注文住宅の値引きは可能?上手な交渉ポイントを解説!

住宅設備建材プランナー
監修者
最終更新日:2024年04月24日
注文住宅の値引きは可能?上手な交渉ポイントを解説!
この記事で解決できるお悩み
  • 注文住宅の値引きは可能?
  • 注文住宅の値引き交渉が成功しやすいタイミングは?
  • 注文住宅の値引き交渉で注意すべきポイントは?

マイホームを建てたい方であれば「注文住宅でも値引きしてもらえる?」「交渉がうまくいくポイントは?」などたくさんの疑問があるでしょう。建売住宅とは異なり、注文住宅は値引き交渉が難しいと言われますが、慎重に行えば交渉がうまくいくことがあります。

この記事では、注文住宅の値引き交渉のポイントと注意点について解説します。最後まで読めば、注文住宅の値引きをするために知っておきたい知識が身につくでしょう。

マイホームを手に入れたい方は、ぜひ参考にしてください。

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注文住宅の値引きは可能!

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注文住宅の値引き交渉は可能であり、ケースによっては価格を下げることができます。ただし、注文住宅の値引きは建売住宅よりも難しいのが一般的です。

すでに完成している住宅を販売する「建売住宅」とは異なり、建主の希望を取り入れながらゼロから設計・施工する「注文住宅」は売れ残りのリスクがないため値引きは簡単ではありません。上手に交渉することにより、多少の値引きに応じてくれるハウスメーカー・工務店も存在するため、あきらめずに話し合ってみることが重要です。

値引きできるのは3%〜最大10%程度

注文住宅の値引きが可能である場合、値引き率は総額の3%から最大10%です。地域密着型の工務店で注文住宅を建てる場合、値引き交渉に応じない、もしくは最大3%程度の値引き率になります。工務店は材料費・人件費などを限界まで削り、わずかな利益を乗せているため、値引き交渉に応じないことも少なくありません。

一方、大手のハウスメーカーで注文住宅を建てた場合、最大10%程度の値引きに応じてくれる可能性もあります。ハウスメーカーは、値引き前提の価格を提示することも多く、融通をきかせてくれることがあります。加えて、ハウスメーカーは広告宣伝費や人件費などの固定費が多くかかる分、利益率を高めに設定しているため、値引きに応じてくれやすいでしょう。

注文住宅の値引き交渉のタイミング3つ

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注文住宅の値引き交渉を行うタイミングは、以下の3つです。

  • 仮契約の直前
  • メーカーの決算期
  • 住宅が売れない時期

値引き交渉はいつでも行えるわけではなく、応じてもらいやすいタイミングで行わなければなりません。成功率を高めるために、タイミングを見極めることが重要です。

仮契約の直前

値引き交渉に適しているのは、仮契約の直前です。仮契約は家の構造や使用する材料、工期などの条件がほとんど決まり、あとは価格だけ納得すれば契約にいたる段階です。本契約までもう少しのタイミングで値引き交渉すると、成功率が高まります。

仮契約の直前であれば、利益や利益率がほぼ確定しているため、値引きできる範囲を担当者も判断しやすいでしょう。営業担当者も、契約を逃して失注するよりは、少し譲歩して契約にこぎつけようという気持ちになる可能性があります。

メーカーの決算期

値引き交渉のタイミングとして、メーカーの決算期も挙げられます。ハウスメーカーに限らず、どのような企業でも決算期には営業成績を上げたいものです。「多少利益を削っても契約を取りたい」と考える営業担当者の心理が働き、値引きを受け入れてもらえる場合もあります。

決算期の直前は契約を取るために担当者側から値引きを申し出てくるケースもあります。ただし、見積もり内容が決まる前は、値引き交渉しない方がいいでしょう。全体の金額が決まる前に値引き額のみを決めると、低品質の材料を使う、無理な工期を組むなどトラブルが発生するおそれがあります。

住宅が売れない時期

注文住宅の値引き交渉は、閑散期がおすすめです。国土交通省が実施した「令和5年度 住宅経済関連データ」によると、平成30年度、令和元年度ともに1月が新築住宅着工戸数の少ない時期で、営業担当者は少しでも成績を上げようとする時期です。

閑散期に値引き交渉すると、普段であれば値引き交渉に応じないハウスメーカーであっても融通を利かせてくれる可能性があります。契約はしたいものの、予算オーバーになっていると伝えるのも1つの手です。

注文住宅の値引き交渉ポイント4つ

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注文住宅の値引き交渉で重要となるポイントは以下の4つです。

