人事評価制度の成功事例と失敗しないためのポイントを考えよう!

更新日:2019年09月08日 発注カテゴリ: 人事・評価制度構築
人事評価制度の成功事例と失敗しないためのポイントを考えよう!

会社の特徴に合った人事評価制度は、会社全体の雰囲気を変えて、社員のやりがいを強めるのに大きな力となるものです。今回は人事評価制度の成功事例や失敗しないためのポイントをまとめてみました。

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そもそも人事評価制度とは?

人事評価制度とは、読んで字のごとく社員を一定の基準に従って評価することを指します。しかし、ここで大事なのが一定の基準というワードです。この基準は企業によってかなり違いがあり、ある会社では非常に高く評価されているのに、他の会社ではそうでもないということがあります。というのも、人事評価制度はあくまでその会社の社風や目指す業務手法、目標、理念などによって変わってくるからです。

会社の求める人物像というのは、それぞれの会社によって違いますし、部署によっても変わってくるものです。そのため、人事評価制度では、自分の会社の中で社員を評価する基準をどのように作るのかというのが、非常に重要な要素になってくるのです。

そして、この評価によって、社員を適切な部署やプロジェクトに配置できるようにします。もちろん、役職や給料を決定するための評価でもありますが、それはあくまでも一部分に過ぎません。人事評価制度は社員の待遇を決めるというよりは、むしろ会社にとって一番有効な社員の使い方を判断する材料とするためのものなのです。

リアルタイムでの評価ができるようにした制度

このように、人事評価制度はそれぞれの企業で独自の特徴を持っています。その事例としては、株式会社ISAOを挙げることができます。この会社では、リアルタイムの評価見直しをするという特徴を持たせています。通常は一年ごと、短くても3か月ごとの評価期間を設けて、その締めに評価を下すものです。

しかし、この方法だと、評価時期が近付いた時だけ評価者が社員をよく観察するようになる、逆に社員が急に張り切りだすという現象を引き起こすことがあります。こうなると、正確な人事評価ができないこともあります。そこで、同社ではリアルタイム評価ということで、常に両者がモチベーションを高く保てるようにしているのです。

そして、自分が数人の評価者を指名できるというのもユニークな取り組みです。普通は会社が指名する上司が評価者になるものです。しかし、こだわりのない評価者指名によって、会社全体の連帯感が高まると同時にフラット感が生まれるという効果が出てきます。

さらに、評価されて出てきた等級情報を誰もが見られるというのも非常に注目できるところです。人事評価は直属の上司や人事部だけが把握しているというケースがほとんどの中、オープン化している企業は珍しいと言えるでしょう。しかし、これによって公正な評価が推進されますし、自分や同僚の評価がはっきりと分かって、良い意味での競争心を持つこともできます。

成長志向の強い人事評価制度

人事評価制度は、社員のモチベーションを高めてやる気とスキルを向上させるという大きな目的を持っています。それをうまく生かしているのが、株式会社ココナラの事例です。

同社はいろいろな興味深い人事評価制度を採っていますが、特に注目できるのは目標設定と達成を評価のメインとしているということです。まず、トップには会社全体が持つ目標があります。この目標につながるように、社員が各自で個人目標をいくつか設定します。そして、その目標に向かって努力していき、目標の達成度を定めていきます。これが評価基準となって、等級が付けられていきます。

何をもって評価をするのかというのがはっきりしますし、社員すべてが自分の評価を上げるためには何をしたらいいのかが分かるというのがポイントです。減点法で評価をするのではなく加点方式で評価がなされることになりますので、より積極的な思いで仕事に取り組めるというのも大きなメリットです。

技術者を評価するための方法

エンジニアの評価は、やはりその技術力と実際の成果が非常に大きな要素となってきます。しかし、意外とエンジニアの評価というのは見方が偏ったり、実績がきちんと形にならないことがあったりと、難しい側面もあります。そんな時に参考になるのが、株式会社Voyage Groupの人事評価制度です。

同社では、人事評価制度の一環として「技術力評価会」なるものを設けています。これは、いわば研究者の学会のようなもので、エンジニアがここに集まって、自分の持つ技術やそれによって成し遂げた成果について発表する場となっています。

90分間という時間の中で半年間の成果を発表することになりますので、それまでの間ここで発表できる成果を否が応でも作ろうというモチベーションにつながります。また、お互いにこうした発表を聞くことで、新たなことを学べるという研鑽の場になるというのもメリットの一つでしょう。

