相続財産とは?各相続財産の調べ方や手続き方法を徹底解説

最終更新日:2023年10月02日
青木征爾税理士事務所
監修者
税理士 青木征爾
相続財産とは?各相続財産の調べ方や手続き方法を徹底解説
この記事で解決できるお悩み
  • 相続財産とは?
  • 相続財産別の調べ方は?
  • 遺産分割の注意点は?

「相続手続きを進める必要があるが、相続財産別の調べ方がわからない…」という方必見!

この記事では相続に関する手続きを進める必要がある方に向けて、相続財産別の調べ方について解説します。最後まで読めば、相続財産の手続き方法もわかります。

相続財産の手続きは故人の遺志を尊重し、公平な分配を確保するために重要です。遺産分割の注意点も紹介しているため、遺産分割や遺言書の作成を検討している方もぜひ参考にしてください。

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相続財産とは?

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相続財産とは、亡くなった人(被相続人)が保有していた資産と債務(プラスの資産とマイナスの資産)に関する権利と義務のことです。相続財産には、不動産や預貯金、株式、債権、有価証券、現金、家財道具など、あらゆる種類の財産が対象です。

相続財産は、被相続人が遺言を残している場合や法定相続人による相続の際に、遺産分割や相続人間の取り決めに従って分配されます。相続手続きでは、相続財産の評価や税金の計算などが行われ、遺産分割協議や遺言執行手続きに基づいて遺産が分配されます。

相続財産に含まれるもの一覧

相続財産の内容を正確に把握することは、手続きを円滑に進めるための重要なステップです。相続財産に含まれるものは、以下のとおりです。

不動産 宅地、農地、自宅、建物、借地権、借家権など
動産 自動車、骨董品、貴金属、高級時計、家財など
有価証券 株式、債券、手形など
現金 現金、銀行に対する預貯金、小切手など
その他 ゴルフ会員権、電話加入権など
債務(マイナス財産) 借金、住宅ローン、買掛金、損害賠償債務、未払家賃など
税金(マイナス財産) 未払いの税金、滞納中の税金など
その他(マイナス財産) 未払いの電気ガス水道代、医療費など

相続財産にはさまざまな要素が含まれるため、正確な情報収集が重要となります。遺産の価値や種類を確認し、適切な手続きを行いましょう。具体的な状況にあわせて専門家の助言を得ることがおすすめです。

相続財産に含まれないもの

亡くなった人が保有していた資産が、すべて相続財産に含まれるとは限りません。一般的に相続財産に含まれないものは、以下のとおりです。

  • 祭祀財産(仏壇や仏具、お墓など)
  • 養育費の請求権や支払い義務
  • 生活保護や年金の受給権
  • 使用貸借の権利
  • 国家資格

みなし相続財産も相続税の課税対象

みなし相続財産も相続税の課税対象となる場合があります。みなし相続財産とは、相続人が実際には相続しないが、法律上は相続財産として取り扱われる財産のことです。一般的に、みなし相続財産は以下の財産に適用されます。

  • 生命保険や損害保険の死亡保険金
  • 死亡退職金
  • 弔慰金
  • 被相続人の死亡前3年以内〜7年以内に贈与を受けた財産
相続税の発生は死亡前3年以内〜7年以内に延長される

2024年1月1日以降、生前贈与加算の適用期間は死亡前3年以内〜7年以内へ段階的に延長されます。生前贈与をしてから7年以内に贈与者が亡くなると、その贈与財産は相続税の課税対象となります。

各相続財産の調べ方

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相続財産において遺産に関する情報を正確に収集することは、スムーズな手続きにつながります。各相続財産の調べ方は以下のとおりです。

不動産 固定資産税の納税通知書や権利証などを手がかりにし、法務局で登記簿謄本を入手します。同様に、市区町村役場に名寄帳を依頼することで、地域内の不動産の情報を収集することも可能です。
預貯金 被相続人の名義の通帳やカード、金融機関からの郵便物などを手がかりに、預貯金が保有されている金融機関を確認します。口座残高証明書を取得する際は、死亡日時点の情報で発行します。
株式や投資信託 証券会社から提供される残高証明書や取引履歴などの資料を通じて、投資銘柄や保有口数を確認します。
保険 保険会社から提供される保険証券や通知などの資料をもとに、保険契約の有無を確認します。保険契約の存在だけでは情報が十分ではないため、解約返戻金(見込額)証明書を保険会社から取得しましょう。
債務 貸主との契約書や返済予定表、消費者金融からの郵便物など、故人の住居や郵便受けを調べて契約情報を確認します。故人の通帳に定期的な引き落としが行われていないかを確認しましょう。

相続財産の手続き方法

亡くなられた方から相続財産がある場合、適切な手続きを行いましょう。相続手続きを適切に行うことで、円滑な手続きを進められます。個々の状況により、手続きの流れが異なることがありますが、一般的な相続財産の手続き方法は以下のとおりです。

1. 遺言の確認 被相続人が遺言を残している場合、内容を確認します。遺言がある場合は、指示に従って財産を分配しましょう。
2. 法定相続人の確認 遺言がない場合や遺言の一部が実行されない場合、法定相続人が誰であるかを確認します。法定相続人は、被相続人の遺産を相続する権利を持ちます。
3. 相続財産の評価額を決定 相続財産の評価が行われます。不動産や預金、有価証券などの資産の評価額を決定します。
4. 相続税の計算 相続財産に相続税が発生する場合、計算が行われます。税金の額は、相続財産の評価額に基づいて算出されます。
5. 遺産分割の協議 法定相続人や遺言の内容に基づいて、遺産分割の協議が行われます。遺産の分配方法や割り当てが決まります。
6. 遺産分割手続きの申請 遺産分割協議書と必要な書類を提出し、遺産分割の手続きを行います。遺産分割が法的に確定します。
7. 財産の引き渡しと登記 遺産分割が確定したあと、相続人に財産が引き渡されます。不動産の場合は所有権の登記が必要です。
8. 税金の支払い 相続税やその他の税金がある場合、適切な手続きを経て支払います。

