ECサイトのオープンソースを解説|おすすめ比較や3つの注意点

最終更新日:2023年02月17日
ECサイトのオープンソースを解説|おすすめ比較や3つの注意点
この記事で解決できるお悩み
  • ECサイトのオープンソースとは?
  • ECシステムのおすすめオープンソースは?
  • ECサイトのオープンソースの注意点は?

ECサイトのオープンソースは、さまざまな構築方法の中の1つです。オープンソースはCSSやHTMLなどの複雑な知識はあまり必要がなく、Webサイトに表示させたいコンテンツを簡単に掲載できます。

この記事では、オープンソースでECサイトをはじめたい方に向けて、ECシステムのおすすめオープンソースの比較を紹介します。注意点やメリットデメリット、事前準備も解説するため、ぜひ参考にしてください。

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ECサイトのオープンソース:フリーで使えるサイト構築コード

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オープンソースは、誰でも自由に無償で利用できるよう一般公開されているソースコードのことです。ソースとはソースコードのことで、何かのプログラムを作る際に、どの動作をさせるか書いたテキストファイルのことです。

外部に公開されているソースコードを使って、ECサイトを構築できます。誰でも無料でインストールできるため、低コストでサイト制作が可能です。カスタマイズが自由にできる点も特徴です。

プログラムのカスタマイズには、WEBのスキルが必要です。公開しているソースコードを使用するため、セキュリティ面のトラブルに気を配る必要があります。

ECサイトはオープンソースを含めて4つの方法がある

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ECサイトを構築する方法は以下の4つがあります。

  • ASP
  • オープンソース
  • パッケージ
  • フルスクラッチ

ASP

ASPは、ECサイトの立ち上げ・運営に必須の機能を使えます。Application Service Providerの略です。

ECサイトの制作が簡単で、低コストなことが特徴です。システムメンテナンスはプロバイダーが行うため、セキュリティ対策やアップデートなどの面倒な作業をしなくて済みます。費用は10万円ほどが一般的です。無料でサイト運営できるサービスもあります。

ASPはサイト制作に必要な期間が短いことも特徴です。デメリットは、他の方法と比べるとできることに制限があることです。カスタマイズ性が自由にできない、他のシステムとの連携は決められたところしかできないなどが挙げられます。

規模が大きいサイトより小・中規模のサイト向けです。初期費用や月額費用が他のシステムより比較的安価で、手軽にはじめることができるためです。 

オープンソース

オープンソースは、公開されているプログラムでECサイトを制作する方法です。無償のソースコードをもとに構築するため、予算が少ない状況でもはじめやすいです。

他の構築方法では、開発・導入の段階でコストが発生しますが、オープンソースは初期費用をもっとも抑えられることが特徴です。

費用は、ドメインの取得・サーバーの用意・外注によるカスタマイズ・決済手数料などがかかります。ドメインは年間数千円ほどで使用可能です。その他の費用はケースにより金額が変わってきます。よくリサーチして最適なサービスを見つけましょう。

オープンソースは、必要に応じて機能を追加するため拡張性にすぐれています。外部のシステムやサービスとの連携もしやすいです。

ECサイト構築に必要なソースコードが無料で一般公開されているため、自社開発がしやすくスピーディに構築を進められます。開発期間の削減ができて、ECサイトを速やかに立ち上げて運営することが可能です。

パッケージ

ECパッケージとは、ECサイトの運営に必要な機能があらかじめパッケージングされた製品を指します。商品・在庫・売上の管理や外部システム連携、CMS機能など、ECサイトを開設するために必要な機能が実装されています。カスタマイズも可能です。

オープンソースと違うところは、プログラムをプロバイダーと契約する点です。購入費用は500万円ほどかかるため、導入コストが高い構築方法となります。

数年に一回のシステムアップデートが必要なため、ランニングコストがかかります。カスタマイズやサポートなどを行ってもらえるため、WEB制作の知識があまりなくてもサイトを立ち上げ可能です。

フルスクラッチ

フルスクラッチは、ゼロからECサイトをつくりあげる方法です。オリジナルで製作するため、機能・デザイン・カスタマイズなど自由にできます。デメリットは費用と手間がかかることです。

