相続で行政書士が出来ることとは?【費用も解説】

更新日:2021年07月16日 発注カテゴリ: 相続・事業承継対策
相続で行政書士が出来ることとは?【費用も解説】

相続に関する相談というと、弁護士や司法書士のイメージが強いのではないでしょうか。ところが、遺産相続を依頼できるのは弁護士と司法書士だけではなく、行政書士にも相続に関することで依頼できることがあります。しかし、相続に関して何でもできるわけではありません。相談を依頼する前に、行政書士ができることとできないことを知っておきましょう。また、気になる費用についても前もってチェックしておくとよいでしょう。

遺産相続に関して行政書士のできること

遺産相続に関して行政書士のできることには、以下のような業務があります。

  • 遺言書の文案作成
  • 公正証書遺言作成
  • 相続人調査
  • 法定相続情報証明に関する手続き
  • 相続財産調査
  • 不在者管財管理人
  • 遺産分割協議書作成
  • 預貯金の相続に関する手続き
  • 有価証券の相続に関する手続き
  • 自動車の相続に関する手続き
  • 遺言執行

遺言書の文案作成

遺言書の文案を行政書士にお願いすることが可能です。遺言の種類には、公正証書遺言の他に、自筆証書遺言と秘密証書遺言の合計3つがあります。

公証人遺言を作成するのは公証人ですが、自筆証書遺言と秘密証書遺言の場合、遺言書を作成するのは遺言者です。そのため、自筆証書遺言と秘密証書遺言に関して行政書士ができるのは、その文案を考えることにとどまります。

さらに注意が必要なのが、行政書士には遺言の内容に関して相談できないことです。これは弁護士の独占業務ですので、行政書士が遺言の内容に関する相談を受けると弁護士法違反になってしまいます。

行政書士には、遺言者がすでに決めた内容をベースに、遺言書の文案の作成を依頼することです。これは、司法書士に依頼する場合も同様ですので注意しましょう。

公正証書遺言作成

公正証書遺言の場合、行政書士にその作成手続きを任せることができます。

公正証書遺言を作成するには、必要書類を揃え、証人を用意するなどさまざまな手間がかかるため、何度か公証役場に行く必要があります。行政書士に依頼すれば、その手間を省くことができるのです。書類を揃えるのはもちろん、証人の立会いまで任せることができます。

以上の手続きは弁護士や司法書士に依頼することもできますが、行政書士に依頼する方が費用が安くなることが多いので、遺言内容が決まっているのなら行政書士に依頼するのがおすすめです。遺言内容が決まっておらず、それを考えてもらいたい場合は弁護士に依頼しましょう。

相続人調査

通常、親族関係は調査するまでもなくわかっていることですが、場合によっては調査が必要なこともあります。遺言者が親族にも誰にも黙って子どもを認知している場合、それが相続人調査によって明らかになることもあるのです。

相続人調査は、具体的には戸籍謄本等を入手して行います。行政書士に調査を依頼することが可能です。ただし、相続人調査だけを独立して依頼することは少なく、他の手続きと併せてセットで依頼することが多いでしょう。

法定相続情報証明に関する手続き

法定相続情報証明の制度に関する手続きも、行政書士に依頼可能です。法定相続情報一覧図や相続情報関係図を作成したい時にもよいでしょう。

相続財産調査

相続財産調査によって、相続の詳しい内容を把握する必要があることがあります。実は隠し財産があった、多額の借金を背負っていたなどというようなことが、この調査によって発覚することもあるのです。

実際はこの業務単体で依頼することは少なく、他の手続きと併せて調査も行ってもらうというのが通常でしょう。

不在者管財管理人

不在者管財管理人とは、行方不明になっている人の財産を管理する人のことです。相続が発生した時、その共同の相続人となるはずの親族と連絡が取れず、遺産分割協議が進められない場合があります。不在者財産管理人はこういう時に必要なのです。

不在者管財管理人には、不在者の友人、知人、親族等がなることができますが、行政書士を始め、弁護士や司法書士などの専門家になってもらうこともできます。

また、親族で不在者管財管理人の候補者を立て裁判所に申し立てを行った場合、場合によっては裁判所からその人が不在者管財管理人として不適格だと判断されることもあるでしょう。そういう場合は、弁護士や行政書士のような専門家が自動的に選任されます。

