アジャイル開発とは?メリット・デメリット・特徴・開発手法の種類を解説!

更新日:2021年04月05日 発注カテゴリ: Webシステム開発
アジャイル開発とは?メリット・デメリット・特徴・開発手法の種類を解説!

アジャイル開発とはなにか?システム開発にアジャイルモデルを採用するメリットは?システム開発を任された企業担当者の方なら知りたいかもしれません。なぜなら、従来の開発手法よりもリリースまでの期間を短縮できるアジャイル開発は、近年大きな注目を集めているから。しかしシステム開発プロジェクトなら、なんでもアジャイル開発がフィットする、というわけではありません。比較的新しい開発モデルのため、まだまだ日本に浸透しているとはいえないのも事実。そこで本記事では、複数の種類があるアジャイル開発の特徴・概要から、採用するメリット・デメリット、アジャイル開発にフィットするプロジェクトまでを徹底解説!アジャイル開発を成功に導くポイントも紹介していきます。

アジャイル開発というシステム開発モデル

一般的なシステム開発は、クライアントの個別ニーズを満たすためにオーダーメイドで開発されるのが基本。当然、企画から設計、開発、テストと、リリースされるまでには数多くの工程と長い開発期間が必要です。システムの規模が大きくなれば、リリースまでに半年から数年かかる場合も。しかしこれでは、移り変わりの激しい近年のビジネス環境に適合できません。高速開発(アジャイル=俊敏)が可能なアジャイル開発への注目が高まっているのはこのためだといえるでしょう。

システムを構築するための手法 =「開発モデル」には、いくつかの種類がありますが、アジャイル開発もその開発モデルのひとつです。従来の開発モデルと異なるアジャイル開発の特徴は、開発工程で変更・修正が発生することを前提にしていること。変更・修正に柔軟に対応できるよう、アジャイル開発ではシステムを機能ごとに細かく分割し、計画からリリースまでの工数を削減しつつ、小規模なPDCAサイクルを回していくのです。

アジャイル開発での工程・流れ

アジャイル開発という開発モデルの概念が公にされたのは2001年のこと。アメリカ、ユタ州に17名のエンジニアが集まり「アジャイルソフトウェア開発宣言」としてまとめられ「ソフトウェア開発とそれに基づく12の原則」が定義されました。

それでは、アジャイル開発では、どのような工程・流れを経てシステムを開発するのか?実は、アジャイル開発モデルにも考え方の異なるいくつかの手法があり、一概に工程・流れを定義付けるのは困難です。しかし、それぞれの手法には共通点があるのも事実。以下からは、一般的とされるアジャイル開発の具体的な工程・手法を簡単に紹介しておきましょう。

リリース計画の策定

アジャイル開発の特徴は、開発工程で発生するであろう変更・修正を前提にしていること。このため、アジャイル開発での最初のステップは、開発するシステム・ソフトウェアの概要となる、おおまかな仕様・要求を決めることから始まります。

このステップを「リリース計画の策定」といいますが、従来開発モデルの「要件定義」に代わるものだともいえます。異なるのは、ユーザーのニーズを仕様として細かく定義書に落とし込んでいくのではなく、ユーザーの意図・ニーズを理解したうえで、簡潔に仕様・要求を決めること。仕様を細かく決め込んでいなければ、変更・修正に柔軟に対応できるからです。

リリース計画の分割

リリース計画で策定されたシステムの仕様・要求は、機能ごとに分割され、重要度・優先順位の高さに応じて開発に着手する順番を決めていきます。アジャイル開発におけるこのステップを「リリース計画の分割」といいます。

大規模なプロジェクトでは、ユーザーニーズの大きさに従って、どのように計画を分割するかを検討する必要がありますが、ひとつの工程が完了したら次の工程へ、という概念はアジャイル開発にはありません。実際には、リリース計画の策定と同時に、仕様・要求に応じて計画を分割・割り振りしていく場合もあります。

