ノーコード開発とは?開発のメリット・デメリットや無料で使えるツールを紹介

株式会社コムセント
監修者
株式会社コムセント CTO 関口 和真
最終更新日:2024年01月29日
ノーコード開発とは?開発のメリット・デメリットや無料で使えるツールを紹介
この記事で解決できるお悩み
  • ノーコード開発とはどのような開発方法?
  • ノーコード開発のメリット・デメリットは?
  • ノーコード開発が無料で使えるツールは?

ノーコード開発はソースコードを作成せずに、対応しているツールでアプリやWebサービスの開発ができます。プログラミングがわからなくても、開発できるため、開発コストを削減できるでしょう。

本記事では、ノーコード開発の概要と開発のメリット・デメリット、無料で使えるツールを解説します。ノーコード開発の活用事例もまとめました。記事を読み終わる頃には、ノーコード開発を理解し、必要に応じてシステム構築に活用できるでしょう。

「ノーコード開発の概要を知ったうえで必要性を検討したい」エンジニアの方は、ぜひご覧ください。

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ノーコード開発とは

ノーコード開発の概要を以下にまとめました。

  • プログラミングをしないでシステム構築できる開発方法のこと
  • ノーコード開発とローコード開発の違いはコーディングの有無

プログラミングをしないでシステム構築できる開発方法のこと

ノーコード開発とは、ソースコードを作成せずにアプリやWebサービスを構築できる開発方法のことです。2010年代以降から徐々に話題となり、システム構築の開発方法として注目されています。

ノーコード開発用のツールを使用して、ユーザーインターフェースを配置するのみで簡単に開発ができるため、プログラミングの知識はいりません。

ECサイトの構築や業務効率化の自動化に、ノーコード開発が活用されています。

ノーコード開発とローコード開発の違いはコーディングの有無

ノーコード開発はソースコードを書く必要がないのに対し、ローコード開発は一部ソースコードをコーディングする必要があります。

機能のカスタマイズ性にこだわりがない場合はノーコード開発。カスタマイズしたい場合は、拡張性があるローコード開発を選択するといいでしょう。

プログラミングをする以外は、開発方法はほとんど同じです。

ローコード開発とは?

ソースコードを極力書かずに、開発支援ツールを活用してシステムを開発する方法です。システムのボタン機能を配置する簡単な操作で開発できるため、開発期間を短縮できます。

ノーコード開発が向いているケースは開発期間を短縮したいとき

ノーコード開発が向いているケースは、下記のとおりです。

  • 早急にシステムをリリースしたいとき
  • 拡張性がないシンプルな開発をするとき
  • 自社にシステムエンジニアの開発部門がないとき

「人手不足だけど、いち早くシステムを開発したい」場合に、ノーコード開発が有効になるでしょう。必要に応じてノーコード開発を活用すると、開発期間の大幅な短縮につながるため、画期的です。

ノーコード開発のメリット

ノーコード開発のメリットは、下記のとおりです。

  • プログラミングの知識がいらないため誰でも開発できる
  • 開発期間とコストを削減できる
  • エラーやバグがあまり起こらない

プログラミングの知識がいらないため誰でも開発できる

ノーコード開発は、プログラミングの知識がなくても、誰でも開発できる点でメリットです。ノーコード開発の開発支援ツールの拡張機能に、ソースコードが組み込まれているため、開発方法がテンプレート化されています。

開発方法は、機能のボタンやヘッダーなどをドラッグ&ドロップで配置をしながら開発していきます。

成果物をイメージしながら開発できるため、つまずくポイントが少ないです。

開発期間とコストを削減できる

開発時間とコストを削減できるのが、ノーコード開発の大きなメリットです。コーディングをするための機能の設計フェーズがないため、開発時間が大幅に短縮できます。

また、コーディングを外部にアウトソーシングをする必要がないため、開発コストもおさえられます。

コスパよくスピーディーに、自社内や個人で開発できるでしょう。

エラーやバグがあまり起こらない

ノーコード開発は、エラーやバグがあまり起こりません。UIを配置しながら開発するため、不具合に遭遇することはほとんどないでしょう。

安定かつ高品質なシステムを作れる点で、ノーコード開発は魅力的です。万が一UIに不具合が生じた場合は、開発支援ツール提供している会社に問い合わせをしましょう。

ノーコード開発のデメリット

ノーコード開発は、以下のデメリットがあります。

  • 大規模なシステム開発には向いていない
  • 開発ツールのほとんどが海外産のため翻訳が必要である
  • プラットフォームに依存するため自由度と拡張性が低い

大規模なシステム開発には向いていない

ノーコード開発は、大規模なシステム開発には向いていません。大規模なシステム開発は、外部システムとの連携が多くあるため、ノーコード開発の拡張領域を超えています。

ノーコード開発は、セキュリティも開発ツールに依存するため、セキュリティ対策の強化施策ができません。

大規模なシステム開発は、ノーコード開発ではなく、パッケージ開発やフルスクラッチ開発が必要になるでしょう。

開発ツールのほとんどが海外産のため翻訳が必要である

ノーコード開発に対応した開発ツールは、海外産が多いため、翻訳が必要になるでしょう。ツールの操作方法のマニュアルが、日本語に対応しているものが少ないです。日本語用のマニュアルを各自で作成する必要があるでしょう。

ツール上に不具合が発生して、海外の企業に問い合わせした場合も不便なことが多いです。問い合わせをした際、レスポンスが日本の企業と比べて遅いことが多いため、早急に解消されない可能性があるでしょう。