同社の人事評価制度のもう一つの特徴は、この「技術力発表会」に外部の人間をよんでいるということです。外部の専門家が入って判断と評価を行うことで、より公平感が出ます。

さらに、社内ではあまり注目されなかったことが、他の視点から見ることで、評価されるに値するものだと結論付けられることもあります。こうして、評価の場を通して、会社に新しい見方をもたらす機会を得られることになるのです。評価に関する情報は社内で共有されることになっていますので、社員全員がこの発表会から益を得られるというのも覚えておきたいポイントです。

360度評価をする企業が多くなっている

このように、それぞれの会社独自の特徴を持った人事評価制度を設けているところが増えてきています。また、全体的な傾向として360度評価をする企業が多くなっているというのも、注目したい点です。この360度評価というのは、従来の上司のみが人事評価をするという方法を変えるものです。

上司だけが評価をするのではなく、チームの同僚、しかも別のチームも交えたメンバーで評価者が構成されることになります。つまり、上からだけでなく、社員のすべての角度、360度から評価をするというやり方です。

この360度評価は、「ディーエヌエー」などの会社が積極的に採用していて、成功事例として取り上げられることが多くなっています。やはり、上司だけが評価をするというシステムだと、上に付く人によって評価がまるで違くなってしまうという事態が生じやすくなります。

また、評価される側も評価者の前だけでやる気のある様子を見せたり、上司と直接関わる仕事だけ力を入れたりするということが起こりがちです。しかし、360度評価にすれば、より公平感が出てきますし、周りのいろいろなところから見られるという意識が働きますので、全体的なモチベーションが上がります。

人事評価制度を改善させるためのポイントとは?

人事評価制度というのは、社内の雰囲気を盛り上げて、社員の力を引き出すために非常に重要な制度です。そのため、上記の事例のような効果的な手法を取り入れ、改善を図っていくというのはとても大事なことです。

そのためにも、まず人事評価制度の基本的な目的を意識するようにしましょう。人事評価と聞くと、社員の待遇や昇進を決めるために行うというイメージばかりを持つ人も少なくありません。しかし、こうした意識ばかりで人事評価を行うと、社員の間に閉塞感が出てきてしまいます。そうではなく、人事評価制度は社員のモチベーションを上げるためのものであるという意識を持つようにしましょう。

社員は自分の能力や結果がきちんと評価されていると思うと、もっとやる気と自信を持てるようになります。また、正しく評価してくれる評価者が身近にいると思うと、普段の仕事への熱意が高まります。こうした積極的な目的を人事評価制度に持たせることで、改善の道を図ることができます。

こうした点を考えると、いくつかの人事評価制度の改善ポイントが見えてきます。事例の中でもあったように、評価者は直属の上司だけでなく、周囲の同僚すべてがなれるというのは効果的な手法です。

実際には、複数のチームメンバーの中から3人から7人くらいが選ばれ評価者となります。この360度評価を取り入れることで、より公平でやる気をアップさせる評価プログラムを持てます。

もう一つの点は、評価に関する情報をオープンにするというものです。今までは人事評価というのは、人事部門だけが握っている情報で、秘密保持されるべきものだと考えられてきたことが多かったものです。しかし、評価情報を社内で共有することで、様々なメリットが生まれます。自分の評価をチェックすることで、能力と仕事が認められているという満足感を持てるようになります。

もし、特定の分野で評価が低いということが分かれば、その部分に努力を傾けてスキルアップを狙おうと思えるようにもなります。さらに、他の社員の評価を見ることで、自然な形での競争心が生まれるというのもこの手法の良いところです。全体的に積極的に社員の成長を促すものとなり、会社の業務力がアップするのです。

人事評価制度のメリットとデメリット

このように、会社が人事評価制度についての正しい目的を意識し、積極的に社員のモチベーションアップのために使えば、たくさんのメリットが生まれます。前述のように、社員のやる気を向上させることができますし、会社としてもバランスの取れた社員の評価を知ることができるようになります。

結果として、社員の適材適所ができるというメリットが生まれます。能力や人柄に合った部署や業務を割り当てることができますので、より業務がスムーズに回っていくようになります。

