ECサイトの作り方とは?サイト運営に必要な機能や業務などもあわせて紹介
- ECサイトの作り方とは?
- ECサイト運営に最低限必要な機能とは?
- ECサイト運営で生じる業務とは?
ECサイトとは企業や一般消費者に対して、自社商品をオンライン上で販売するサイトです。スマートフォンの普及や外出控えなどによって、利用率がここ数年で急速に高まりました。
この記事では、ECサイトの作り方やサイト運営で必要な機能、運営業務などを紹介します。最後まで読めば、ECサイトへの理解が深まり、事業の成功につながるサイトを制作できるでしょう。
新たにECサイト立ち上げを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
ECサイトとは?
EC(Electronic Commerce)サイトとは、インターネット上で商品やサービスを購入できるサイトです。総合通販サイトや動画配信サイト、ネットオークションなどが該当します。
ECサイトはスマートフォンの普及や非接触型の買い物推進などによって、ここ数年で急速にニーズが高まりました。ユーザーはECサイトで購入した商品を自宅やオフィスまで届けてもらえるため、実店舗へ向かう手間を省けます。
企業側もECサイトの設立によって新規顧客獲得や販路拡大など、収益拡大を望める点がメリットです。
ECサイトの種類
ECサイトは以下の2種類に分けられます。
- モール型
- 自社EC型
モール型は手間をかけずにECサイトを構築できる点が魅力です。モールの運営企業がドメインやサーバー、ECサイト構築ツールを用意しているため、インフラ環境構築やツール購入をおこなう必要はありません。
一方、自社EC型は自社商品しかサイトに掲載しないため、商品の世界観やイメージに合ったサイトに仕上げられます。
モール型
モール型とは、1つのECサイトに複数の企業の商品が掲載されているタイプです。楽天市場やAmazon、ZOZOTOWNなどが、モール型のECサイトに該当します。
モール型の場合はECシステムやツールが用意されており、比較的スムーズにECサイトを構築できます。自社でドメインやサーバーを用意する必要もありません。モールの運営企業がメンテナンスやアップデートに対応しているため、サイト運営の負担も軽減できます。
サイトの認知度が高く、手間をかけずに安定した集客が望める点も魅力です。
自社EC型
自社EC型とは、企業がECパッケージやシステムなどを活用し、自力で構築したECサイトのことです。ユニクロや無印良品などのECサイトが該当します。
自社EC型の特徴は、サイト設計における自由度が高い点です。自社商品しかサイトに掲載しないため、ブランドイメージやコーポレートカラーに合ったデザインにサイトを仕上げられます。
新商品販売やキャンペーン開催、会員制度の導入など、顧客の要望をサイトに反映しやすい点も魅力です。集客力に自信がある企業、ECサイト構築に精通した従業員が在籍している企業に適した選択肢といえるでしょう。
ECサイトの作り方
ECサイトを構築する方法は以下5つの選択肢が挙げられます。
- ASP
- オープンソース
- クラウドEC
- パッケージ
- フルスクラッチ
各手法のメリットとデメリットを把握し、自社に合った方法を選ぶことが重要です。
ASP
ASP(Application Service Provider)とは、インターネット上にソフトウェアを提供する企業を指します。ASPはクラウドサービスの一種に分類され、ShopifyやBASE、カラーミーショップなどが、ECサイト向けASPに該当します。
ユーザーはASPを利用する際、サーバーやネットワーク機器を調達する必要はありません。初期費用や月額基本料金を無料に設定しているサービスもあり、経費増大を避けられます。
デザインテンプレートやサイト運営に必要な機能も用意されており、比較的スムーズにECサイトを構築できるでしょう。はじめてECサイトの立ち上げを検討している方におすすめの選択肢です。
オープンソース
オープンソースとは、無償提供されているECシステムのソフトウェアを利用し、ECサイトを構築する方法です。EC-CUBEやDrupal Commerceなどが該当します。
オープンソースは、初期費用や導入費用を抑えられる点がメリットです。ソフトウェアをダウンロードする際、一般的にライセンス費用や月額基本料金は発生しません。
ソースコードもインターネット上に公開されており、自由にカスタマイズもおこなえます。反面、ソースコードの編集には、プログラミング言語やセキュリティに関する知識が必要です。
クラウドEC
