保険金・給付金の確定申告は不要?必要なパターン・医療費控除との関係も解説!

更新日:2022年01月12日 発注カテゴリ: 確定申告
保険金・給付金の確定申告は不要?必要なパターン・医療費控除との関係も解説!

「受け取った保険金には税金がかかる?」保険金を受け取っても確定申告が不要な場合もあると聞いたけど」「確定申告で医療費控除したいときの保険金との関係は?」万一の場合でも安心できるよう、各種保険に加入している方は多いはず。しかし、いざ保険金を受け取る段になって、確定申告や税金の取り扱いはどうなるのか?気になっている方も多いのではないでしょうか?それもそのはず。保険金に関連する税金は非常に複雑なうえ、状況に応じて確定申告が必要な場合と不要な場合があるからです。そこで本記事では、保険金に関する税金の基礎知識を解説するとともに、確定申告が不要な場合・必要な場合をパターン別に紹介!確定申告で医療費控除したいときの、保険金との関係性も解説していきます。

生命保険から受け取れるのは「保険金」と「給付金」

生命保険にはさまざまな商品が存在しますが、損害・生命保険会社から支払われるものは、おおまかに「保険金」と「給付金」に分類されることが一般的です。

保険金とは、生命保険商品のメインとなる保障であり、満期保険金、解約時に受け取る保険金、死亡保険金など、受取人に1回のみ支払われるお金のこと。一方の給付金は、入院給付金や通院給付金など、被保険者に万一のことがあった場合に、複数回支払われる場合のお金のことです。

保険会社から支払われるという点で両者は同じですが、給付金には「被保険者が負担した費用を補う」性格があることが特徴。当然、同じお金でも給付金と保険金では税金の取り扱いが異なります。

給付金は原則非課税のため確定申告は不要

上述したように、被保険者が負担した費用を補う側面のある「給付金」は、原則として非課税扱いとなります。給付金が非課税であるなら、当然、所得額と所得税額を申告・納税する手続きである「確定申告」も不要です。

これは所得税法施行令第30条でも明記されていることであり、金額の過多による例外もありません。つまり、給付金として高額な慰謝料を受け取ったとしても、原則として確定申告する必要はないのです。

非課税となる主な給付金

それでは、具体的にどのような給付金が非課税扱いとなるのか?非課税扱いとなる主な給付金を紹介しておきましょう。

非課税となる給付金例 概要
入院給付金 所定の傷病で入院した場合、入院日数に応じて給付される保険金
手術給付金 所定の手術を受けた場合に給付される保険金
通院給付金 入院給付金に該当する傷病で退院したあとの通院に対して給付される保険金
療養給付金 病気・ケガで療養が必要なときに給付される保険金
がん診断・治療給付金 がんと診断された、がん治療をした際に給付される保険金
先進医療給付金 先進医療を受けたときに給付される保険金
高度障害保険金(給付金) 傷病・ケガなどで障害を負った場合に給付される保険金

例外的に確定申告が必要な給付金

上述した非課税扱いの給付金を受け取っただけであれば確定申告は不要ですが、一部、例外的に確定申告が必要となる給付金も存在します。もっとも多いパターンは、受け取った給付金が相続財産として遺族に引き継がれたお金が、相続税の対象となる場合です。

また、給付金という名前が付いている「生存給付金」や健康祝金は、被保険者が負担した費用を補うものではないため、保険金を受け取った年の一時所得として確定申告しなければなりません。

給付金・医療費控除・確定申告の関係

給付金は、被保険者が負担した医療費を補うものではありますが、全額を補填できるものではありません。高額な医療費を支払った方であれば、確定申告することで医療費控除を得たいと考えているかもしれませんが、医療費控除・確定申告と密接に関わっているのが給付金なのです。以下から簡単に解説していきましょう。

医療費控除額の算出方法

そもそも医療費控除とは、1月1日から12月31日までに支払った医療費が一定額を超えた場合、定められた計算式にもとづいた金額を所得から差し引ける「所得控除」のことです。