イテレーションの実行・反復

リリース計画を分割する基準は、リリースまでにどのくらいの開発期間を要するのか?である場合がほとんど。通常は、計画・設計・開発・テスト・リリースまで、1週間〜4週間程度で実行できる機能・要素に分割されるケースが多いといえるでしょう。アジャイル開発では、こうした小規模な開発をひとつの単位として、システム全体が完成するまでPDCAサイクルを回していきます。このサイクルのことを、アジャイル開発では「イテレーション」と呼びます。

小さな機能を次々にリリースしながら完成を目指すアジャイル開発では、ユーザー(クライアント)の意見を反映した変更・修正を、次のイテレーションに簡単に反映させられることがポイント。企業担当者とシステム開発会社が連携し、方向性を修正しながら理想型に近づけていくことが可能です。

ウォーターフォール開発との違いは?

アジャイル開発と対比される開発モデルには、日本でもっとも採用されているウォーターフォール型開発モデルが挙げられます。ウォーターフォール開発でも要件定義、設計、開発、テスト、リリースといった手順・工程を踏むのは同じですが、アジャイル開発ともっとも異なるのは「要件定義の段階でプロジェクト全体の計画を決め込む」こと、大前提として「ひとつの工程が完了・検証できてから次の工程に進むこと」です。

システム完成までの道筋を決めてから開発に取りかかるウォーターフォール開発は、予算・スケジュールの管理をしやすいというメリットが。大規模なプロジェクトや要件が明確にされているプロジェクトに向いているといえるでしょう。一方、順番に工程をすすていくウォーターフォール開発はリリースまでに長い期間を要するデメリットが。前の工程に戻ることは想定されていないため、途中で変更・修正があると手戻りが発生する分コストが膨らみ、納期も遅れる可能性があります。

アジャイル開発モデルのメリット

それでは、ウォーターフォールと異なる特徴・手法を持つアジャイル開発を採用することで、どのようなメリットが得られるのか?アジャイル開発の特徴、ウォーターフォール開発との違いを踏まえ、簡単に解説していきましょう。

リリースまでの開発期間を短縮できる

要件定義でシステム全体の計画を立てるウォーターフォール開発は、設計・開発に取りかかるまでにも長い期間を要します。システム全体が完成し、テストしてからリリースするため、開発期間は非常に長くなる傾向があります。

おおまかな計画を策定して、すぐにイテレーション実行に取りかかるアジャイル開発ならば、リリースまでの開発期間を大幅に短縮できるメリットが得られます。アジャイル開発でもドキュメントは作成しますが、ウォーターフォール開発のように大量の文書を作る必要もありません。開発工数を減らすことで納期を短縮できるのも、アジャイル開発のメリットです。

仕様変更に柔軟に対応できる

変更・修正を前提とした開発モデルであるアジャイル開発は、開発途中での仕様変更に柔軟に対応できることが最大のメリット。小規模な開発サイクルを繰り返していく手法であるため、変更・修正の工数を少なくできるのもポイント。イテレーションを繰り返すなかで柔軟に対応できるメリットがあります。

最初にシステム全体の仕様を決定するウォーターフォール開発では、こうはいきません。開発段階で仕様変更が発生すれば、設計からやり直す必要が。変更がシステム全体に関連する要因であれば、すべてを見直す必要があるかもしれません。

理想のシステムを開発・構築しやすい

機能ごとに細かく開発・リリースを繰り返すアジャイル開発は、イテレーションサイクルのなかでユーザー(クライアント)の意見を反映しやすいのが特徴。都度、プロジェクトの方向性を修正しながら開発を進めていけるため、ユーザー(クライアント)が理想とするシステムを構築しやすいメリットが得られます。

一方、リリースが最終工程に位置付けられているウォーターフォール開発は、どんなに要件定義を詰めていても、システムが完成するまでプロジェクトの全貌がつかめません。理想とかけ離れたシステムが完成してしまった、といったケースも稀ではないのです。

