ホームページ制作の見積り費用を大公開!内訳を解説してみた

見積書というのは業界知識がないと、詳細まで読み解くことができません。見積書の見方がわからないと、先方の言い値で契約してしまう可能性があります。専門用語が多いWeb業界で対等な関係で契約するためにも、最低限の知識をつけた上で、ホームページ制作(Webサイト制作)を依頼・外注するようにしましょう。
他の見積書解説の記事
ホームページ制作の見積書の例
会社のホームページ(Webサイト)を作成する際の一般的な見積り例
ホームページ制作の見積り例 | |
---|---|
ディレクション費 | 100,000円 |
ヒアリング | (20,000円) |
企画・調査 | (80,000円) |
デザイン | 150,000円 |
トップページデザイン | (100,000円) |
下層ページのデザイン | (50,000円) |
素材購入費 | 15,000円 |
コーディング | 200,000円 |
トップページのコーディング | (50,000円) |
下層ページのコーディング | (150,000円) |
お問い合せフォーム | 30,000円 |
サーバー・ドメイン設定 | 5,000円 |
月額更新費用 | 10,000円/月 |
小計 | 510,000円 |
消費税 | 40,800円 |
合計 | 550,800円 |
ここでの見積り例は、商品販売や会員登録といったデータベースと連携するシステムは使わず、ホームページの文章は全て自社で行う前提になります。システム開発となると、設計書・仕様書などの要件定義やテストといった項目が増え見積り金額は大幅に上がります。
最近だと自分で簡単に更新作業ができるWordpressと呼ばれるCMS(コンテンツマネジメントシステム)を使ったホームページが流行っていますが、仕組みとしてはデータベースと連携する必要があるため、同様に見積り金額が上がります。
「【2018年度版】制作会社がホームページ制作費用の相場を徹底解説」
各項目の見方・意味
ディレクションについて
ホームページをなぜ作成するのか、作成して何をしたいのかを明確化して、大まかなデザインとコンセプトを決める作業を指します。
ホームページの見積書に慣れていない方だと「たいした作業もないのに高い...」と感じてしまいがちですが、この部分はホームページ作成において一番重要と言われています。お互いの認識を摺り合わせするために、何度も対面で打合せをするので、成果物はないものの出張費や人件費が掛かり、安く抑えるのが難しいです。
デザインについて
トップページのデザイン案をいくつ貰えるのかによって費用が変動します。
一般的には2つの案を出してもらって選ぶ形になります。その後細かいデザインの要望を出して、微調整を行いトップページのデザインが完成します。
トップが完成すると、そのデザインを周到した形で下層ページのデザインが行われます。後々になってテーマカラーの変更などをすると、費用を別途請求される場合が多いので注意しましょう。
素材購入費について
ホームページでは一番目立つ箇所にイメージ写真を使う場合が非常に多いです。
この写真のクオリティによりイメージはぐっと変わります。何かの商材の写真を撮影して使う場合もありますが、一般的にはPIXTAやiStockといった、写真素材を販売している会社から購入する場合が多いです。
コーディングについて
コーディングとはphotoshopなどでデザインした画像データを、ホームページで閲覧できるようにhtml化する作業を指します。
画像データのままだと、SEO(検索で上位に表示させる仕組み)的に非常に不利になり、ホームページとしての役割を果たすことができません。コーディングはHTMLとCSSを使用し、ファイルの軽量化を図りながらSEOに適したページを作成していきます。
お問い合せフォームについて
お問い合せフォームは一つ作成するのに1万〜3万円程度掛かります。
以前はCGIと呼ばれるプログラムで実装されるのが一般的でしたが、今はPHPで実装される場合が非常に多いようです。wordpressなどのCMSを導入する場合はプラグインで簡単に実装することができるので、費用を抑えることができます。
ホームページの目的を資料請求やお問い合せとする場合、ユーザが入力するフォームは非常に重要になります。エラーページに遷移しないリアルタイムチェックや、郵便番号による住所自動入力など、入力フォームを最適化する方法(EFO)はいくつかありますが、どの程度やってくれるのか注視すべき点となります。
サーバー・ドメイン設定について
ホームページを作成する上でサーバーとドメインは必須になります。
自社で設定する場合は費用が掛かりませんが、制作会社に依頼する場合は代行費として費用が掛かります。ホームページで商品を販売する場合(ECサイト)や会員同士がマッチングするようなシステムを構築したい場合は、色々と融通が効くサーバーを選ぶ必要がありますが、会社サイトのようなホームページの場合は、安いサーバーでも問題ありません。
基本的に契約の代行費となるため、サーバーの費用は毎月掛かりますが、この部分を月額更新費用として一緒に請求している場合があります。
月額更新費について
ホームページは完成してからも、文章の追加やバナーの作成など、随時更新するような場合が多くあります。こういった更新を月に3回まで1万円といった形式で見積もりが出されたりします。