クラウドECとは、インターネット上に提供されたECシステムやサイト構築ツールのことです。メルカートやebisumartなどが該当します。
クラウドECを利用する際、ソフトウェアのインストールやサーバーの確保は必要ありません。メンテナンスやアップデートもベンダー側が対応するため、システム管理者の負担増大を避けられます。
反面、カスタマイズの自由度は高くありません。Web制作の知識に乏しい方も利用できるよう設計されており、機能追加は一部に限定されます。
ASPやオープンソースと比べると、初期費用や月額費用も多く必要です。初期費用は500万円前後、月額費用は数十万円が相場になります。
パッケージ
パッケージとはショッピングカートや顧客管理など、サイト運営に必要な機能をひととおり搭載したシステムを指します。ライセンスの購入とサーバーへのインストールを終えた後、ECサイトとして運用するかたちです。
カスタマイズを実施する場合は、必要な機能だけを追加していくかたちになるため、フルスクラッチほど費用と手間がかかりません。
反面、他の方法と比べると初期費用やランニングコストが高騰しやすいため、注意が必要です。システムの安定稼働と安全性確保を実現するため、定期的なアップデートも必要になります。
フルスクラッチ
フルスクラッチ開発とは、既存のテンプレートやシステムを活用しない開発手法です。1からECサイトを作り上げるため、ユーザビリティやデザイン性を最大限追求できます。
反面、インフラ環境構築やサイト設計などを自社で対応しなければなりません。数百万円〜数千万円の初期費用が必要になるだけではなく、開発期間の長期化を招きます。
ECサイトの開発を依頼する場合でも、自社の要望へ柔軟に対応できるだけの高い技術力を持つ企業の選定が必要です。豊富な資金力を持つ企業、制作会社やシステム開発会社と取引がある企業向けの選択肢といえます。
ECサイトに必要な機能【顧客向け】
ECサイトを新たに立ち上げる場合、以下7つの機能はサイト運営に最低限必要です。
- ショッピングカート
- 決済サービス
- 受注管理
- メール配信
- 集客関連
- スマートフォンアプリ
- セキュリティ
ECサイトには個人情報を多数保存するため、サイバー攻撃や不正アクセスなど、セキュリティ対策が重要になります。
ショッピングカート
ショッピングカートはユーザーがECサイトで商品を購入する際、買い物かごとしての役割を果たします。合計金額の算出や割引の適用、ポイント付与を自動で対応した後、支払方法の選択に移行する仕組みです。
ショッピングカートに入れた商品は、すぐに購入が決まるわけではありません。購入手続きを進めない限り、ユーザーは買い物リストから該当商品の削除や購入商品の追加を自由におこなえます。
購入手続きが終わった後は確認用メールを自動で配信し、ユーザーの個人情報や購入履歴に関するデータがシステム上に保存されるかたちです。
決済サービス
決済サービスは、ユーザーがECサイト内で購入した商品の代金を支払うために必要な機能です。代金引換やクレジットカード決済、コンビニ決済の3種類に関しては、ECサイト構築当初から搭載するようにしましょう。
1種類の決済方法にしか対応していないと、ユーザーから「利用しにくいECサイト」と印象を持たれる可能性が高まります。
サイトの売上が伸びてきた段階で、電子マネーやスマートフォン決済など、決済手段を徐々に増やしていくのが無難です。複数のキャッシュレス決済へ対応できると、良質な顧客体験の提供によって顧客満足度が高まります。
メール配信
注文の確認メールや購入フォロー、メールマガジンの配信などをおこないます。リピーターを多数獲得するには、ユーザーとの信頼関係構築が重要です。ユーザーと直接コミュニケーションを取れる手段として、メール配信機能はECサイトに欠かせません。
受注管理
受注管理はユーザーから受けた注文内容やキャンセルの有無、入金状況を管理する機能です。商品の受注〜出荷までの作業をスムーズに進められると、納期短縮や良質な顧客体験の提供につなげられます。
業務での使用頻度が高いため、作業手順がわかりやすく操作しやすい受注管理システムを構築しましょう。注文データの一括取り込みや倉庫への出荷指示などを搭載すると、業務の効率性と正確性を高いレベルで両立できます。
集客関連
SNSとの連携やWeb広告の掲載によって、ECサイトに関する情報を多くの方へ発信します。SNSは拡散力に優れている点が特徴です。XやInstagramに新商品販売やキャンペーン開催などの情報を投稿すると、不特定多数の方へ情報を拡散できます。