アジャイル開発モデルのデメリット

もちろん、柔軟性を確保しながら高速開発できるアジャイル開発といえども、メリットばかりだというわけにはいきません。アジャイル開発に限ったことではありませんが、メリットはデメリットと表裏一体の関係性を持つ場合が多いといえるでしょう。

スケジュール・工程管理が困難になりがち

おおまかな仕様・要求を決めるだけで開発に着手するアジャイル開発は、柔軟性を確保しながら高速開発できるメリットの反面として、スケジュール・工程管理が困難になりがちなデメリットがあります。つまり、その場その場で対応する場当たり的なプロジェクトになる可能性があるのです。

こうした課題を解決するためには、プロジェクトをまとめていくPM(プロジェクトマネージャー)の存在が不可欠です。チームで情報共有するためのマネジメントツール活用も必須。アジャイル開発の経験が豊富で、ノウハウ・リソースを備えたシステム開発会社を、パートナーとして選定することが重要です。

開発の方向性がブレやすい

アジャイル開発には、ユーザー(クライアント)の意見・ニーズを開発に取り入れやすいメリットがありますが、変更・修正を加えすぎるあまり、当初の計画とはプロジェクトの方向性が大きくぶれてしまう危険性があります。方向性が見えなくなってしまえば、終着点が見えないまま延々と開発を継続してしまう可能性も。納期・開発コストが大きく膨らんでしまうことも考えられます。

アジャイル開発のメリットを活かせるプロジェクトは?

ここまでで、アジャイル開発の特徴やメリット・デメリット、ウォーターフォール開発との違いなどを解説してきました。それでは、アジャイル開発のメリットを活かせるのは、どのようなシステム開発プロジェクトなのか?ウォーターフォール開発との違いも踏まえながら解説していきます。

新規事業の立ち上げ

素早くスモールスタートさせ、顧客(ユーザー)の反応を見ながら成長させていく新規事業の立ち上げなどは、アジャイル開発にピッタリのシステム開発プロジェクトです。新たな事業のアイデアがあっても、立ち上げまでに時間がかかっていては、せっかくのアイデアも陳腐化してしまいかねません。柔軟性の高さを確保しながら高速開発できるアジャイル開発なら、素早く新規事業を立ち上げて改善していけます。

逆に、要件・仕様が確定しているプロジェクト、業務システムのリプレイスなどには、ウォーターフォール開発の方が向いています。スケジュール・工程管理が難しくなりがちなアジャイル開発は、大規模なプロジェクトにも向いているとはいえないでしょう。

Webアプリケーション・サービス・アプリ

そういった意味では、継続的な改善が求められるWebアプリケーション、サービス、アプリ開発ではアジャイル開発のメリットを存分に活かせるといえるでしょう。BtoC向けのWebサービスでは、クライアントの思惑とユーザーニーズが食い違うことは当たり前。こうした変更・修正に柔軟に対応するには、アジャイル開発が最適です。

アジャイル開発3つの手法

アジャイル開発には、考え方の異なるいくつかの手法があることを紹介しましたが、これは工程・手法が異なるというよりも、どのように「アジャイル開発を実現させるか?」という考え方の違いだといった方が的確です。企業担当者が細部まで把握する必要はありませんが、理解しておく個も重要。以下からは、代表的な手法を3つに絞って解説していきます。

スクラム

スクラムとは、プロジェクトを遂行するうえで「開発チームの連携」に重点を置いたアジャイル開発モデルです。チームで動くところがラグビーの「スクラム」を連想させることから名付けられ、アジャイル開発ではもっともポピュラーな開発モデルだといわれています。

「スクラムオーナー」「スクラムマスター」を中心とした開発チームを結成。クライアントが提示する順番にイテレーションを繰り返し、リリースごとにフィードバックを得るのがスクラムのスタイル。イテレーションのことをスクラムでは「スプリント」と呼びますが、開発チームはスプリント中に外部の指示を受付けないのが特徴。アジャイル開発に適した自律型開発チームを早期に形成できます。

