人事考課と人事評価は何が違う?人事考課制度の効果を高めるポイント

更新日:2020年06月26日 発注カテゴリ: 人事・評価制度構築
人事考課と人事評価は何が違う?人事考課制度の効果を高めるポイント

人事考課と人事評価の違いを説明することができる人というのはあまり多くないと思います。この二つの違いを知ること、またあまり知られていない人事考課の重要性を知ることで企業の人事制度自体の効果を上げることが期待できます。人事制度の見直しをしようと考えている方は参考にしてください。

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人事考課とは?

まず、人事考課について解説します。人事考課とは、従業員の仕事に対する総合的な評価を、人事査定に反映させる仕組みのことです。

具体的には業務成績、能力やスキル、職務態度、仕事に対する意欲などを公正に評価する制度のことで、適切な賃金管理、定期的な昇進、異動といった配置転換などの場面で人事考課が役に立っています。

また社員の能力開発や人材育成の場面でも活用され、企業と従業員との円滑な関係を築き、組織全体のモラル向上にも貢献しています。

さらに人事考課と似た表現で、人事評価と呼ばれる仕組みも存在します。

人事評価とは?

人事評価とは、遂行された業務や業績についての良し悪しを判断して、人事査定に反映させる仕組みのことです。

人事考課よりも大きな概念として査定の際に活用され、昇給や昇進に加え、能力開発や配置転換の場面でも利用されます。

ただ両者の違いは実質的にほとんどなく、明確な使い分けがなされていない場合は、ほぼ同じ仕組みと考えても差し支えありません。

人事考課は4つの要素で構成される

人事考課制度の考課対象として、業績考課・能力考課・情意考課・目標管理能力考課の4つが挙げられます。

業績考課

業績考課では、目標に対する達成度が評価の対象です。

給与や賞与を査定する際に基準となり、目標達成度を数値化するため、実際の成果を客観的に反映しやすいという特徴があります。

ただ業績考課は評価がわかりやすい項目である反面、目標が達成されるまでの過程が考慮されにくく、上司といった評価者の判断に左右されてしまう、という側面もあります。

なので目標達成に至る過程を判断する場合は、一緒に業務に携わるリーダーや同僚の意見も参考にするべきでしょう。

能力考課

能力考課では、社員の知識や能力が評価の対象となります。

ただ知識・能力は可視化が難しく、社員が実際に能力を発揮した結果で判断せざるを得ません。

例えば能力を発揮して難易度の高い仕事をこなしたときの達成度や、イレギュラーが発生したときに知識を駆使して対処した結果などが、能力考課の場面での評価基準です。

また、難易度の高い仕事やイレギュラー時の対応を全て従業員1人で完遂したのか、それとも上司や部下に途中から引き継いで対処したのかで、評価に差が生じてしまいます。

なので能力考課の場面では、業務の中身をしっかりと精査して評価する必要があります。

情意考課

情意考課では、仕事に対する意欲や姿勢、態度が評価の対象です。

行動考課・執務態度考課とも呼ばれる情意考課は、前述の2つの要素に比べて主観が入りやすく、評価の際は客観的な視点が求められます。

具体的な評価対象として、遅刻や早退といった勤務態度や、上司の指示にどの程度従っているか、また業務上の態度などが挙げられます。

またチームワークを意識して業務に取り組んでいるのか、といった協調性の有無も評価の対象です。

目標管理能力考課

目標管理能力考課では、目標を達成するための能力が評価されます。

達成までのプロセスや、個人またはチームの目標に対する到達度が対象となり、主に目標管理制度が活用されています。

MBO(Management by Objectives)とも呼ばれる目標管理制度は、経営学者の「ピーター・F・ドラッカー」が提唱したマネジメントの考え方で、多くの企業で取り入れられている方法です。

