CTIとは?基本機能と導入するメリット・導入時の注意点を解説

株式会社C story maker
監修者
株式会社C story maker 代表取締役 萬関 良輔
最終更新日:2023年03月31日
CTIとは?基本機能と導入するメリット・導入時の注意点を解説
この記事で解決できるお悩み
  • CTIとは?
  • CTIを導入するメリットとは?
  • CTIを導入する際の注意点とは?

CTIとは、電話やFAXの通信技術とコンピューター技術を統合した仕組みのことです。CTIを導入すると、顧客から着信があった際に、顧客情報がパソコン上に表示されコミュニケ−ションが取りやすくなります。

当記事では、顧客満足度向上のためにCTIシステムの導入を検討している担当者に向けて、CTIの基本機能やメリットを紹介します。

記事を読み終わった頃には、CTIの概要が理解でき、導入に向けた検討ができるようになるでしょう。

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CTIとは?|電話・FAXとコンピューターを統合するシステム

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CTI(Computer Telephony Integration)とは、電話・FAXとコンピュータを統合するシステムのことで、さまざまなデータベースと連携します。CTIを導入する目的は、CRM(顧客情報管理システム)やSFA(営業支援システム)と連携し、業務の効率化・顧客満足度を向上させるためです。

CTIを導入すると、着信時に顧客と通話した履歴や訪問履歴がコンピューターの画面に表示され、円滑なコミュニケーション・サポートができます。

CTIの導入で得られる3つのメリット

CTIを導入して得られる3つのメリットは、以下のとおりです。

  1. 円滑なコミュニケーションで顧客満足度が向上する
  2. 顧客対応業務が効率化されコストが削減される
  3. マーケティングデータが蓄積される

1. 円滑なコミュニケーションで顧客満足度が向上する

CTIを導入すると、着信時に顧客の情報を確認できます。過去の購入履歴やクレーム内容・商談履歴などが画面に表示され、円滑にコミュニケーションが取れます。潜在顧客や見込み顧客などのグループ分けができるため、顧客に応じた対応が取れるでしょう。

自動音声が流れて顧客のニーズに合わせた担当者につなぐため、顧客がたらい回しになりません。電話が混みあっている場合、混みあっている旨を謝罪する自動音声メッセージを流し、顧客の不満を軽減できるでしょう。

2. 顧客対応業務が効率化されコストが削減される

顧客の情報が画面に表示されるため、電話を取った担当者が顧客の情報を改めて検索する必要がなく、顧客対応業務が効率化されます。1顧客あたりの対応時間が削減できるため、電話対応が少人数で対応でき、コストの削減につながります。

顧客情報がデータベースで共有されているため、テレワークで対応できる点もメリットといえるでしょう。

3. マーケティングデータが蓄積される

CTIシステムを通して顧客対応した情報は、録音して蓄積されます。音声データからテキストデータに変換することで、顧客との交渉履歴をマーケティングデータとして活用できるでしょう。

顧客との対応履歴からグループ分けし、重要顧客や見込み客からの着信をベテランの担当者につなげば、機会損失を防げます。

CTIを導入する際の注意点

CTIを導入する際の注意点は、以下のとおりです。

  • 応対業務における自社の課題を明確にする
  • 自社のシステムと連携できるか事前に確認する

応対業務における自社の課題を明確にする

応対業務における自社の課題が明確ではない場合、CTIを導入しても効果が発揮されません。

自社の課題を可視化し、CTIシステムの導入によって改善される業務を検証できるようにしましょう。自社の課題が可視化されると、課題の解決に適したCTIシステムの選定ができます。

自社のシステムと連携できるか事前に確認する

CTIシステムは、SFAやCRMと連携して顧客データベースを活用できます。自社で活用しているシステムとCTIシステムが連携できないと、導入後の効果が半減するでしょう。

CTIシステムを導入する前には、既存システムとの連携実績があるシステムの選定をします。

CTIの基本機能を紹介

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CTIの基本機能は、以下のとおりです。

  • ポップアップ機能
  • 録音・着信履歴機能
  • モニタリング機能
  • 電話制御機能
  • 自動音声返答(IVR)
  • レポート機能

ポップアップ機能

着信時、コンピューターに顧客情報を表示させる機能がポップアップ機能です。一目で顧客との対応履歴や顧客グループが確認できるため、スムーズな電話対応が可能になります。

録音・着信履歴機能

通話記録を録音して履歴表示できる機能です。過去のやり取りを検索し、発言内容の振り返りや交渉証跡として利用できます。通常の電話のように着信履歴を残し、顧客ごとや日時などの細かい条件で絞り込めます。

