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資金調達計画の立て方【資金繰りに失敗したくない人必見】

公開日:2021年05月19日 最終更新日:2022年01月25日
仁王さん通り税務会計
監修者
税理士 平野和博
資金調達計画の立て方【資金繰りに失敗したくない人必見】

企業が十分な資金を確保するというのは、経営に直接関わる重要な要素となります。もちろん、自己資金だけでやっていくことができれば良いのですが、現実にはそううまくいかないことも多いものです。そのため、外部から資金を得ることが不可欠となってきます。そこで、資金調達を成功させるためにはどんな点に注意したら良いかを考えましょう。その上で、調達手段ごとのポイントを押さえることができます。

資金調達の計画を立てる流れ

まずは、どのような手段であっても、資金調達を進めていくために踏むべきステップを考えることです。それぞれのプロセスをしっかりすることによって、調達の成功率を上げられると共に、経営の効率化を図る助けともなります。

資金の使い道を明確にする

企業活動全体を見て、どこにどれだけの資金が必要なのかを把握することから始めましょう。事業を拡大したいのであれば、設備投資の資金として、具体的にどの機器を購入すべきなのかなどを、見積もりを出して計算できるようにします。

この際、単に新たに生まれる必要を見るのではなく、他の事業についても洗い出して、収支がどうなっているのかを確認します。それによって、余剰が生じているところから資金を回せることが分かるかもしれません。

こうして企業活動全体におけるお金の流れをはっきりとつかむことによって、どこにどれだけの必要が生じるかを確実に理解できます。その上で、融資などによって資金を調達したら、どこに回して活用するかを明確にしていくことができます。

必要資金の内容をリスト化していく

新たな資金調達が必要になるということがはっきりとしたら、その詳細をリストにしていきましょう。設備投資として機械やシステムを購入するのであれば、それぞれの詳細を必要金額と共に記載していきます。

この際、運転資金と設備資金に分けてリスト化していくと、資金の使い方がより理解しやすくなります。運転資金とは、仕入れ代金や人件費など、事業を続けていくのにかかってくるコストを指します。

運転資金は常に支払いが繰り返されることになりますので、短期的な資金が必要となります。通常は1年以内の返済という条件で、資金計画を立てていくことになります。このように、運転資金として資金を必要としているのであれば、短いサイクルで借り入れと返済ができる方法を考えることができます。

一方の設備資金は、事業の効率化や新しい事業の展開のために、機械や車両、工場などを購入するための資金です。必要とする金額が大きくなる傾向があります。こうしたことから、設備資金が必要な場合、返済期間が長期になります。

いくら資金が必要かを計算する

資金用途を分類しながらリストを作ったら、設備資金と運転資金に分けた状態で、総額としてどのくらいの資金額が欲しいのかを計算します。運転資金については、仕入れ代金や人件費などについて、現状よりも増額になる分を計算していきます。

設備資金の場合は、購入する設備の見積もりを出します。そのためにも、まずは購入する設備を比較検討した上で選定しているべきです。そして、メンテナンス代も含めた見積もりを出してもらいます。

どちらのケースも、そこから上がってくる利益、そして手持ちの資金を差し引いて計算することになります。すべてを外部からの資金調達に頼ると、後々の返済負担が大きくなり、経営リスクが高まりますので、ある程度余裕を持ちつつも、バランスを取ることが重要です。

調達手段をリサーチする

資金調達の目標金額が決まったら、それを満たせるだけの調達手段をどこで得られるかをリサーチしていきます。企業規模や業種によって、利用できる手段というのは変わってきますが、できるだけたくさんの候補を挙げるようにして、選択肢をいくつも検討した方が良いです。

たとえば、銀行からの融資や社債の発行、助成制度の利用、株式の活用などがあります。それぞれの調達手段でどのくらいの資金を得られるかと共に、どのくらいのリスクやメリットがあるのかについても検討していきます。

こうすることによって、同じ金額の資金を得るにしても、より経営に役立つ手法を選ぶことができます。場合によっては、一つの方法だけに頼るのではなく、複数の手段をミックスして、バランスよく使っていくこともできます。

資金調達に必要な手続きの準備をする

今までに検討したことを、資金調達計画表として分かりやすくまとめていきます。必要な資金の用途と額、どこで調達するかを分けて計画表を作ることで、手続きの流れを考えるのに役立ちます。

また、可能な限り、それぞれの資金について返済計画まで立て、一緒に計画表にまとめていくことで、資金繰りの推移を把握しやすくできます。項目と時間という要素をまとめて計画表で確認できるようにすると使いやすいです。