月額更新という名目ではなく、運用・保守管理としている会社も多いようです。ここの部分が見積もり金額に含まれていない場合は、作業を依頼する度に見積もりが出るような仕組みになります。
更新費の相場など詳しく知りたい方はなぜホームページに管理費が必要なの?費用相場も含め徹底解説を参考にしてください。
見積もり価格を下げる方法
ディレクション費を削減
制作会社側の手間を減らそう
自社でホームページの方向性やサイトマップ、企画書、デザイン案などを予め用意しておけば、ディレクション費を削減できます。また打合せをスカイプや電話などで行うことにより、制作会社側の人件費を削減できるので、結果的にディレクション費を削減することができます。
ただ注意したい点として、自社ではこうしたいと考えていても、制作側のプロの視点から見ると、こうした方がいいといった意見の食い違いが起こる可能性が高いです。特にデザイン案などを作成する際は、ある程度知識を持った人にお願いすることをお勧めします。社内にデザイナーがいないようであれば、自社で無理に作成するのではなく、参考にしたい他社サイトのURLを送ると話をスムーズに進め易いです。
デザイン・コーディング費を削減
テンプレート提供型の制作会社を探そう
制作会社ではテンプレートと呼ばれる、既に完成した状態のホームページをいくつか所持している会社があります。そのテンプレートにお客様用の文章を流しこみ、写真を配置するだけでホームページが完成します。
wordpressなどのCMSでは海外含め非常に膨大な数のテンプレートが用意されています。こういったテンプレートを少し修正するだけでホームページが完成するため、大幅に費用を削減できます。ただ、デザインがシンプル過ぎる、SEO上に不備がある、他社サイトと似通ったデザインになる、などのリスクがあります。またテンプレート制作をメインにしている会社は、初期費用が安い代わりに月額料金が高かったり、契約期間が長いといった場合がありますので、注意するようにしましょう。
サーバー・ドメイン費を削減
制作会社に代行してもらわず自社で用意しよう
自社でサーバーとドメインを用意しておけば、費用は一切掛かりません。ただ、システムの開発を要するホームページの場合、サーバーに制限がありシステムが組み込めない可能性があります。そのため事前に制作会社側に○○のサーバーを契約する予定と伝えておいた方が安全です。
月額更新費を削減
HTMLを勉強して自社更新しよう
文字の追加・削除などの簡単な更新だと、HTML(またはCSS)を勉強すれば自社で対応することも出来ます。wordpressなどのCMSを使っているホームページであれば、何の知識も必要なくブログに投稿するような簡単さで更新作業をすることが出来ます。
レイアウトの変更やバナー作成といった内容になると、HTML/CSSやphotoshop/Illustratorなどの知識が必要になります。自分でレイアウトを変更しようと思い、知識のない人がHTML/CSSを触ってしまうと元に戻せなくなる危険がありますので、制作会社に依頼するようにしましょう。
契約前に気をつけたいポイント
ホームページ制作会社から見積もりを貰って、どこの会社と契約すべきか選定する際に気をつけたいポイントをまとめてみました。
- 同業界の実績が豊富
ホームページ制作は参入障壁が低いため、数え切れないほど制作会社が存在します。自社の事業・業界に詳しい会社だと、業界用語を理解してくれたり、ビジネスモデルやコンテンツの内容を理解した上でホームページを制作してくれるので、安心して依頼することができます。
- 料金体系が明瞭
デザイン案は何案出してくれるか、ページの追加・更新作業はいくら掛かるかなど、予め明確化されていないと契約してから問題が発生する可能性があります。業界知識がない方にとっては、この料金でどのくらいの仕事をしてくれるのかがわからないかと思いますが、実際に会って色々聞いてみるのがいいでしょう。
- 複数社に見積もりを取る
今の時代、クラウドソーシングなどで「最安値でホームページを依頼したい」と言えば、フリーランスの方が10万円で作成してくれますが、それだとテンプレートに文字を流し込んだだけの質素なホームページになってしまいます。だからと言って、100万でホームページ制作を依頼しても、必要以上の機能やデザインになってしまう可能性があります。相場感がわからないと予算が適切かどうかがわからないので、複数の会社に見積もりを取り、打合せを行ってから契約するようにしましょう。
まとめ
ホームページ制作の見積もりはピンキリで、安い会社と高い会社で見積金額が5倍近く差があることも珍しくありません。Web業界の知識がなく、見積もりの項目が何を意味するのか知らなかった人も多いのではないでしょうか。今回書いたことを覚えておけば、見積書に対して色々と意見を言えるようになりますので、契約してから後悔しないためにも、覚えておきましょう。

デザイン力×集客力で結果に繋げる、法人集客にフォーカスしたホームページ制作会社。2018年に設立し、クライアントの数は100社を超え、制作業務だけでなくシステム開発やSEO対策、リスティング広告など幅広い分野に対応している。
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