連れ子に相続権はある?連れ子に財産を残すための4つの方法

最終更新日:2023年09月15日
青木征爾税理士事務所
監修者
税理士 青木征爾
連れ子に相続権はある?連れ子に財産を残すための4つの方法
この記事で解決できるお悩み
  • 連れ子に相続権はある?
  • 連れ子に相続させるための方法は?
  • 連れ子が相続人の場合の相続分は?

「連れ子に相続権はある?」「連れ子の相続分は実子と違う?」とお悩みの方、必見です。被相続人の配偶者の連れ子に相続権はないものの、財産を受け継ぐ方法はあります。

この記事では、被相続人が連れ子に財産を相続可能な方法について解説します。記事を読み終わる頃には、相続でトラブルを防ぐポイントがわかるでしょう。

相続が発生しそうな方や早めに準備しておきたい方は、ぜひ参考にしてください。

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連れ子に相続権はない

再婚相手の子である連れ子には、義理の親の相続権はありません。民法では相続権を血縁関係がある血族に限定し、被相続人の子どもは実子や養子、嫡出子、非嫡出子、胎児の別なく相続人とみなされます。

連れ子に財産を相続させる4つの方法

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連れ子に相続権はありませんが、財産を相続させる方法はあります。主に以下の4つが挙げられます。

  • 養子縁組
  • 遺言書
  • 生前贈与や生命保険
  • 認知届

養子縁組

養子は相続権が発生するため、養子縁組を組む方法があります。養子縁組には普通養子縁組と特別養子縁組があり、養親の婚姻要件や年齢要件、縁組の要件が異なります。

普通養子縁組と特別養子縁組の違いは、実父母の相続人になれるかです。特別養子縁組は実父母との血縁関係を解消するため、実父母の相続人にはなれません。

遺言書

連れ子に財産を残す方法として遺言書の作成があります。遺言書で連れ子に財産を残すことは「相続」ではなく「遺贈」と呼ばれ、連れ子は「相続人」ではなく「受遺者」と呼ばれます。遺言書には以下の3種類があります。トラブルを防ぐためにもっとも効果的なのは、公証人役場で作成する公正証書遺言です。

自筆証書遺言自分で作成した遺言書。書き間違えや内容の曖昧さにより無効になることもある
公正証書遺言公証人が作成する公正証書。法的に効力があり無効になるリスクを回避できる
秘密証書遺言内容を秘密にした遺言書の存在を公証役場で証明してもらう遺言書。その後の管理は自分で行う

生前贈与や生命保険

生前贈与を行う、生命保険の受取人を連れ子にするという方法で連れ子に財産を残すことも可能です。

生前贈与の注意点は、贈与税が発生することです。年間110万円の基礎控除を超える贈与を行った場合、受贈者は贈与税の申告と納付が義務となります。

生命保険の受取人を連れ子にできるかどうかは保険会社によって判断が異なるため、契約時に確認しましょう。

認知届

連れ子とは異なりますが、内縁の妻の子や浮気相手の子の場合「認知届」を提出することで相続人になることが可能です。被相続人もしくは子の本籍地、被相続人の所在地のいずれかの市区町村役場に認知届を提出することで、非嫡出子でも相続権が付与されます。

被相続人が遺言によって非嫡出子を認知する「遺言認知」を行うことも可能です。遺言認知も同様に、非嫡出子に相続権が発生します。血縁関係ある場合も、認知されていない非嫡出子は相続人とみなされません。

連れ子が養子縁組した際の相続分は実子と同じ

連れ子が養子縁組をした場合、相続分は実子と同じです。実子と非嫡出子の相続分にも違いはありません。男性Aが再婚し、再婚相手Bに連れ子Cがいたとします。男性Aに実子Dがおり、Aと連れ子Cが養子縁組を行いAが亡くなった場合、配偶者Bが2分の1、実子Dと養子Cがそれぞれ4分の1ずつ相続します。

遺言によりこの割合以上の財産を養子である連れ子に残すことも可能です。相続では各相続人に最低限度の遺産取得割合(遺留分)が認められており、侵害することはできません。遺留分を把握したうえで、遺言書を作成することが重要です。

養子縁組なしで連れ子が相続できる2つのケース

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連れ子には相続権がなく、養子縁組しなければ相続人になれません。以下のケースに限り、養子縁組しなくても連れ子が財産を受け取れる可能性があります。

