360度評価の俯瞰力を測る!そのメリットと評価時のポイントとは「比較ビズ」

360度評価の俯瞰力を測る!そのメリットと評価時のポイントとは

更新日:2018年05月30日 発注カテゴリ: 人事・評価制度構築
360度評価の俯瞰力を測る!そのメリットと評価時のポイントとは

人事評価の仕方にも様々な手法があります。その中でも360度評価という評価制度は客観性、公平性が非常に高いものだと言われています。 今回はこの360度評価を解説します。ぜひ人事評価制度の見直しを、お考えの方はぜひご一読していただき参考にしてください。



360度評価は人間の五感である「視覚」に通ずるものがあります。五感とは、視覚、聴覚、味覚、臭覚、触覚の5つです。このうち、視覚は判断に占める割合が最も高く、83%が視覚情報とされています。ですから、自分の目に映る映像を真実と思い込んでしまうそうです。

「俯瞰」すると、見え方が違います。「俯」とは顔を下に向けるという意味です。「瞰」とは上から見下ろすという意味です。つまり、「俯瞰」とは顔を下に向け、高いところから見下ろすという意味です。俯瞰すると、問題を直視する自分の視点と別の視点で問題を見ることができます。

360度評価も同じです。360度評価にすると、社員を直視する自分(上司)の視点と別の視点(同僚、部下、取引先、顧客)で社員を評価することができます。問題の解決には、「これが本当に問題を解決する手段か」「他に問題を解決する手段はないか」と自問自答する必要があります。

この問いかけを俯瞰的思考と呼びます。一方、社会に出て組織に属すると「向上心」が必要になります。向上心とは上を向く力です。しかし、上を目指せば目指すほど、俯瞰力の必要性に迫られます。組織全体を見渡す力です。人事評価にも同じことが言えます。

一般的に人事評価は上司が部下に対して行うものでしたが、360度評価では前後・左右の視点から、被評価者の実像に迫ることができます。評価の客観性や公正性を高めるメリットがあり、信頼感や納得感を得られやすくなります。

また、管理職は「部下にどう見られているか」、社員は「上司や同僚にどう見られているか」を認識することで、自己の意識改革を促し、チーム力の強化に結び付くメリットがあるとされています。それでは、360度評価の俯瞰力を試してみましょう。

導入前、5つの注意点

成果主義を採用する企業の増加に伴って、人事評価制度の見直しに取組む企業が増えています。組織のフラット化や人員削減で、一人の上司に管理を任せる部下の人数が増えていることも理由の一つです。

また、上司と部下という縦軸の関係だけではなく、「部門横断プロジェクト」といった横軸の多様な関係が増えており、客観的で公平な評価を担保する情報収集が拡散しています。それら、人事評価を取り巻く環境変化から導き出された問題解決策が「360度評価(多面評価)」です。ですが、その効果を最大限に引き出すためには、いくつかの注意するポイントがあります。

導入目的の明確化

1点目は導入目的の明確化です。既存の人事評価制度が機能不全に陥っている場合、360度評価で期待できる効果を社員に説明し、理解を求めることです。特に、上司が行う評価のウエイトが相対的に低下するので、上司の部下に対する責任感が薄らぐことのないよう、上司に理解を得ることが重要です。

評価者の選定

2点目は、評価者の選定です。どのような立場の人に、どのような評価をしてもらい、どのような評価が得られるか、その差に配慮することは何かを十分把握した上で、評価者を選定しなければなりません。

人間関係に対する配慮

3点目は、人間関係に対する配慮です。360度の評価結果が人間関係を悪化させ、モチベーションの低下やパフォーマンスの低下など逆効果をもたらすこともあり得ます。そのような最悪の事態を招かないよう評価者を匿名にする、被評価者のフィードバックに細心の注意を払うなど運用面の工夫が必要です。

評価者の導入前研修

4点目は、評価者の導入前研修です。360度評価では今まで評価に参加したことがない社員も評価者になります。評価の知識やスキルを一定水準に引上げるため、導入前研修が欠かせません。

