ECサイトのサイトマップとは?5つの導入するメリットや作り方も解説
- ECサイトのサイトマップとは?
- ECサイトにサイトマップを導入するメリットは?
- ECサイトのサイトマップを作る手順は?
ECサイトのサイトマップは、サイトにとって非常に重要な要素です。しっかりとサイトマップを理解していなければ、せっかく制作したサイトも存分に活かしきれません。
この記事では、サイトマップの概要からメリットや作成の手順を解説します。さらにECサイトのサイトマップには欠かせないハイレベルサイトマップも解説しているので、すぐにでも実践ができる内容になっているのでぜひ参考にしてください。
ECサイトのサイトマップの種類とは?
サイトマップとは、サイトの「地図・案内・ナビゲーション」のような役割です。サイトマップは、大きく分けて上記の3種類があります。
サイトマップの種類によってはターゲットが異なります。それぞれ詳しく解説していきます。
ハイレベルサイトマップ|プロジェクト向け
ハイレベルサイトマップは、ECサイト制作の企画段階にWebサイト全体の構造を俯瞰(ふかん)にしたサイトマップです。プロジェクト関係者全員とサイトの全体像をイメージ共有することで、サイトの目的や必要なコンテンツを明確にすることができます。
Webサイトは階層構造のため、主にツリー図で作られています。
ハイレベルサイトマップでは、主要コンテンツのみをピックアップして、シンプルな動線でつなげます。 すべてのページが書かれているわけではなく、主要コンテンツが何か、それらがどういった相関関係を持っているかが俯瞰で見られる資料です。
プロジェクトでハイレベルサイトマップを活用することによって、CV率やエンゲージメント率などセクション単位で問題点を抽出することができます。
HTMLサイトマップ|閲覧者向け
HTMLサイトマップは、サイト上の案内ページやナビページのような閲覧者向けのサイトマップです。ECサイトで興味を惹かれるページや知りたい情報がありそうなページなどに、閲覧者がストレスなく飛ぶことができます。
常にユーザー目線を意識し、カテゴリやジャンル分けなど、情報を探しやすくなっていることが大切です。近年はWordPressでECサイトを構築する人が増え、便利なプラグインがあるため手軽に作成できるようになりました。
一から独自に構築する場合には、自サイトの構成やカテゴリなどを隅々までしっかり仕分けて把握し、閲覧者が使い勝手の良いように作成する必要があります。
XMLサイトマップ|検索エンジン向け
XMLサイトマップ(sitemap.xml)は、検索エンジン向けに自サイトの構成をわかりやすく伝え、評価してもらいやすくするために作成するサイトマップです。
XMLサイトマップを設置することによって、更新頻度や更新日時、記事の関係性など効率的にクローラーに伝えることで、SEO効果も期待できます。XMLサイトマップは、HTMLサイトマップとは違い、閲覧者は確認することができません。サイト内の構造や画像・動画などのコンテンツを、検索エンジンのクローラーに的確に伝えることが可能です。
内部構造できていない場合やコンテンツを多く入れている場合は、XMLサイトマップ(sitemap.xml)を設置するようにしましょう。
ECサイトにサイトマップを導入する5つのメリット
ECサイトにサイトマップを導入する5つのメリットは上記のとおりです。それぞれ詳しく解説していきます。
ユーザーがサイト構造を把握しやすい
ECサイトにサイトマップを導入すると、扱う商品が多くなってもユーザーがサイト構造を把握しやすくなります。ユーザーがサイト構造を把握していると、目的のページまで迷わずたどり着くことができ、顧客満足度の向上からCVが見込めます。
特にECサイトは、ページが増えて情報量が膨れ上がる可能性があるために、最初から一目でわかるサイトマップを設置することが大切です。サイトマップは階層をわかりやすくする役割が大きく、ユーザーにとってわかりやすいサイトマップであれば、エンゲージメント数やサイトの回遊率の向上にも期待できるでしょう。
検索エンジンがURLを発見しやすくなる
サイトマップを導入すると、検索エンジンがURLを発見しやすくなります。クローラーがURLを発見しやすくしてあげることで、いち早く検索結果に表示されるようになります。
特に新規サイトでは、クローラーがサイト内をうまく巡回できない可能性があるために、作成したWebページが発見できずに検索エンジンにインデックスされないことが起こりえます。サイトマップで検索エンジンのクローラビリティーが向上し、サイトの構造を正確に理解してもらうことができるのでSEO対策にもつながります。
サイト作成者同士で情報を共有できる
サイト制作を複数人数が携わる場合、サイトマップはなくてはならないものになります。すべての人がサイトの全体像と個別ページの関係を正しく共有できなければ、プロジェクトはうまく進みません。 制作チームが上層部やクライアントに説明をする際にも、サイトマップがなければ何から理解してもらえば良いかわからないでしょう。
予算にも深く関係する部分であるため、見積もり段階でしっかりしたサイトマップ=設計図があることはとても重要です。
コンバージョン率の改善が期待できる
サイトマップを導入することで、コンバージョン率の改善が期待できます。ハイレベルサイトマップでは、サイトの構成を視覚的に俯瞰できる状態にすることで「コンバージョンポイント」を明確にしています。
