人事評価改善等助成金をわかりやすく解説|申請方法3ステップを紹介

最終更新日:2023年04月05日
人事評価改善等助成金をわかりやすく解説|申請方法3ステップを紹介
この記事で解決できるお悩み
  • 人事評価改善等助成金とは?
  • 人事評価改善等助成金の受給条件は?
  • 人事評価改善等助成金の申請方法は?

人事評価改善等助成金とは人事評価制度を整備し、生産性の向上・賃金向上・離職率の低下を図る助成制度です。業務効率化や労働者の退職防止にも役立つでしょう。

この記事では、人事評価制度や賃金制度を整備したい経営者・企業担当者向けに、人事評価改善等助成金の受給条件や申請方法を紹介します。

記事を読み終わった頃には、人事評価改善等助成金を活用するメリットがつかめるでしょう。

「人事評価改善等助成金で人材不足を解消したい」とお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

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人事評価改善等助成金とは:人事評価制度のための助成金

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人事評価改善等助成金とは人事評価制度を整備し、生産性の上昇・報酬上昇・退職率の減少を策す助成制度です。制度を採用した際に申し込める助成金は、人材確保等支援助成金(人事評価改善等助成コース)です。

人事評価制度の体系を見直すことで、就業者への報酬上昇・退職率の減少などが期待できます。

会社が人事評価制度を見直すと、成果をだしている就業者の報酬を高められ、退職率が低く働きやすい環境の構築ができるでしょう。

人事評価改善等助成金の目的

人事評価改善等助成金の目的は、企業の人手不足の解消と生産性上昇の実現です。限られた人材で会社が継続して成長するためには、就業者の生産性を上昇させなければいけません。

人材確保等支援助成金は、定期昇給だけではない報酬制度を設けることで、生産性の上昇・報酬アップ・退職率の減少を策す事業主に対しての助成です。

人事評価改善等助成金の活用で、生産性上昇の実現と人手不足の解消に期待できます。

人事評価改善等助成金の受給条件

人事評価制度を採用して助成金を受け取るためには、厚生労働省のHPに主な受給要件の記載がある以下の5つの条件を満たす必要があります。

  • 人事評価制度を実施できる体系があり労働局から正式に認められている
  • 人事評価制度を行っている
  • 規定の期間内で会社の生産性に6%以上の伸長率がみられる※1
  • 人事評価制度に該当する就業者の報酬合計金額に2%以上の伸長率がみられる
  • 退職率が30%以下であり人事評価制度を採用した日から1%改善している(就業者数300人未満の事業所は維持できている)

※1 人事評価制度等整備計画認定申請日の属する会計年度の前年度と、3年後の会計年度を比べて「生産性」が6%以上伸びていることを指します

会社の生産性における判断規定の期間は、人事評価制度等整備設計認定申請日の属する会計年度の前年度とその3年後の会計年度の比較です。

人事評価改善等助成金の受給金額

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人事評価改善等助成金の受けられる金額は、目標達成助成の80万円と制度整備助成の50万円です。制度整備助成は、事業主が、生産性上昇のための人事評価制度と2%以上の報酬上昇を含む報酬制度を整備し、行った場合に受け取ることができます。

目標達成助成は、人事制度整備後から1年経過後に人事評価制度の適切な運用を経て、厚生労働省のHPに記載されている以下の内容を達成した場合に支給されます。

  • 生産性の上昇
    ※人事評価制度等の実施日の翌日から起算して1年を経過する日において「生産性要件」を満たしていること
  • 就業者の報酬の2%以上のアップ
  • 退職率の減少
    ※人事評価制度実施日の翌日から1年経過後までの離職率が人事評価制度等整備計画を提出する前1年間の離職率よりも目標値以上に低下させること

退職率の減少の目標値は以下のとおりです。

対象事業所における雇用保険一般被保険者の人数規模区分        1〜300人            301人以上
 低下させる離職率ポイント          維持  1%ポイント以上

助成金の受け取りには条件を満たし、手続きに必須な書面を出さなければいけません。制度整備助成は令和3年度で廃止されています。目標達成助成は、令和4年4月1日より受付停止中です。

人事評価改善等助成金の申請方法3ステップ

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人事評価改善等助成金の申請方法を以下の3ステップで紹介します。

