助成金申請代行にかかる費用とは?把握すべきポイントや社労士の探し方も紹介
- 助成金申請代行にかかる費用相場は?
- 助成金申請代行を利用する前に把握すべきポイントとは?
- 社労士の探し方とは?
助成金申請代行を利用した場合に発生する費用は、社労士に支払う着手金と成功報酬です。どのくらいの費用が必要でしょうか。
この記事では、助成金申請代行にかかる費用や重要なポイント、社労士の探し方などについて、まとめました。
助成金申請の代行を外注先に依頼しようと思っている方、手続き代行の外注先を探している方は、参考にしてください。
もしも今現在、
- 助成金を依頼した際の費用相場がわからない
- 成功報酬型代行で依頼したい
- 信頼性の高い社労士を選びたい
上記のようなお困りがありましたら、比較ビズへお気軽にご相談ください。比較ビズでは、複数の社会保険労務士から提案がもらえ、相場感や各事務所の特色を把握したうえで業者を選定できます。相談したからといって、必ずしも契約する必要はありません。まずはお気軽にご利用ください。
助成金申請代行にかかる費用
助成金申請代行サービスを利用した場合、外注先に払う費用は着手金+成功報酬の合計金額です。着手金は助成金申請代行の手続きを外注先に依頼した場合、必ず発生する費用です。
助成金を受給できなかったとしても、提示された金額を着手金として支払わなければなりません。成功報酬は助成金申請の受給が決まった場合、手続きの報酬として支払う費用です。
成功報酬の割合によって外注先に支払う費用は大きく変動するため、必ず確認をしましょう。助成金申請代行サービスは、社労士事務所と助成金申請代行業者が提供しています。
社労士と助成金申請代行代行業者に依頼した場合にかかる費用をみていきます。
社労士に依頼した場合
社労士に依頼した場合、着手金の相場は2万〜5万円です。着手金は業務を依頼してから1週間後までに支払います。
成功報酬は、助成金額の10%〜20%が相場です。着手金が無料の場合、助成金額の20〜30%を成功報酬として設定している場合があります。成功報酬の割合の高さが依頼先への費用総額に大きく影響を及ぼすため、複数の見積もりを取って比較することが重要です。
たとえば、500万円の助成金支給が決まり、成功報酬が20%の場合は100万円を社労士へ支払い、30%の場合は150万円を支払います。
成功報酬の割合が大きくなるほど、手元に残る助成金の額は少なくなる点を理解しておきましょう。
助成金申請代行業者に依頼した場合
助成金申請代行業者に依頼した場合、着手金と成功報酬の費用相場は社労士事務所と同じです。助成金申請の手続きは社労士資格を持っていない限り、依頼を受け付けられません。
社労士資格を持つ者にしか業務を依頼できないため、助成金代行業者の場合は違法業者が混じっている可能性もあり、慎重な見極めが必要です。
申請手続きを代行する担当者が社労士資格を持っているか、必ず確認をしましょう。費用の説明が曖昧な場合や成功報酬が30%以上に設定されている場合は、依頼を避けてください。違法業者の可能性が高く、助成金を受給できないだけではなく、無駄な費用を支払う結果となります。
助成金申請代行を社労士へ依頼する3つのメリット
社労士や代行業者に依頼しなくても、助成金の申請手続きをおこなうことは可能です。利用予定の助成金に必要な書類を把握し、必要事項を記載した書類を提出することで手続きは完了します。
本業が忙しい場合、助成金に関する情報収集や書類作成に十分な時間をかけられない場合も多いでしょう。
助成金申請手続きを社労士へ依頼すると、以下3つのメリットが得られます。
- 申請手続き全般を任せられる
- 自社に合った助成金の提案が得られる
- 助成金を受給できる確率が高まる
書類の不備や提出漏れのリスクが減り、助成金を受給できる可能性が高まる点が大きなメリットです。
メリット1. 申請手続き全般を任せられる
社労士へ依頼するメリットは、助成金の申請に必要な書類作成全般を任せられる点です。利用する助成金の種類によって、提出が求められる書類や書き方は異なります。
