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レシートだけで大丈夫?確定申告で経費として認められるポイント

最終更新日:2022年09月22日
竹中啓倫税理士事務所
監修者
税理士・米国税理士・認定心理士 竹中啓倫
レシートだけで大丈夫?確定申告で経費として認められるポイント
この記事で解決できるお悩み
  • 確定申告で経費として認められるポイントとは
  • レシートだけでも経費として認められるのか
  • 税理士に依頼するメリットとは

個人事業主やフリーランスとして働く方にとって、初めての確定申告は何かと不安ではないでしょうか?特に、これまでサラリーマンとして働いてきて、すべての手続きを会社にやってもらっていた方ならなおさらです。

「これは経費として認められるの?」「レシートしかないけど認められる?」など、確定申告を前にさまざまな疑問を抱える方のために、確定申告について詳しくお伝えします。

レシートや領収書があれば確定申告で経費に認められる?

確定申告で経費を計算する際、レシートや領収書が必要とされていますが、正確には必ずしもこれらが必要なわけではありません。

ただ、やっぱり1年間のすべての出費は覚えられないので、何にどれだけ費用がかかったかを計算するには、レシートや領収書という記録に頼らざるを得ません。では、レシートや領収書さえあれば、どんな費用でも確定申告で経費として認められるのでしょうか。

レシートや領収書があっても経費に認められないものもある

レシートや領収書があっても、経費として認められない支出はあります。個人事業主やフリーランスの場合、業務で使ったのかプライベートで使ったのか、支出の境界があいまいなことも多いのでわかりにくいですが、まずは「レシートや領収書があれば大丈夫」という誤解を解消しましょう。

何でもかんでも経費として申告していると、税務署から申告修正するように言われることもあります。修正項目があまりにも多いようなら、税務調査やさらには追徴課税ということになってしまう可能性もありますので要注意です。

逆に、申告修正を恐れて経費の過少申告をしているようでは、本来支払わなくてもよい税金まで支払うことになりかねません。ですので、何が経費になるかは事前にしっかり把握しておきましょう。

経費と認められるかどうかの基準

では、どんな出費が経費になるのでしょうか?「業務上必要な出費なら経費になる」とはよく言われることですが、その必要性をどう判断するかが問題です。

たとえば、フリーランスのライターとして活動していて職場と自宅を兼ねている場合、プライベートでも使用するパソコンやインターネットを業務にも使用します。となると、家賃を始め、業務で使用する機器の購入費用や通信費などが経費として考えられるでしょう。

ただ、この場合、出費のすべてが業務で発生したわけではありません。自宅と職場を兼ねているのであれば、家賃もパソコンやネットも、それ以外の時間はプライベートで使用する以上、支出の100%を経費とするわけにはいきません。

ではどのように経費として申告すればいいのでしょうか。以下から解説していきましょう。

家事按分

個人事業主やフリーランスの確定申告では、上記のような仕事とプライベートの出費が曖昧な状態を、経費とそれ以外に分ける「家事按分」という作業が必要になります。

たとえば、「1日8時間仕事をしているから、通信費の3割は経費」という具合に割合を決めます。なお、この割合の決め方にはっきりした決まりはなく、自分で判断して家事按分を行います。ただし、なぜその割合であるのか、確かな根拠をもとに説明できることが大切です。

家事按分についてもっと詳しく知りたい方は、下記リンクをご覧ください。

経費として認められやすい項目と認められにくい項目

同じ個人事業主やフリーランスでも業種が違うと、経費として認められるかどうかも変わってきます。具体的には以下の3つのような例が考えられます。それぞれ解説していきましょう。

  • 輸入業での海外渡航費
  • 仕事で着る背広代
  • プログラマーの購入したゲームやアプリ代

輸入業での海外渡航費

個人で輸入業を営む方の場合、仕入れ等の関係で海外に行く機会も頻繁にあるのではないでしょうか?そこで気になるのが、「渡航費が経費に認められるのかどうか」です。

この場合、どこに行き、そこで何をしたかの記録があるなら、飛行機代などが旅行交通費という経費として認められます。どんな記録かというと、仕入れで支払った際の領収書など、誰が判断しても業務上の費用だとわかる記録です。

渡航先でたくさん写真を撮ったからといって、それだけでは仕事のための渡航かどうかわかりません。この場合はやはり領収書が頼りになるでしょう。

仕事で着る背広代

コンサルタントなどのように、フリーランスでも仕事で毎日背広を着る方もいるでしょう。この場合の背広代は経費になるのでしょうか?