シェアやリツイートによってユーザー同士が情報を共有するため、サイトの宣伝のために多額の広告費を割く必要性は低いでしょう。
Web広告は自社のターゲット層に合った情報発信を展開できる点が魅力です。年齢や性別、興味など、ユーザー属性に応じた情報発信によって、新規顧客獲得やリピート率改善が望めます。
スマートフォンアプリ
割引クーポンの発行やプッシュ通知などを搭載したスマートフォンアプリを配信します。PCではなくスマートフォン上でECサイトを閲覧し、商品の購入まで済ませる方も珍しくありません。
実店舗を複数展開している場合は、店舗の認知度や来店率を高める集客用ツールとしても活用できます。
すぐにアプリを配信できない場合は、最低でもECサイトをレスポンシブデザインに対応させておきましょう。レスポンシブデザインに対応していない場合、デバイスごとにサイトを用意しなければなりません。スマートフォンユーザーの取りこぼしにもつながります。
PCやスマートフォン、タブレット端末に応じて、表示画面の大きさを最適化するデザインを指します。1つのHTMLでサイトを配信し、ユーザーの使用デバイスごとにCSSを変える仕組みです。
レスポンシブデザインの導入によってエラー表示の発生が減り、ユーザーに快適な閲覧環境を提供できます。
セキュリティ
ビジネスモデルやECサイトの構築方法を問わず、強固なセキュリティ対策を講じなければなりません。ECサイトはユーザーの氏名や住所、クレジットカード情報など、多数の個人情報を保存するサイトです。
セキュリティレベルが低い場合、サイバー攻撃や不正アクセスによって情報漏えいを招く可能性が高まります。仮に情報漏えいが発生した場合、顧客からの信用低下やイメージダウンは避けられないでしょう。
多額の利益損失を避けるためにも、常時SSL化やログデータの収集、定期的な脆弱性診断など、さまざまな対策を講じることが重要です。
ECサイトの運営業務
ECサイトを運営していく上で生じる業務は主に以下の5つです。
- 商品管理
- サイト管理
- 顧客管理
- 売上管理
- 問い合わせ対応
リピーターの獲得やサイト認知度向上を実現するには、商品の受注〜出荷まで、スムーズな対応が必要です。顧客からの問い合わせやクレームを素早く処理できると、誠実な印象を与えられます。
商品管理
商品管理では商品の仕入れや在庫管理、データ更新などを実施します。売れ筋商品が欠品すると、多額の利益損失や顧客からの信頼喪失を招くため、仕入れ量の調整には細心の注意が必要です。
在庫を増やし過ぎると廃棄費用の増大や運転資金の不足などにつながります。商品の売れ行き具合を日々分析しながら、商品発注と在庫管理に努めましょう。
サイト管理
サイト管理では、ECサイトへの商品データ登録や特集ページ作成、アクセス解析など、幅広い業務をおこないます。新商品をサイトで販売する際には、商品画像と説明文の準備が必要です。
特集ページはハロウィンやクリスマス、バレンタインなど、イベントに応じた商品販売やキャンペーン開催を実施します。サイトのデザインを華やかな雰囲気に仕上げると、ユーザーの関心を惹きつけられるでしょう。
アクセス解析ではGoogleアナリティクスを使い、新規ユーザー数やコンバージョン獲得率など、さまざまな指標を数値化します。分析結果をもとにサイト設計の見直しやSEO対策をおこない、多数の新規顧客獲得を目指しましょう。
キーワード選定やタイトル設定、内部リンクの最適化など、検索エンジンでの上位表示実現に向けた施策全般のことです。
Googleで自社サイトが上位に表示されると、多くの方にサイトを認知してもらえる可能性が高まります。他の集客方法と異なり、無料でおこなえる点も魅力です。
顧客管理
顧客管理はECサイトで商品を購入したユーザーの氏名や住所、クレジットカード情報などを保存します。個人情報が流出するとサイト全体の信用度が急落するため、情報管理には細心の注意を払わなければなりません。
メールマガジン配信やアンケートの配布などもおこない、顧客体験の改善に努めます。
売上管理
売上管理は販売管理と入金管理、大きく2つの業務に分類できます。販売管理では毎月の売上目標に対し、進捗状況の把握や発注計画を立案するのが仕事です。発注計画に沿って商品の仕入れや在庫管理をおこなうため、商品管理と兼務するケースもあります。
入金管理では期日までに指定口座への振込や決済システムへ入金されているか、確認するのが主な仕事です。入金を確認できた場合は売掛金の消込をおこない、未入金の場合は催促の連絡を送ります。
問い合わせ対応
問い合わせ対応では、商品に関する問い合わせやユーザーからのクレームを処理します。問い合わせへの対応スピードとていねいさがサイトの利用率に大きく影響するため、非常に重要な業務です。