所得税は各種控除額を差し引いた課税所得に対して課税されますが、課税所得から医療費を控除することで課税所得を抑える、イコール節税できる仕組みです。もちろん、支払った医療費をそのまま控除できるわけではありません。医療費控除額は、以下の計算式で算出します。

課税所得 医療費控除額の計算式
課税所得200万円未満 (1年間に支払った医療費等の合計)-(保険金・給付金で補填された費用)-(課税所得額の5%)
課税所得200万円以上 (1年間に支払った医療費等の合計)-(保険金・給付金で補填された費用)- 10万円

このように、確定申告で医療費控除を得たい場合は、医療費総額から受け取った給付金を差し引かなければなりません。

たとえば、課税所得400万円の方が、年間50万円の医療費を支払い、10万円の給付金を受け取った場合は「50万円 - 10万円 - 10万円 = 30万円」が医療費控除額。ただし、所得控除として認められる医療費控除額は最大200万円までです。

医療費控除になるもの・ならないもの

確定申告して医療費控除したいのであれば、どのような費用が医療費控除になるのか、あるいはならないのかを把握しておくことが重要。基本的に給付金が支払われる医療費であれば控除の対象となりますが、自己都合による支出は対象にならないと考えておけば間違いありません。

  医療費控除の対象となるもの 医療費控除の対象とならないもの
病院への入院・通院 医師による治療・保健指導・手術、看護料、付添料など 差額ベッド、病院外の食事、容姿を整える美容整形手術など
出産 定期検診・通院費用、分娩の介助費、不妊治療など 無痛分娩などの講座受講費
歯科・眼科 歯科医・眼科医による診療・治療など 美容整形にあたる矯正、メガネ・コンタクトレンズの購入費
医薬品 処方薬の購入、病気・ケガの治療に必要な医薬品購入など 健康目的のサプリメントなど
その他 治療目的のあんま・マッサージ・指圧などの施術、介護保険の施設・住居サービス、義手・義足・松葉杖などの購入費など 診断書、予防接種など

参照元:国税庁「No.1122 医療費控除の対象となる医療費」

医療費控除の確定申告手続き

医療費控除を得るためには確定申告する必要があります。確定申告とは、1月1日から12月31日までの所得と所得税を確定させ、翌年2月16日から3月15日までに申告・納税する手続きのこと。医療費控除を得たい場合は、医療費控除の明細書を作成して確定申告書に添付する必要がありますが、手続き自体が大きく変わるわけではありません。

医療費控除の明細書は国税庁のサイトからダウンロードできるほか、オンラインの「確定申告書等作成コーナー」でも作成可能です。会社員の方であれば、確定申告書も源泉徴収票をもとに簡単に作成できるでしょう。

医療費控除の明細書【内訳書】

ダウンロード先:国税庁「医療費控除の明細書【内訳書】」

参考:国税庁「確定申告書等作成コーナー」

また、医療費控除の確定申告は、所得控除によって所得税の還付を得られるため、自動的に「還付申告」となります。還付申告は5年間さかのぼっての申告が可能なため、3年前、4年前の医療費を還付請求するのも可能です。

保険金は状況に応じた確定申告が必要

非課税扱いとなる給付金は、受け取るだけであれば確定申告不要ですが、収入としてみなされる「保険金」は課税対象となるため、状況に応じた税金の申告、確定申告が必要です。

ただし、保険金の申告・確定申告は複雑になりがちな傾向にあります。なぜなら、保険金の受取人がだれなのかによって所得区分、税金の種類・金額が変わってくるからです。まずは、もっとも複雑になりがちな死亡保険金について解説していきましょう。

死亡保険金は所得税・相続税・贈与税

死亡保険金の場合、契約者(保険料を負担する人)、被保険者(保険の対象、亡くなった方)、受取人(保険金を受け取る人)という三者関係からなっており、契約者と受取人の関係性によって税金の種類が異なります。以下は、死亡保険金の三者関係を表にしたものです。

