就業規則作成の費用相場はいくら?社労士に依頼するメリットを解説

最終更新日:2024年01月12日
涌井社会保険労務士事務所
監修者
社会保険労務士代表 涌井好文
就業規則作成の費用相場はいくら?社労士に依頼するメリットを解説
この記事で解決できるお悩み
  • 就業規則とはなに?
  • 就業規則作成の費用相場はいくら?
  • 就業規則作成を社労士に依頼するメリットは?

企業の経営者の方であれば「就業規則って絶対に必要?」「作成にどのくらいの費用がかかるの?」などの疑問を持つ場合があります。就業規則は、社内で適用されるルールであり、会社と社員を守るための重要な決まりです。

この記事では、就業規則を作成する際の費用相場と、社労士に作成を依頼するメリットについて解説します。最後まで読めば、職場内の秩序を守るための就業規則を作成できるでしょう。

就業規則を作ろうと考えている経営者や人事担当者の方は、ぜひ参考にしてください。

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就業規則とは

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就業規則とは、常時10人以上を雇用する会社に必須の社内ルールです。従業員の労働条件や職場内の規律事項などをまとめたルールブックであり、労働基準監督署への提出が義務付けられています。

就業規則は、労使間のトラブルを防止し、職場内の秩序を守るために非常に重要な決まりです。就業規則が作成されていなければ、従業員の権利が侵害される、パワハラ・セクハラなどのハラスメントが横行することになりかねません。

就業規則の内容に変更を加える場合、労働組合代表者からの意見聴取と就業規則変更届の提出が必要であることも覚えておきましょう。

就業規則を作成しないと罰則が適用されることがある

就業規則の作成が義務付けられているにもかかわらず作成を怠った場合、労働基準法違反で30万円以下の罰金が科せられます。労働条件や賃金などの変更に伴い、労働基準監督署に変更届を提出しないケースでも同額の罰金が科せられるおそれがあるため注意しましょう。

就業規則を作成していない、変更届を提出していないなどの状況では、労働基準監督署から是正勧告が行われるケースもあります。会社全体としてコンプライアンス遵守の意識が低いと見なされれば、会社の評判が下がり人材の確保にも悪影響がおよぶでしょう。

社労士に就業規則作成を依頼した場合の費用相場

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就業規則の作成は基本的に社労士の独占業務です。社労士に就業規則の新規作成や一部変更を依頼する場合など、3パターンでの料金相場は次のようになっています。

  • 就業規則の新規作成を依頼する場合:15万円〜50万円
  • 就業規則の一部変更を依頼する場合:3万円〜15万円
  • 就業規則作成のアドバイスや確認を依頼する場合:5万円〜20万円

社労士事務所によって金額にかなりばらつきがありますが、項目の多さや内容の細かさによって価格は変動します。低価格の就業規則は質が低いというわけではないため、会社の実情にあっているかどうかで判断しましょう。

1. 新規作成は15万〜50万円

就業規則の新規作成を社労士に依頼する場合、15万〜30万円が相場になります。就業規則は規定の数によって料金が変動するのが特徴です。含める規定が多くなると50万円前後まで価格が上がるケースもあるでしょう。

企業によっては、就業規則に数十万円の費用をかけられないこともあります。既定の数や内容に注意を払うことにより、費用を抑えられるでしょう。複数の社労士事務所から見積もりを取る相見積もりも費用を抑えるのに効果的です。

2. 一部変更は3万〜15万円

賃金規定や退職金規定など、就業規則の一部を変更する場合、費用相場は3万〜15万円です。どの程度の範囲を変更するかによって価格が大きく変動します。

ごくわずかな変更の場合、3万円程度で変更できることもあるでしょう。全体的な見直しを行い、新規作成に近い仕事量が発生するケースでは15万円前後になることもあるため、余裕を持った予算確保が重要です。

3. アドバイスを受ける場合は5万〜20万円

就業規則作成に関するアドバイスや内容確認を依頼する場合の費用相場は、5万〜20万円です。社労士事務所のなかには有業規則に関する相談を無料とする一方、新規作成や修正などの作業で発生する値段を高めに設定している事務所もあります。