会社員の場合、税制が2012年に改正されたのを機に、基本的に認められるようになりました。しかし、個人事業主やフリーランスではまだ認められにくいと言えます。

なぜなら、いくら仕事で背広を着るといっても、それ以外でまったく着ていない証明にならないからです。仕事でしか着ない制服のような衣服があるなら、消耗品として経費にできます。

プログラマーの購入したゲームやアプリ代

フリーのプログラマーが研究目的で購入したゲームやアプリの代金はどうなるでしょうか?この場合、自分で開発する製品と関連があることを示すことができれば、経費として認められます。

レシート・領収書に関する注意点

確定申告では、領収書も一緒に提出しなければならないと思っている方も少なくないようです。「レシートはあるけど、領収書はもらっていないよ」と直前に慌てる方もいるのではないでしょうか?

以下の4つから、レシート・領収書に関する注意点を解説していきましょう。

  • 領収書がなくても大丈夫
  • 仕事用と私用のものを一緒に買ったレシートの場合
  • 高額の買い物は注意
  • 発行者の名前がわからない領収書にも注意

領収書がなくても大丈夫

確定申告では領収書を提出する必要はありません。領収書が必要とされるのは、申告した経費の客観的な証明になるからです。レシートでも日付や金額、支払先などが記録されているため、経費であることが客観的に証明できます。

何にいくら使ったかが細かく記録されているため、むしろレシートの方が少額の経費の場合は好まれるとも考えられます。

仕事用と私用のものを一緒に買ったレシートの場合

仕事に必要なものを買いに行ったところ、読みたかった雑誌があったので一緒に買ったなどというのもよくあるケースです。

別々に会計して、仕事用は仕事用で領収書をもらっておけば問題ありませんが、うっかり一緒に会計してしまい、1枚のレシートにまとめられてしまっている場合はどうすればよいでしょうか?

この場合は簡単です。レシートの項目の中で、仕事の経費となる項目を〇で囲んでおきます。要は、印を付けてわかりやすくしておけばよいのです。

高額の買い物は注意

領収書がなくてもレシートだけで大丈夫と説明してきましたが、高額の買い物の場合は注意が必要です。

数千円程度であればレシートだけでもかまいませんが、数万円ともなると判断が分かれます。数十万円もの高額な買い物なら、領収書がなければ経費と認められるケースは少なくなるでしょう。

なぜなら、領収書と違ってレシートにはお金を支払ったのが誰かが記載されていないからです。そのため、領収書と比べて、レシートは支払いの事実を証明する客観的な証拠として弱いと考えられます。

発行者の名前がわからない領収書にも注意

レシートにはお金を支払った人の名前が書いていないから証拠として弱いと述べました。ということは、たとえ領収書であっても、発行者名が記載されていなければ、同様の理由で却下される可能性があります。

領収書が経費の証拠になるのは、「誰が」「いつ」「どこで」「誰に」「いくら」支払ったかが記録されているからです。

領収書をもらう時に「上様」という宛名で、「品代」などという但し書きにしてもらう人もいますが、このような領収書では上記の項目が一切不明ですので、客観的な証拠として認められません。領収書をもらう時は、しっかり正確に書いてもらうようにしましょう。

ただし、少額の場合は「上様」や「品代」という記述でも問題ないことが多いです。仕事の打ち合わせに喫茶店を利用し、そこで飲んだコーヒーの代金を経費にしたい場合は、「上様」の宛名でも大丈夫でしょう。ただし、高額の支払いの際は、ちゃんと記載してもらうことを覚えておいてください。

レシートさえない時の確定申告はどうする?

領収書がなくてもレシートがあれば確定申告では基本的に問題ないのですが、そのレシートさえない時はどうすればよいのでしょうか?紛失したのならともかく、最初からレシートが発行されない場合もあるでしょう。

その場合でも、経費として計上できないとは限りません。どのような方法を取ればよいのでしょうか。以下の2つの方法について解説していきましょう。

  • 出金伝票で処理する
  • クレジットカードの明細や銀行口座の出入金履歴で処理する

出金伝票で処理する

電車やバスの運賃には、基本的にレシートも領収書も発行されないので、出金伝票に記入しておくことで処理が可能です。出金伝票はコンビニや100円ショップなどにも売っているところがあるように、比較的簡単に手に入ります。レシートが発行されない場合に備えて、あらかじめ用意しておくとよいでしょう。

なお、出金伝票には、支払いがあった日付、支払い先とその金額、支払いの内容などの事項を正確に記入します。これによって確かに支払いがあったという証拠になりますので、レシートすら出ない場合は記入する癖をつけておきましょう。電車賃など交通費だけでなく、祝儀や香典など冠婚葬祭に関する出費もこれで処理できます。

クレジットカードの明細や銀行口座の出入金履歴で処理する

クレジットカードで決済した買い物なら、レシートや領収書がなくても、カードの明細が客観的な支払いの証拠になります。口座引き落としの決済なら、口座の出入金履歴も同様ですので、レシートが発行されていたとしてもいちいち保管しておく必要はありません。

