フラットデザインとマテリアルデザインの違いは?メリット・デメリット解説

SUGI WORK
監修者
SUGI WORK 代表 杉山茂幸
最終更新日:2023年02月13日
フラットデザインとマテリアルデザインの違いは?メリット・デメリット解説
この記事で解決できるお悩み
  • フラットデザインとマテリアルデザインの違いは?
  • フラットデザインとマテリアルデザインの特徴は?
  • フラットデザインとマテリアルデザインのメリットは?

Webサイトのデザインには時代とともにトレンドがあり、最近ではマテリアルデザインが主流ですが一見似ているのがフラットデザインです。

この記事では、マテリアルデザインとフラットデザインの違いやメリット・デメリットを紹介します。

自社のWebサイトにはどちらのデザインが適しているかお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

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フラットデザインとは

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フラットデザインとは、名前のとおりフラット(平面)なデザインを特徴としています。立体感のないシンプルなデザインで、たとえばiPhoneでは、iOS7からホーム画面のデザインに採用されていることで有名です。Windowsでもフラットデザインが「Windows8」から導入されています。

かつては立体感を出すデザインがトレンドでしたが、情報量の多いデザインでは見づらいというニーズに応えた結果、限られたスペースで的確に意図を伝えるフラットデザインが流行しました。

マテリアルデザインとは

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マテリアルデザインとは、2014年にGoogleが発表した、現実世界のモノと同じような表現を再現するためのデザインのことです。その特徴を一言で表す場合「直感的な操作」です。

マテリアルデザインは「マテリアル」という言葉に表されるような「物質的」なデザイン表現であり、現実世界の感覚とリンクしています。デジタル上にありながら物理的な質感や奥行きを持っているデザインなため、ユーザーが初見でも感覚的に操作方法がわかるのが特徴です。

デザインの中にアニメーションや動く画像などを取り入れ、ユーザーがアクティブにWebサイトに滞在できる仕組みも推奨されています。

フラットデザインとマテリアルデザインの違い

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フラットデザインとマテリアルデザインは性質上、比較対象として引き合いに出されることが多いデザインです。主な違いとして、次の4つの特徴が挙げられます。

  • 平面的と立体的
  • 自然発生的な流行と明確なガイドライン
  • コンテンツ主導の操作と直感的な操作
  • 静的と動的

平面的と立体的

まず、フラットデザインは「平面的」マテリアルデザインは「立体的」という点において違いがあります。フラットデザインが立体的な要素を最小限に抑えたデザインであるのに対し、マテリアルデザインでは陰影をつけて三次元表現を取り入れます。

味気ない印象になる可能性のあるフラットデザインに対して、強弱を付けてバラエティーに富んだ表現ができるのがマテリアルデザインです。マテリアルデザインは凝りすぎるとスマホの小さい画面では見づらくなる可能性があるため注意しましょう。

自然発生的な流行と明確なガイドライン

フラットデザインとマテリアルデザインには大きな違いとして、ガイドラインの有無が挙げられます。

フラットデザインは、スマホやタブレットの登場にあわせて自然発生的に流行したデザインであり、定義はありません。

マテリアルデザインは、Googleがガイドラインを定め、古典的デザイン原則と技術革新を合わせた視覚言語の確立を目指す前提のもと、具体的な制作方法が公開されています。

コンテンツ主導の操作と直感的な操作

フラットデザインとマテリアルデザインは、操作性において違いがあります。ユーザーがWebサイトを訪れた際に、コンテンツ主導で操作を誘導するのがフラットデザイン、直感的に操作方法を認識できるのがマテリアルデザインです。

フラットデザインが発表された当初は「簡略化されたデザインによりアイコンの示す意図がわかりづらい」という意見がありました。限られた情報しか得られないフラットデザインでは、コンテンツ主導の操作が中心になるためです。

