棚卸資産の未成工事支出金はどう扱うのか

更新日:2021年03月19日 発注カテゴリ: 決算申告
棚卸資産の未成工事支出金はどう扱うのか

通常の会計についてはなんとなくわかるものの、建設業会計となるといまいちわからないという方もいるでしょう。あまり聞かない勘定なども使用しますし、慣れないといまいちよくわからないかもしれません。こちらでは、建設業会計についてや未成工事支出金の意味や会計処理の仕方、注意点などを説明していきます。

建設業会計って特殊なの?

製造する過程でそんなに長期的にかからないものも多い中、建設業でもすべてが完了するまでに結構な時間がかかります。 工事を着手してからさまざまな過程を経て完成となるため、数日すれば完了ということはなく、何ヶ月、何年とかかってしまうケースがほとんどです。

ほかの業種と比べると違う点も多いため、売上を計上する時期や処理方法などもほかの業種とやり方も違い変わってきます。

建設会計ってどんなもの?

一般の企業で経理担当した方も見たことがほとんどない、製造会計というものを使用します。 あなりなじみのない会計処理方法だという方も多いでしょう。 建設などの際に、必要な材料費や外注費などの勘定科目で仕分けを行います。

建物をつくる際の材料費が外注費について

家を建てることを想定した時に、一般の木造住宅には木材や冬など暖かく過ごすための断熱材などを使用します。 こういったものは、すべて材料費の中に含まれます。

それに対して材料を使用して実際に理想としている家を建ててくれる大工さんへ渡すお金は外注費です。 家が完成した後は、材料費や外注費に分けて処理が可能ですが、まだ完成していない時にはできません。

完成していない工事段階の際には、未成工事支出金という勘定科目を利用して仕訳をします。 勘定科目を知らないとついそのまま材料費、外注費をそのまま利用して仕訳してしまいそうになってしまいますが、建設業会計では工事が完了しているか未完成であるかで大きく変わります。

どんなタイミングで建設業会計の売上計上しているのか

仕訳をする際に、建設業会計ではどこで売上や経費とできるかという知識を身につけておくことも重要です。 売上と経費について、ここで覚えておきましょう。

一般的には工事完成後

まだ工事をしていてその建物が完成していない場合は、売上と経費の計上ができません。 すべてが終わり住宅の場合は人が住めるようになった完成の状態で、売上や経費の計上ができます。

この工事がすべて完成した後に計上するやり方は、工事完成基準と呼ばれているのです。 この費用に計上するまでは、未成工事支出金を使用します。

工事進行基準という方法も使える

建売住宅もほんの数ヶ月で完成しますし、注文住宅であっても最近ではそこまで変わりません。 1年以内にすべてが完成する場合がほとんどのため、完成工事基準を使用しているケースは多いです。

ただ、一戸建てのような住宅だけではないですし、大規模な建設を行う時などは1年で完成することはほぼなく、数年はかかりその金額も大きいものとなるため工事進行基準を適用しているケースもあります。 この方法を利用すれば、請け負っている億単位の金額の工事でも出来高割合に合わせて売上を計上可能です。

こちらもこの費用に計上するまでは、未成工事支出金を使用し仕訳を行うようになっています。

未成工事支出金についても知っておこう

建設業などの工事にかかわる費用のうち、棚卸資産の未成工事支出金はよく使用します。 まだ完成していない間に使う勘定になるため、詳しく知っておきましょう。

未成工事支出金っていったい何?

建設業の場合一般の企業と会計の仕方が変わり、売上として計上する前の支出はこの未成工事支出金を利用します。 たとえばビルやダム、住宅などを建設する際に、始めに材料や足場、工事事務所の仮設設備などが必要です。 まだ物は完成していなくても、それなりに支出が出てしまいます。

こういったものを、まだ建物などが未完成であっても会計処理をしておける便利な勘定科目でもあります。

会計で使うと非常にわかりやすくなる

売上として計上できないからといって記載していないとわからなくなってしまいますし、まだ売れていないのに売上として勘定してしまったらそれも混乱の原因になります。 普段通り経費のように計上してしまっても、売上を計上した時に工事の費用が少なくなる現象が起きてしまい困ってしまうでしょう。

この未成工事支出金を勘定として利用すると、工事が未完成の段階で支出がいくらあったのかわかりやすいですし、決算などの重要な時でも今どの建物がどのような状態で費用がいくらかかっているか理解しやすくなります。

経理の流れはそこまで大きく一般的なものと変わらない

建設業の場合、ここでしか利用しない特別な勘定もあるため、難しいイメージを持っているかもしれません。 しかし、ひも解いていくと、基本的な経理と変わらないためルールを覚えれば難しくありません。

未成工事支出金というのは、ほかの一般的な業種で使われている仕掛品と同じようなものです。 勘定のネーミングが違うため特別なものに見えますが、仕掛品と一緒だとわかればそこまで難しくなく感じるかもしれません。

建設業の仕訳について

実際にどんな風に建設業では仕訳をしているのか、具体的に知りたいと思っている方もいるでしょう。 工事に係わる支出が発生した時に、未成工事支出金の勘定を利用し仕訳を行います。

具体的な仕訳の紹介

まだ完成していない建築物の材料を購入するため、15万円支払った時の例です。

借方には未成工事支出金と書き、その横に150,000円とします。 貸方には支払った勘定の現金と書き、その横に150,000円と記入します。 その下にも何の代金だったのか忘れないように、摘要や補助科目を書いておきましょう。

今回は材料費だったため、材料費とそのまま書き何の工事にかかったのかも付け加えておきます。

今度はこの建築物が見事完成して、いよいよ経費に計上したい時にはどうなるか見てみましょう。

借方には材料費150,000円となり、貸方に未成工事支出金150,000円となります。 この時も摘要か補助科目にも、何が材料費になったのかわかるように何の工事が完成して振替になったのか記入します。

未成工事支出金の注意点とは?

具体的な仕訳方法も見てなんとなく理解が深まったら、未成工事支出金の注意点についても覚えておきましょう。 間違った会計をして、後から大変な思いをしないようにしましょう。

決算の際は特に注意

企業の売上が高く優秀だと見られたいと、未完成工事でありながら決算時だけ売上に計上した場合、完成工事基準を利用していると大変なことになってしまいます。 材料費や外注費を先に経費にして、税金を抑えたいと考え実行してしまうと間違ったものができあがってしまいます。

これらは、税務調査でどのようなお金の流れになっているか調べる場合もあり、詳しく追及されるケースもあるのです。 自分たちだけだと自信がない時には、専用の会計ソフトを利用してミスなく入力するのも1つの方法です。

間違いのないよう進めましょう

建設業の場合、未成工事支出金という普段使用しない仕訳の勘定が出てきますが、説明や実際の仕訳の例を見るとそこまで難しくありません。 未成工事支出金勘定を利用するだけで、会計の際も建物が完成したものかなどわかり見やすくなります。

注意点なども覚えておき、上手に専用ソフトなども利用して間違いのない会計を行うようにしましょう。

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