  1. 相見積もりを取る
  2. 他社の価格を提示する
  3. 住宅以外の値引きを交渉してみる
  4. 契約の確約を前提にする

いずれの方法もややコツが必要ですが、交渉を有利に進めるために効果的な手法であるため、ぜひ試してみましょう。

1. 相見積もりを取る

値引き交渉で非常に重要なポイントは、相見積もりを取ることです。可能な限り多くのハウスメーカーや工務店の見積もりを取って比較しましょう。

複数社から見積もりを取ることで、施工会社ごとの違いが把握できるとともに、注文住宅の見積書の見方も理解できるようになる点が大きなメリットです。相見積もりしていることを担当者に伝えておけば、可能な限り値引きした状態の見積もりを出してくれる可能性が高まるでしょう。

2. 他社の価格を提示する

注文住宅の値引き交渉をうまく進めるため、他社の価格を提示することも効果的です。対応してくれている担当者の会社と契約したいものの、他社の価格が安くて迷っていることを話して値引きしてもらえるか交渉します。

交渉材料とするためにも、他社の見積もりを取っておくことは必須です。とくに交渉する会社と同じ規模、グレードの会社の見積もりを使って交渉しましょう。見積もり額に大きな差があると、交渉にならないこともあります。

3. 住宅以外の値引きを交渉してみる

注文住宅の値引き交渉では、住宅以外の値引きを交渉することもできます。たとえば建具のグレードアップ、ウッドデッキ、ソーラーパネル、二重サッシなど、注文住宅に用意されているオプションの1つもしくは複数を値引きしてもらえないか尋ねてみましょう。

担当者が住宅の値引きに難色を示したなら「オプションの分を値引きできないか?」「値引きが難しいならオプションを追加してくれないか?」などの交渉ができます。ただし大幅な値引きは難しく、欲しいオプションが安く手に入る可能性があると考えましょう。

4. 契約の確約を前提にする

契約の確約をすることで、値引き交渉を進める方法もあります。担当者は、契約してくれるなら多少の値引きに応じようと考える可能性もあります。その場合、値引きしてもらいたい具体的な金額を明示すべきです。

加えて、値引きに応じてもらった場合必ず契約しましょう。約束を反故にすると、その後の関係が非常に悪くなるおそれがあります。

注文住宅の値引き交渉する際の注意点5つ

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注文住宅の値引き交渉する際、以下の5つの点に注意しましょう。

  1. 非常識な値引き交渉はしない
  2. 注文住宅の品質に影響がおよぶおそれがある
  3. 注文住宅の知識を身につけてから交渉する
  4. 契約後の値引き交渉は避ける
  5. 追加工事の値引きはできないことを覚えておく

注文住宅の値引き交渉は、これらの注意点に留意しつつ慎重に進めましょう。

1. 非常識な値引き交渉はしない

注文住宅を契約する際、非常識な値引き交渉はすべきではありません。値引きの相場である3%から10%を超える割引を要求する、値引きしないと契約しないと脅すなどの交渉は逆効果です。

担当者が値引きできる範囲は限られており、会社の方針で値引き交渉に応じないとしているケースもあります。過度な値引き要求は担当者との関係を悪くするため、避けるのが賢明です。

2. 注文住宅の品質に影響がおよぶおそれがある

過度な値引きを要求することで、注文住宅の品質に影響がおよぶおそれがあります。とくに、住宅の構造や使用する材料が決まる前に値引きを要求すると、低価格の材料を使用して利益を確保しようとするため、住宅の品質が低下する可能性があるでしょう。

数十万円の値引きのために住宅全体の品質が下がるのは本末転倒です。交渉のタイミングは住宅の詳細が決まった仮契約の直前に行いましょう。

3. 注文住宅の知識を身につけてから交渉する

注文住宅の値引き交渉を上手に進めるためには、買主も注文住宅の知識を身につけなければなりません。ただ「とにかく安くしてほしい」と交渉してもうまくいかないでしょう。

見積もりのどの部分は削れるのか、他社の見積書と比較してどの部分が高すぎるのか、どのようなオプションは安価に提供できるのかなどの知識を得ておくことで、有利に交渉を進められます。担当者は注文住宅のプロフェッショナルであるため、値引き交渉には対等に渡り合える知識が必要です。

4. 契約後の値引き交渉は避ける

本契約後は、値引き交渉を避けるべきです。契約はハウスメーカー・工務店と買主の合意であり、契約後に価格の変更を依頼することは、信頼関係を大きく損なう要因となります。