個人事業主やフリーランスの方は、できれば業務用にプライベートとは別の金融機関口座を開設しておいてはいかがでしょうか。金額の大小にかかわらず、領収書の有無を気にしなくてもよくなります。特に青色申告の方なら、屋号でそのまま口座開設ができるので便利です。

なお、口座引き落としの決済ではレシートの保管は必要ありませんが、口座振込の場合は、振込伝票を念のために保管しておくことをおすすめします。

レシートや領収書は保管義務がある

最初の方で、レシートや領収書は必ずしも税務署に提出しなければならないわけではないと述べましたが、提出する義務はなくても、領収書の場合、一定期間の保管義務が決まっています。白色申告の場合が5年間、青色申告の場合が7年間です。

なぜかというと、税務調査の時に確定申告書に記載したことに間違いないことを証明するのに必要だからです。なので、レシートも含めて領収書は捨てずに保管しておくようにしましょう。

きっちり整理して保管するような手間をかける必要はありませんが、経費の時期や種類がすぐにわかるように1年ごとにまとめて袋に入れておくと、いざという時に便利です。

感熱紙は早めのコピーを

レシートだと感熱紙の場合があります。感熱紙は時間が経つと印刷された文字が消えてしまうことに注意です。感熱紙のレシートをもらった時は、早めにコピーを取っておくことをおすすめします。

確定申告に自信がない場合は税理士に依頼しよう

個人事業主やフリーランスの場合、上でも述べたように、何がどのぐらいの金額まで経費として認められるかどうかの判断はなかなか難しい問題です。会計について詳しい知識があるならともかく、そうでないと、自分の判断が正しいのか、不安に感じることもあるでしょう。

確定申告に自信がないのなら、最初から税金のプロフェッショナルである税理士に依頼することをおすすめします。家賃や光熱費、通信費等、どのぐらいの割合で経費にできるか、按分が難しい場合も、専門家である税理士なら確実な判断が可能です。経費として認められるかどうかだけでなく、勘定科目が何になるのかといった疑問にも正確に答えてもらえます。

確定申告を税理士に依頼するメリット

税理士に確定申告を依頼するメリットは、経費や勘定科目の判断をしてもらえることだけではありません。確定申告にかかる手間や時間を削減できるうえ、自分でやる場合よりも確実かつ迅速に手続きしてもらえるといったメリットもあります。

また、税理士の署名入りの確定申告書なら、税務署の方でも誤りのない申告書である可能性が高いとして、迅速に処理してもらえるというのも利点です。税理士の署名入りの確定申告なら、税務調査の対象になる可能性も低くなるでしょう。

確定申告は年に一度しかないため、わざわざそのためだけに税理士に依頼するのは、費用がもったいないと感じる方もいるかもしれません。

しかし、個人事業主やフリーランスの方にとって、時間はかけがえのない財産なので、その貴重な時間を慣れない作業で消費することこそもったいないのではないでしょうか。自分の得意分野以外はその道のプロに外注し、自分は本業に注力することこそ、業務効率を高めるうえで必要な意識でしょう。

まとめ

確定申告は領収書がなくてもレシートだけで経費計算できますし、場合によってはレシートがなくても認めてもらえます。ただ、個人事業主やフリーランスの場合、どこまでが経費に認められるかの境界が難しいポイントです。確定申告に自信がないのであれば、最初から税理士に任せることも検討するべきでしょう。

税理士をお探しなら「比較ビズ」がおすすめです。全国の多数の専門家が登録しているサイトで、簡単に一括見積もりなどができます。無料ですので、確定申告をプロに任せたい時はぜひ利用してみてください。

監修者の一言

レシートだけしかない場合、これで認めてもらえるのか心配になることはよくわかりますが、支払ったものが何であり、どのように事業として使用されているかが明確にできれば、原則として問題はありません。支払った事実と支払った内容、そして誰に対して支払ったかが証明できれば問題ないかと思います。

要は、いかに自分に有利な証拠とできるのかがポイントとなります。この中で、誰に対して支払ったか、は最も問題になりそうな気がします。レシートで支払先が明記されているかですが、古いタイプのレシートでは明記されていないものも若干見受けられますので、注意が必要です。

また、近年インボイス制度が導入されており、消費税関連での税改正も相次いでいますので、現状では問題がありませんが、今後の改正には注意が必要でしょう。

竹中啓倫税理士事務所
税理士・米国税理士・認定心理士 竹中啓倫
監修者

岐阜県出身。上場会社の経理に勤務する傍ら、竹中啓倫税理士事務所の代表を務める。M&Aなどの事業再編を得意とし、セミナーや研修会講師にも数多くあたるほか、医療分野にも造詣が深く、自ら心理カウンセラーとして、心の悩みにも答えている。税理士会の会務では、名古屋税理士協同組合理事を務める。

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