評価表(評価項目)の工夫

5点目は、評価表(評価項目)の工夫です。評価基準や評価ポイントなどで評価者が戸惑わないよう、分かりやすい評価表を設定するべきです。急がば回れです。

導入後、3つのメリット

被評価者が自己評価を行い、評価者が上司や同僚、部下となり、多面的な評価を行う360度評価のメリットは次の3点です。

評価結果の客観性や公平性が担保できる

1点目は評価結果の客観性や公平性が担保できることです。評価者が人である以上、主観や感情、温情が入り込みます。特に、上司だけの評価では、その評価結果で被評価者の処遇が決まるので、不満感や不公平感を拭えません。360度評価では複数人が評価に係るので、被評価者の能力を冷静に客観的に評価することができます。

上司が見逃した評価を発見できる

2点目は、上司が見逃した評価を発見できることです。例えるなら、上司の評価は単眼ですが、360度評価の評価は複眼です。360度評価では、上司が見逃した被評価者の良い点悪い点を補足することができます。被評価者に強み弱みを網羅的に伝えることで、自己成長を促すことができます。

行動改善

3点目は、行動改善です。「人から見られている」という緊張感は、社員を磨きます。その結果、社員一人ひとりの行動が改善します。

導入後、3つのデメリット

360度評価は、良いことずくめではありません。そのデメリットは3つあります。

被評価者の評価結果に差が生じる

1点目は、被評価者の評価結果に差が生じることです。仮に、仕事の遂行能力に差がない場合でも、社交的なAさんと非社交的なBさんでは評価結果に差が生じることもあり得ます。特に、初めて評価に参加する社員は知識や経験が不足しているので、主観的な評価を行う傾向があります。

上司が部下に過度な気遣いをするようになる

2点目は、上司が部下に過度な気遣いをするようになることです。これまでの人事評価では部下が上司の顔色をうかがうのが当たり前でした。しかし、360度評価では、部下が上司を評価する立場になり得るので、マネジメントに弊害が起きる可能性もあります。

社員間の談合

3点目は、社員間の談合です。チーム全員で談合し、全員が互いに良い評価を付け合うこともあり得ます。評価の実施期間中にチームの飲み会が増えると要注意です。

効果的な運用、3つの視点

評価結果を処遇に反映しないこと

1点目は、評価結果を処遇に反映しないことです。過度な気遣いや談合が起こるのは評価結果を給与や賞与など処遇に反映させるからです。そのため、360度評価は、被評価者に自己評価と他者評価の違いを認識させることを目的に、処遇に結び付けるのではなく、人材育成や組織活性化に結び付けるべきでしょう。

被評価者へのフィードバック

2点目は、被評価者へのフィードバックです。評価結果によって、被評価者が自信を失ったり、反発したりすることもあり得ます。そのため、丁寧なフィードバックを心がけなければなりません。例えば、上司と部下の対話を促進するために、評価結果を人事部から返すのではなく、上司が一人ひとりの被評価者と面談の上、返すことも有効でしょう。

被評価者のフォロー

3点目は、被評価者のフォローです。360度評価では、社員一人ひとりが従来の一面的評価では気付きにくい強み弱みを自己認識するようになります。能力開発の手助けをするため、何をどうするべきかを議論するミーティングの場や被評価者のモチベーションを引上げる研修の場を設けることも必要でしょう。

尺度は費用対効果と時間帯効果

360度評価の費用はプロトタイプで初期費用が5万円〜10万円、従量費用が被評価者1人当たり1万5000円前後です。360度評価を評価する尺度は「費用対効果」と「時間対効果」です。いかに少ない人手で、限られた時間内に、効率よく評価できるか、そして、被評価者1人当たり費用を効果がどれだけ上回るかです。

仮に、月10件のうち、1件受注できる社員が360度評価で2件受注できるようになったとしましょう。平均単価が50万円であれば、月50万円が導入効果です。「仮説は実証して初めて真実となる」です。実証する価値はあるでしょう。

360度評価の俯瞰力を測る!そのメリットと評価時のポイントとは

気に入ったら「いいね!」をクリック
比較ビズがビジネスに役立つ情報をあなたにお届けします

比較ビズへ掲載しませんか?

不透明な見積もりを可視化できる「比較ビズ」

比較ビズは「お仕事を依頼したい人と受けたい人を繋ぐ」ビジネスマッチングサービスです。
日本最大級の掲載企業・発注会員数を誇り、今年で運営13年目となります。
比較ビズでは失敗できない発注業務を全力で支援します。

日々の営業活動で
こんなお悩みはありませんか?

営業活動でよくある悩み

そのお悩み比較ビズが解決します!

詳しくはこちら
お電話での見積もりはこちら