マテリアルデザインは「視覚言語」の確立を目指すガイドラインを基にしていることもあり、直感的な操作ができます。直感的操作とは、初めてWebサイトを訪れたユーザーでも操作手順を感覚的に把握できる仕組みを意味します。

静的と動的

マテリアルデザインでは、アニメーションや動きのある画像など、デザインの中にモーションを取り入れることが推奨されています。フラットデザインが全体的に落ち着きのあるデザインであるのに対し、マテリアルデザインはアクティブな要素があります。

フラットデザインのメリット

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フラットデザインとマテリアルデザインはそれぞれに利点があり、活用の際にはメリットとデメリットを把握することが大切です。フラットデザインを利用するメリットは、次のとおりです。

  • 互換性がある
  • ページの読み込みが速い
  • シンプルなデザイン

互換性がある

フラットデザインはもともとスマホやタブレットの台頭にあわせて自然発生したデザインです。そのため、各デバイスにおける互換性が高い性質があります。

フォトショップやイラストレーターで制作された複雑なデータの場合、端末ごとにデザインを作り直す必要があり、膨大な時間やコストが発生します。反対に、四角形を用いた単純なフラットデザインであれば簡単に基本的な対応ができるため、マルチデバイスの設計の手間がかかりません。

このような背景から、フラットデザインはマルチデバイス時代を背負う重要なデザインとなりました。

ページの読み込みが速い

フラットデザインは、シンプルなためデータが軽く、読み込みに時間がかからないというメリットがあります。ユーザーがWebサイトを開いた途端、スムーズにページ読み込みが完了するためストレスがありません。

デザインは複雑なほど見栄えがよくなりますが、各データが重くなり読み込み速度が落ちます。その点においてフラットデザインは、実用性の高いデザインです。

シンプルなデザイン

フラットデザインの最大のメリットは、シンプルなデザインで制作に手間とコストがかからない点です。制作の工程がマテリアルデザインに比べると少ないため、短納期でも対応できます。スマホやタブレットなどの小型デザインでもパッと見て識別できるのもフラットデザインの利点です。

フラットデザインのデメリット

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フラットデザインを利用するデメリットは、次の3つです。

  • ユーザービリティ低下の可能性
  • コンテンツの重要度を視覚的に伝えづらい
  • 没個性的なデザインになる

ユーザービリティ低下の可能性

ユーザービリティとは使い勝手のことです。デザインがシンプルであるため情報量が少なく、ユーザーが操作に迷う可能性があります。

平面的すぎるデザインは、背景とボタンの境がわかりにくくなることがあります。ユーザーがボタンの存在に気づかずスルーすることがないよう、ある程度明確な存在感を示すことが大切です。

コンテンツの重要度を視覚的に伝えづらい

平面的なデザインに徹することで、全体的にプレーンな印象になりやすくコンテンツの差別化が難しくなったり、重要なボタンや項目を主張しづらくなったりします。

立体感があるデザインや凝った装飾を含むデザインでは、重要度に応じてインパクトを加えてアイキャッチが誘えます。

没個性的なデザインになる

シンプルなため、独創的な表現をしにくいです。見やすさを追求してシンプルなデザインにすると、他のサイトと似たような見た目になることがあります。

シンプルでいながら個性を出すのはそう簡単なことではないので、デザインする人のセンスが問われるでしょう。デザイン以外にも配色などで個性を出すスキルが求められます。

マテリアルデザインのメリット

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マテリアルデザインを採用するメリットは、次のとおりです。

  • 直感的に操作ができる
  • 明確なガイドラインがある

直感的に操作ができる

マテリアルデザインは、現実世界の物理的な表現をデジタルの世界に取り込んだデザインであり、見た人がすぐにデザインの意図を理解できます。ユーザーは初めての訪問でも感覚的に操作ができるため、Webサイト内の誘導が容易になります。

すでに多くの人に親しまれているデザインであり、馴染みがあって使いやすいと感じるユーザーも多いでしょう。フラットデザインに比べるとコンテンツの重要度や意図が明確で、ユーザーの認知負荷を軽減できます。