この計画表に基づいて、具体的な手続きの準備を進めていくことができます。手段によって時間と手間がかかるものもありますので、必要なタイミングで手続きを取ることができるようになります。

場合によっては、税理士や会計事務所などの財務管理の専門家の助けを得る必要を感じることもあるでしょう。いくつかの手続きをする上で、素人が行うには複雑すぎるものもありますし、様々な法律が関係してくることもあります。

ミスなく資金調達をするためにも、プロの助けを得ることも視野に入れましょう。そして、実際の手続きをする時にも、作業を代行してくれるかどうかを確認して、よりスムーズに手続きを進めていく方法を探っていきます。

金融機関からの融資や社債を活用する場合の注意点

資金調達をするための一般的な方法としては、銀行などの金融機関から融資を引き出すというものがあります。企業規模によっては、社債を発行するというのもよく見られる手段です。それぞれにメリットや注意点がありますので、しっかりと特徴を押さえて実行したいものです。

返済計画を綿密に立てる

金融機関からの融資を受けるにしても、社債を発行するにしても、返済が求められるタイプの資金調達となります。そのため、申し込みをする前に明確で、相手を納得させられる返済計画を立てておく必要があります。

どちらのケースも一定の割合で利息がかかってきますので、その返済負担についても考慮すべきです。社債についてはある程度自分たちで利率を決められることがありますが、銀行融資については銀行が決めることですので、いろいろなパターンを考えておくべきです。

返済計画は、単に融資や社債発行を実現するための書類ではありません。実際に返済がスタートした時に、従うべきプランとなります。ですから、現実的なものとすべきで、その通り実行できるよう、計画を立てることが求められます。

その通りに支払いができなければ、契約を解除されて一括返済を求められることもあります。相手が納得する返済計画を立てるというだけでなく、自分たちとしても確実に履行できるプラントすることが重要なのです。

金融機関からの融資の中身を理解する

銀行から融資を受ける際にはいくつかの方法がありますので、それぞれを理解して申し込みをしましょう。たとえば、証書貸付というものがあります。これは、金銭消費貸借証書を発行して借り入れをします。

この証書貸付の特徴は、通常月ごと、もしくは3か月ごとに、期日を定めて返済をしていくというものです。コンスタントに支払いを続けて、長期の返済期間を設定します。多額の融資に対応している方法でもあります。

もう一つのやり方は手形貸付です。約束手形を作ってその額面の資金を得るという形で、銀行以外にも通常取引で使うことも多いはずです。約束手形さえ差し入れれば良いので、手続きが簡単で、すぐに資金調達ができるのがメリットです。

一方で、期日までに一括支払いが求められることになりますので、確実にまとまった金額の収入がないと取れない手段です。半年以内に2回手形の不渡りを出してしまうと、銀行との取引が停止されてしまいます。実質的な倒産ともなりますので、慎重に考えるべきです。

3つ目の方法は手形割引です。通常取引で、取引先から出た受取手形を金融機関に引き取ってもらい、一定の手数料を差し引いて、手形の支払いを受けるというものとなります。

売掛をすぐに現金化できるので、すぐに資金を必要とするケースではかなり助かります。しかし、手数料が引かれることや、手形の発行元の信用がないとできないことなどが注意点となります。

社債を発行するに当たって

企業形態によっては社債を発行し、購入してもらうことによって資金を得ることも可能です。全体として3年から10年の返済期間が設定されるので、ゆっくりと返済できるというメリットがあります。

銀行引受私募債というタイプの社債は、銀行相手に発行するものとなります。社債発行については銀行が基準を作り、それを満たす必要があります。そのため、このタイプの社債は信用度が高く、引受人が集まりやすいというメリットがあります。

少人数私募債というタイプの社債は、限定された購入者向けの社債で、どちらかというと従業員や関係者など、近い関係の人に買ってもらうことが多いものです。譲渡制限や勧誘人数の制限、発行総額の規定などを満たすことができれば、自由に発行できるのが強みです。

公募債というのは主に大企業が行うタイプで、一般向けの社債となります。複雑な手続きがありますし、厳格な資格を満たさないといけません。中小企業では現実的には難しい方法です。

新株予約権や増資を使って資金調達をする場合の注意点

株式を活用して資金調達をする方法としては、新株予約権を出したり、増資をしたりといったものがあります。小規模事業者だと難しい方法ではありますが、一般的な中小企業でも実施でき、効率よく資金を集められるというメリットがあります。