ハウスメーカーや工務店は契約後、すぐにスケジュールに沿って下請け業者への業務依頼を始めるのが一般的です。値引きに応じると、下請け業者に支払う料金や材料費などすべてを見直さなければなりません。ハウスメーカーや工務店が契約後の値引きに応じる可能性は限りなくゼロに近いといえるでしょう。

5. 追加工事の値引きはできないことを覚えておく

注文住宅の工事を進めていくなかで追加工事が発生することがありますが、追加工事の値引きは基本的に不可です。追加工事はスケジュールを圧迫する要因となり、下請け業者に余分な工賃を支払うケースも少なくありません。

ハウスメーカーや工務店にとって大きな利益をもたらすものではないため、値引き交渉に応じてもらえる可能性は低いでしょう。追加工事が発生しないように、契約前の段階で慎重に計画を進めるべきです。

注文住宅の値引き以外で予算を抑える方法3つ

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注文住宅の値引き以外で予算を抑える方法は、以下の3つです。

  • 設計や間取りを見直す
  • オプションを見直す
  • ハウスメーカーを比較する

値引き交渉よりも簡単に価格を抑えられる方法であるため、ぜひ積極的に活用しましょう。

設計や間取りを見直す

注文住宅の価格を抑えるためには、設計や間取りを見直すことが効果的です。建売住宅とは異なり、注文住宅は予算にあわせて間取りや設計を変えられる点が魅力の1つです。 外観をシンプルにする、部屋数を抑えるなどの方法で価格を抑えられます。

使う材料のグレードを下げることも1つの手です。それほど品質が変わらない場合には、価格の安い材料を使用して、工費を抑えられるでしょう。

オプションを見直す

注文住宅のオプションを見直すことで価格を下げる方法もあります。注文住宅は、自分の好みにあわせてオプションを変更できる点がメリットです。キッチンや浴室、太陽光発電、食洗器、床下収納、天窓など、さまざまな種類があります。

オプション1つひとつの価格は高額ではなかったとしても、複数のオプションをつけることで費用が高くなることもあるでしょう。優先順位の高い順位でオプションを取捨選択し、価格を見直しましょう。

ハウスメーカーを比較する

注文住宅の計画を進める際、ハウスメーカーや工務店を比較することは非常に重要です。同じ条件の注文住宅であっても、各社の見積額は大きく異なることがあります。

可能な限り多くのハウスメーカーや工務店から見積もりを取ることで、おおよその相場がわかるのが重要なポイントです。相場に近い見積もりで、比較的安い価格を提示するメーカーがねらい目です。

まとめ

注文住宅の値引き交渉は可能であるものの、値下げ幅や交渉のタイミングには細心の注意が必要です。交渉のタイミングや方法を誤ると、担当者との信頼関係が傷つくおそれがあります。交渉のために知識を取り入れつつ、常識の範囲内で交渉を進めましょう。

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監修者のコメント
住宅設備建材プランナー
山 正人

総合住宅設備建材メーカーでの24年の営業経験、2000棟以上の現場に携わった経験を生かして、MY SQUAREを設立。住宅設備建材プランナーという新しい切り口で、家づくり・リフォームに関わるすべての人へ、最適な提案を行う。法人企業へ、住宅設備関連のコンサルティングやアドバイザリー業務、個人の方へは家づくり、リフォーム相談、住宅設備(浴室、キッチンなど)の選び方などのサポートも行う。

注文住宅において値引きをする(してもらう)には、それなりの理由が必要です。

例えば合い見積りで安く提示してきた会社の金額に近づけてもらう、オプション分の差額を減らしてもらうなど、住宅会社側も粗利管理が厳しい中、値引をする理由が会社に対して説明ができなければ値引をすることはまずありません。

しかも、住宅業界全体がウッドショックや資材高騰、物流費高騰、人件費高騰などにより値上げ一色となっている中で、値引をする余裕はなくなってきているのが現状です。

それでも値引交渉をする場合は、お互いの歩み寄りが必要です。上述にありますように強引な値引、過度な値引はその後の品質や対応に影響を及ぼすこともあり、気持ちよく引き渡しを迎えることができなくなってしまいます。値引交渉は相手の立場を思いやる気持ちが大切なのです。
比較ビズ編集部
執筆者

比較ビズ編集部では、BtoB向けに様々な業種の発注に役立つ情報を発信。「発注先の選び方を知りたい」「外注する際の費用相場を知りたい」といった疑問を編集部のメンバーが分かりやすく解説しています。

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