エクストリームプログラミング(XP)

アジャイル開発のなかでも、仕様変更・要件追加への柔軟な対応に重点を置いた開発モデルが、エクストリームプログラミング(XP)です。このため、XPではクライアントである企業担当者もチームの一員として参加するのが特徴です。

計画段階で開発機能を決定する工程に参加するのはもちろん、リリース後のレビュー・改善案、イテレーション中のにも企業担当者が協働して間髪に参加します。スクラムのように固定した役割を設けないのもXPの特徴。全員参加・共有が開発チームの基本です。

ユーザー機能駆動開発(FDD)

スクラムやXPと比較して、もっともアジャイル(俊敏)の順位が低い開発モデルが、ユーザー機能駆動開発(FDD)です。どちらかといえば、アジャイル開発とウォーターフォール開発の中間的なモデルに属するのが、FDDの特徴だといえるでしょう。

FDDでは、イテレーションを開始する前にシステム全体のモデルを作成し、機能一覧にしたうえで分割計画を立案、イテレーションに移っていきます。スケジュール・工程のコントロールが難しいアジャイル開発のデメリットを踏まえ、弱点を打ち消していくことを重視した、アジャイル開発モデルだといえるかもしれません。

アジャイル開発を成功に導くポイント

メリット面の大きいアジャイル開発ではありますが、それと対になるデメリットがあるのも事実。アジャイル開発に最適なシステム開発プロジェクトであっても、漫然と構えているだけでは成功が望めないでしょう。それでは、アジャイル開発を成功に導くためには、どのようなことに気を付けておけばいいのか?ヒントとなるポイントを簡単に紹介していきます。

システム開発プロジェクトの目的明確化

アジャイル開発では、柔軟性・高速開発を両立させるため、仕様・要求をおおまかにしか決定しません。しかし、勘違いしてはならないのは、あくまでもおおまかにしておくのは仕様・要求であり、システム開発プロジェクトの目的を曖昧にしてはならないということです。

たとえば、ユーザーの動向・嗜好にあわせた変化の求められるWebサービスであっても、ターゲットや提供する機能を変更することはあっても、最終的な目的は変わらないはず。仕様・要求だけでなく、目的を曖昧なままにしていては、アジャイル開発のデメリット面が協調されることになってしまいます。

担当者も開発チームの一員

スクラム・XP・FDDなど、採用する開発モデルによって多少は異なりますが、アジャイル開発では企業担当者が開発チームの一員であることを忘れてはなりません。たとえば、スプリント中の開発チームには関与しないのがスクラム開発の特徴ではありますが、スプリントごとのレビュー・計画は企業担当者の仕事です。

小規模なPDCAサイクルを回して、理想のシステムに近づけられるというアジャイル開発のメリットは、企業担当者が積極的に開発チームに関与し、システムを常にブラッシュアップしていく意識を持つことが重要なのです。

まとめ

複数の種類があるアジャイル開発の特徴・概要から、採用するメリット・デメリット、アジャイル開発にフィットするプロジェクトまで、アジャイル開発の基本を網羅的に解説してきました。現代のビジネスシーンにフィットするアジャイル開発を採用したい、そう考える企業担当者の方は多いかもしれません。しかしそのためには、担当者がアジャイル開発の特徴を理解するのはもちろん、アジャイル開発の経験・ノウハウを豊富に持つシステム開発会社との協働が欠かせません。

ただし、浸透が進んでいるとはいえ、アジャイル型に対応できるシステム開発会社は、まだまだ多くないのが現実。アジャイル型に興味はあるものの、対応できるシステム開発会社をどのように探せばいいのか?悩んでいる企業担当者も少なくないかもしれません。「比較ビズ」なら、必要事項を入力する2分程度の手間で、優良なシステム開発会社をスピーディーに探せます。複数の会社に無料で相談できるのもポイント。システム開発会社の選定に迷うようなことがあれば、是非利用してみてください。

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