明確なガイドラインがある

マテリアルデザインはGoogle公式に推奨されているデザインのため、ユーザーに広く受け入れられるデザインです。世界中で用いられているデザインのため、国外へのアプローチを目指す企業にとっても安心感があります。

フラットデザインがルールのあいまいなデザインであるのに対し、マテリアルデザインはガイドラインに従えば大きく方向性が外れることがありません。

マテリアルデザインのデメリット

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マテリアルデザインには、次のデメリットもあります。

  • デザイン設計に時間がかかる
  • ページの読み込みに時間がかかる

デザイン設計に時間がかかる

マテリアルデザインは基本的に「紙とペンを用いて作る」イメージと言われます。そこから現実世界と同じような影の当たり方を想定し、陰影をつける工程が必要です。

二次元的なデザインだけで十分なフラットデザインと比べるとデザイン制作に手間がかかります。工数も多く、設計に時間がかかるデザインです。

ページの読み込みに時間がかかる

デザインコンテンツ1つひとつが作り込まれているため、フラットデザインに比べるとマテリアルデザインはコンテンツが全体的に重くなります。デバイスの性能や環境によってはラグを感じるでしょう。

とくにマテリアルデザインで重視されているアニメーションや動きのある画像を取り入れた場合、読み込み速度はより遅くなります。過剰にモーションを含んでしまうと、スマホやタブレットなどのデバイスではすぐに対応できない可能性があるでしょう。

まとめ

フラットデザインとマテリアルデザインは、それぞれメリットとデメリットのあるデザインです。自社Webサイトに何が適しているかを分析した上で、慎重に導入を決断しましょう。

Webサイト制作は、デザインの流行も大切です。新しいデザインを作成して公開しても、世の中の流行から遅れてしまっていてはユーザーが離れてしまいます。おしゃれでユーザーに評価されるWebサイトを作るためには、プロに相談するのがおすすめです。

比較ビズでは、複数のWebサイト制作会社からの見積もりを一括で無料取り寄せいたします。条件や価格を比較しながら自社に最適な業者が選べるため、納得のいく仕上がりが期待できます。Webサイトのデザインでお悩みであれば、お気軽にご相談ください。

監修者のコメント
SUGI WORK
代表 杉山茂幸

山形県出身。埼玉県越谷市と山形県上山市の2拠点で活動中のフリーランス。開業5年目でSUGI WORK代表。国内・海外法人から行政案件まで経験。WEB制作をはじめ、デザイナー・エンジニア・出張撮影・ドローン空撮・取材・自社メディア運営など幅広い分野で活動中。中小企業の課題解決が得意。

フラットデザインの分かりやすい例としては、Appleが率先して取り入れているデザインが挙げられます。iOS6までは影やグラデーション、立体感を演出するアイコンが多く採用されていたのに対し、iOS7からは名前どおり「平面的(フラット)」なデザインに置き換わりました。デザインが変更された当初はかなりバッシング(見にくい・使いにくい)という意見が多かったものの、今日ではそういった意見はごく少数派になってきたのではないでしょうか。

マテリアルデザインはGoogleが推奨しているデザインです。直感的な操作と利便性を重視して設計されるデザインになります。これら2つの「フラットデザイン」と「マテリアルデザイン」には明確な区切りや違いはなく、似て非なるものという訳ではありません。そもそも、デザインの好き嫌いは個人差があるため、「これが正解です」という答えを求めるのはナンセンスではないでしょうか。

Web制作を依頼される時も、お客様から相談されるのは「OOのサイトみたいなデザインで」とか、「Appleみたいなデザイン」「最新のトレンドを盛り込んだデザイン」といった注文が多いです。Web制作で大事なのは、正しく情報を伝えること。デザインはそれを手助けするためのものですから、目的や用途に合うデザイン設計を検討されてみてはいかがでしょうか。
比較ビズ編集部
執筆者

比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。

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