問い合わせや相談への返信が遅れるとユーザーに不信感を与え、購入意欲が低下します。クレーム対応を放置していた場合は口コミやSNSで悪評が拡がり、収益の激減は避けられないでしょう。イメージダウンを防ぐには、ユーザーとていねいにコミュニケーションを取ることが重要です。
ECサイトのビジネスモデル
ECサイトのビジネスモデルは以下の5種類に分けられます。
- BtoC-EC
- BtoB-EC
- CtoC-EC
- DtoC EC
- 越境EC
すでに顧客や取引先を一定数持っている場合、既存のビジネスモデルをECサイトでも適用するかたちが一般的です。サイトで扱う商材やサービスによっては、販路拡大も望めます。
新たに越境ECを構築する場合は、進出予定地域の文化や商習慣の違いなどを認識したうえで、サイトを構築するか判断しましょう。
BtoC EC
BtoC(Business to Consumer)は、企業から一般消費者に対して商品やサービスを販売するビジネスモデルです。幅広い商品を扱う総合通販サイトに加え、書籍や音楽、家電など、特定ジャンルに特化したサイトも該当します。BtoC ECの事例を以下にまとめました。
- Amazon
- 楽天市場
- ユニクロオンラインストア
- 無印良品ネットストア
- ヨドバシ.com
BtoC ECは一般消費者をターゲットとしており、安定した収益を確保するにはブランドイメージの浸透が非常に重要です。Web広告の掲載やTVCMの放映などによってイメージアップを図り、リピート率向上や新規顧客獲得につなげています。
BtoB EC
BtoB EC(Business to Business)とは、企業同士が取引をおこなうビジネスモデルです。BtoB ECに該当するサイトの事例を以下にまとめました。
- オレンジブック.Com
- モノタロウ
- ミスミ
- エスコオンラインショップ
BtoB ECはBtoC型と比べると、利用可能なサイトの選択肢は少ないです。サイトを利用した際の購入量が多く、1社あたりの単価が高いため、BtoC ECと比べて市場規模は約20倍の大きさといわれています。既存顧客が一定数ある企業、製造業向けの商品を扱う企業に、適したタイプといえるでしょう。
CtoC EC
CtoC(Consumer to Consumer)とは、一般消費者同士で商品やサービスを販売するビジネスモデルです。ネットオークションやフリマアプリがCtoC ECに該当します。以下に該当例をまとめました。
- メルカリ
- ヤフオク!
- ジモティー
- minne
CtoC ECはBtoCやBtoBと比べて市場規模が小さいものの、近年は一般消費者向けのシステムやアプリが増えています。取引の活発化によって市場規模の急速な拡大が予想されており、今後の動向が注目されているビジネスモデルです。
DtoC EC
DtoC(Direct to Consumer)とは、企業が直接一般消費者に対して商品やサービスを販売するビジネスモデルです。商品を提供する際、卸売業者や小売店を経由しません。DtoC ECの該当例を以下にまとめました。
- FABRIC TOKYO
- シチズンウオッチ オフィシャルサイト
- コメッツ
- ランドセル通販
DtoC ECは一般消費者と接点が持ちやすい点が特徴です。サイトの閲覧履歴や過去の購入履歴などを収取し、集めたデータを商品の仕入れや新商品開発の参考に役立てられます。商品の発送や仕入れに中間業者を介さないため、手数料を削減できる点もメリットです。
越境EC
越境ECとは、海外市場向けのECサイトです。海外ECモールへの出店や販売代行業者との連携など、さまざまな方法を使い、海外顧客の獲得を目指します。越境ECの事例を以下にまとめました。
- Fake Food Japan
- GLOKEN
- 多慶屋
- オタクモード・ドットコム
顧客ニーズに見合った商品やサービスを販売すると、国内市場よりも遥かに多くの収益確保が期待できます。反面、言語や文化、商習慣など、海外進出前に日本との違いを把握しておかなければなりません。
法律の把握や現地従業員の確保など、国内向けのECサイトを設立する場合よりも、事前準備が多く必要になります。すでに海外に拠点を持っている企業向けの選択肢といえるでしょう。
ECサイトを構築する前に把握しておくべき5つのポイント
ECサイトを新たに立ち上げる前に、以下5つの内容を整理しておきましょう。
- 売上に応じてECサイトの構築方法を選択する
- 事前準備を進めておく
- 運営体制を整備できるかを確認しておく