契約者(保険料を負担した人) 被保険者(保険の対象、亡くなった方) 受取人(保険金を受け取る人) 税金の種類
A B A 所得税
A A B 相続税
A B C 贈与税

以下から、それぞれのパターンをもう少し詳しく解説していきます。

契約者が自ら受け取る死亡保険金は所得税

保険料を負担する契約者が、自ら死亡保険金を受け取った場合は所得税の対象となります。夫が妻を被保険者として生命保険に加入し、妻が亡くなったあとに夫が死亡保険金を受け取る、といったパターンがこれに当てはまるでしょう。

このパターンの場合、死亡保険金を一時金としてまとめて受け取るか、年金として受け取るかによって所得の区分、所得税の計算方法・徴収方法が変わってきます。

所得の区分は一時所得・雑所得

死亡保険金を一時金としてまとめて受け取ったときは、一時所得扱いとなり、一時所得のルールに従って所得税額を計算することになります。受け取った死亡保険金から、課税一時所得および所得税額を算出する計算式は以下の通りです。

一時所得の金額を算出する計算式 死亡保険金 - 払込保険料 - 特別控除額(最大50万円)
課税一時所得の金額を算出する計算式 一時所得の金額 × 1/2
所得税の計算式 課税一時所得額 × 所得額に応じた所得税率

たとえば、死亡保険金が300万円、払込保険料が200万円であれば一時所得は50万円。課税一時所得は一時所得に1/2を乗じた金額となるため25万円。25万円の所得税率は5%になるため、所得税額は12,500円という計算式が成り立ちます。もちろん、控除後の一時所得がゼロ以下であれば、確定申告は不要です。

参照元:国税庁「No.2260 所得税の税率」

一方、死亡保険金を年金で受け取る場合は、雑所得扱いとなり、死亡保険金から払込保険料を差し引いた金額に所得税がかかります。ただし、源泉徴収後の金額が年金として振込まれる場合が一般的です。

所得税の確定申告

死亡保険金を一時所得として受け取る場合は、通常の確定申告と同様の手続きが必要です。具体的には、死亡保険金を受け取った年に得られたほかの所得とともに、2月16日から3月15日までに確定申告書を提出・納税する流れになります。

注意しておきたいのは、一時所得が総合課税であるということ。一時所得単独の金額に所得税率を乗じるのではなく、すべての所得を合算した課税所得の金額に応じた所得税率を乗じなければなりません。

契約者の遺族が受け取る死亡保険金は相続税

契約者と被保険者が同一であり、死亡保険金の受取人が契約者の遺族である場合は相続税の対象となります。夫が自らを被保険者、妻を受取人として生命保険に加入し、夫が亡くなったあとに妻が死亡保険金を受け取る、といったパターンがこれに当てはまるでしょう。

ただし、受け取った死亡保険金すべてが相続税の対象となるわけではありません。生命保険には遺族の生活保障という目的があるため、「法定相続人の数 × 500万円」が控除される仕組みになっています。死亡保険金が2,000万円、法定相続人が3名であれば「2,000万円 -(3 × 500万円 = 1,500万円)= 500万円」に対して相続税が課税されます。

このパターンの場合、相続するものが死亡保険金だけとは限らないため、単純に相続税の金額を算出するのは困難でしょう。自身での対処が難しいようであれば、税理士に相談することがおすすめです。

相続税の申告は10か月以内

死亡保険金を相続所得として受け取る場合は、通常の確定申告と異なり、相続をはじめたことを知ってから10か月以内に申告・納税しなければなりません。もちろん、生命保険の控除額を差し引いて、課税所得が残らないようであれば申告・納税は不要です。

契約者・被保険者以外が受け取る死亡保険金は贈与税

契約者・被保険者・受取人が異なる場合、受取人が受け取った死亡保険金は贈与税の対象となります。夫が保険料を支払う契約者、妻が被保険者、子どもが受取人として生命保険に加入し、妻が亡くなったあとに子どもが死亡保険金を受け取る、といったパターンがこれに当てはまります。

