Shopifyの手数料はどんな仕組みになっている?プランごとの差もチェックしてみよう

大企業だけでなく小さな企業から個人事業者まで、気軽にECサイトを開設できるようになったのは、使いやすいプラットフォームサービスが普及したからです。それに大きく貢献しているのがShopifyです。世界中で利用されているプラットフォームで、トップシェアを誇っています。日本でも導入実績が高いこのサービスについて、特に費用面から検討することができます。どんな選び方をしたら良いのかを調べてみましょう。
Shopifyについて
Shopifyは、非常に簡単に始められるのが特徴となっているECサイトプラットフォームです。どんなサービスが提供されているのか、どんなプランがあるのかをチェックしてみましょう。それにより、料金について検討する比較材料を持つことができます。
Shopifyの概要
Shopifyは、ECサイトを自分で開設、運営することができるプラットフォームサービスで、カナダで生まれました。その使いやすさやコストパフォーマンスの良さなどから人気が高まり、世界でトップのシェアを持っています。
日本でも多くの企業や個人ショップが導入していて、ECサイトプラットフォームと言えばShopifyというほどの認知度となっています。特に越境ECサイトとして有名で、国内だけでなく世界を対象として展開するショップを作るための機能やサービス内容が充実しています。
Shopifyのプラン
Shopifyはいくつかのプランが用意されていて、それぞれの必要に応じて選べるのが特徴です。利用者が多い主なプランは3つで、以下の通りです。
- ベーシック:個人事業者や小規模の会社に向いている
- スタンダード:中規模の会社もしくは売上点数が多いストアに向いている
- プレミアム:かなり幅広い商品の種類と高い売上高を持つ企業に向いている
この他にShopifyライトというプランとShopifyプラスというプランがありますが、上記の3つのプランはバランスが取れているため、多くの企業や個人ストアからより支持されています。それぞれのプランで使える機能や、スタッフアカウント数が異なります。
どのプランでもECサイトを運営するための標準的な機能はすべて備わっていますので、何か足りないと感じることはないでしょう。機能的な問題というよりも、どちらかというと扱う商品の点数や種類によってプランが変わってくるという意識の方が良いでしょう。
プランの選び方
上記で取り上げた主要3プランの中であれば、ECサイトとしての機能に大差はありません。クーポンやギフトコード、カゴ落ち対策など、他のプラットフォームだと安いプランでは付いていない機能もすべて付いています。
一方でスタッフアカウントの数に制限があり、プランによって2アカウントから15アカウントまでと差があります。複数のスタッフでストアを管理する体制を整えているということであれば、グレードの高いプランの方が使い勝手が良いでしょう。
また、上位プランだとプロフェッショナルレポートなどの分析機能が充実しているのが特徴です。より購買客の傾向を分析するのに役立ちますし、細かな変更を加えやすくなります。運用面で細かな分析と調整を繰り返したいという企業であれば上位プランがおすすめです。
他方、費用を抑えてシンプルな運用をしたいということであれば、ベーシックプランでも全く問題ありません。販売という面での機能では、上位プランとほぼ変わらない機能が備わっています。
Shopifyの費用
利益率を上げるためにも、費用についての検討を重ねることはとても大事です。Shopify利用に当たってどんな費用がかかるかをチェックしてみましょう。
初期費用
初期費用はどのプランを申し込んでも無料となっています。オプションとしてのサポートを受ける際には一定の費用がかかりますが、自分で登録やテンプレートの選択、商品アップなどができれば無料でストア開設ができます。
プランごとの月額料金
プランによる月額料金違いは下記の通りです。
- ベーシック:29米ドル
- スタンダード:79米ドル
- プレミアム:299米ドル
月額料金の支払いは月ごとにすることもできますが、一括前払いも可能です。1年払いから最長で3年払いまでできることになっています。期間が長くなるほど割引がなされますので、トライアルをした後に本格的にECサイトを運営していくと決めたら長期契約をするとコスト削減につながります。
取引手数料
Shopifyでは取引手数料がかかります。といっても、商品が売れたらすべての取引で手数料が発生するというわけではありません。Shopifyでは、プラットフォーム内の決済以外にも外部決済を自由に選択して利用できるシステムとなっています。