申請手続きに慣れていない場合、書類作成に多大な時間を確保しなければなりません。本業に支障が出るだけではなく、募集期限に間に合わなくなる可能性が発生します。
作業経験豊富な社労士へ助成金申請の手続き代行を依頼することで、正確かつスピーディーな対応が期待できます。進捗管理まで依頼できるため、自分で作業をおこなう必要もありません。書類の不備によって再提出を求められるリスクも削減でき、助成金受給の確率を高められます。
メリット2. 自社に合った助成金の提案が得られる
自社の経営資産や経営課題を踏まえた助成金を紹介してもらえる点も、助成金申請代行を社労士に依頼するメリットです。
助成金は多くの企業が利用できるよう、支給額の上限や要件などが毎年見直されています。雇用促進や人材育成、職場環境改善など、利用できる助成金の種類も豊富です。本業をこなしながら助成金の情報を収集するには、多大な時間と労力を割かなければなりません。
社労士に相談をすることで、最新の動向を踏まえつつ自社の要望を正確に反映した助成金の提案を得られます。紹介してもらった助成金の申請手続きを社労士に依頼できる点も魅力です。最小限の手間で経営課題を解決でき、組織力強化を図れます。
メリット3. 助成金を受給できる確率が高まる
社労士を活用することで書類作成〜スケジュール管理まで、必要な業務をまとめて依頼できます。書類漏れや期限切れによる受給漏れのリスクを大幅に削減できる点がメリットです。
助成金によっては法定三帳簿や就業規則の提出を求められる可能性もありますが、どちらの作成も社労士へ依頼できます。
法定三帳簿とは賃金台帳や出勤簿、労働者名簿のことです。10人以上の従業員を雇用している事業場では、就業規則の作成が義務付けられています。
リソースが足りないスタートアップ企業は、上記の作業も含めて依頼するのがおすすめです。補助金受給の可能性が高まるだけではなく、組織力強化や労務トラブルの回避を図れます。
助成金申請代行を利用する前に把握すべき5つのポイント
助成金申請代行サービスを利用すると書類作成や手続きの手間を削減でき、本業に集中できる環境を整えられます。正確な書類作成によって、助成金の受給確率が高まる点も魅力です。
しかし、はじめて助成金申請代行サービスを利用する場合、どのように選定作業を進めたらいいか、わからない方もいるでしょう。ミスマッチを避けるため、以下5つのポイントを意識することが重要です。
- 助成金の申請業務は社労士の独占業務に該当する
- 助成金申請代行の実績を確認する
- 多くの業務を依頼すると費用が高騰する
- 助成金代行業者の利用は慎重に判断する
- 社労士が在籍していれば税理士事務所にも依頼できる
ポイントの内容を1つひとつみていきましょう。
ポイント1. 助成金の申請業務は社労士の独占業務に該当する
助成金の申請手続きは社労士の独占業務に該当するため、社労士資格保持者のみが依頼を引き受けられます。補助金と異なり、税理士や会計士、経営コンサルタントには依頼できないため、注意しましょう。
助成金代行業者ではなく社労士事務所への依頼を推奨します。助成金代行業者は、違法業者のリスクを考慮しなければなりません。サービスの品質や料金体系などチェックポイントが多く、依頼先の選定に手間がかかります。
社労士資格保持者しか申請手続きもおこなえないため、実質的に社労士事務所へ依頼するのと変わりません。無駄な費用の支払いや受給漏れを防ぐためにも、よほどのメリットがない限りは社労士へ依頼するようにしましょう。
ポイント2. 助成金申請代行の実績を確認する
助成金申請代行の手続きが豊富な社労士を選ぶことが大切です。すべての社労士が助成金申請の手続きを得意としているわけではありません。社会保険の手続きや労使トラブルの解決、経営コンサルティングなど、社労士によって得意分野は異なります。
助成金申請手続きに強い社労士を選ばないと、助成金のミスマッチや書類作成に時間がかかる可能性が高まるため、注意が必要です。