簡単なアドバイスや内容確認であっても、料金を設定している社労士事務所がほとんどであるため、最初から就業規則の新規作成・修正を依頼するつもりで相談するのが無難です。社労士側も、業務を依頼する予定のクライアントに対しては、より一層親身になって対応してくれるでしょう。

社労士事務所以外に就業規則作成を依頼した場合の費用相場

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就業規則の作成は社労士の独占業務ですが、社労士事務所以外にも作成依頼は行えます。社労士が所属していることが絶対条件ですが、以下の依頼先も考えられるでしょう。

  • 弁護士:35万〜45万円
  • BPOサービス提供企業:5万〜10万円
  • 人事コンサルティング会社:15万〜20万円

それぞれの依頼先にメリット・デメリットがあるため、慎重な検討が必要です。

弁護士:35万〜45万円

顧問契約を締結している弁護士事務所に社労士が在籍している、もしくは弁護士が社労士資格も持っている場合、就業規則の作成を依頼できます。費用の相場は35万〜45万円です。弁護士事務所に就業規則の作成を依頼する場合は、基本的に費用が高くなると考えておきましょう。

顧問弁護士の場合、関係性によって30〜50%の割引料金で依頼に応じてくれる可能性もあります。弁護士事務所であれば、就業規則の作成だけではなく労務トラブルの対応もすべて一任できる点は大きなメリットです。顧問契約を結んでいる弁護士がいる場合は、新たに社労士を探す時間や手間も省けます。

BPOサービス提供企業:5万円〜10万円

BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)サービス提供企業に就業規則の作成を依頼した場合、費用相場は5万円〜10万円です。BPOサービス提供企業とは、業務プロセスの一部を外部企業に委託できるサービスのことです。人事や総務など、バックオフィス業務全般の代行を依頼できます。

BPOサービスを利用する場合は、就業規則作成と他の業務を組み合わせるのが一般的です。社労士事務所に依頼するよりもかなり費用を抑えられますが、スタッフに社労士資格保有者がいることを必ず確認しましょう。BPOサービス提供企業が、就業規則の作成を得意としているとは限らないため、慎重に依頼先を選ぶ必要があります。

人事コンサルティング会社:15万円〜20万円

人事コンサルティング会社に就業規則の作成を依頼する場合、15万円〜20万円の費用がかかります。人事コンサルティング会社には、採用・人事制度・人材育成などの業務に特化したコンサルタントが在籍しており、就業規則の業務の1つとして依頼可能です。

オーダーメイドの就業規則を1から作成する場合は、30万円以上費用がかかることもあります。人事コンサルティング会社内に社労士資格保有者がいない場合には、業務を依頼できない点にも注意が必要です。

就業規則作成の費用を算出する計算式

就業規則の作成費用は「就業規則の作成費用 = 人件費(時給×就業規則作成時間)+その他の固定費+社労士事務所の利益」の計算式で算出可能です。

就業規則の作成における固定費はそれほど高額にはならないため、費用の大部分を占めるのは人件費です。経験豊富な社労士と経験の浅い社労士、じっくり時間をかけてヒアリングを行うケースと最低限の体裁を整えればいいケースでは、当然時給や作成時間が変わります。

就業規則作成の際、社労士は条文の意味を顧客に説明しなければなりません。就業規則に含める規定や条文が増えるほど、作成時間や説明時間が増え人件費がかさむため、全体の費用も高額になるでしょう。

社労士に就業規則作成を依頼するメリット3つ

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社労士に就業規則作成を依頼すると以下のメリットがあります。

  1. 労使間トラブルのリスクを低減できる
  2. 就業規則を最新の法律に対応したものにできる
  3. 人事担当者の労力を別の業務に向けられる

どのポイントも会社の評判に関わるため、非常に重要です。就業規則を定期的に見直し、必要に応じて社労士の助けを借りましょう。

1. 労使間トラブルのリスクを低減できる

社労士に就業規則作成を依頼することで、労使間トラブルのリスクを低減できる点がメリットの1つです。就業規則には、労使間や職場で守るべきルールが記載されており、トラブルを未然に防ぐ役割を果たしています。