上司から一方的に部下へ命令するのではなく、従業員一人ひとりが自身で目標を設定し、仕事に対する意欲を向上させ能力開発へと活かすのが目的です。

人事考課の目的

人事考課を活用し会社の成長を促すには、前述の考課対象に加えて、制度の目的をしっかりと把握しなければなりません。

ちなみに人事考課の目的として「成果の見える化」と「モチベーション」の2つが挙げられます。

目的は「見える化」と「モチベーション」

人事考課制度の目的は、会社で求められる能力を見える化し、社員のモチベーションを上げることです。

必要な能力とともに会社が目指している方向性を明確し、到達してほしいゴールを設定してあげることで、従業員の業務に対する意欲が増し生産性が上がります。

また人事考課で普段の業務が評価されると、達成すべき目標が明確になるため、社員のモチベーションが上がり企業全体にプラスの影響を与えられます。

狙いは適正なインセンティブの付与

人事考課制度では前述の目的以外に、社員へ適正なインセンティブを与える、という狙いもあります。

社員の働く意欲を引き出すには、高評価を与えるだけだとモチベーションを上げにくく、人事考課によって高く評価されると何が得られるのかといった、インセンティブの付与が必要です。

例えば、難易度の高い業務を遂行したときに賞与を与えたり、難関資格を取得したら昇給したりといったインセンティブで、社員のモチベーションを上げる必要があります。

人事考課の時期と流れ

人事考課は、会社の期末や賞与の支給前に行われるケースが多いです。

例えば年に3回の賞与支給がある場合、その都度人事考課を行っている企業もあれば、期末だけの年1回、又は年に2回行う企業もあります。

中には人事考課制度そのものがない中小企業も数多く存在し、導入を検討しているケースがほとんどです。

また人事考課は、対象社員と面談せず部門長が直接評価する方法や、面談を交えて自己評価・客観的評価のシートを記入する方法があります。

さらに大勢の社員が所属している部署においては、「世話係(いわゆる先輩)」から「主任」、「係長」、「課長」、「部長」と段階を踏んで評価する場合もあります。

人事考課の注意点

人事考課では客観性を担保できなければ、不満が増幅し、逆効果をもたらします。評価者のバイアス(先入観)を最小化することが課題です。特に、気を付けたいのが「ハロー効果」です。

ハロー効果(後光効果)とは認知バイアスとも呼ばれるもので、被評価者を考課する際、目立つ特徴に目が奪われ、他の特徴の考課が歪められる現象のことです。つまり、1つの項目の考課が良い(悪い)と他の項目の考課も良い(悪い)傾向に陥りやすく、特定の考課が著しく高いと感じた時に別の考課を低くする傾向に陥りやすいということです。

それを避けるために、甘めの考課をしたり、無難な考課をすると、人事考課の意味を失います。例を挙げてみましょう。Aさんは、期首目標が未達です。業績考課は60点です。ですが、上司に協力的で、チームの同僚や部下からも慕われています。

その優等生的な姿勢や態度に目を奪われ、能力考課と情意考課を甘めに評価し、総合評価を80点としました。逆に、Bさんは期首目標を達成しました。業績考課は90点です。本来であれば、実績に目を奪われがちですが、上司の指示に従わないことがありました。

そのため、情意考課を辛めに評価し、総合評価を80点としました。AさんとBさんは同じ昇給となります。この場合、上司の感情がバイアスとなり、Aさんの良い点、Bさんの悪い点がハロー効果となり、評価を歪めたことになります。このようなバイアスを予防するためには、誰が見ても客観的で公正な基準を作ること、複数人で考課する仕組みを採用することが必要です。

人事考課は社員のやる気を引き出すツールですが、使い方次第でやる気をそぐツールに変わります。諸刃の剣であることを理解し、正常に機能しているかどうかを定期点検するべきでしょう。日本は伝統的に和を重んじる国です。組織もそうです。

ですが、不満が表立って見えない状態や利害関係のバランスがかろうじて保たれている状態は本来の和でしょうか。本来の和はチームビルディングから生まれます。それは仲間が志を一つにし、一つのゴールに向かって進む組織作りです。それが人事考課制度の究極の目標かもしれません。

まとめ

今回解説した通り、人事考課には会社の成長に関わる重要な役割を担っており、多くの企業で運用方法について悩みを抱えています。

自社対応でお困りの方は、専門業者の利用も検討すると良いでしょう。

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