ちなみに、その不在者管財管理人の適格性とは、不在者の財産を管理する仕事を遂行する能力があるかどうかといったことではなく、単純に不在者との関係性によって判断されます。

遺産分割協議書作成

遺産分割協議書の作成を行政書士に依頼することができます。この書類は遺産分割協議の内容を書面にまとめたもので、行政書士だけでなく、弁護士や司法書士にも依頼可能です。

実際は、遺産分割協議書作成のみを行政書士に依頼するというケースは少なく、遺産分割協議を弁護士に代理してもらった場合に、その付随業務として弁護士に行ってもらう場合や、行政書士に依頼する場合でも、他の手続きと併せて行ってもらうというのがほとんどでしょう。

預貯金の相続に関する手続き

預貯金の相続に関する手続き、たとえば払い戻しの手続きなどを、行政書士に依頼して代行してもらえます。ただし、この場合も預貯金の相続だけを単体で行政書士に依頼するということは稀です。

相続財産のなかに不動産がある場合、行政書士は対応できません。この場合は、司法書士に依頼することになります。ですので、相続財産に預貯金だけでなく不動産も含まれている場合は、司法書士に一括して手続きを依頼するのが通常です。

有価証券の相続に関する手続き

有価証券の相続に関する手続きも行政書士に依頼できます。預貯金の相続に関しては多くの弁護士・司法書士が対応していますが、有価証券に関してはそれほど多くありません。その点、行政書士ならば対応している人が多いので、行政書士に依頼するメリットと言えます。

自動車の相続に関する手続き

相続財産に自動車が含まれている場合もあるでしょう。こういう場合も、行政書士に名義変更などの手続きを依頼することが可能です。

弁護士・司法書士では自動車まで依頼可能な相続手続きに含んでいないことが多いため、これに関しては行政書士に依頼する傾向があります。

遺言執行

遺言を作成しただけで、その遺言が実行されるわけではありません。実際にその内容を実現するには、必要な手続きを行わなければなりません。行政書士にそれを依頼することが可能です。

遺産相続に関して行政書士のできないこと

遺産相続に関して行政書士のできることは上記の通りですが、注意しなければならないのが、遺産相続にまつわる手続きのなかには行政書士ができないことも存在することです。たとえば、以下のような業務が行政書士のできないことに該当します。

  • 法律相談
  • 他に相続人がいる場合のその人たちとの交渉
  • 相続放棄申述
  • 遺言書検認
  • 相続登記
  • 相続税申告

法律相談

行政書士に法律相談を依頼することはできません。法律相談は弁護士の独占業務です。そのため、行政書士が法律相談を受けると、弁護士法違反として処罰されます。

遺言の内容についての相談に関しても、行政書士には依頼できません。どのように遺産を分割すればよいか、放棄をした方がよいかなどといった相談も同様です。

他に相続人がいる場合のその人たちとの交渉

他に相続人がいる場合、その人と交渉できるのは、これも弁護士だけです。行政書士も司法書士もできません。

相続放棄申述

相続放棄申述は裁判所で行わなければならない手続きです。これは弁護士や司法書士に認められている業務であり、行政書士は法律上できないことになっています。

同様に、裁判所に提出する必要のある書類を作成してもらうことも、行政書士には依頼できません。

遺言書検認

遺言書検認は裁判所で行う必要のある手続きです。ですので、上で述べたように、行政書士ができる手続きではありません。検認申立書の作成も同様です。これらは弁護士か司法書士に依頼することになります。

相続登記

相続登記とは、不動産を所有していた人が亡くなり、それに伴い、不動産の名義を相続人のそれに変更するための手続きのことです。

相続財産に不動産がある場合は、行政書士がその手続きにタッチすることはできません。これらは弁護士、もしくは司法書士が行います。

ただ、弁護士で不動産登記の名義変更に対応しているところは少ないため、依頼する場合はだいたい司法書士になるでしょう。

相続税申告

相続税の申告は、行政書士に依頼する内容ではありません。相続人が代わりに被相続人の確定申告を行う準確定申告も同様で、これらの手続きは税理士に依頼します。

相続に関して行政書士にあえて依頼するメリット

上記の通り、相続に関しての手続きのなかには行政書士には依頼できないものもあります。親族間で遺産をめぐる争いになっているような場合も、行政書士はタッチすることができません。相続に関する全般については、弁護士の方ができることは多いでしょう。