  • 連れ子が被相続人を無償で介護していた
  • 遺産分割協議中に連れ子の実の親が亡くなった

連れ子が被相続人を無償で介護していた

連れ子が被相続人を無償で介護していた場合、特別寄与料を請求可能です。特別寄与料とは、相続人以外の人が被相続人に無償で提供した介護に対して、請求できる金額です。基本的に「介護日数×有資格者が行う1日分の介護報酬相当額」で計算されます。

連れ子は特別寄与料を請求できますが、相続人が特別寄与であると認めなければお金は支払われません。相続人に特別寄与を認めてもらうため、どのような介護をどの程度提供したのか証拠を残すことが重要です。

遺産分割協議中に連れ子の実の親が亡くなった

連れ子に相続権が発生する別のケースは、遺産分割協議中に連れ子の実親が亡くなった場合です。男性Aが連れ子Cと養子縁組をせずに亡くなれば、連れ子Cに相続権はなく、再婚相手BとAの子であるDが財産を相続します。

BとDが遺産分割協議中に再婚相手Bが亡くなった場合、Bの子であるCがBの相続権を引き継ぎ、Aの財産とBの財産の遺産分割協議に参加します。

このように相続人が立て続けに亡くなることを数次相続といい、手続きが複雑になるため注意しましょう。

連れ子の相続トラブルを防ぐポイント2つ

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連れ子がいる場合、相続トラブルは発生しやすいです。トラブル防止策として以下の2点を参考にしてください。

  • 再婚相手の連れ子を含む相続人を調査する
  • 税理士や弁護士に相談する

再婚相手の連れ子を含む相続人を調査する

相続トラブルの主な原因は、相続人に該当する人物を把握していないことです。調査不足で遺産分割協議に参加できない相続人がいる、協議は終わったのに遺留分が侵害されていることがわかったなどのケースでは、再度協議をやり直さなければならないため細心の注意が必要です。

相続人を確定させ、相続人全員で遺産分割協議を行いましょう。

税理士や弁護士に相談する

相続トラブルのリスクを最小限に抑える方法として、税理士や弁護士などへの相談がおすすめです。税法の専門家へ相談することで相続人や相続財産の調査、節税や遺産分割協議書の作成についてサポートしてくれます。弁護士は遺産分割や調停において代理人として手続きを行えます。

相続トラブルがすでに発生し、相続人同士の関係が悪化している、遺産分割協議が難航しているなどの場合は、弁護士に業務を依頼するといいでしょう。

まとめ

連れ子には相続権がなく、財産を分けたい場合には養子縁組や生前贈与を検討すべきです。連れ子が無償で被相続人を介護している、遺産分割協議中に連れ子の親が死亡したなどの特殊なケースでは、連れ子が財産を受け継ぐことができる可能性があります。連れ子に財産を残したい場合は、早めに手続きを進めることが重要です。

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監修者の一言

連れ子に遺産を渡したい場合には養子にするか遺言を残すという方法があります。

この二つのうち確実に財産を渡せる方法は養子にするという方法です。なぜなら遺言の場合あとで書き換えることが可能であるからです。

連れ子を養子にするメリットは相続税の負担の観点からもあります。養子となった連れ子は法定相続人となります。

相続税の計算において基礎控除というものがあり、基礎控除は3,000万円と600万円に法定相続人の数を乗じた金額の合計額です。この基礎控除額は遺産総額から控除することができるため法定相続人の数が多いほうが税負担が少なくなります。

注意していただきたいことは法定相続人の数に算入できる養子の数には制限があるということです。法定相続人の数に含めることができる養子の数は、被相続人に実子がいる場合は1人までとなり、実子がいない場合は2人までとなります。無制限に法定相続人を増やせるわけではありません。

相続税の計算において、法定相続人の数に含める養子の数には制限があります。

これに対し、遺留分については相続税の計算のような制限はなく、遺留分が認められる養子の人数に制限はありません。実子も養子も同じ権利を有することになります。

連れ子がいることにより相続のトラブルが発生することはあるかもしれません。生前から相続に対する対策をすすめておくことが肝心です。相続に対して不安がある場合は専門家にアドバイスを求めることをおススメします。

青木征爾税理士事務所
税理士 青木征爾
監修者

札幌市を中心に活動する税理士。アパレル業界から未経験で税理士業界に飛び込む。その後、個人事務所、資産税系コンサルティングファームで経験を積み独立。税理士の仕事で重要なことはお客様とのコミュニケーションであるという考えから対話を重視している。中小企業の経営支援、スタートアップ支援、相続業務を得意としている。

比較ビズ編集部
執筆者
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