- 使いやすいサイト作りを意識する
- フルスクラッチは慎重に検討する
ポイントの内容を1つひとつみていきます。
ポイント1. 売上に応じてECサイトの構築方法を選択する
対面取引や実店舗での売上額に応じて、ECサイトの構築方法を選択しましょう。初期費用や月額費用は構築方法によって異なるため、実情に見合った方法を選ばないと経営を圧迫する可能性が高まります。
たとえば、実店舗での年商が1億円を超えている場合は、クラウド型やオープンソース型がおすすめです。クラウド型はインフラ環境構築やメンテナンスの手間を省けます。オープンソース型は月額基本料金やライセンス費用が発生しません。
年商が1億円に達しない場合や新たにECサイトを構築する場合は、ASPを選びましょう。全体的に費用を抑えられるだけではなく、短時間でECサイトを構築できます。
ポイント2. 事前準備を進めておく
ECサイトの公開後、顧客対応や注文処理に集中できるよう、事前準備を進めておくことが大切です。緻密な計画を立てていても、想定外のトラブルに見舞われるケースは珍しくありません。
サイトに掲載予定の商品に関しては写真や説明文を事前に用意しておきましょう。外注も1つの選択肢ですが、可能な限り自社で対応するのが無難です。自社の従業員と比べて商品の知識や愛着に乏しいため、商品の魅力が引き立つ写真を撮影してもらえる保証はありません。
ECサイトの公開前に商品IDや単価、リードタイムなどもあわせて設定しておくと、欠品漏れや入荷遅れを防げます。
ポイント3. 運営体制を整備できるかを確認しておく
サイト運営に必要な知識やスキルを持つ従業員がいるかを確認しておきましょう。サイト運営では商品管理やサイト管理など、さまざまな作業が発生します。特集ページの作成やデザイン変更、アクセス解析などを遂行するには、プログラミング言語やSEO対策に関する知識が必要です。
専門知識を持つ人材が社内に不在の場合、サイト運営を外注先に依頼しましょう。制作会社には、Web制作やデジタルマーケティングに精通した人材が多数在籍しています。
制作会社に依頼すると安定したサイト運用に加え、リソース不足を回避できる点が魅力です。Googleでの上位表示にともなう露出量増加によって、サイト認知度向上も望めるでしょう。
ポイント4. 使いやすいサイト作りを意識する
顧客目線を意識したサイト設計を徹底することが重要です。魅力的な商品を扱っていたとしても、顧客が使いにくいECサイトを構築した場合、収益は伸びません。
必要な商品や情報をすぐに見つけられるよう、ユーザビリティに優れたサイトを設計しましょう。ショッピングカートや購入決定ボタンなど、重要事項のアイコンを大きくすると、ユーザーが迷うリスクを軽減できます。
情報を詰め込み過ぎず余白を多く残すと、スッキリとした印象を与えられるでしょう。良質な顧客体験の提供に向け、定期的にユーザーへアンケートを実施し、改善点の把握に努めることも重要です。
ポイント5. フルスクラッチは慎重に検討する
多機能型ECサイトを求めている場合も、フルスクラッチ開発が必要かどうか、慎重な判断が求められます。フルスクラッチ開発はユーザビリティを最大限追求できる一方、多額の初期費用が必要です。サイトの規模によっては、必要な初期費用が1,000万円を超えても珍しくありません。
高い技術力が求められるため、外注先の選択肢も限られます。部分的なカスタマイズで問題ない場合は、パッケージ型ECを選択しましょう。フルスクラッチ開発と比べ、大幅に開発費用と開発期間を短縮できます。
まとめ
今回の記事では以下の4点に関して述べてきました。
- ECサイトの作り方
- ECサイト運営に必要な機能
- ECサイト運営で生じる業務
- ECサイトの構築前に把握しておくべきポイント
ECサイトを構築する方法にはASPやオープンソース、クラウドECなど、複数の選択肢が挙げられます。メリットやデメリットは異なるため、対面取引での年商規模や予算に応じた選択が重要です。
サイト構築後は商品管理や問い合わせ対応など、複数の業務をこなさなければなりません。サイト運営を任せられる人材を確保できない場合は、外注先を活用しましょう。
「比較ビズ」を利用すると、必要事項を入力する2分程度で条件に合致した制作会社を見つけられます。ECサイト構築やサイト運用代行の依頼先を探している方は、ぜひ利用してみてください。
比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。
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