それにもかかわらず、行政書士にあえて相続手続きを依頼することにも多数のメリットがあります。まず、弁護士と比べて行政書士の場合、支払うべき報酬が安価なことが多い点です。

また、フットワークの軽さも行政書士の強みでしょう。相続人や相続財産の調査、戸籍謄本等の必要書類の収集など、手間のかかる作業をスピーディーに行ってもらえます。

親族間で相続財産を巡ってトラブルが起こっているのでない場合は、費用がかかり、時間もかかることの多い弁護士よりも、行政書士に依頼するのがおすすめです。

相続手続き等に必要な費用

相続に関して行政書士などの専門家に依頼する場合、当然ながら費用が発生しますが、専門家に支払うべき報酬以外にも費用がかかることに注意です。そこで、専門家に依頼せずに自分で行う場合にも必ず発生する、相続にまつわる費用をお伝えします。

相続に関する書類を揃えるのに必要な費用

公正証書遺言を申請する場合、いくつか必要になる書類があります。印鑑登録証明書、戸籍謄本等、住民票、また、登記簿謄本・登記事項証明書や固定資産評価証明書も必要になることがあるでしょう。これらの書類を交付してもらうために、それぞれ数百円の発行手数料がかかります。

遺言書を作成するのに必要な費用

必要な書類を揃えるのにも費用が発生しますが、遺言公正証書の場合、その作成自体にも手数料が必要です。

遺言公正証書を作成する際の手数料の金額は、相続する金額によって変動します。

  • 100万円以下で5,000円
  • 100万円超200万円以下で7,000円
  • 200万円超500万円以下で11,000円

上記のように、相続財産が大きくなるほど手数料も高くなることに注意しましょう。

なお、相続する財産の価額が算定できない場合、遺言公正証書を作成する際の手数料は一律11,000円となります。

その他の費用

遺言公正証書が必要な場合、費用がかかります。原本だけでなく、正本と謄本も1部ずつ交付され、交付手数料として遺言書1枚ごとに500円の手数料が必要です。

また、遺言公正証書は2人以上の証人に立ち会ってもらって作成しなければならない決まりなので、証人を手配するための費用も必要な場合があるでしょう。

自分で証人を手配できるのなら余計な手数料は必要なく、謝礼を支払う場合も自分で自由に金額を決められます。一方、公正役場の紹介で証人に立ち会ってもらうことになった場合、一人当たり約6,000円の手数料が謝礼として必要です。(金額は公証役場によって違います)

弁護士・行政書士などの専門家に遺言書を作成してもらう場合は、証人もその専門家自身や事務所の職員がなってくれることが多いです。その費用があらかじめ料金に含まれていることもありますし、別途1万円前後請求される場合もあります。

行政書士に相続を依頼した時の費用の目安

書類の交付に必要な費用など上記の手数料は、行政書士に依頼しなくてもかかります。次に見るのは、業務への報酬として行政書士に支払う費用です。

相続人調査

あくまで相場ですが、相続人調査を行政書士に依頼すると3万円〜5万円程度の報酬が必要です。

相続財産調査

相続財産調査についても3万円〜5万円程度の報酬になります。この金額には財産目録の作成費用も含まれています。

遺産分割協議書の作成

遺産分割協議書を作成してもらうだけなら5万円〜7万円程度が相場です。相続人や相続財産の調査もセットで依頼する場合、8万円〜10万円程度になります。

遺言書の作成

公正証書遺言を作成する場合は、文案を考えてもらい、必要書類を揃えてもらうのに、合わせて8万円〜10万円程度かかります。

自筆証書遺言の場合、必要書類を取り寄せてもらうのに費用はかかりますが、遺言書に関しては作成した内容をチェックしてもらうだけなら、公正証書遺言より安くなることが多いでしょう。合わせて6万円〜8万円程度が相場です。

まとめ

遺産相続に関しては、弁護士と違い、行政書士にはできないこともあります。しかし、できる業務に関しては弁護士よりスピーディーに、さらにリーズナブルにやってもらえることが多いです。相続に不動産が含まれておらず、遺産を巡る争いもないのであれば、行政書士を利用するのがおすすめです。

とはいえ、行政書士も人によって専門分野が異なります。相続に強い行政書士をお探しであれば、比較ビズを利用しましょう。複数の専門家から、あなたの依頼にぴったりの行政書士が見つかります。

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