リグレッションテストの目的とは?省略時のリスクや自動化の注意点も解説
- リグレッションテストの実施目的は?
- テストを省略したときリスクはある?
- 自動化する際のメリットや注意点はなに?
「リグレッションテストを実施する目的がいまいちわからない…」という方必見!テストを省略した場合、ユーザーとの信頼関係の破綻につながるトラブルが起きやすくなるため、必ず実施しましょう。
この記事では、リグレッションテストを検討している方に向けて、実施目的や省略した際のリスクを解説します。最後まで読めば、リグレッションテストの理解が深まり、実施目的やタイミング、実施範囲が分かります。
自動化するメリットや注意点も解説するため、リグレッションテストの自動化に不安がある方はぜひ参考にしてください。
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リグレッションテストの目的
リグレッションテストとは、プログラムの修正や変更時に不具合が出ていないか確認するためのテストです。
プログラムにミスがあった場合、システムを使った業務に致命的な影響をおよぼす可能性があり、クライアントとの信頼関係にも影響します。
プログラムを改修した際に、仕様書のとおり動作するか確認することを目的に、リグレッションテストを実施しましょう。
リグレッションテストとデグレーションの違い
リグレッションテストとデグレーションの意味は、以下のとおりです。
リグレッションテスト | プログラムの変更や修正後に不具合が現れていないかを確認する「テスト」の名称 |
---|---|
デグレーション | 機能の劣化やパフォーマンスの低下などの「状態」のこと |
デグレーションは日本語で「悪化」や「退化」などの状態を意味する言葉です。リグレッションテストは「デグレーション」が起きていないかを調べるためにおこなうテストを指します。
リグレッションテストをおこなうタイミング
リグレッションテストは、以下の4つの段階でおこなうことが望ましいとされています。
1. 単体テスト | モジュール単位やコンポーネント単位の小規模な単位に対しておこなうテスト |
---|---|
2. 連結テスト | 複数のモジュールを組み合わせておこなわれるテスト |
3. 統合テスト | サービスとコンポーネント間の相互作用を確認するテスト |
4. 運用テスト | プログラムの最終的な動作確認をするテスト |
納期に余裕がある段階で不具合を発見することで、品質向上に向けて柔軟な対応を取れます。限られた工数で高い実践効果が得られるように、事前の計画を詳細に決めておくことが重要です。
修正とリグレッションテストを繰り返し行うことで、デグレーションのリスクを最小限に抑えましょう。
リグレッションテストの実施範囲を決定する3つのポイント
リグレッションテストの実施範囲を決定するポイントは、以下の3点です。
- 変更によって影響を受ける箇所を把握する
- デグレーションリスクが高い箇所を把握する
- 優先順位の振り分けをおこなう
リグレッションテストの実施範囲を決定するポイントを把握しておくことで、必要最低限の工数でテストを実行しましょう。
1. 変更によって影響を受ける箇所を把握する
リグレッションテストの実施範囲を決定する際は、プログラムの変更によってシステムのどの箇所に影響を与えるかを正確に把握することが重要です。
影響を受ける箇所を狭く見積り過ぎた場合はデグレーションが起きるリスクが高まり、範囲を広げすぎるとテストに必要な工数が不足してしまいます。
バグの影響を受けやすい箇所を中心にリグレッションテストの範囲を設定することで、テストの精度向上と開発の工数確保の両立を図りましょう。
2. デグレーションリスクが高い箇所を把握する
リグレッションテストの実施範囲を決定する際は、事前調査で今回のシステム変更箇所がどの程度の影響力を持っているか、把握しておくことが重要です。
新機能追加や限定されたモジュール変更の場合、システム全体に及ぼす影響力は小さくなりますが、システムの根幹に関わる箇所を変更する場合は、デグレーションのリスクが高まります。
事前にデグレーションリスクが高い箇所を絞り込んでおくことで、不具合のリスク軽減を図りましょう。
3. 優先順位の振り分けをおこなう
限られたリソースで最大限の効果を得るために、不具合傾向の高い箇所と低い箇所の優先順位を事前に決定しておきましょう。
リグレッションテストの実施範囲を決定する際は、過去の傾向を徹底的に分析し、精度の高いテストをおこなうことが重要です。
納期やコスト、工数の関係から全範囲にテストを実施するフルリグレッションテストは困難なケースが多くみられます。
リグレッションテストを実施しない2つのリスク
リグレッションテストを行わない場合のリスクは、以下の2つです。
- プログラムの機能不全によるユーザーとの信頼関係の破綻
