アプリ開発にかかる期間はどれくらい?平均目安や短縮する3つのポイントを解説
- アプリ開発にどの程度の期間が必要?
- アプリ開発の期間が長くなる理由は何?
- アプリ開発の期間を短縮するコツは?
アプリ開発は平均4カ月〜6カ月、長い場合で1年以上かかります。アプリ開発を成功させるには、具体的な所要期間を把握することが大切です。
この記事では、アプリ開発を検討している方向けに、工程別のアプリ開発期間、予定どおりに開発するコツなどを解説します。
記事を読み終わった頃には、自社のアプリ開発にかかる期間の目安を把握し、無理のないスケジュールを立てられるでしょう。
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アプリ開発にかかる期間の平均目安は4カ月〜6カ月
アプリ開発にかかる期間は、ジャンルや機能により異なります。一般的な開発期間は、次の3つの工程を基準に分類できます。
- 開発期間の平均目安
- 【開発形態別】開発期間の平均目安
- 【開発手法別】開発期間の平均目安
開発期間の平均目安
アプリ開発にかかる平均的な開発期間は4カ月から6カ月が目安です。大がかりな開発になれば10カ月以上に及ぶこともあります。
平均的なアプリ開発期間について、アプリ開発会社「Pentagon」が行ったアンケートがあります。対象はアプリ開発に携わったことがある354名になり、結果は以下のとおりです。
1カ月未満 | 6.5% |
---|---|
1カ月から3カ月 | 29.0% |
4カ月から6カ月 | 32.3% |
7カ月から9カ月 | 9.0% |
10カ月以上 | 23.2% |
【開発形態別】開発期間の平均目安
アプリ開発形態別は、フルスクラッチ型とクラウド型の2つに分類できます。フルスクラッチ型とは、何もない状態からアプリを作り上げる方法です。クラウド型は、すでにあるモジュールを組み合わせる方法になります。
フルスクラッチ型 | 6カ月以上 |
---|---|
クラウド型 | 3カ月程度 |
モジュールとは、組み合わせることでアプリケーションを構築できる機能や処理の単位です。独立して開発しテストを実施したうえで使用します。アプリケーションの保守性や拡張性の向上が見込める方法です。
【開発手法別】開発期間の平均目安
アプリの開発手法はウォーターフォール開発とアジャイル開発の2種類があります。
ウォーターフォール開発は、直線的に開発プロセスを進めていく方法です。要件定義、設計、実装、テスト、運用という工程で開発を進めます。大がかりなシステム開発に向いているため、規模が小さい場合でも1カ月程度かかります。
アジャイル開発は、繰り返し機能を追加していく方法です。企画、計画、設計、実装、テスト、リリースという工程で開発を進めます。追加するものがなくなれば開発が完了するため、ウォーターフォール開発より短期間で開発できることも珍しくありません。
ウォーターフォール開発 | 大がかりであれば2年から3年。一般的には6カ月から12カ月 |
---|---|
アジャイル開発 | 早ければ1週間、多くの場合は2カ月から3カ月 |
【工程別】アプリ開発にかかる期間
アプリ開発では、1つのアプリを完成させるまでに下記の6つの工程があります。
工程 | 期間 | |
---|---|---|
1 | ヒアリング | 数日から数週間 |
2 | 企画 | 数週間から数カ月 |
3 | 設計・デザイン | 小規模では数日から数カ月・大規模では数週間から数カ月 |
4 | 開発・実装 | 一般的には数カ月・大規模では数カ月から数年 |
5 | テスト | 小規模では数日から数週間・大規模では数週間から数カ月 |
6 | ストア申請・公開 | アプリの種類やストアにより異なる |
1. ヒアリング:数日から数週間
具体的なイメージのすりあわせや予算などのやりとりがあるため、早くても数日かかります。社内で稟議書を提出する工程を考慮すると数週間かかるケースもあります。アプリ開発会社と依頼主の認識のズレを防止するために必要な作業です。
2. 企画:数週間から数カ月
変更点があった場合、コストに与える影響も明確にするため、確認内容により数カ月かかることがあります。
企画は、ヒアリングの内容をもとに、費用の見積書やアプリの提案書を作成する工程です。開発するアプリのイメージが明確にできるほか、変更点も記載するため正しい内容を伝えられます。
3. 設計・デザイン:小規模では数日から数カ月・大規模では数週間から数カ月
設計・デザインの工程は工数が多いため、小規模でも数カ月かかる場合があります。アプリの完成形がわかる工程であり、機能面の細かい設定にも時間がかかります。設計・デザインの工程は下記の作業が代表的です。
- 要件定義
- 大枠設計
- インフラ部分の設計
- 画面設計
- データベース設計
- インターフェイス設計
- 運用設計
- テスト設計
- 開発環境設計
- 機能分割設計
- モジュール設計
- 内部データ設計
4. 開発・実装:一般的には数カ月・大規模では数カ月から数年
機能の実装やバグの修正、場合により設計の見直しをするため、開発や実装には数カ月から数年かかります。
完成形の設計が完了することで、開発に移ります。プログラミングによりアプリが動作するようにします。「設計・デザイン」の段階で、設計書が作成できていれば成果物がイメージしやすくなり、プログラマーの作業が円滑に進むでしょう。
5. テスト:小規模では数日から数週間・大規模では数週間から数カ月
テスト環境の構築やアプリケーションが大量データを取り扱う場合など、実行時間が長くなることがあります。人力だけではなく、自動化ツールの使用することもあります。自動化ツールを使用する場合は、設定に必要な時間も含まれます。