費用は数億円ほどで導入の期間が年単位でかかります。他に安価なサービスがあるため、フルスクラッチでECサイトを立ち上げる事例は減少しています。メリットは全システムを社内でメンテナンスできるため、特徴的な機能・サービスを展開できるところです。

ECシステムのおすすめオープンソース3つを比較

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ECシステムのおすすめオープンソース3つを紹介します。

  • ec-cube:日本国内の最大手オープンソース
  • magento:世界トップクラスのシェアを誇るソース
  • WordPress:ECサイト構築用プラグインが使えるソース

ec-cube:日本国内の最大手オープンソース

ec-cubeは日本国内で最も浸透しているECサイトのオープンソースです。日本製で導入事例も多く信頼性が高いため、日本国内向けのECサイトではおすすめです。

開発コミュニティフォーラム・開発者の情報提供などがあるため、開発に困らないでしょう。

大手レンタルサーバーを使用することで、クイックインストール機能がサーバーの管理画面にあるためインストールが容易です。

magento:世界トップクラスのシェアを誇るソース

magentoは世界で広く使われているECサイトのオープンソースです。日本で採用する企業が増加傾向にあります。多言語対応しているため、越境ECと相性がよいプラットフォームです。

越境ECとは、インターネットを通して国内から海外へ商品を販売するECのことを指します。決済は、海外で利用している方が多いPayPalを選択するとよいでしょう。

日本語対応モジュールにより管理画面が日本語対応になります。日本語フォーラムもあるため、開発情報が入手しやすいです。情報は英語フォーラムの方が充実しているため、英語が理解できる方がいればより多くの情報を得られるでしょう。

WordPress:ECサイト構築用プラグインが使えるソース

WordPressは、プラグインのWelCartと使うことでECサイトになります。WordPressでブログ運営しており、すでにアクセス数がある方はすぐに集客可能です。

Welcartは、WordPress 専用ショッピングカートのプラグインです。WordPressサイトにWelcartプラグインを追加するだけで、無料で簡単にネットショップをはじめられます。ログインや管理画面がWordPressと共通なため、管理しやすいことが特徴です。

圧倒的なシェアの高さを誇るWordPressは、構築についての情報が得やすいでしょう。国内ECプラグインシェアの実績が高いWelCartも同様です。WordPressに慣れている方には、ECサイト制作がしやすいです。

ECサイトのオープンソース3つの注意点

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ECサイトのオープンソースの注意点は下記の3つです。

  • セキュリティ対策を講じる必要がある
  • トラブルの際は自社の責任になる可能性がある
  • ITリテラシーが求められる

セキュリティ対策を講じる必要がある

オープンソースは、システムの脆弱性の情報が流れやすくハッキングされやすいです。使用する際は、最新のバージョンをインストールすることにより脆弱性に備える必要があります。

ECサイトは、多くのプラグインを機能拡張のためにいれているケースが多いです。

オープンソースの最新バージョンに、プラグインが対応していない場合があるため、定期的にバックアップする必要があります。顧客データを守るためにもECシステムの定期的なバックアップをおすすめします。

トラブル発生の際は自社の責任になる可能性がある

オープンソースをもとに開発したECパッケージを使う場合は、トラブルの責任が自社になる可能性が高いです。

オープンソース提供元は、コードを公開しているだけで、自社サイトの構築に関わっていないため、責任は問われません。販売企業の契約書には、トラブルの原因はオープンソースにあるため、責任はない内容が記載している場合が多いです。

オープンソース提供元・販売企業ともにトラブルの責任はないため、自社で責任をとることになります。疑問や不明点があれば、ネット上で公開されているさまざまな情報を活用して解決しましょう。

ITリテラシーが求められる

ECサイト運用者のITリテラシーが低い場合、カスタマイズを開発者に依頼しなければいけません。オープンソースが提供しているプラグインの導入の、簡単なカスタマイズができないケースがあるためです。

オープンソースの導入・運用支援サービスを行っている業者があります。Webスキルが高いスタッフが不在の場合、活用を検討してみるのもよいでしょう。

ECサイトをオープンソースで構築するメリット3つ

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ECサイトをオープンソースで構築するメリットは3つあります。