遺産分割の注意点3つ

遺産分割は、故人の遺産を相続人たちの間でわけるプロセスです。法的手続きと感情的な要素が絡み合う場面でもあり、慎重なアプローチが求められます。ここからは、遺産分割の注意点を3つ紹介します。

  1. 法的手続きを遵守する
  2. 公平な分配をする
  3. 記録を保持する

1. 法的手続きを遵守する

遺産分割において、法的手続きを遵守することは、公平かつ適切な分割を確保するために極めて重要です。法的手続きを開始する際は、相続人としての資格を証明するための書類提出や、相続税の申告手続きなどが必要です。

相続には相続税が絡むため税務申告手続きを遵守し、税金を正しく納付しましょう。法的手続きを遵守することは、遺産分割を適切かつ公正に進めるための基本です。

2. 公平な分配をする

遺産分割の公平な分配を確保するために、相続人たちの感情や権利を尊重しつつ、財産や資産の価値、遺言書の指示を総合的に考慮しましょう。金銭的価値だけではなく、物的・感情的価値も考え、不平等感を回避する努力が求められます。

最終的な分配に際しては、法的基準や遺産の要素を勘案し、透明かつ適正な手続きを踏むことが不可欠です。

3. 記録を保持する

遺産分割において、適切な記録を保持することは大切です。合意事項や分割内容を文書化することで、将来の紛争や混乱を防げるでしょう。

書面に記録された取り決めや財産の評価は、関係者間の合意を確認し、公平性を保つのに役立ちます。遺産分割の際は、正確な情報を記録し、すべての関係者が同意する形で保管することが重要です。

相続手続きは弁護士や税理士に相談できる

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相続手続きに関する専門知識や法的手続きは、弁護士や税理士に相談することが可能です。弁護士は法律の専門家であり、遺産分割や遺言書の解釈など法的なアドバイスを提供します。税務関連の専門家である税理士は、相続に伴う税金の計算や申告手続きのサポートを行います。

相続には複雑な法的要素や税務の側面が絡むため、専門家の助言を受けることでスムーズな手続きを進められるでしょう。個人の状況にあわせて最適なアドバイスを提供し、遺族の利益を守る助けとなります。

各専門家に相談するメリットは、以下の記事で詳しく解説しているため参考にしてください。

まとめ

相続財産の手続きは、故人の遺志を尊重し、公平な分配を確保するために重要です。正確な手続きが行われないと、財産の分配が混乱し、家族間で紛争が起こる可能性があります。

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よくある質問とその回答

  • 相続財産から引ける葬儀費用は何がある?

    相続財産から差し引ける葬儀費用は、火葬や埋葬にかかる費用です。納骨にかかる費用も控除可能ですが、納骨に関連する手続きや墓石の開閉に関わる費用に限り、墓石の彫刻料や納骨式に関連するお布施・食事代などは控除対象外です。

  • 相続放棄すると相続財産はどうなる?

    相続放棄すると、当該相続人は遺産分を放棄することになります。すべての相続人が放棄すると、最終的に財産は国庫に移る仕組みです。

    ただし、相続財産管理人が選ばれるまでは、財産の管理責任が残ります。相続放棄を行っても、即座に財産との関係が絶たれるわけではありません。相続放棄や相続財産管理人の選任に関しては、専門家の助言を得つつ進めることが賢明です。

監修者の一言

相続財産に含まれる財産は時代とともに変化しています。預貯金や不動産など従来から存在する形のある財産はもちろんですが、最近ではインターネットバンキングの口座やネット証券の口座、電子マネーなどはもちろんのこと暗号資産やNFTなどの形のない財産も相続財産の対象となります。

生命保険金、死亡退職金以外にもみなし相続財産はあります。生命保険契約に関する権利は被相続人が他の人を被保険者、契約者として保険料を支払っていた場合において被相続人が亡くなったときに生じます。

定期金に関する権利は個人年金などの保険料を被相続人が支払っていた場合に生じます。この権利は給付事由が発生の有無にかかわらず生じます。ただし相続税の計算においては給付事由が発生している場合と発生していない場合では評価額の計算方法が変わります。

みなし相続財産は見落としが多い財産なので注意しましょう。債務については本文中にもあるように連帯保証人の地位を引き継ぐことになります。

ただし、相続税の計算をするうえでは保証債務は原則的に控除ができません。債務者が弁済不能の状態にあるため、保証債務者がその債務を履行しなければならない場合で、かつ、主たる債務者に求償して返還を受ける見込みがない場合に限り債務控除が認められます。

財産債務を確定させることは相続において非常に重要です。わからないことがあれば専門家に相談するということも検討してはいかがでしょうか?

青木征爾税理士事務所
税理士 青木征爾
監修者

札幌市を中心に活動する税理士。アパレル業界から未経験で税理士業界に飛び込む。その後、個人事務所、資産税系コンサルティングファームで経験を積み独立。税理士の仕事で重要なことはお客様とのコミュニケーションであるという考えから対話を重視している。中小企業の経営支援、スタートアップ支援、相続業務を得意としている。

比較ビズ編集部
執筆者
比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。
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