モニタリング機能

モニタリング機能とは、電話担当者が稼働している時間や顧客との通話内容を管理者がチェックできる機能です。

たとえば、1人の顧客との通話時間が長いときは何かしらのトラブルが起こっている可能性があります。管理者が電話の内容を確認し、適切な指示やアドバイスができます。

電話制御機能

電話制御機能とは、1名の応対担当者に対応が偏らないように着信を分散する機能です。顧客グループや商品によって、対応する担当者を振り分けることもできます。

自動音声返答(IVR)

電話が混みあっているときや対応時間外に、自動的に音声対応してくれる機能が自動音声返答(IVR)機能です。長時間呼び出し音が続くことを防ぎ、顧客の不満を軽減できます。

レポート機能

顧客との対応履歴や担当者の稼働状況を、後から確認できるのがレポート機能です。リソースの有効活用や、営業のマーケティングに利用できます。

CTIシステムの種類

ビジネス 歯車

CTIシステムの種類は、以下のとおりです。

  • クラウド型システム
  • オンプレミス型システム
  • インバウンド型システム
  • アウトバウンド型システム

CTIは、自社に合ったシステムを選ぶようにしましょう。

クラウド型システム

クラウド型のシステムは、自社でサーバーを構築する必要がなく、クラウドに用意されたCTIを利用できます。毎月の利用ライセンス数や利用量によって課金されます。そのため、小規模やトライアルから利用したい企業に適しているでしょう。

クラウド型は初期導入費を抑えることができ、利用するサービスを選択できるため、効率的にCTIシステムの導入が可能です。

オンプレミス型システム

オンプレミス型システムは、自社のサーバー内にCTIシステムを組み込みます。専用のシステムを組み込むため、導入コストと時間がかかります。

自社が利用しているCRMやSFAと連動させやすく、オリジナル機能の構築ができる点がメリットです。そのため、カスタマイズで独自性を出したい企業や大規模のコールセンター運営に適しているでしょう。

インバウンド型システム

インバウンド型システムは、コールセンターのように着信が多い業務に適したシステムです。

着信があった際に顧客情報を出し、円滑なコミュニケーションを実現させます。インバウンド型システムには、ポップアップ機能・電話制御機能が用意されています。

インバウンド型システムは、コールセンターの業務を効率化し顧客の満足度向上に役立ちます。

アウトバウンド型システム

アウトバウンド型システムは、インサイドセールスに適したCTIシステムです。CTIシステム内に登録された顧客の情報を確認しながら、効率よく電話でアプローチできるでしょう。

アウトバウンド型システムでは、顧客情報の確認画面から発信する機能や発信後に担当者につなぐ機能が用意されています。効率的に顧客とアポイントが取れ、見込み客を発掘したい営業が多い企業に適しています。

まとめ

CTIとは、電話・FAXの着信にあわせて顧客情報や営業情報と連携し、円滑なコミュニケーションと業務効率化を実現するシステムです。

CTIには、クラウド型とオンプレミス型、インバウンド型とアウトバウンド型があり、会社規模と業務内容にあった選択をしましょう。

「比較ビズ」は、CTIに詳しいシステム開発会社を比較して相談依頼ができます。CTIの導入や活用で悩むことがあれば、ぜひ参考にしてください。

監修者のコメント
株式会社C story maker
代表取締役 萬関 良輔

マーケティングコンサルティングとして、上場企業から地方中小企業まで延べ100社以上のご支援を経験。戦略設計から実行、人材育成まで会社において事業面を全てご支援範囲としている。WEBマーケティングにおいても、WEB広告及び制作関連も全て対応。過去実績:集客改善PJ(WEBマーケ改善率 110%〜160%)、マーケティング人材育成PJ(人材育成後、集客が2.5倍改善)

CTIの導入は、10年前から進んでいる技術でありテレマーケティング代行業者においては当たり前に入っているシステムの一つだと思います。最近では、インサイドセールス部隊を自社に配置することやサポート部隊を自社配置する企業も増えてきたことから、テレマーケティング代行業者だけではない所にもCTI導入が進んでいるのではないでしょうか。

CTIの導入において、重要な点は本記事に記載がある通りの他にも「クライアントに関わるどの地点までを管理するのか」という点を考える必要があります。 多種多様な企業があり、その事業も様々です。事業ごとに顧客の関わり方や、全体の流れの中で関わりをどこまで持つサービスなのかでも大きく変わります。

アウトバウンドコールの管理だけなのか、インバウンドも同時に管理するのか、顧客への販売や納品後のサポートまでするのかなど自社にとって顧客とどこまで関わるのかを考えたうえでのシステム設計をすることが非常に重要であると考えております。

もちろん、今ではクラウド型の物も多く存在しますので安価で導入をする場合には非常に良いものとなりますが、こちらも同様に「自社にとって必要な管理ができるのか」ということを念頭に置いて、設計を作ったうえでの導入をお勧めさせて頂けばと思います。
比較ビズ編集部
執筆者

比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。

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