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個人事業主の携帯代は経費に計上できる?確定申告の際のポイントも解説

最終更新日:2022年09月28日
小西裕也税理士事務所
監修者
税理士 小西裕也
個人事業主の携帯代は経費に計上できる?確定申告の際のポイントも解説
この記事で解決できるお悩み
  • 個人事業主の携帯代は経費にできるの?
  • 携帯電話の購入費用も経費になる?
  • 確定申告の際に気を付けるポイントは何?

携帯代は月々の支出の中でもかなりの割合を占めることがあるため、個人事業主の方はできれば経費として計上したいと思うことでしょう。確定申告の際に経費として計上できれば、課税所得額を減らして所得税を少なくできるからです。

この記事では、個人事業主の方が使った携帯代は経費として計上できるのか、どんなポイントを意識すべきなのかについて詳しく解説します。これから確定申告をしようと思っている個人事業主の方や、どうやって携帯代の仕訳処理に悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

携帯代は経費に計上できる

携帯代は、確定申告の際に一部を経費として計上できます。現在、多くの仕事で携帯電話やスマートフォンが使われているため、携帯代を経費にしてもとくに問題ありません。業務で用いた電話代やインターネット料金が経費に含まれます。

携帯代を経費にするのであれば、請求書や領収書などの書類をきちんと保管しておくことが重要です。確定申告の際に提出が求められないとしても、税務調査で提示しなければならないことがあります。

請求書や領収書などには保管義務がある

原則として領収書などは白色申告で5年、青色申告で7年の保管義務があることを覚えておきましょう。

法人は携帯代を全額経費にできる

個人事業主の場合、携帯代をすべて経費にはできず、業務で使った分だけを計上しなければなりません。しかし、法人として契約すると、携帯代をすべて経費として計上できます。

携帯電話やスマートフォン本体の購入代金、通信費、通話料などの費用がすべて経費になるのが大きな利点です。法人の場合、使用されている携帯電話やスマートフォンが業務のためというのがわかりやすいので、税務署からも指摘されにくいでしょう。

勘定項目を「通信費」にすればOK

携帯代を経費にする際、勘定項目は「通信費」で仕訳を行います。通信費には電話代もインターネットの料金も含まれているので、まとめて経費として記録しておきましょう。

毎月電話代は金額が異なるので、何月分の通信費か記録しておくとあとで情報を確認しやすくなります。

携帯代を経費計上するための帳簿のつけ方

携帯代を経費計上する際には、まず支出の何割を業務で使用したか決めます。それに応じて帳簿の付け方が変わるからです。たとえば、毎月1万円の通信費を普通預金口座から支払っており、業務で携帯を使っている割合が7割だとした場合は以下のように記入します。

借方 貸方
通信費:7,000円
事業主貸:3,000円
普通預金:10,000円

摘要欄には下記の事を記載します。

・携帯電話の通信費であること
・事業用に7割が経費になっていること

スマホや携帯電話を購入した場合の仕訳

携帯電話やスマートフォンの電話代やインターネット料金の他に、本体にかかる費用も経費に計上できます。個人事業主の方の場合、全額ではなく、一部を経費にできるでしょう。

ただし、携帯電話やスマートフォンの本体価格で仕訳処理の方法が変わるので注意が必要です。

  • 10万円未満の場合:「消耗品費」
  • 10万円以上の場合:「工具器具備品」

10万円未満の場合:「消耗品費」

購入した携帯電話やスマートフォンが10万円未満の場合、購入費用は「消耗品費」として仕訳処理します。たとえば8万円のスマートフォンを現金で購入した場合は以下のように記入します。

借方 貸方
消耗品費:80,000円 現金:80,000円

複数台購入する場合

10万円未満の携帯電話やスマートフォンを複数台購入すると、合計金額が10万円を超えるかもしれません。それでも、1つあたりの取得価額が10万円未満であれば消耗品費で仕訳できます。ただし、仕訳ミスであると判断されないように、摘要に「スマートフォン2台分」のようにメモ書きするのを忘れないようにしましょう。

10万円以上の場合:「工具器具備品」

購入した携帯電話やスマートフォンの取得価額が1台あたり10万円以上だった場合、勘定項目は「工具器具備品」で処理します。工具器具備品は、購入代金を一括で経費にはできず、耐用年数に応じて減価償却しなければなりません。

耐用年数:携帯電話と見なせば10年、電子計算機と見なせば4年

15万円の仕事用スマートフォンを購入し、耐用年数を4年と考えましょう。経費として4年間にわたり、15万円÷4年=3万7,500円を確定申告時に計上できます。

記入方法

【スマートフォン購入時】

借方 貸方
工具器具備品:150,000円 現金:150,000円

【決算時の減価償却】

借方 貸方
減価償却費:37,500円 工具器具備品:37,500円

摘要欄に何回目の減価償却費か記載しておくと混乱を防げます。

スマホや携帯の本体以外も経費に計上できる?

