ローズ経営労務事務所

A社では、長年給与計算を担当していた総務スタッフが突然退職したことをきっかけに、社内の労務体制が一気に崩れました。給与計算は毎月のようにミスが発生し、従業員から「また間違っている」「誰に言えばいいのかわからない」と不満の声が上がる状態。さらに現場では人間関係トラブルが増加し、メンタル不調者も複数発生。社長は「どれだけ改善すれば良いのか…」と深い不安を抱えていました。

最初に着手したのは、給与計算そのものの仕組みの再構築でした。勤怠締めルールが部署ごとにバラバラで、担当者によって処理基準が異なっていたことがミスの原因でした。私は勤怠管理から支給控除のチェックリストまで「企業に合った統一ルール」を設計し、給与計算を当事務所で完全に代行。翌月からミスゼロを実現しました。

次に、メンタル不調の背景を把握するため、管理職・従業員との丁寧な面談を実施。結果、指導の仕方が厳しすぎると感じられたり、相談しづらい雰囲気が職場ストレスを悪化させていることが判明。そこで管理職に対して1on1面談を継続し、傾聴・褒め方・注意の伝え方などを改善するトレーニングを導入しました。

これにより、従業員が「相談できる空気」が生まれ、トラブルが大幅に減少。半年後には離職率が明確に改善し、社長からは「会社に安定感が戻った」との声をいただきました。現在も顧問として労務体制の強化をサポートしています。