社労士は労働基準法や労務トラブルの事例に通じており、関連法規や会社の実態に沿った就業規則を作成することが可能です。抜け穴のない就業規則を作ることにより、トラブルやハラスメントが発生しにくくなり従業員が働きやすい環境を整えることができるでしょう。

2. 就業規則を最新の法律に対応したものにできる

社労士に就業規則を作成してもらうと、最新の法令に則したルールを盛り込める点もメリットです。会社が守るべき法律や従業員を守るためのルール、働き方に関する決まりは頻繁に改正されます。

企業の経営者や各部門が最新の法令に通じているケースはまれであるため、就業規則の作成・変更には専門家の助けが必要です。社労士に就業規則作成を依頼することで、法令を遵守しつつバランスの取れた内容にできるでしょう。

3. 人事担当者の労力を別の業務に向けられる

就業規則を社労士に作成してもらえば、人事担当者の負担を軽減し、別の業務に集中させることができます。就業規則に含めるべき項目をまとめるだけであっても業務量は膨大になるため、人事担当者の負担は非常に大きくなるのが一般的です。

社労士に業務を任せれば、人事担当者を別の重要な業務に集中させることが可能です。社内のリソースを効率的に利用するために、社労士の助けは有効でしょう。

就業規則作成の費用を節約するポイント3つ

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就業規則作成の費用を節約するポイントは主に以下の3つです。

  1. 社労士と顧問契約を結ぶ
  2. 就業規則作成・変更に関する助成金を利用する
  3. 相見積もりを取る

就業規則作成は一般的に15万円〜30万円の費用がかかるため、少しでも費用を抑える方法を知っておくことは重要です。

1. 社労士と顧問契約を結ぶ

社労士と顧問契約を結ぶことで、就業規則作成の費用を通常よりも抑えられます。顧問契約では毎月一定の顧問料が発生しますが、就業規則作成を含むほかの業務を10〜20%安い値段で依頼できる可能性があるでしょう。

社労士と顧問契約を結ぶと、職場環境の改善や離職率低下のための施策、従業員のワークライフバランス改善について適宜相談できます。社会保険の加入手続きや給与計算など、工数のかかる作業を依頼可能です。助成金申請も含め、労務関連の相談も一手に依頼したい場合には、顧問契約を検討しましょう。

2. 就業規則作成・変更に関する助成金を利用する

就業規則作成・変更に関する助成金を利用することで、費用を抑える方法もあります。たとえば「働き方改革推進支援助成金」は、ワークライフバランス改善に励む中小企業を支援し、最大490万円の助成金が支給される制度です。

助成金の支給を受けるためには、下記の内容のうち最低1つに取り組み、設定された目標を達成しなければなりません。

  1. 労務担当者への研修
  2. 労働者への研修および周知
  3. 外部専門家を招いてのコンサルティング
  4. 就業規則や労使協定の作成・変更
  5. 人材確保に向けた取り組み
  6. 労務管理用システムの導入やデジタル式運行記録計の更新
  7. 業務効率化につながる設備導入および更新

就業規則の作成・変更が取り組むべき課題に含まれるため、企業や人事担当者は社労士の力を借りつつ助成金の申請を行えるでしょう。

その他にも就業規則の作成・変更が関係する助成金には以下があります。

  • キャリアアップ助成金
  • 子育てパパ支援助成金
  • 両立支援等助成金

3. 相見積もりを取る

就業規則作成の費用を抑えるためには、相見積もりが有効といえます。相見積もりとは、複数の社労士事務所に同じ条件で見積もりを依頼し、費用を比較する方法です。相見積もりを取ることで、就業規則作成の費用相場を正確に把握できます。

相見積もりによって、担当者とスムーズに情報共有や意見交換ができるかも確認可能です。就業規則作成を依頼した事務所とは、長い付き合いになることが予想されるため、コミュニケーションを取りやすい担当者がいる依頼先を選びましょう。