アプリ開発ができあがれば、実際に使用してテストをします。テストで確認する内容は、下記のとおりです。
- 各モジュールや画面表示の確認
- ページの遷移(スピードの確認や動作の確認)
6. ストア申請・公開:アプリの種類やストアにより異なる
iOSアプリ向けのApp Storeは数日から数週間です。Androidアプリ向けのGoogle Play Storeでは数時間から数日です。申請が承認され公開に至るまでの期間は、アプリの種類やストアにより異なります。
ストアにより、許可されている機能やコンテンツが異なります。アプリの種類により、適していないと判断される内容もあるため判断に時間がかかります。審査基準もストアにより異なるため、同じアプリを申請しても公開に至るまでの期間には差が生じます。
アプリ開発期間が長くなる5つの理由
アプリ開発期間が長くなる理由は下記の5つです。
- 設計に時間をかけすぎる
- 開発途中にトラブルが発生する
- 開発したアプリの審査が通らない
- 作成後に追加修正が発生する
- 専門知識がある人材の確保ができていない
1. 設計に時間をかけすぎる
実際に設計を進めていく過程で、設計が不適切であり見直す必要が出てくる場合があります。細かいところまで詳細に設計すると、結果的に時間を無駄にすることになるでしょう。
見直しが重なれば開発スタッフのモチベーションを維持することが難しくなります。
2. 開発途中にトラブルが発生する
「設計・デザイン」の段階で要件定義が明確にできていない場合、開発途中で機能の追加が発生します。機能の追加や仕様変更は進めている開発を中断しなければなりません。ほかにも考えられる原因は下記のとおりです。
- 機能の追加
- 要件・仕様の変更
3. 開発したアプリの審査がとおらない
開発したアプリは、市場のユーザーへ提供するためにダウンロードできる仕組みが必要です。iOSのApp StoreやGoogle Play Storeが代表的なアプリストアです。
アプリストアの審査が通らなければ、ユーザーに提供できる手段がないためアプリ開発は完了できません。審査結果により、アプリ開発をはじめからしなければならないため、必要な期間が長くなります。
4. 作成後に追加修正が発生する
アプリ開発後に、バグが発生することもあります。バグとは、プログラムの中に潜む誤りのことでエラーとは異なります。バグが発生することで、正常に使用できないため修正対応が必要です。
5. 専門知識がある人材の確保ができていない
自社にIT知識やアプリ開発の知識のある人材がいない場合、クライアントとの情報共有がスムーズに進みません。コミュニケーションを取ることも難しくなるため、認識のズレが生じます。
アプリ開発の期間を予定どおり進める2つのポイント
アプリ開発の期間を予定どおり進めるために、着手する前に知っておきたいポイントがあります。
- 無理のないスケジュールを立てる
- 工数のかからない開発方法を選択する
1. 無理のないスケジュールを立てる
大きな企業と取引をする場合、稟議書が承認されなければ契約書の締結ができません。稟議書は、必ず上司へ提出しプロジェクトの許可を得ます。予算や人員の確認があるため、規模が大きくなればなるほど稟議書をまわす時間がかかります。
余裕を持ったスケジューリングで、次のステップであるヒアリングで慌てることなく、ミスを防止できるでしょう。
2. 工数のかからない開発方法を選択する
アプリ開発では、工数が増えれば予定りに開発が進まないリスクも増加します。開発において基準となる工数の計算方法は下記のとおりです。
- 工数=人数×期間
プロジェクトに参画する人数の増加や、開発にかかる期間が長いほど、計算式からもわかるように工数の増加につながります。手間がかかりミスにつながるリスクも高まります。
工数を少なくすることで、人件費をはじめとする経費の削減も可能です。工数のかからない開発方法を選択することは、結果的にさまざまなメリットをもたらすでしょう。
アプリ開発期間を短縮するコツ
アプリ開発期間を短縮するコツをつかめば、開発にともなうリスクを減少できます。代表的なポイントは下記の3つです。
- プロトタイプによる動作確認を行う
- 優先順位をつけてリリースする
- 継続的にノウハウをストックする
1. プロトタイプによる動作確認を行う
プロトタイプとは「試作品」という意味があり、実際にできあがったアプリを使用することで開発したいものができているかどうか、確認できます。不具合が見つかることもありますが、期待以上の使用方法が見つかるケースもあります。
2. 優先順位をつけてリリースする
優先順位をつけてリリースすることで、アプリ開発が決めやすくなります。同時リリースには工数がかかるため、予定どおりに進まないリスクが高まります。
優先順位は、プロジェクト開始時に決めるべき事項です。決定したあとは参画するメンバー全員に周知することが大切です。
3. 継続的にノウハウをストックする
継続的にノウハウをストックすることで、次のアプリ開発に活用できます。技術の確保という意味もありますが、ノウハウを持つ人材の確保という意味もあります。
依頼主とのコミュニケーションや、アプリ開発を外注する場合のコミュニケーションなど継続的なやりとりの蓄積が、次の開発に役立つでしょう。
まとめ
アプリの開発期間は、平均4カ月〜6カ月、長い場合で1年以上かかります。アプリ開発を円滑に進めるためには、必要な期間を把握し優先順位を決めることが大切です。余裕のあるスケジューリングをして、トラブル発生時も慎重に対応できるようにしましょう。
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