  • 無料で使用できる
  • 自由なカスタマイズができる
  • 豊富な拡張機能で対応できる

無料で使用できる

無料で使用できるオープンソースのサービスは、Webサイト制作の知識やスキルを持っていると利用しやすいです。費用を抑えたい場合には有効な方法です。

自由なカスタマイズができる

オープンソースは、Webサイトのオリジナリティを演出しやすいメリットがあります。誰でもソースコードの表示・変更・公開ができるため、変化に対して柔軟に対応できます。

すでに設計されたデザイン・機能などを使ったWebサイト制作より、カスタマイズしやすいオープンソースの方が他社との差をつけやすいです。

豊富な拡張機能で対応できる

オープンソースは、追加で使用できるプログラムが充実しています。会員ランクを導入したり、定期購入機能をつけたりと、さまざまなプラグインが用意されています。変わっていくトレンドや新しいユーザーニーズへの対応がしやすいでしょう。

ECサイトをオープンソースで構築するデメリット2つ

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ECサイトをオープンソースで構築するデメリットは下記の2つです。

  • WEB制作のノウハウが必要なこと
  • 運営上の手間や負担が大きいこと

WEB制作のノウハウが必要なこと

WEB制作の知識・スキルがない場合、オープンソースの導入は困難です。サイト立ち上げの際のカスタマイズには下記のノウハウが必要になります。

  • 見た目の部分ではHTMLとCSS
  • 機能面ではJavaとPHP

HTMLとはHyper Text Markup Languageのことで、WEBページを制作するための言語です。CSSとは、Cascading Style Sheetの略で、HTMLと組み合わせて使用することで、Webサイトの色・サイズ・レイアウトなどのデザインを定義するための言語です。

C言語をベースに開発されたプログラミング言語をJava、動的にWebページを生成できるサーバーサイドのスクリプト言語をPHPと呼びます。

サイト運営でのアップデートやトラブル対応などは自社がしなくてはいけません。オープンソースでのサイト構築は、WEB制作の知識・スキルがある人材がいるかがポイントになります。

運営上の手間や負担が大きいこと

サイトのシステムメンテナンスを自社ですべて行う必要があるため、運営上の負担がかかります。

業務を代行してくれる業者もありますが、外注コストがかかることがデメリットです。社内で補えるリソースがある場合でも、その分の人件費が高くなる可能性があります。

ECサイト構築前の3つの事前準備

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ECサイト構築前の事前準備を3つ紹介します。

  • 利用するサーバーとドメインを決定する
  • 決済方法は多めに用意する
  • 配送コストやシステムを整備する

利用するサーバーとドメインを決定する

ECサイトを利用する前に、サーバーとドメインを決めます。CMSにはサーバーと契約するとクイックインストールできるものもあります。

CMSは種類やバージョンで動作環境が違います。サーバーの環境がCMSに合わない場合、動かないこともあるため、事前の情報収集が必須です。セキュリティ対策が万全なサーバーがおすすめです。

決済方法は多めに用意する

ユーザーが利用しやすいように、ECサイトの決済方法は多めに準備しましょう。決済代行は、プラグインやEC特化CMSで連携しているサービスを活用します。代引き・コンビニ決済・銀行振込なども用意するとよいでしょう。

配送コストやシステムを整備する

ECサイトは配送コストやシステムの整備が不可欠です。物流会社により、コストやシステムが異なるため注意しましょう。

配送においての情報を集めることは、作業効率化やコストダウンにつながります。

まとめ

ECシステムのおすすめオープンソースの比較・注意点・メリットデメリットなどを紹介しました。

  • オープンソースとはフリーで使えるサイト構築コード
  • おすすめオープンソースは目的・環境で選択
  • オープンソースの注意点はセキュリティ対策・トラブル対応・ITリテラシー

ECサイトを立ち上げる際は、オープンソースの種類・特徴などの情報を集めて、目的・環境に見合うサービスを選びましょう。ECサイトをはじめるには、オープンソースを使用することで快適な環境で作業できます。

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比較ビズ編集部
執筆者

比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。

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