贈与税には「暦年課税」「相続時精算課税」の2つの課税方式があり、暦年課税の場合、死亡保険金から110万円の基礎控除を差し引いて残った金額に「贈与税の速算表」を当てはめ、贈与税額を算出する流れです。

特例贈与・一般贈与とは

贈与税の速算表には「特例贈与用」と「一般贈与用」があり、受取人が20歳以上の子どもだった場合にのみ、税率がやや緩やかな特例贈与を適用できます。

特例贈与の速算表

課税所得 200万円以下 400万円以下 600万円以下 1,000万円以下 1,500万円以下 3,000万円以下 4,500万円以下 4,500万円超
特例税率 10% 15% 20% 30% 40% 45% 50% 55%
控除額 - 10万円 30万円 90万円 190万円 265万円 415万円 640万円

一般贈与の速算表

課税所得 200万円以下 300万円以下 400万円以下 600万円以下 1,000万円以下 1,500万円以下 3,000万円以下 3,000万円超
一般税率 10% 15% 20% 30% 40% 45% 50% 55%
控除額 - 10万円 25万円 65万円 125万円 175万円 250万円 400万円

参照元:国税庁「財産をもらったとき」

贈与税の確定申告

死亡保険金を贈与所得として受け取る場合は、通常の確定申告と同様の手続きが必要です。具体的には、死亡保険金を受け取った年に得られたほかの所得とともに、2月16日から3月15日までに確定申告書を提出・納税する流れになります。

ただし、一時所得と異なる贈与所得の特徴に、所得税ではなく贈与税が課させられることが挙げられます。つまり、一時所得のようにほかの所得と合算するのではなく、贈与所得だけで贈与税額を算出しなければなりません。

保険期間5年以内の養老保険は確定申告が不要

死亡保険金以外に、生命保険の満期や解約などで保険金を受け取った場合も、上述した所得区分に応じた税金が課されます。

たとえば、保険料を負担する契約者が保険金を受け取る場合は一時所得、もしくは雑所得として所得税が課税され、契約者とは異なる人が受取人になる場合は贈与所得として贈与税が課税されます。

ただし、保険期間5年以内の養老保険は「金融類時商品」として扱われるため、申告分離税として税金が源泉徴収されます。そのため確定申告は不要です。

保険金を受け取っても確定申告しなかったら?

状況に応じて課税方式の異なる保険金は、税金の申告・確定申告が複雑かつわかりにくくなりがち。課税金額が大きくなければ、確定申告しなくても大丈夫なのでは?などと思う方がいるかもしれません。

しかし、確定申告が必要にも係らず申告を怠れば「無申告加算税」が、期限後申告を済ませるまでの期間に対して「延滞税」が課せられます。所得隠しなどの悪質なケースだと税務署に判断されれば「重加算税」という重いペナルティが、最悪のケースでは「ほ脱」という刑事罰を課せられる可能性もあります。

税務署は支払調書で保険金を把握している

そもそも確定申告しなければ、保険金を受け取ったことを税務署に知られないのではないか?と考える方がいるとすれば非常に危険。なぜなら、保険会社を含む法人は、だれにどのような名目でいくら支払いしたのかという「支払調書」を税務署に提出しているからです。

保険金に限らず、業務委託報酬や給与の流れは、支払調書を通じて税務署に把握されていると考えた方がいいでしょう。

まとめ:不明点は税理士に相談しよう

保険金の確定申告や税金の取り扱いはどうなるのか?知りたい方に向け、本記事では、保険金に関する税金の基礎知識を解説するとともに、確定申告が不要な場合・必要な場合をパターン別に紹介してきました。

非課税扱いとなる給付金は、受け取っただけであれば確定申告は不要。医療費控除する場合でも、確定申告の方法・手順自体はそれほど難しいものではありません。ただし、本文でも解説してきたように、状況に応じて課税方式や税金の種類が異なる保険金は非常に複雑。知らなかったばかりに余分な税金を納税してしまうことにもなりかねません。

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