一方で、人事評価制度があるものの、あまり会社全体で力を入れていないと制度が形骸化してしまうことがあります。日常の仕事に追われて、社員の評価をおろそかにして、適当な評価をお互いに付けてしまうのです。また、評価のための面談を取り決めても、現場では実行されないということもありえます。

こうなると、人事評価への信頼が揺らいでしまい、逆に社員のモチベーションを下げるというデメリットとなります。また、旧態依然とした制度を維持していると、不満感がつのるというデメリットもあります。能力での評価が重視されるのではなく、年功が大きな基準となってしまって、頑張っているのに報われないと感じる社員が出てくるのです。これでは、人事評価制度が逆に社員に悪影響をもたらすことになってしまいます。

人事評価制度を失敗させずに運営するには?

こうして見ると、人事評価制度は目的意識を強く持って運用すれば、十分にそのメリットを生かせます。しかし、形だけ整えてもきちんと浸透させないのであれば逆にデメリットが強調されてしまうことになります。そのため、人事部門や管理職が積極的に評価プログラムを実施しているという姿勢を見せることが肝心です。

そのためにも、人事評価制度に何らかの調整を加えるのであれば、それを始めるにあたって、管理職を集めてきちんと説明し、具体的な手法を訓練することが大事です。そして、何よりも人事評価制度の積極的な目的を理解させるということが欠かせません。

また、古い年功重視の基準を残したまま、人事評価制度を改善するなど、中途半端な改善はかえってデメリットを生むことになりかねません。そのためにも、人事担当者が自ら現場の社員の声を聴いて、何が現行の評価制度で良くないのか、どんな評価を望んでいるのかを把握するようにしましょう。

時には、社員の不満の声を多く聞くことになるかもしれませんが、それが社員の本音でもありますので、しっかりとそこから改善すべきところを見つけて、社員が気持ちよく働き正しく評価される環境を整えてあげることが肝心です。

会社のビジョンをはっきりとすることで社員のモチベーションが上がる

人事評価の基準を策定するのに大きなポイントとなるのは、何をもって良い社員とするのかという基準を定めることにあります。これがないと、単に仕事をたくさんこなしている、上司の言うことをちゃんと聞いているというだけで評価が下され、社員のモチベーションは上がりません。また、会社自体にとっても社員の力が上がらず、大きな利益にはつながらないのです。

そのため、人事評価制度を見直し新たに導入する時には、会社としてはこうしたいというビジョンをはっきりと示すようにしましょう。会社全体で掲げる目標や方向性、醸し出したい社内の雰囲気などを社員全体に理解してもらうようにするのです。

こうすることで、会社の目標に社員が焦点を合わせることができるようになり、具体的な方向性が見えてきます。そして、評価される時も、会社が求めていることと自分がマッチしているかということを考えられて、評価に納得感が生まれるのです。

評価だけでなく育成にも力を入れる

人は評価されるだけでは成長しません。より高い評価を受けられるようにと、努力し訓練を受けることによって成長がスムーズになされるのです。そのため、人事評価制度を調整したら、それに見合った育成プログラムも設けることが大事です。

例えば、技術力を上げたいと思っているのであれば、評価基準の中に客観的に社員の技術レベルを分析できる項目を作ります。そして、その技術を上げるための講習会、先輩からの実地訓練などの育成プログラムも同時にスタートさせます。

こうすることで、社員はスキルを現場で磨いていく機会を得られ、その努力が評価され、さらにやる気を出すという好循環を生み出すことができます。評価と育成というのはセットにして考えるべきものだということです。

まとめ

人事評価制度は正しく運用される時、大きなメリットを生みます。社員が正しく評価されているという思いを持つことができて、会社に居心地の良さを覚えることができます。また、より良い評価を得ようとやる気を出すことができ、モチベーションアップにつながります。

そのためにも、事例でも取り上げたように様々な企業が、上司だけでなく複数の同僚が評価を行うという360度評価などの、特徴的な評価プログラムを設けています。また、評価情報をオープンにして、自分の評価も同僚の評価も見られるようにしています。こういった事例を参考にして人事評価制度を刷新させていきたいものです。

その際には、制度が形骸化しないように、評価者に制度の目的をきちんと浸透させ目的意識を持たせること、確実に評価をしていくことを教えることが失敗を避けるポイントです。また、単に評価をするだけでなく、社員が成長できる機会を持てるように、研修や講習会などの育成プログラムも同時に発展させることも成功のカギとなります。

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