その場合、Shopifyには決済手数料が発生しませんので、その代わりに取引手数料を請求するという流れになっています。プランによって手数料率は変わりますが、以下の通りです。
- ベーシック:2パーセント
- スタンダード:1パーセント
- プレミアム:0.5パーセント
手数料率はかなりの差がありますので、下位プランにしている人は売上高が上がってきたら、上位プランの方がお得になる時点でプラン変更をする必要があります。どのくらいの売上高なのかを常に確認して、プランを選択するようにしましょう。
プレミアムプランについては手数料率がとても低く魅力的ですが、月額料金が一気に高くなるという面もあります。そのため、中小規模のストアであればベーシックかスタンダードのどちらかで検討をした方が現実的です。
クレジットカード決済時の手数料
Shopifyのシステム内にクレジットカード決済を導入することが可能です。クレジットカード決済を利用する場合には、プランごとに異なる手数料がかかります。
どのプランでも3パーセント台の手数料率となっていて、取引手数料ほどの差はありません。ただし、国内のクレジットカードなのか海外のものなのかによっても料率が変わってきますので注意しましょう。
どのプランであってもクレジットカードの不正利用解析機能が付いています。そのため、問題が生じないためのセキュリティー対策を別にする必要がなくて便利です。機能面についてはプランによる差はありませんので、売上高と手数料率の兼ね合いを見てプランを決めることが大事です。
両替手数料
Shopifyは越境ECサイトとして利用されることが多いです。そのため、独自の両替システムを持っていて決済の度に両替手数料が発生する仕組みを採っています。手数料率はプランによる差はありませんが、ストアの登録地によって違います。
イギリスやドイツでの登録では1.75パーセントで、他の大部分の国は1.5パーセントとなっています。しかし、日本は例外で2パーセントの両替手数料率が設定されています。世界の中では一番高い料率です。
そのため、海外展開をしていて登録地を海外にできる企業であれば、取引の状況に応じては海外登録の方が有利になることもあります。税制の差もありますので、利便性とコストパフォーマンスを考えながら決めましょう。
Shopifyの費用についての注意点
Shopifyの費用は、手数料の種類が複数あるということに加えて、元々海外発のプラットフォームであるがゆえの注意点があります。勘違いしないように、しっかりと押さえておきましょう。
米ドル表記
Shopifyのホームページなどで表記されている利用料金は、すべて米ドルとなっています。クレジットカードなどでの支払いがほとんどとなりますが、為替レートによって実際の支払額が変わってくることもありますので注意しましょう。
実際にはそれほど大きな違いとはならないとはいえ、毎月の記帳などの際に実際に支払っている額を確認しないと、ミスが生じる原因となります。また、為替レートを見て1年払いをした方がお得かどうかという判断をすることもできます。
途中解約の場合返金なし
Shopifyでは、1年から最長で3年間の一括払いができます。その方が、月額料金の割引が効いてお得になります。長期的にECサイトを運営することを決めているのであれば、一括払いの方が良いでしょう。
ここでの注意点は、一括払いをした場合、期間満了前に途中解約しても残りのお金は返ってこないということです。そのため、特に2年、3年という長期契約をする場合には、その時まで続けるかどうかをよく考えた上で契約をしましょう。
ちなみに、このパターン以外でのいわゆる違約金は発生しせん。たとえば、月払いにしている場合であれば、いつ退会してもその月の料金を支払えばすぐに辞めることができて、他の支払いを請求されることはありません。
連携しているサービスの利用料
Shopifyのサービス自体は、月額料金と決済手数料もしくは取引手数料のみのシンプルなものです。しかし、ShopifyではECサイトの運営しかできないため、物流や商品管理などの機能を、連携しているサービスに依頼することが多く、その場合別途サービス利用料がかかります。
たとえば、自社製品を倉庫に保管してもらい、そこから直接購買客に発送してもらうといった、ロジスティクスサービスがあります。Shopifyと連動していて、ほぼ自動的に発送手続きを取れるのが便利な点です。
こうしたサービスを追加する場合は、当然オプションのような形で料金が上乗せされます。この部分の費用もあらかじめ予算として検討しておいた方が良いでしょう。
Shopifyペイメントについて
Shopifyでは、いくつかの決済のシステムがあります。その中でも覚えておきたいのが、Shopifyペイメントというシステムです。
Shopifyペイメントとは?