  1. 人事評価制度等整備計画の作成・提出
  2. 整備計画に基づく人事評価制度の整備
  3. 人事評価改善等助成金の申請書類を提出

参照:厚生労働省|人事評価改善等助成金のご案内

1. 人事評価制度等整備計画の作成・提出

人事評価制度の採用には、定められた書面を作成して提出します。作成した書面は、人事評価制度を整備する月の初日の、6カ月前〜1カ月前の前日までに各都道府県労働局に出します。

手続きに必須な書面は制度整備助成・目標達成助成ともに以下のとおりです。

  1. 人事評価制度等整備計画書
  2. 整備する人事評価制度等の概要票
  3. 賃金アップ計算書・賃金台帳等
  4. 労働組合または就業者の代表と合意しているとできる書面
  5. 事業所確認票
  6. 現行の労働協約または就業規則・整備後の労働協約案または就業規則案
  7. 設計時退職率の算出にかかる期間の雇用保険一般被保険者離職状況がわかる書面
  8. 人事評価制度等対象労働者の要件を満たすことがわかる書類
  9. 人事評価制度等の 「改定」として人事評価制度等整備計画を提出することが可能であることがわかる書類
  10. 社会保険の適用事業所であることがわかる文書・対象事業所に雇用される労働者が社会保険の被保険者であることが確認できる文書
  11. その他管制労働局長が必須と認める書面

2. 整備計画に基づく人事評価制度の整備

手続きに必須な書面を提出後、人事評価制度設計に基づき体系を整備します。人事評価制度を行う際の注意点は以下のとおりです。

  • 人事評価制度は新しく設計された内容・改善された内容で行う
  • 就業者に対する評価は年に1回以上行う
  • 評価基準・報酬の変動額は就業者に明示を行う

上記の他にも、人事評価の対象と基準、方法が明確であり労働者に開示していることや賃金表を定めているものであることなどがあります。詳細は厚生労働省のHPで確認しましょう。

人事評価制度は、会社の方向性・ビジョンを共有し、就業者個人を正当に評定することが重要となります。

3. 人事評価改善等助成金の申請書類を提出

人事評価改善等助成金の申請に必須な書面は内容・提出期間が、制度整備助成と目標達成助成で異なります。提出先はともに本社の所在地を管制する都道府県労働局です。

制度整備助成

提出期間は、2%以上の賃金がアップするものとして整備した、人事評価制度に基づく賃金が最初に支払われた日の翌日から起算して2カ月以内です。

支給申請に必須な書面は以下のとおりです。

  1. 人材確保等支援助成金支給申請書
  2. 事業所確認票
  3. 整備した人事評価制度の内容が確認できる書面
  4. 整備した人事評価制度等の概要票
  5. 賃金アップ計算書
  6. 対象就業者の労働条件通知書または雇用契約書
  7. 新たに整備した人事評価制度等を実施したことや内容・制度の実施日が確認できる書類
  8. 支給要件確認申立書
  9. その他管制労働局長が必須と認める書面

目標達成助成

提出期間は、評価時退職率算定期間(人事評価制度に基づく報酬がはじめて支払われた日の翌日から12カ月間)の末日の翌日から2か月以内です。

支給申請に必須な書面は以下のとおりです。

  1. 人事評価改善等助成金(制度整備助成)支給申請書
  2. 事業所確認票
  3. 対象事業所における評価時退職率算定期間の雇用保険一般被保険者の離職状況が確かめることのできる書面
  4. 対象就業者の賃金台帳等賃金の支払い状況が確かめることのできる書面
  5. 対象就業者の出勤簿等出勤状況が確かめることのできる書面
  6. 生産性要件を満たしているか確かめるための書面・算定の根拠となる証拠書面
  7. 賃金アップ計算書
  8. 支給要件確認申立書
  9. その他管制労働局長が必須と認める書面

人事評価改善等助成金を活用するメリット・デメリット

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メリット

メリットは、報酬制度を設けることを通じて、生産性の上昇・報酬に不満を抱える就業者の退職防止などに役立つ点です。

人事評価改善等助成金活用により、従業員が正当に評価されていると感じることができれば、会社の信頼が増し離職率の低下につながります。従業員の定着促進は生産性の向上にもいい影響を与えます。