顧問契約締結を依頼の条件とする社労士事務所への依頼は避けましょう。助成金申請代行をスポットで対応してくれる社労士事務所もあります。スポット対応可能な社労士事務所へ依頼することで、顧問契約を締結しなくても助成金申請手続きを依頼できます。
ポイント3. 多くの業務を依頼すると費用が高騰する
助成金申請手続き以外の業務も依頼する場合、社労士へ依頼する業務内容を明確にすることが大切です。社労士には就業規則の変更や社会保険の更新など、さまざまな業務を依頼できます。
多くの業務を依頼すると従業員の負担を軽減できる一方、社労士へ多額の報酬費用を支払う必要があります。実務経験を積む機会が減少し、ノウハウやスキルも蓄積しにくくなります。
費用削減や実務経験を積む機会を確保するため、社労士へ依頼する業務を限定しましょう。
コンサルティング力に優れた社労士事務所を選ぶのも1つの選択肢です。自社の課題を正確に反映した提案が得られるため、業務効率改善や働きやすい職場環境の整備につなげられます。
ポイント4. 助成金代行業者の利用は慎重に判断する
助成金代行業者を利用する場合、無資格者や高額な報酬を要求する違法業者を選択しないよう、慎重な見極めが必要です。
確実に助成金を受給するために、担当者の社労士資格の有無を確認しましょう。無資格者に依頼した場合は助成金を受給できないだけではなく、無駄な費用を支払わなければなりません。
あわせて助成金申請手続きの代行実績が豊富にあるか、ホームページ上で確認してください。申請代行の実績が多ければ、サービスの品質やコミュニケーションの取りやすさが評価されていると判断できます。
金銭トラブルを避けるため、成功報酬の割合が相場からかけ離れている業者へ依頼するのは避けましょう。
ポイント5. 社労士が在籍していれば税理士事務所にも依頼できる
顧問契約を締結している税理士事務所に社労士が在籍していれば、助成金申請代行を依頼できます。普段やりとりを交わしている税理士から社労士を紹介してもらえるため、新たに社労士事務所を探す必要はありません。
最小限の手間で、社労士の選定や助成金申請手続きを進められます。税理士事務所に在籍する社労士が、助成金申請代行を得意としている保証はありません。対面商談の場を設け、自社との相性や助成金申請代行の実績有無を確認することが重要です。
助成金申請代行を依頼する社労士の探し方
助成金申請代行を依頼できる社労士事務所を探す方法は以下の4つです。
- ビジネスマッチングを活用する
- よろず支援拠点を活用する
- 全国社会保険労務士会連合会を活用する
- 検索エンジンを活用する
ビジネスマッチングを活用すると、自社に合った社労士事務所を効率的に見つけられます。
ビジネスマッチングを活用する
ビジネスマッチングとは「仕事の発注先を探している企業」と「仕事の受注先を探している企業」をつなぐサイトです。さまざまな企業や組織がサイトに登録しています。
ビジネスマッチングを利用するメリットは、短時間で情報を収集できる点です。業種と業務内容、地域を選択することで、業務を依頼できる外注先が一覧で表示されます。本業が忙しい方も効率的に情報の収取が可能です。
おすすめは国内最大級のマッチング数を誇る「比較ビズ」です。
得意分野や対応業務など、各社労士事務所の特徴がコンパクトにまとめられている点が魅力です。マッチング支持率も高い評価を受けており、自社の条件に合った社労士事務所を見つけられます。
よろず支援拠点を活用する
よろず支援拠点とは、全国に設置されている中小企業や小規模事業者向けの経営相談所です。月曜〜金曜日に受け付けており、電話や対面での相談を無料でおこなえます。
中小企業診断士や税理士、キャリアコンサルタントなど、社労士以外の方も多数在籍しており、企業経営全般の相談ができる点が魅力です。
地域によって在籍している社労士の数に偏りがあり、助成金申請代行が得意な社労士が在籍している保証もありません。