Shopifyペイメントとは、クレジットカードを始めとするいくつかの決済手段を、Shopifyシステム内に導入して使えるという機能です。外部の決済サービスと連動しなくても、簡単にECサイト内で決済システムを提供できます。
このシステムを利用するためには国の条件がありますが、日本での登録であれば問題がありません。扱える商品についても制限がかかっていますが、金融系商品や非合法のものを扱っていなければ、基本的には審査に通ります。
Shopifyペイメントは取引手数料がかからない
Shopifyペイメントを使うメリットは、取引手数料がかからないという点です。もちろん、クレジットカードでの支払いについて決済手数料はかかりますが、二重取りされることはないので安心です。
決済手数料については、プランの違いによる料率の差があまりないのが特徴です。そのため、取引点数が多くなるほどお得感が強くなるというメリットがあります。
こうしたことから、ある程度取り扱い品目数が多く、複数のスタッフで運営しているのであれば、上位プランにした方が良いです。費用の面でのメリットが出てきますし、使い勝手も良くなりますので、業務効率化を図るためにも良い選択となります。
Shopifyペイメントを使わない決済
Shopifyの特徴的な考え方としては、プラットフォーム内の決済システム、つまりShopifyペイメントを使わなくても決済が可能になっているという点です。外部の任意のクレジットカード決済を導入することができるのです。
すべてのクレジットカードが使えるというわけではありませんが、可能なカードは100種類以上に上ります。そのため、ほぼ世界中の主要なクレジットカードは網羅していますので、不便を感じることはないでしょう。
Shopifyペイメントが使えない状況にある場合や、何らかの事情で直接クレジットカード決済システムを導入した方が良いという場合に利用価値があります。特に、決まった国からの購入が多く、その国でよく使われているクレジットカードがあるなら、それを使うためにこの方法を採るというのもありです。
Shopifyペイメントを使わずに決済をする場合は、取引手数料が請求されます。商品の購入額に応じて、プランごとに異なる料率を支払うことになります。手数料率はプランによる差が大きいので、プラン選びが肝心になります。
やはり、売上点数が多いのであれば上位プランにした方が有利です。特に外部の決済手段を使う際には、Shopifyペイメントよりも料率の差が大きいので慎重に検討すべきです。
まとめ
ShopifyはECサイトを開設し運営するためのプラットフォームとして、日本はもちろんのこと世界中で支持が高いサービスです。プランによって月額料金だけでなく、手数料率の差が出てきますので、自社の売り上げ予想を見ながらどのプランがお得かを考えて決めましょう。
Shopifyについては、サービス代行会社が多く存在します。開設代行を依頼する場合には、すべてを丸投げするのではなく、自分たちでもプランをどれにするかをしっかりと考えて、運営を始めてから困ることがないようにしましょう。また、連携サービスについても調査して、使い勝手の良いECサイトとすることが大事です。

愛媛県でホームページ制作・SEO対策を行なっている会社。コーポレートサイトやECサイトの構築はもちろん、オウンドメディアの構築を行う。クライアントに寄り添ったWEB制作を心がけており、WEBマーケティングを通して見込み客の欲求に合わせたコンテンツ作成を行うことをモットーに行う。
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どこの決済代行会社でも手数料は存在しますが、Shopifyはとても上手くできたシステムだと思います。Shopifyペイメントを使うことで取引手数料を取られることもありません。
ただ、何らかの事情でShopifyペイメントを使うことのできない状況の方もいらっしゃるかもしれません。そんな方でも世界中のほとんどのクレジットカードをShopifyでは使うことができますので安心ですよね。
しかしShopifyペイメントではない場合、記事内でも紹介しましたが、サイトの売上が多くなればなるほど手数料は大きな負担になってきますので、売上の見通しが立ってきたら早めにプランの移行を考える方が賢い選択だと言えそうです。