ハイレベルサイトマップで書いたセクション単位で離脱率を計測すると、コンバージョン率の向上に必要な施策や改善すべきポイントが見えてくるでしょう。スムーズにアクセス解析をするためにも、サイトマップは作成しましょう
リニューアル時にも役に立つ
サイトマップはECサイトの立ち上げ時だけでなく、リニューアルなど後からメンテナンスを施す際にも非常に重要な役割を果たします。
古いWebサイトなどの場合、年月が経ってからリニューアルしようと思っても資料がないと、莫大な手間と時間、コストを要することが少なくありません。 いったいどのような構成になっているのか、どこにどんな情報があるのか皆目わからない場合、お金をかけて一からサイトを作り直したほうがマシだという事態にもなりかねません。
ECサイトは常に生きて成長し続ける資産のため、最初からしっかり資料を整えておくことが重要です。
ECサイトではハイレベルサイトマップが必須
ハイレベルサイトマップは、ECサイトの企画段階や提案段階、リニューアル時の初期段階では必須と言ってもよいでしょう。
特に大規模なサイトを構築する場合には、間違いなくCVページへ誘導できるように、閲覧者をどう誘導すべきかを「動線」をしっかりと意識することが大切です。
ECサイト運営においては、ファイナルコンバージョン以外に重要なコンバージョンがほかにも存在します。
- ファイナルコンバージョン:商品購入完了
- マイクロコンバージョン:SNSアカウントをフォローしてもらう、メルマガに登録
- ステップコンバージョン:カートに入れる、個人情報の入力など
マイクロコンバージョンは、SNSアカウントフォローやメルマガに登録など、後々売上につながる期待のあるものを指します。
ハイレベルサイトマップの中には、マイクロコンバージョンにつながるコンテンツや仕掛けページがなければなりません。そしてファイナルコンバージョンにつながるステップコンバージョンのページを通らなければ、商品を購入することはできません。
ハイレベルサイトマップを作成したとき、コンバージョン指標の要素に該当するページが必要で、それがどこに配置されているか、どの階層でどのページにつながっているかが非常に重要な戦略となります。
ECサイトのサイトマップを作る手順
上記の5つから、ECサイトのサイトマップを作る手順を説明します。
1. コンテンツ洗い出し|ハイレベルサイトマップ
ECサイトに必要な主要コンテンツを洗い出します。 パソコンではなく、紙に書き出しても良いでしょう。トップページや商品一覧などのほか、会員登録ページなども書き出します。
2. CVページの設定|ハイレベルサイトマップ
ECサイトの中で、最終目的のページや、どのようなことをゴールとするか明確にします。 ECサイトでは、購入手続きのページがCVページになるでしょう。
3. ECサイトの構造の図式化|ハイレベルサイトマップ
主要となるコンテンツのページをどこにどう配置して最終的にCVページへつなげるかを図式化します。全部のページを書く必要はありませんが、動線は必ず書き入れ、基本的な構成を練り込みます。
4. 必要なページの書き出し|サイトマップ
ハイレベルサイトマップが固まったら、より詳しく必要なページを書き出します。サイトにはどのようなページが欲しいかといった希望のほか、特定商取引法やプライバシーポリシーを記載するページなど、運営上必要なページなども洗い出します。 ここでは要不要はあまり考えず、考えられるだけ書き出すのがコツです。
5. カテゴリ分け・階層分け|サイトマップ
ページの書き出しが終わったら、それらをカテゴリで分類します。 分類していくうちに、いらないページが出てきたら削除し、足りないページが出てきたら追加します。
カテゴリ分けが終わったら、階層に分けて整理します。 上が親ページ、その下に子ページをぶら下げるイメージで、なるべく3階層程度で収まるように仕分けをしてください。
階層分けが済めば、サイトの構成図はほとんど完了します。 エクセルでも作成できますし、無料の作成ツールなどを利用しても良いでしょう。
HTMLサイトマップを作る手順
ここからHTMLサイトマップを作る手順を以下の2つから解説します。
- 手動で作成する場合
- WordPressで作成する場合
手動で作成する場合
手動で作成する場合には以下の手順です。
- ECサイトのページをカテゴリ別に漏れなく羅列
- 羅列したページすべてにリンク(URL)をコピーペーストで記述
新しくページが完成した場合は、その都度サイトマップを作成する必要があります。
WordPressで作成する場合
次にWordPressで作成する手順を以下の3つから見ていきましょう。
- WordPressのプラグイン「PS Auto Sitemap」をインストール
- 設定
- 表示
1. WordPressのプラグイン「PS Auto Sitemap」をインストール
WordPress「プラグイン」>「新規追加」でPS auto sitemapと入力し、プラグインを検索します。 見つかったらインストールし、有効化してください。
2. 設定
設定「PS Auto Sitemap」で、サイトマップから除外するページなどを設定し、サイトマップのデザインなどを決めます。設定画面の下にあるショートコードをコピーしてください。 固定ページの新規追加をクリックし、タイトルをサイトマップに設定します。エディタをテキストにしてショートコードを貼り付け、公開をクリックします。
