています。

シタテル株式会社

熊本県熊本市に本社を構える「シタテル株式会社」は、全国の縫製工場と衣服を生産したい個人・法人をインターネットでつなぐ、ICTを活用した衣服生産プラットフォームを構築。これは、地域IoT実装推進事業として採択され、補助金を得て実行に移されたプログラムです。

参考元:https://sitateru.com

生地・資材の提案、縫製工場の選定、検品など、必要な業務を任せられる基幹サービス「sitateru」を中心に、生産プロセスを管理できる「sitateru CLOUD 生産支援」、受注生産一体型ECパッケージ「sitateru CLOUD 販売支援」、ユニフォームを簡単にコーディネートできる「sitateru CSTM」をラインナップ。

2014年に5,000万円だった市場流通総額が、2017年には約30億円になるなど、同社の事業は急成長を遂げています。

ICTは「Society 5.0」のキーテクノロジー

さまざまな分野での活用が進むとはいえ、日本におけるICTの活用は、先進国のなかでも一歩遅れをとっているのが現実です。地域IoT実装推進事業などの名目で、政府が積極的に補助金・助成金を供出しているのはこのため。

また、政府がICTを推進するもうひとつの理由として挙げられるのは、内閣府が提唱する近未来の社会のあるべき姿「Society 5.0」のキーテクノロジーとなるのが「ICT」だからです。

内閣府の提唱する「Society 5.0」とは?

Society 5.0とは、第5期科学技術計画において、日本が目指すべき未来社会の姿として内閣府が提唱した概念のこと。狩猟社会・農耕社会・工業社会・現代の情報社会といったSociety 1.0〜4.0を経て、サイバー空間とフィジカル空間の融合による「経済発展と社会的課題の解決を両立する」人間中心の社会を指します。

参考:内閣府ホームページ「Society 5.0」
https://www8.cao.go.jp/cstp/society5_0

Society 5.0が目指す社会

Society 5.0で目指されている社会は、これまで共有されることのなかった、さまざまな知識・情報を共有することで新しい価値を生み出し、年齢や障害による労働・行動の制限、少子高齢化、地方の過疎化、貧富の格差などを克服すること。

そのために重要視されているのが、すべての人とモノがつながるIoT、AI、ビッグデータを駆使したDX(デジタルトランスフォーメーション)。そのキーテクノロジーは、いうまでもなく「ICT」なのです。

まとめ

本記事では、ITやIoTとの違い、活用される分野や具体的な事例も含め、ICTの基本を分かりやすく解説してきました。本文内でも解説したように、Society 5.0を実現する日本社会を目指し、政府が主導する形でICT化は急ピッチで進められています。好むと好まざるとにかかわらず、ICT化への順応はだれにとっても必須。時代に取り残されないためにも、できるところからICT化を進めておくことが得策です。

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