地域によっては社労士よりも中小企業診断士や税理士の方が多く、補助金に関する相談しかできない場合もあります。事前に在籍しているコーディネーターをホームページで確認しましょう。
全国社会保険労務士会連合会を活用する
全国社会保険労務士会連合会とは、厚生労働大臣からの認可を受けている組織です。主に労働関係紛争や社会保険関連のトラブル解決を目的に設立されました。
全国社会保険労務士会連合会のwebサイトでは、都道府県別に社労士を検索できるページが掲載されています。社労士の紹介依頼も含めて無料で相談ができる点も魅力です。
社労士の数は地域によって偏りがあります。電話相談できる時間帯も決まっており、基本的に平日の日中のみ相談を受け付けています。本業と調整して相談する時間を確保しましょう。
スムーズに問い合わせができるよう、事前にwebページの閲覧や相談内容を明確化するなど、準備を重ねておくことが重要です。
検索エンジンを活用する
社労士事務所や助成金申請代行業者のホームページを検索エンジンから探し、依頼先を見つける方法もあります。
業務の隙間時間やプライベートな時間を使って調査するため、本業への影響を抑えられます。社労士事務所や助成金申請代行業者に関して、正確な情報を多数収集できる点もプラスです。
期限を決めないと調査が進まず、予定していた助成金の募集期限に間に合わない可能性があります。従業員に任せる場合も本業と並行して進めるため、依頼先の情報を効率的に収集できる保証はありません。
依頼先の決め手となる条件と調査期限を明確にして、調査を進めましょう。
まとめ
今回の記事では以下の4点について解説しました。
- 助成金申請代行にかかる費用相場
- 助成金申請代行を社労士へ依頼するメリット
- 助成金申請代行を利用する前に把握すべきポイント
- 社労士の探し方
助成金申請代行サービスは、着手金+成功報酬の合計額で、書類作成や進捗管理など必要な業務を社労士へまとめて依頼できます。
就業規則の整備や法定三帳簿の作成など、働きやすい職場環境の整備につながる業務を依頼できる点も魅力ですが、すべての社労士が助成金申請手続きを得意としているわけではありません。業務実績豊富な社労士事務所に依頼するのが重要です。
「比較ビズ」では、必要事項を入力する2分程度で社労士事務所を探し出せます。資料請求や見積もり取得を無料でおこなえるため、助成金申請代行の依頼先を探している方は、ぜひ「比較ビズ」を利用してください。
保有資格:社会保険労務士、行政書士。平成26年より神奈川県で社会保険労務士として開業登録を行い、以後地域における企業の人事労務や給与計算のアドバイザーとして活動を行う。近時はインターネット上でも活発に活動しており、クラウドソーシングサイトやSNSを通した記事執筆や監修を中心に行っている。

もしも今現在、
- 助成金を依頼した際の費用相場がわからない
- 成功報酬型代行で依頼したい
- 信頼性の高い社労士を選びたい
上記のようなお困りがありましたら、比較ビズへお気軽にご相談ください。比較ビズでは、複数の社会保険労務士から提案がもらえ、相場感や各事務所の特色を把握したうえで業者を選定できます。相談したからといって、必ずしも契約する必要はありません。まずはお気軽にご利用ください。
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厚生労働省が管轄する雇用関係助成金の申請書作成や提出は、社労士の独占業務となっています。しかし助成金の申請には、高い専門性が必要であり、社労士であれば誰でもできるというわけではありません。
また助成金申請の中でも更に細分化した専門性を持っている社労士も存在しており、依頼をする際には、しっかりと何を専門とした社労士なのか調べることが必要です。誰でも良いからといい加減に依頼をしてしまうと、不支給となる可能性があるのはもちろんのこと、最悪の場合には不正受給に関与するということにもなりかねません。
報酬に関しても注意が必要であり、ただ安いからと飛びつかずに助成金申請に関する確かな実績のある社労士を選びましょう。