3. 表示
固定ページの固定ページ一覧から、作成したページの編集をクリックします。 ブラウザのURLのpost以降の数字のみコピーし、PS Auto Sitemapのサイトマップを表示する記事入力欄に貼り付けます。変更を保存すれば完了し、固定ページにサイトマップが表示されます。
XMLサイトマップを作る手順
ここからはSEOで重要となるXMLサイトマップの作成手順を以下の2つから解説します。
- WordPressのプラグインで作成する場合
- sitemap.xml Editorで作成する場合
WordPressのプラグインで作成する場合
WordPressの場合は以下の手順です。
- WordPressのプラグイン「Google XML Sitemaps」をインストール
- 設定
- Google Search Consoleに登録
1. WordPressのプラグイン「Google XML Sitemaps」をインストール
こちらはインストールして有効化するだけでなく、後ほどGoogle Search Consoleへ登録などの設定が別途必要なのでそこは注意してください。
2. 設定
設定XML Sitemapをクリックし、Google XML Sitemapsを設定します。 投稿の優先順位やサイトマップを作成しないカテゴリの指定などを行い、設定を更新します。基本的にこれで完了です。
3. Google Search Consoleに登録
「The URL to your sitemap index file is:」という画面が表示されるので、URLをコピーしておいてください。 Google Search Consoleの登録で必要です。
sitemap.xml Editorで作成する場合
「sitemap.xml Editor」というツールは無料の自動生成ツールであり、対象URLを入力すれば自動でXMLサイトマップを作成できます。 ユーザー登録もダウンロードも必要なく、最大取得数1,000URLまで使えます。
- sitemap.xml Editorにアクセス
- 設定
- アップロード
1. sitemap.xml Editorにアクセス
PCサイトマップ作成欄にマップを作成するECサイトのURLを貼り付けます。
2. 設定
URL入力フォームの下のオプション設定をします。 最終更新日やサイトの更新頻度、優先度などを設定し、サイトマップ作成をクリックすれば生成されます。
3. アップロード
「sitemap.xml」をクリックし、ダウンロードしたファイルをrootディレクトリにアップロードします。 FTPソフト経由でサーバにファイルを送信し、アップロードすれば完了です。
ECサイトのサイトマップの事例2選
ここからは、ECサイトのサイトマップの事例2選を紹介します。
- Apple
- ビックカメラ
Apple
参照元:Apple
Appleでは、とてもわかりやすくシンプルなサイトマップを採用しています。Mac機種の他に、アクセサリやアプリケーション、サポートまで1目でわかるような設計になっています。
ビックカメラ
参照元:ビックカメラ
ビックカメラでは、商品カテゴリーと50音で検索できるように工夫されています。さらにキーワードでも検索が可能で、非常にユーザビリティが高いサイトマップと言えるでしょう。
まとめ
今回は、ECサイトのサイトマップについて解説しました。
- ハイレベルサイトマップ・HTMLサイトマップ・XMLサイトマップの3種類
- ユーザーや検索エンジンが構造を把握しやすくなる
- プロジェクト関係者でサイトの情報を共有できる
- ECサイトのサイトマップはハイレベルサイトマップが必須
どのサイトマップにも異なる役割があり、どれもECサイト運営には必要なものです。閲覧者の利便性を高めることで顧客満足度を上げ、検索エンジンに評価されやすい環境を整えてSEO対策を進めることも大切ですが、何より運営する側が自サイトをしっかり把握することが重要と言えるでしょう。
ECサイトを成功させるためには、常に情報を更新し、新しい状態を継続しなければなりません。 現状どこがどのような成果を上げているか把握し、スピーディに課題を解消し続けることが重要であり、サイト全体を常に俯瞰できる目と手段を持つことが大切です。
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サイトマップのお話、いかがでしたでしょうか。初見の方にはかなり複雑で難しかったと思います。簡単にかみ砕いて申し上げますと商品数がある程度あるECサイトでは一般的なホームページに比べそのページ数も多くなりがちです。
書籍で例えてみます。雑誌ならばあれば便利ですが目次は必要ないかもしれません。図鑑なら目次は必要不可欠と考えます。
ECサイト上での目次の役割をしてくれるのがサイトマップという事になります。そのサイトマップを利用されるお客様が見やすい使いやすいようにしましょう。グーグルさんにも伝わるようにしていきましょう。
というのが今回のお話の要約です。ECサイトの制作をお願いした時にサイトマップがきちんと制作内容に組み込まれているかどうかも業者選びの基準のひとつにしてみてくださいね。