プラットフォームに依存するため自由度と拡張性が低い

ノーコード開発は、プラットフォームのツールに提供されている機能の範囲で開発するため、自由度と拡張性が低いです。

たとえば「ボタンアイコンにオリジナルのロゴやフォントを搭載したい」場合は、ノーコード開発では厳しいでしょう。

プラットフォームであるツールに機能を追加することができないので、拡張性を求めるならローコード開発にしましょう。

ノーコード開発が無料で使えるツール

ノーコード開発が無料で使えるツールを、下記に紹介します。

  • STUDIO(Webサイト構築ツール)
  • BASE(ECサイト構築ツール)
  • bubble(アプリ構築ツール)
  • zapier(業務効率化ツール)
  • bulidbox(ゲーム開発ツール)

Webサイト構築ツールのSTUDIOは、複数人で1つのページを編集しながらサイトを作成できるため、開発進捗のやり取りがしやすいです。

業務効率化ツールのzapierは、GmailやYahoo!メールなどのメールサービスのbotを作成でき、メルマガの自動配信ができるでしょう。

紹介したツール自体は無料ですが、月額(お試し的に無料)でホスティング的なサービスを利用するときに付随してくるサービスが含まれています。

ここで作成したものを他のサーバーなどで利用することができない点には注意して下さい。必要に応じて無料の構築ツールを活用して、ノーコード開発をしてみましょう。

ノーコード開発の活用事例

ノーコード開発の活用事例を3つ紹介します。

  1. 次世代外食モバイルオーダーアプリ「SmartDish」
  2. e-sports管理アプリ「Award PooL」
  3. 忘れ物管理アプリ

1. 次世代外食モバイルオーダーアプリ「SmartDish」

次世代外食モバイルオーダーアプリ「SmartDish」は、Adaloというノーコード開発ツールで開発されています。

アプリを開発してリリースするのに、わずか2カ月で可能にした事例があります。

「SmartDish」は、現在地から地図上で飲食店のサーチや来店前に料理の注文ができる便利なアプリです。

2. e-sports管理アプリ「Award PooL」

e-sports管理アプリ「Award PooL」はbubbleで開発されており、デザイン性の高さがユーザーに評価されています。

「Award PooL」は、プロチームの賞金とスケジュール管理機能や試合のビデオ中継機能、プレイヤーの勝敗予測機能まで充実したアプリです。

アプリのユーザ数は17万人以上で、現在e-sports業界で注目されています。

3. 忘れ物管理アプリ

株式会社ルネサンスが開発した、 忘れ物管理アプリはPlatioで3日間で開発されています。

社内の忘れ物の情報を写真付きで情報登録でき、引き渡しもアプリ上でサインするため、ペーパーレス化と作業時間の短縮につながりました。

また、直感的な操作で操作方法が覚えやすい点で画期的です。

まとめ

本記事では、ノーコード開発の概要と開発のメリット・デメリット、無料で使えるツールを紹介しました。ノーコード開発は、プログラミングの知識がなくても、誰でも開発できる点でメリットです。開発時間とコストも大幅に削減できます。

素早いアプリケーション構築と低コストのメリットがありますが、プロジェクトの規模や要件によっては制約が生じる可能性があるため、使用する際には利用にあたっては、慎重な検討が重要です。

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ノーコード開発でよくある質問

  • ノーコード開発で可能なことは?

    ノーコード開発で可能なことは「拡張性がないシンプルなアプリ開発」「業務自動化の管理」「開発期間と人材コストの削減」です。自社に開発エンジニアの部門がなくても開発できるため、外注する必要がありません。

  • ノーコード開発の注意点は?

    「開発ツール会社のサポートが整っているか」「ツールの拡張性の範囲でシステムを開発できるか」「システムの規模がどのくらいか」に注意しましょう。ノーコード開発はコーディングをしないで開発できますが、システムが大規模であったり、ツール会社のサポートがなかったりすると不便になります。

  • ノーコード開発が学べるおすすめの本はある?

    ノーコード開発が学べるおすすめの本は「基礎から学ぶノーコード開発」と「ノーコード革命」です。基礎から学ぶノーコード開発は、「Adalo」や「bubble」などの人気ツールの使い方がわかりやすく解説されています。ノーコード革命は「Adalo」や「Click」などの使い方と作られたアプリが具体例として紹介されているため、イメージがわきやすいです。

  • ノーコード開発の流れは?

    ノーコード開発の流れは「システムの成果物のイメージを企画する」「ノーコードで開発するツールを選定する」「開発をおこなう」の3ステップです。プログラミングをするための設計がないため、開発手順がシンプルです。

  • ノーコード開発ツールで日本語に対応しているツールは?

    日本語に対応しているノーコード開発ツールは、一例として「STUDIO(Webサイト構築ツール)」「BASE(ECサイト構築ツール)」「ペライチ(ECサイト構築ツール)」「サスケWorks(業務効率化ツール)」等があります。海外産の開発ツールに言語の壁を感じた場合は、日本語に対応している開発ツールでも開発できるか検討してみましょう。

監修者のコメント
株式会社コムセント
CTO 関口 和真

出版からスタートして、Webコンテンツ、Webマーケティング、システム開発へと事業内容を進化。現在は決済を中心としたシステム、LIVE配信システム、アプリ制作、マッチングサイトやシュミレーションサイト、外部APIを使用したサービスなど、型にはまらないシステム開発やオリジナルシステム開発が得意。

ノーコード開発は、開発自体が容易にできますが、機能が不足したときに拡張することができないことや、ツールでサポートしていない機能は利用できないデメリットもあります。

自社で抱えている問題に対して、解決・対応できるツールを選択するのが重要ですが、状況によってはノーコードありきではなく、ローコード開発やシステム開発自体を委託するなど選択肢を増やして、専門家からのアドバイスなどを受けつつ最適な方法を模索するプロセスをきちんと経て、選択していくことが最適な解決のためには必要です。
比較ビズ編集部
執筆者

比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。

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