一般的な融資との違いを理解しておく

得た資金についての返済をしなくても良いという点が、一般的な融資や社債と違う点です。いわば、自社が持つ権利を株主に買ってもらうという考えで行うからです。

そのため、返済義務は負わないものの、株主の意向に沿って経営をしていく必要度が増します。株主がより強い権利を持つことになりますので、その期待に応えられるように経営をしていく義務が強くなるわけです。

経営体制に与える影響を考える

新株予約権にしても、増資にしても、自社の持ち株比率が変わることになります。特定の株主が高い比率で株式を保有するようになれば、経営体制に影響を及ぼすことになります。

場合によっては、ある株主が株式を買い増しして経営権を持つようになる可能性もあります。そのため、資金調達というのは大事な方策ではありますが、それによって経営体制に大きな影響がないように、バランスを取ることも大事です。経営全体についてのリスクも考慮した上で決めるべきでしょう。

増資の種類を理解する

増資にもいろいろなやり方があります。その一つに株主割当増資というものがあり、すでに株主となっている人に対して、新しく株を発行して保有数を増やすというものです。

基本的には、全体の中での持ち株比率を維持したまま、同じ割合でそれぞれに新規発行をしていきます。そのため、経営体制には大きな影響を及ぼすことなく、増資ができるのがメリットです。

第三者割当増資というのは、既存の株主もしくは全くの新しい株主に対して、個別に新しい株式を発行します。そのため、持ち株比率が大きく変わることもあり得ます。特定の人が出資をしたいという時に利用することが多いです。

ただし、これにより既存の株主の発言権が下がるなどの影響が出ることもあります。株主に対して不利益が出るというケースでは、株主総会で合意を得られないと使えない手段となります。

増資はこのように、均等に新株を割り当てるか、特定の人だけに割り当てるかという違いがあります。株主たちの意見によって採れる方策が変わってきますので、十分な根回しが必要な方法と言えるでしょう。

新株予約権の効果的な利用法

将来、新株を発行する際に、その株式を優先的に購入する権利を買ってもらうという形で資金を調達します。その際には、あらかじめ新株の価格を決める必要がありますが、当然、新株予約権を出したら確実に新株を発行しなければなりません。

当座は株式が増えるわけではないので、経営には大きな影響はなくて済みます。また、新株予約権によって得た資金は、実質的に株式を渡すことによって対価としていますので、お金での返済をする必要がなく低リスクとなります。

この権利を応用して、新株予約権付社債というものも使えます。これは、まず社債を発行して購入してもらうのですが、その返済金額分を、将来発行する新株で支払うというものです。手続きが複雑になりますが、やはり有効な手段となります。

まとめ

企業が資金調達をするためには、いくつもの選択肢を比較検討することが大事です。その上で、それぞれのリスクとメリットを考慮して選択します。そして、スムーズに調達完了できるよう、手続きの流れを押さえて準備を進めていくことが肝心です。

増資や社債発行などの方法は、この分野の専門家の助けを得ないと難しい手続きとなります。そこで、「比較ビズ」を使って、実績のあるエキスパートを探してみましょう。手数料なしで簡単にまとめて比較できますので、とても便利なサービスです。

監修者の一言

資金調達には綿密な計画が必要です。資金を貸す側から考えても、明確なビジョンがない方に対して資金を貸し付けることは、まずありません。目的、必要性、資金使途、費用対効果、返済計画及び更なる資金調達計画等、自社の将来の成長に関するビジョンを複数年計画で考えていかなければ資金調達機関は絶対に動くことはないと考えてもいいでしょう。

資金調達については、『どこから調達する』の前に、『なぜ資金が必要で、そのお金をどう使い、どのぐらいの売上上昇(経費削減)が見込まれ、月に〇〇万円返済することができる』といった具体的なビジョンを作成することから始めましょう。

それが完成することによって、資金調達の交渉先は『公庫』、『信用保証協会』または『銀行』等ターゲットを絞ることができ、スムーズでスピーディーに資金調達を行うことが可能となります。

仁王さん通り税務会計
税理士 平野和博
監修者

1970年熊本市出身。趣味は旅行と食べ歩き。熊本市立高校(必由館高校)卒業。国税局並びに税務署に30年勤務し、50歳で税理士として独立。国税在職中に500件以上の税務調査を経験しているため、あらゆる業界に精通しており、これまでに幅広い業種の問題解決をサポートしている。熊本商工会議所エキスパートバンク講師。

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