携帯電話やスマートフォンの通信費や本体の購入費は経費にできますが、その他にも経費になる支出があります。以下の2つからみていきましょう。

  • 周辺機器の購入費
  • スマホや携帯の修理代

周辺機器の購入費

携帯電話やスマートフォンの周辺機器を購入したなら、購入費用を経費にしましょう。例として以下の3つなどが挙げられます。ただし、機能と関係ないストラップのようなアクセサリー類は経費にできません。

  • 充電器
  • 充電コード
  • モバイルバッテリー

携帯電話やスマートフォンの周辺機器は、10万円以上にならない限り「消耗品費」で仕訳処理します。現在では周辺機器も多様化しているので、不安がある場合には税務署に行って経費に計上できるか尋ねてみてもよいでしょう。

スマホや携帯の修理代

経費は業務に関係した支出すべてを計上できるので、携帯電話やスマートフォンの修理代も含められます。電源が入らなくなってしまった、画面が割れてしまったなどの故障で修理代がかかったのであれば領収書を保管しておき、確定申告の際に経費に計上しましょう。

修理代を経費にする際の勘定項目にとくに決まりはありません。「修繕費」がもっとも近いと思われますが、通信費や消耗品費を使っても指摘されることはないでしょう。

ただし、勘定項目は自由に変更できないので、修繕費を使うと決めたなら、いつも修繕費で仕訳処理することが重要です。

携帯代を経費にして確定申告する際のポイント

税務署は確定申告の書類を詳しくチェックしており、記載の不備や疑わしい点があれば訂正を命じられたり、税務調査が行われたりします。携帯電話やスマートフォンの購入費や通信費、修理代などが正確に記載されているか確認することが重要です。以下の3つからみていきましょう。

  • 家事按分に注意する
  • 用途を明確にする
  • 法人契約に切り替える

家事按分に注意する

携帯代を経費にする際にもっとも注意しなければならないポイントが「家事按分」です。家事按分とは、仕事とプライベートの割合で支出を分け、業務に使用している分だけを経費に計上する方法です。

個人事業主の方の場合、携帯電話やスマートフォンを仕事でもプライベートでも使っていることが多いため、家事按分が必要となります。仕事用の携帯電話やスマートフォンを持っているケースを別にして、携帯代をすべて経費にするとほぼ間違いなく税務署から指摘されます。

家事按分の方法

家事按分は携帯電話やスマートフォンを業務で使用した時間や日数から算出しますが、正確な使用量を計算するのは困難です。おおよその使用割合を計算して、家事按分に利用しましょう。

たとえば、取引先との電話やメール、チャットのやり取りはほとんどスマートフォンを使っている方の場合、携帯代の7割から8割を経費にできます。仕事とプライベートで半分ずつ程度使っているのであれば携帯代の5割を経費にしましょう。プライベートの使用が多い方は、1割から3割程度に抑えておくのが賢明です。

用途を明確にする

携帯代を経費にする場合、業務に使っているという用途を明確にしなければ税務署に疑われてしまう恐れがあります。あまり業務で携帯電話やスマートフォンを使っていないのに支出の8割を経費にしていれば、税務署から指摘されることでしょう。

あらぬ疑いをかけられないようにするため、通話履歴や送受信履歴などの明細を残しておくのは良い方法です。自分が仕事で使う名刺に電話番号を記載しておいたり、仕事関係の書類にも電話番を書いておいたりすると、確かに仕事に使っていることが証明できるでしょう。

法人契約に切り替える

携帯代を経費にする点で、個人事業主から法人契約に切り替えると、費用が全額経費にできるメリットがあります。個人事業主の方が契約している携帯電話やスマートフォンの場合、費用の全額を経費にするのは極めて難しいでしょう。

法人契約に切り替えればたとえプライベートでの使用があったとしても、携帯代を全額経費として計上できます。家族を役員にしているのであれば、自分だけでなく家族の分もまとめて法人契約にすることで全額を経費にできるのです。ただし、利用料金の支払いを法人の口座から行わなければならない点に注意しましょう。

法人契約の別のメリット

法人契約の場合、携帯代を全額経費にできるため経理処理が簡単になったり、所得税の減額につながったりします。その他にも、法人契約では国内の通話料が無料になったり、さまざまな割引やポイント還元が受けられたりするメリットがあります。

さらに法人契約の携帯電話やスマートフォンを従業員に使わせていれば、その従業員が退職する時に携帯電話を回収できるメリットもあります。情報漏洩を防ぐ観点からもとても有効です。

まとめ

個人事業主の方は携帯代を経費にして節税に活かせます。毎月の通話料や通信費はもちろん、周辺機器の購入費用や修理代も経費に含められるでしょう。確定申告の際にトラブルにならないよう、仕事とプライベートの家事按分を適切に行うことがとても重要です。

「比較ビズ」では、2分程度で必要事項を入力すれば経験豊富で確定申告に強い税理士や公認会計士を簡単に見つけられます。確定申告を自分で行っている個人事業主の方は、ぜひ比較ビズの利用をご検討ください。

監修者の一言

個人事業主やフリーランスの方など、個人の携帯を仕事でも使っている方も多いと思います。プライベート用と副業用で携帯を複数台所有していれば、家事按分などを考える必要はなく、副業用の携帯電話代を全額経費にして問題ありません。

携帯電話を1台しか所有しておらず、プライベートでも副業でも使っている場合には、すべて経費とすることは難しく、家事按分する必要があります。

また、スマートフォンの価格が年々高騰し、1台あたりの価格が10万円を超える機種も多数存在します。10万円以上の場合には、資産として計上することが原則となりますが、青色申告をしている事業者であれば、30万円未満であれば、購入したスマートフォンを購入した年に全額経費とすることが可能です。

経理処理や家事按分の判断に迷った場合には、専門家に相談することをお勧めします。

小西裕也税理士事務所
税理士 小西裕也
監修者

1990年生 大阪府出身 大阪大学経済学部卒業。
個人事務所、200人規模の税理士法人で実務経験を積み、2021年に独立。「お客様との対話を大事にする」をモットーに、クラウド会計を活用し、顧客に合わせた節税策や資金繰り対策を積極的に提案。ZOOMを使ったオンライン顧問サービスを行い、クライアントは全国に。

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