デメリット

デメリットは労働コストが上昇する点です。一時的に助成金で補助されますが、その後は増加した人件費の負担を続ける必要があります。助成金の受給を申請の主な目的としている企業は注意しましょう。

人事評価改善等助成金の検討における注意点

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人事評価改善等助成金を検討する際、自社が考える人事制度の方向性と人事評価改善等助成金の要件が一致しているかに注意しましょう。人事評価制度の作成ポイントは、人事評価制度と報酬制度をどの程度ひもづけるかです。

人事評価制度と報酬制度を完全一致させ、評定によって昇給額を決める方法があります。変化する時代に対応するためには、評価制度と報酬制度のある程度の切り離しは一定の合理性があります。

評定と昇格・昇給は切り離す方法もあります。ただし、助成金の対象となる人事評価制度にはなりません。

助成金が目的になり、人事戦略に沿わない設計を立てても会社の成長につながらないため注意しましょう。

人事評価制度改善は継続的な取り組みが重要

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人事評価制度改善は、一過性のものではなく継続的な取り組みが重要です。助成金の受け取りには、生産性の上昇・人事評価制度の整備・報酬制度の構築を行う必要があります。

人事評価制度実施から3年後の目標達成助成の支給要件は、生産性が6%以上伸びている・報酬アップ・退職率減少などがあります。人手不足解消・就業者のモチベーション上昇には、公正な人事評価制度の整備が効果的でしょう。

助成金を活用すると、人事評価制度のスムーズな導入につながり、結果として生産性の上昇にも寄与するため持続的な取り組みが必要です。

人事評価制度の整備における4つのポイント

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人事評価制度の整備における4つのポイントを紹介します。

  • 人事評価制度の新設または改定を行う
  • 人事評価制度の整備日を把握する
  • 人事評価制度を整備したあとの実施日を知る
  • 助成金の支給対象外になる場合があるため注意する

人事評価制度の新設または改定を行う

人事評価制度等の対象労働者に適用される、生産性上昇に資する人事評価制度の新設または改定が必要です。生産性上昇に資する人事評価制度は、以下のとおりです。

  • すべての人事評価制度等の対象労働者を対象とする制度であること
  • 報酬規定・報酬表を定めていること
  • 人事評価制度に基づく評定と報酬(諸手当・賞与を含む)との関係が明確であること
  • 評定対象と基準(資格・成果・業績など)が明確で就業者へ開示していること
  • 毎月決まって支払われる報酬の額が1年後に2%以上増加する見込みがあること
  • 人事評価制度において労働組合または就業者の過半数を代表するものと合意していること
  • 新設または改定された制度であること

人事評価制度の整備日を把握する

人事評価制度の整備日は「人事評価制度を整備した労働協約または就業規則の施行年月日」となります。施行年月日が定められていない場合、労働協約は締結日、就業規則は労働基準監督署への届出日となります。

常時10人未満の就業者を使用する事業者は、就業規則の労働基準監督署への届出は不要ですが、就業者全員に書面での周知を行う必要があるでしょう。

人事評価制度を整備したあとの実施日を知る

人事評価制度等を整備したあとに、整備後の人事評価制度等に適用される賃金表での最初の賃金支払日を実施日といいます。助成金を受けるためには、人事評価制度の整備を行っても実施日を把握していないと期間の勘違いで受給できない場合があるため注意しましょう。

助成金の支給対象外になる場合があるため注意する

認定を受けた設計どおりに人事評価制度をメンテナンスしても、以下の場合は助成金の支給対象外になるため注意しましょう。

  • 設計にある人事評価制度の一部またはすべてが整備・実施されなかった場合
  • 設計で対象となっている正規就業者の一部または全員に実施されなかった場合
    ※対象就業者が退職した場合・正規就業者ではなくなった場合は除く
  • 設計にて対象となっている事業所の一部または全部に整備・実施されなかった場合
    ※対象就業者が存在しなくなった場合・事業所が廃止された場合は除く

まとめ

人材確保等支援助成金は、適切な人事評定を行い報酬に反映させることで、就業者のモチベーションアップに期待できます。申請する際は、多くの書面が必須になるため、社労士へ依頼がおすすめです。

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人事評価改善等助成金で人事評価制度や賃金制度を整備したい経営者・企業担当者の方は、ぜひ比較ビズを利用してください。

比較ビズ編集部
執筆者
比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。
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