就業規則作成を依頼する社労士の選び方3つ

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就業規則作成を依頼する際、以下の3つの点を考慮して社労士を選びましょう。

  1. 就業規則作成をどの程度行ってきたか
  2. 自社の業種・業界の実情を把握しているか
  3. 長期にわたっていい関係を築けるか

就業規則作成の成否は社労士と顧客の密なコミュニケーションにかかっているため、これらの3つのポイントを押さえることが非常に重要です。

1. 就業規則作成をどの程度行ってきたか

社労士を選ぶ際、就業規則の作成・変更をどの程度行ってきたか確認しなければなりません。すべての社労士が就業規則の作成に慣れているわけではなく、それぞれに得意分野があります。

就業規則作成を依頼する場合、社労士事務所のホームページで就業規則の経験や実績を確認しましょう。数多くの企業の就業規則を作成しているのであれば、ある程度信頼できる社労士であると判断できます。

2. 自社の業種・業界の実情を把握しているか

就業規則作成実績のある社労士のなかでも、自社の業種や業界の実情を把握している人に業務を依頼するのが賢い方法です。業界や業種によって働き方や習慣は大きく異なります。

業種や業界に精通している社労士であれば、法律だけではなく専門用語や習慣を理解したうえで就業規則を作成してくれるでしょう。従業員にとっても理解しやすく、会社の実情に即した就業規則を手に入れるため、どのような知識を持っているかも確認すべきです。

3. 長期にわたっていい関係を築けるか

就業規則作成の実績に加え、社労士の人柄も重要なポイントです。社労士と顧問契約を結ぶ場合、かなり長期にわたって関係を築かなければなりません。

社労士と話をしてみて、いい関係を築けそうであると感じた場合にのみ契約を検討しましょう。高圧的である、話をあまり聞かない、専門用語を多用するなどの特徴がある社労士は避けた方が賢明です。

まとめ

就業規則作成の費用相場は、新規作成でおよそ15万円〜30万円です。就業規則に含める内容や項目の多さが、費用に直結することを覚えておきましょう。法令を遵守し従業員に快適な職場環境を提供するため、社労士に相談しながら就業規則を作成することが重要です。

比較ビズは、全国各地の社労士事務所を条件ごとに比較できる非常に便利なWebサイトです。2分程度情報を入力するだけで、条件を満たす社労士を比較できます。就業規則を作成したい、変更の相談に乗ってほしいニーズがある方は、ぜひ1度比較ビズを利用してください。

監修者の一言

会社の根本規則を定めた就業規則は、会社の憲法と呼ばれることもあり、労使双方にとって非常に大切な規則となっています。重要な規則ではありますが、作成自体はインターネット上に公開されているテンプレートを使って作ることも可能です。

しかし就業規則の重要性を鑑みれば、労働社会保険諸法令の専門家である社労士に作成を依頼することが最も安心できます。しかし社労士であれば、誰でも良いというわけではなく、実績や得意とする分野をしっかりと判断したうえで依頼することが大切です。

社労士に就業規則の作成を依頼した場合の報酬は、一般的に20万円以上が相場となっています。もちろん条文数や附属規定などの条件によっても、報酬は変動しますが、就業規則を作成するためには1ヶ月以上掛かることが通常であり、どうしても高額になってしまいます。

決して報酬が高いから就業規則の出来が良く、安ければ出来が悪いというわけではありません。しかし報酬の相場はいい加減なものではなく、掛かる手間やクオリティを考慮した意味のある数字です。

中には2万円や3万円で作成を受ける社労士もいますが、ただ安いからと飛びつかずにしっかりと評判を調べてから依頼を行いましょう。

涌井社会保険労務士事務所
社会保険労務士代表 涌井好文
監修者

保有資格:社会保険労務士、行政書士。平成26年より神奈川県で社会保険労務士として開業登録を行い、以後地域における企業の人事労務や給与計算のアドバイザーとして活動を行う。近時はインターネット上でも活発に活動しており、クラウドソーシングサイトやSNSを通した記事執筆や監修を中心に行っている。

比較ビズ編集部
執筆者
比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。
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