- トラブルが起きた際に大きな修正コストがかかる
プログラムの構築を検討する際は、事前に必ずリグレッションテストを行わない場合のリスクを把握しておきましょう。
1. プログラムの機能不全によるユーザーとの信頼関係の破綻
デグレーションのリスクを十分に排除していないシステムは、運用するなかでバグや動作不良が生じるケースがあります。主なバグや動作不良は以下のとおりです。
- 売上画面が開かない
- 伝票処理が終わらない
- ECサイトで商品画像が表示されない
トラブルが改善されるまで顧客の業務やサービスに支障が生じるため、多額の利益損失やユーザーとの信頼関係の悪化につながる可能性があります。
リグレッションテストをおこなうことで、システムの完成度を高め、ユーザーとの信頼関係を築きましょう。
2. トラブルが起きた際に大きな修正コストがかかる
リグレッションテストの実施には工数やコストがかかりますが、完成されたプログラムを再度修正する場合、修正コストがテスト段階に比べて跳ね上がります。
早期に不具合を発見した場合は影響範囲が限定されていますが、発見が遅れるほど影響範囲が広がり原因の特定が難しくなるためです。
リグレッションテストをおこなうことで、なるべく早い段階で不具合を発見し開発コストをおさえましょう。
リグレッションテストを自動化する4つのメリット
リグレッションテストを自動化するメリットは、以下の4つです。
- 工数削減できる
- ヒューマンエラーを削減できる
- 不具合の早期発見できる
- システムの品質向上を図れる
リグレッションテストを自動化するメリットを把握しておくことで、自動化が自社のニーズを満たすのかを判断しましょう。
1. 工数削減できる
複数回の確認や長時間作業が求められる工程を自動化することで、手動でリグレッションテストをおこなうよりも素早く作業を完結できます。自動化することで効果的なテストは、主に以下の2つです。
- 限定した1つの機能やビルド単位で確認をおこなう単純テスト
- 打ち込んだデータどおりにプログラムが稼働するか確認するバリエーションテスト
自動化することで複数端末で同じ内容のテストを実施できるため、iPhoneやAndroid向けアプリ開発のスピードアップも実現可能です。
2. ヒューマンエラーを削減できる
リグレッションテストを自動化することで、正確な作業を安定したペースで長時間できるため、手動テストをおこなうよりもミスのリスクを減らせます。
システムリリース後に不具合調査をおこなう保守テストで自動化を導入することで、メンテナンス時の作業負担を軽減可能です。
テストの際に見落としの有無を把握する時間を減らし、システム開発に掛けられる工数をより多く確保しましょう。
3. 不具合の早期発見できる
リグレッションテストを自動化することで、継続的にリグレッションテストを実施できる環境が整えることができます。自動化することで手動でおこなうよりもバグや動作不良を早期に見つけやすくなります。
不具合の発見やデータ分析に工数を確保し、デグレーションのリスクを最小限に抑えることが可能です。
自動化によって単純作業や反復動作を長時間繰り返し再現できる状況を整え、作業量が多い単純テストやバリエーションテストの作業負担を軽減しましょう。
4. システムの品質向上を図れる
バグや動作不良を早期に発見できる体制を確立することで、不具合のリスクが少ない高品質なシステム納入を実現できます。
納入間近に不具合や改善点が見つかった場合、納期内での対応策は限られるため、デグレーションリスクが高い状態でのシステム納入になってしまいます。
自動化によって不具合を見つけやすい環境を整備し、システムの品質向上やトラブルのリスク回避を図りましょう。
リグレッションテストを自動化する際の2つの注意点
リグレッションテストを自動化する際の注意点は、以下の3点です。
- 自動化はできない工程がある
- 継続的な運用が求められる
リグレッションテストを自動化する際の注意点を把握しておくことで、自動化にあたる適切な準備をすすめましょう。
1. 自動化はできない工程がある
自動化は反復作業が多い単体テストやバリエーションテストに効果を発揮しますが、テストコードに書かれた内容以外の検知物に関しては効果を発揮できません。
ユーザー視点のシステム課題や利便性を確認するユーザビリティテストは、主観的な要素が多く含まれるため手動で確認する必要があります。
複数回の確認や長時間作業が求められる工程には自動化を、ユーザービリティにかかわる工程は手動でテストをおこないましょう。
2. 継続的な運用が求められる
テストコードの修正や追加が必要になるシステムの更新が続く限り、保守テストの実施は継続する必要があります。
保守メンテナンスのことを考えずに自動化ツールを導入するとテストコードが増えてしまい、仕様変更時の負担が増加するため注意が必要です。
テストの自動化には導入コストも発生するため、環境構築や技術の課題検証、自動化ツールの開発など、事前プロセスの綿密な計画をおこないましょう。
リグレッションテストを自動化するおすすめツール5選
リグレッションテストを自動化する際におすすめのツールは、以下の5つです。
- Selenium
- Appuim
- Autify
- Jenkins
- Apache Jmeter
自動化ツールそれぞれの特徴を把握することで、自社に合ったツールを選びましょう。
1. Selenium
SeleniumはThoughtWorks社から提供されるブラウザ上で動作するアプリケーションテストの自動化をサポートするツールです。
不具合が発生した際は、キャプチャリプレイ機能によってテスト実行時の手順を再現し、どの工程に問題が起きているか即座に発見できます。
テストの期待値とアプリ内での動作比較もおこなえるため、想定と実際の動作のギャップを可視化することも可能です。
2. Appuim
Appuimは、Seleniumをベースとしたスマートフォンアプリ開発向けに製作された自動テストツールです。
モバイル端末の違いに関わらず1つのテストスクリプトで全対応できるため、iOSとAndroidの新アプリ開発をAppuimのみで効率的に進められます。
元となるアプリケーションソースには手を加えずに、リグレッションテストを実行できる点も大きなメリットです。
3. Autify
Autifyはオーティファイ株式会社から提供される、Webアプリケーションのリリース高速化を実現する自動テストツールです。
ブラウザ上の操作記録からノーコードでテストコードを作成できるため、プログラミング初心者でも簡単にテストコードを作成できます。
AIの自動メンテナンス機能も搭載しており、不要なテストコードの蓄積に伴う工数増大を防ぐことも可能です。
4. Jenkins
JenkinsはWebアプリケーション向けの、特定のプログラムを指定した日時に実行する「トリガー機能」で継続的な自動テストをおこなえるツールです。
ソースコード中のミスを発見する静的解析や単体モジュールテストをおこなうユニットテストツールなど、プラグイン機能も豊富に搭載しています。
トラブルを早期に発見できるだけではなく、ブラウザの種類に問わず活用できるため、継続的な改善を望む企業に多数採用されています。
5. Apache Jmeter
Apache JmeterはApacheソフトウェア財団から提供される、さまざまなアプリケーションの負荷テストやパフォーマンス計測するツールです。
プラグインを追加することで、より高度なテストをおこなう機能やユーザビリティを高める機能を追加できる「拡張性の高さ」が特徴です。
Apache Jmeterは歴史が長く多くのユーザーがいるため、Web上に多くの情報が掲載されています。疑問や不具合があった際に、問い合わせをせずに自分で解決しやすい点も特徴です。
まとめ
リグレッションテストをおこなう目的やテスト省略のリスクとともに、自動化する際のメリットや注意点を紹介してきました。
リグレッションテストは重要ですが、納期や工数、予算の関係から、リグレッションテストに割けるリソースは限られます。システム開発会社と綿密な計画を立てて、効率的にテストをおこなうことが大切です。
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東京工業大学環境・社会理工学院卒業。慶應義塾大学大学院経営管理研究科修了。MBA(経営学修士)取得。国内最大手SIerの株式会社NTTデータで大手法人領域(大手流通企業、大手小売企業)の事業開発、事業企画等の業務に従事。米国スタンフォード大学への研修留学を経て、システム/モバイルアプリ開発会社の株式会社GeNEEを創業。

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システムを開発/運用するにあたり、バグの修正は避けて通ることができません。ただ、検出したバグを修正したら、実はもっと重大なバグを仕込んでしまい、かつリリース前に気付かなかったとなれば目も当てられません。そのため、リグレッションテストは必須のテストになります。
プログラムの修正/追加が発生するたびにテストを繰り返すことは、その一瞬だけを切り取れば、時間と開発工数がかかります。ですがプロジェクト全体として見れば、リリース後に大きな問題が発生した場合、費やす時間と工数はリグレッションテストの比ではありません。なにより顧客との関係悪化につながります。その大きなリスクを回避するためにもしっかりしたリグレッションテストの実施が望ましいです。
テストの自動化はいきなり自動化可能な範囲全てを対象とするのではなく、まずは簡単なところから自動化していくことが望ましいです。今まで手動でテストしていた部分の一部でも自動化が進みますと、想像以上の大きな貢献をもたらしてくれるでしょう。